常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

動詞のウエザー

THE DAILY YOMIURI(2010年4月22日)のスポーツ欄からです。
Lakers weather Thunder’s storm
これはNBAレイオフの試合でLakersがThunderを95対92で破ったのを報じた記事の見出しです。動詞としてのweatherがいいですね。名詞のweatherは「天候や空模様」などという意味ですが,動詞の用法もあるのですね。早速,『ジーニアス英和辞典』(第4版,大修館書店)で調べみますと,「<木材など>を雨風にさらす,外気にあてる」といった以外に,「<あらし・困難など>を切り抜ける;乗り切る(+through)」という意味がありました。元々,これは海事用語とのこと。これを踏まえますと,一つの訳例ですが「Lakersは酷い嵐をなんとか乗り切った」と訳すことができます。お気づきしれませんが,嵐のthunderとバスケットボールチームのThunderは意味が掛かっています。Lakersが辛うじてThunderの攻撃から逃げ切ったのを,気象現象を使って比喩的な表現で巧みに表現しています。このようなwitの効いた文章を読み書き自分のものにしていきたいものです。(by camel)