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かわうそのえぶりでい・げーむ

2016-08-19

安斎都と思い出の鍵 その2

○これまでのあらすじ





「分かりました、この依頼引き受けましょう。…ところでこれ、具体的にどうやって使うんですか?」
「どう、とは上手くいえないんだが…ちょっと休憩してるときなんかに見えるんだよ。起きながら見てる夢みたいなもんだ」
「ふむふむ…持ってるだけで効果を及ぼす、と。なるほど…」
「使い方なんて聞いてどうすんだ。使ってみる気か?」
「当然じゃないですか、『見たことがない記憶』を見られるだなんておかしいですよ!そもそもそれが本当にあったことかどうかすら疑わしいですし」
「あっお前まだ俺の話が妄想や妄言だと思ってるな?ならお前も一度見てみればいいさ」
Pさんはそう言い残すと休憩所から去っていった。後に残されたのは私一人。
「思い出の鍵、ねえ…」
預かった鍵束を弄ぶ。見てもいない記憶を見られる鍵。もし本当なら夢のような話だ。


夢。

そう、夢。

これは夢のような話だ。


…対峙する二人の人影が見える。追う者と追われる者。
赤い髪が月明かりに照らされて浮かび上がる。…あれは私だ。じゃあ私が追っているのは誰?
大きな月を背後に、風にはためくマントと茶色の髪。その顔は逆光になって見えない。
彼女は私に何か語りかけると、軽い身のこなしで屋根から屋根へと飛び移っていく。
私はそれを懸命に追うけれど、追いつくどころか引き離されていき、やがて彼女を見失ってしまう…



部屋に響いた金属音で我に返った。足元には鍵が転がっている。
息を吐きながら、ゆっくりとした動作でそれを拾い上げる。
見たことのない思い出を見ると言うから、子供の頃の記憶でも見るだろうと思っていたが違った。
妄想と笑い飛ばすにはリアリティがありすぎた。髪を撫でていく夜風の感覚さえはっきりと思い出せる。
この件は深入りしてはいけないような気がする…。


安斎都と思い出の鍵 その1

ついったーに投げたやつのまとめ。


「私の名前は安斎都。デビューしたばかりの探偵アイドルです」
アイドルであり、同時に探偵でもある私のところには、様々な事件が飛び込んできます」
「今回は、その中でも特に奇妙な事件のお話をしましょう…」

「これを調べて欲しい」
目の前に置かれたのは何かの鍵束。
「これは…鍵束ですね」
「そうだ」
答えたのはプロデューサー。私をこの事務所に連れてきた当の本人です。
「これだけでは調べるも何も…一体何の鍵なんです?」
「これはな、思い出の鍵なんだ」
「思い出の鍵…?蘭子ちゃん風の言い回しですか?」
「いや、確かにこれは『思い出の鍵』なんだ。そうとしか言えない」
「ふうん…なんですか、これを使うと忘れた記憶を思い出せるとでも言うんですか?」
「当たらずと言えども遠からずだな」
「…そんな馬鹿な」
「馬鹿な話だと思うだろう。だが本当だ。俺はこの鍵で見たこともない思い出を見た。一度や二度じゃない」
「……」
鍵を見る。なんの変哲もない鍵束。これにそんな不思議な力が…?
「Pさんの妄想という線は」
「考慮したが思い出の話が通じたことがある。それはない。
 というわけで、だ。この得体の知れない鍵が一体なんなのか、その調査を頼みたい」
「この鍵以外に情報は」
「ない」
「はあ…時間がかかるかも知れませんけど、いいですか?」
「構わん。どうせ放っておいても何も分からないんだ、何かわかったらそれだけで僥倖だ」


2016-01-06

メッセージから紐解く安斎都2016winter

ハロー!ハロー!ハロー!(into play)ハローゥ!(アタック) //ここまで挨拶
というわけで本日1/6はデレマス一かわいい探偵アイドルこと安斎都の誕生日にて、そのお祝いメッセージから都がどのようにかわいいか解説したく思いこの日記をしたためている次第。

○通常
f:id:A24mitsugishi:20160106205204p:image:medium
一昨年だかは自分が祝われる対象である自覚のなかった都がこんなに立派に…(ホロリ
ここのポイントは「ふふふ、待ちくたびれましたよ〜!」。
待ちくたびれるほど待っていた、それはつまり裏返せばPは自分の誕生日をお祝いしてくれると信じて疑わなかったということ。
都からPへの信頼が見て取れる。犬みたいでかわいい。

○レベルマックス
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あの世界の謎の大半はちひろさんの管轄内だと思うんだよね。
たまに都の自分一人称が都になる現象例でもある。芝居めかしてババーンと名乗るときはともかくこういう風に使われると見た目と合わさって幼い印象が加速していく。16歳!16歳です!
迷宮入りはありえませんよね!」と言ってるけどそれなら去年のバレンタインの「チョコはとけるけど、とけないものってなーんだ!」の答えを早く!

○親愛マックス
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隠し味がPの気持ち…手作りケーキなの?ズバリズバリ言いすぎ案件
「…正解ですか?」の「…」でちょっと上目使いになってこっちをチラ見してきたりされたらウオーッ!
照れ隠しに都の額にデコピンかましてそっぽを向きながら「いいから早く食え」とか言いたい…言いたくない?


去年の出番はR一回SR一回と標準みたいな按配であったけれど、今年こそぷちデレラとか上位SRとかローディングキャラ付き肩書き、あわよくばデレステ抜擢を期待したいところ。
彼女の未来に幸いのあらんことを。

2015-02-21

安斎都の探偵ファイル ―雪に閉ざされた孤島のペンションで消えたPの足取りを追え・後編―

//ここからあらすじ

「Pさんの部屋へ遊びにやってきた私、安斎都。しかしPさんは不在で、代わりに残されていたのはログイン画面のままのノートPCと一枚のメモでした」

都へ
7777 444 4 66
66 666 22 555
777 33 444 4
444 3 33 66

「これは明らかにPさんから私に向けた挑戦状!この暗号を解いてみせろと、そういうことに違いありません!名探偵・安斎都の華麗な推理、とくとご覧あれ!」

//ここまであらすじ


「さてと、あいつはどうしてる?」
「無事食いついたようです。お手並み拝見ですね」
「にしてもあいつ本当に断り無しに人の部屋入るんだな…他にもっと誘導が必要だと思ったが…」
「都ちゃんは好奇心の塊みたいな子ですから」

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「同じ数字が複数並ぶ…となれば答えは簡単」
懐から携帯電話を取り出し、メモ帳を立ち上げる。
「この数字をそのまま携帯電話で入力すれば…っと」

めつたひ
ひふきぬ
むしつた
つさしひ

「…なにこれ」

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「いきなり頭を抱え始めたぞあいつ」
「……」
「念の為確認するが、都で解けるくらいの暗号なんだよなあれ」
「解ける、と私は信じています」
「ふむ…なら俺も信じるしかないか、にしても本当にあいつ大丈夫なのか」

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「んー…」
ひらがなに変換した暗号を見つめる。これをもう一度変換する?それとも既に間違っている?
もう一度変換するにも何かがおかしい。何かが足りてない感じが――
「…あ」
ふと気付いた。「あ」行と「お」の段の文字が一つもない。
元の暗号の数字を確認する。2から始まってそれぞれのキーを1-3回、稀に4回の入力。
「なるほど、これはつまり」

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「そう、ひらがなにではなくアルファベットに変換する。すると出てくるのは――」

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SIGN
NOBL
REIG
IDEN

「サイン…ノベル…ノーベル…?レイグ?アイデン…?」
4つのアルファベットからなる4つの単語。
ひらがなではなくこちらが正しいという感覚がある。意味の分からないめつたひより単語として成立しているSIGNの方が信用できる。
「おそらくこれではまだ不完全…これを更にどうにかする…?」

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「…進んだようだな」
「はい」
「お次はアルファベット…SIGNと普通に読めるあたりから英語に関するものだと推測するが、あいつの英語力俺より悪いぞ?」
「都ちゃんなら大丈夫ですよ、きっと」
「その自信はどこから来るんだ…」
「Pさんが分からなくても、都ちゃんだから分かる英語もある。だからわざわざ『都へ』なんて名指ししてもらったんですよ」
「俺が分からなくて都が分かる英語…ねえ…」

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「さいん…のべる…れいぐ…あいでん…」
ヒントでもと携帯からグーグル検索。結果は惨敗。まったくもって意味不明。
「もうちょっと真面目に英語勉強しておけば良かったかも…」
とはいえ、諦めるのは早い。
「他の人宛てならいざ知らず、わざわざ私宛てだし、Pさんは私の英語力を知ってるはず。なら解けないものを出したりは…しない…はず…」
希望的観測。甘えとも言う。
「さいん…のべる…れいぐ…あいでん…」
呪文のように繰り返す。単語が4つ、さいん、のべる、れいぐ、あいでん――
「ん…?4つ…さいん…?4つ…サイン…」
何かが引っかかる。どこかで見たか聞いたかしたような響き。
「4つ…サイン…合図…署名…4つ…署名…!」
コナン・ドイルの著したシャーロック・ホームズを主人公とするシリーズの長編2作目。4つの署名
「これらの単語が意味するのは、ホームズの関わった事件…!!」

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「そうそう、Pさん知ってますか?シャーロッキアンの間では、アルファベット4文字でどの話なのか通じるそうですよ」
「それが『都だから分かる英語』か。そりゃ俺には分からんわ」
「ここまでくればもう見守らなくても大丈夫だと思います。準備しましょう」
「おう」

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SIGN=The sign of four。4つの署名
NOBL=The adventure of noble bachelor。独身貴族
REIG=The reigate squires。ライゲートの地主。
IDEN=A case of identity。花婿失踪事件。
「指定されてるのは事件名だけ、ということは変換する方法はそんなに多くはないはず…」ぽちぽち(携帯電話を操作する音)
「発表された順番は2番目、12番目、21番目、5番目…つまり」
立ち上がりノートPCの前へ。パスワード要求するログイン画面。ゆっくりとキーボードに手を伸ばし、
「答えは…『BLUE』!」ッターン
ログイン認証が終わり、無事にPCが作動する。
「これだけかっこつけて間違ってたらもうどうしようかと…」
少しして自動で立ち上がったのは一枚の画像データ。
「このペンションの地図…?それにこの部屋から他の部屋へ矢印…」
移動しろということだろうか。というかそれ以外考えられない。一応メモを取って、Pの部屋を後にする。
指定された部屋はさほど離れておらず、大して時間は掛からなかった。
ドアノブを握る。この部屋の中に何が待っているのか。期待感と不安感を唾と一緒に飲み込み、意を決してドアを開くと――


「「メリークリスマース!!!」」
パーン!パパーン!
「ひゃーっ銃声だーっ!?」
「おいここは日本だぞ落ち着け。というかお前本物の銃声聞いたことあるのか」
聞き慣れた声。咄嗟に伏せていた身を起こせば見知った顔。
「Pさん…と頼子さん!来てたんですか!?」
「ふふ、こんばんは都ちゃん」
「ということはあの暗号頼子さんの仕業ですね!?どおりでPさんにしては出来過ぎてると思った!」
「お前の中で俺はどういうイメージなんだ」
「私はただお手伝いしただけだから…」
「まあいい、こっちも面白いものを見せてもらったからな」
部屋の奥の方へ視線を移す。一台のモニター。そこに映っているのはどこかの部屋で、
「あーっ、これさっきまで私がいた部屋じゃないですか!盗撮とか最低ですよ!」
「うん、ちょっとお前あの部屋誰の部屋だったか思い出そうか」
「まあまあ、二人とも。ほら都ちゃん、こっちこっち」
頼子さんの手招きに応じて、今度はそちらへ目をやる。
「ケーキ!ケーキじゃないですか!」
「まあなんだ、今回の仕事はお前がやたらはしゃいでたからな」
Pさんが少し照れくさそうにしながら続ける。
「どうせならこういうサプライズでもどうかと思ってな、頼子に相談したんだよ」
「見事暗号を解いた名探偵さんに、私からのささやかなプレセント。…気に入ってもらえたかしら?」
「もちろんですよ!さあさあ、早くみんなでケーキを食べましょう!」
「ふふふ、慌てなくてもケーキは逃げませんよ」
「ああ、そう言えば頼子に一つ聞きたかったんだが」
「なんでしょうか?」
「どうしてパスワードは『BLUE』だったんだ?クリスマスなら『WHITE』とかの方が良かったんじゃないのか」
「それはですね…」
クリスマスだから、ですよね!」
「そう、クリスマスだから、ですよ」
「???」

2015-02-20

早苗もん

「うわーん、早苗もーん!Pさんからまた子供扱いされましたよ〜!」
「また?しょうがないなー若葉ちゃんは。(ごそごそ)クリアアサヒー!」
「えっ」
「はい」
「はいって」
「嫌なことがあったら飲んで忘れる。それが大人よ」
「そうですか〜?じゃあちょっとだけ…」ぐびぐび
「おお、いい飲みっぷりじゃない。もう一本どう?」
「あ、頂きます〜」


「聞いてますかぁ〜さなえさん〜?Pさんってばほんとうにひどいんですよぉ〜!」
「あーうん聞いてる聞いてる」
「わたしはもうりっぱなおとななのにですねぇ〜、いっつもいっつもいっつもちっちゃいだのなんだの言うんですよぉ〜!」
「うーん、でもねー若葉ちゃんも問題あると思うよー?」
「早苗さんまでわたしをちっちゃいって言うんですね〜」
「いやーこうなんというかさ、その間延びした話し方とか」
「うっ」
「そのおっとりした垂れ目とか」
「ううっ」
「その辺どうしても幼い感じがしちゃうから若葉ちゃんなのよねー」
「ううう…」
「でもね、言い換えればその辺変えれば印象もガラリと変わってあのPもイチコロってわけよ。オーケー?」
「おー、おーけーおーけー」
「まず若葉ちゃんの問題の一つは受け身がちなところね。主導権を握られちゃってるのよ」
「こくこく(無言で首を縦に振る)」
「そこでまず先手を取る。どーんと押し倒しちゃおう」
「おしたお…!?」
「で、見下げて睨みながら『わたし、ちゃんとした大人なんですよ…?』と凄む。これでもう取ったも同然よ」
「おしたおして…みさげて…にらんで…すごむ…」
「そうそう。そうすればもうPの態度も豹変して土下座して出迎えるくらいになるわ」
「わかりました〜、わたし、がんばります〜!」
「よーしじゃあ景気付けにもう一本いこうか!若葉ちゃんの大人扱いを祝って、かんぱーい!」
「かんぱーい!」


「うう…ちょっと頭痛いかも〜…おはよーございます〜」
「あ、若葉さん。おはようございます」
「あ」
「?」
「ちょっとそこで立っててもらえますか〜?」
「? はあ」
「…とーっ!」どーん
「ぐえーっ!!?」
(あれ…押し倒せなかったんですけど…こういうときどうすれば…)
(俺若葉さんに何か悪いことしたっけ?子供扱いに対する報復行為?)
「えっと、その、若葉、さん?これは」
「ちょ、ちょっと待ってください〜!」
「アッハイ」
(ど、どうしましょう…というかこれって今Pさんに抱きついてるみたいな格好なんじゃ…!?)


☆テンパって追い詰められた若葉さんの取った行動とは…!?


ご愛読ありがとうございました。かわうそ先生の次回作にご期待ください

2015-02-04

安斎都の探偵ファイル ―雪に閉ざされた孤島のペンションで消えたPの足取りを追え編―

「Pさーん、Pさーん?都ですよー、遊びに来ましたよー」
ドアをノックする。返事はない。かれこれ3分ほどこうしている。
Pさんは嫌な顔してもなんだかんだ言って付き合ってくれるので、居留守ということはないはず。
トイレくらいならそろそろ戻ってきてもいいはずだし、他にこんな夜中に部屋を留守にする用事があるとは思えない。
となると残された可能性は…事件。
ゴクリ。唾を飲み込む。
「ええと、こういうときはまずドアノブをガチャガチャして……あれ?」
ドアに鍵が掛かっていない。
ドアガチャガチャから騒ぎを聞きつけた他の人が出てきて突き破ったりマスターキー持ってきてもらったりとかではないらしい。
「中の様子は、と……」
ドアを少しだけ開けて、中を窺う。真ん中にPさんが倒れていて、慌てて飛び込んだら死角から犯人の不意打ちを受けて気絶、目を覚ましたら犯人扱いの流れは避けたい。
部屋の中は電気が点いており、怪しいものを見逃す心配はなかった。そもそも怪しいものは何もなかった。人の気配もしない。目に付くのは備え付けのデスクの上のノートPCだけ。
安心したようなちょっとがっかりしたような気持ちで部屋の中に入る。部屋の外で待つのも中で待つのも一緒だし、そもそも鍵をかけ忘れたPさんが悪いのだ。
部屋に入ると、興味は自然とノートPCに向いた。仕事の途中で離れたというのなら、突然部屋を出るような用事が出来たことになる。
画面を見ると、ただのログイン画面だった。パスワードの入力を求められている。
「PCを点けたところで席を外す用事が出来た……?」
と、ふとノートPCの横に置かれたメモに気が付く。


都へ

7777 444 4 66
66 666 22 555
777 33 444 4
444 3 33 66


「フフ……フフフ……!」
不敵な笑み。Pさんの意図が見えた。
「つまりこれはこの名探偵安斎都への挑戦状ということですね……!いいでしょう、受けて立ちましょう……!今夜も、真実は都のものだッ!」

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