書は言を尽くさず、

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西尾維新 『零崎軋識の人間ノック』『零崎曲識の人間人間』

戯言シリーズの番外編とでも言うべき、殺し屋一家「零崎一族」にスポットを当てる零崎シリーズ第二弾および第三弾。
戯言シリーズ本編は、主人公が肉体的に超人ではないことから舌戦が主となるが、番外編の当シリーズでは殺し屋たちが物語の中心となるため、一対一の対決・駆け引き・能力バトル等々、少年漫画でどこかで見たようなセオリー・常套手段をふんだんに取り入れている。
どこかふざけてくだけた文体は番外編であろうと変わらず、ケレン味には欠けるかもしれない。しかし、このおちゃらけた雰囲気と、ページを手繰らせるエンターテインメント性の高い展開力こそが西尾維新の魅力だと思う。