常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

auld

アメリカのトランプ次期大統領は自身のツイッターに新年のメッセージを書き込みました。

Trump wishes Happy New Year to 'my many enemies'

(CNN)President-elect Donald Trump is not quite ready to let auld acquaintances be forgot.
The incoming President wished a happy new year Saturday morning to all -- including his "many enemies."

http://edition.cnn.com/2016/12/31/politics/donald-trump-happy-new-year/index.html

今回取り上げる表現は,“auld”です。見たところ,英語以外の言語から来ているのかなと思いましたが,どうでしょうか。『ジーニアス英和辞典』(大修館書店)を調べてみると,スコットランド語から来ていることが分かりました。辞書には,“auld land syne”とあり,「なつかしい昔(old long since)」と記載されていました。ここから,“auld”は,“old”を指していることが分かります。

また,“auld land syne”は,一緒に歌ったり飲んだりする時によく用いられるようです。ほかにも,卒業式で歌った思い出のある人がいるかもしれませんが,「蛍の光」の原曲の歌で知られています。英国では大晦日に伝統的に歌われるようです。その原曲の冒頭の歌詞に,“auld acquaintances be forgot”が用いられていました。曲とも掛けて使われているのでしょうか。(Nao)