常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Despot

北朝鮮による海外での拉致被害者に目を向けてみます。お隣り韓国の女優、チェ・ウニ氏が亡くなったという一報より気になる単語を見つけましたので紹介します。ちなみに彼女は一度北朝鮮に拉致された後に生還を果たしたことで知られているようです。

Choi Eun-hee, actor once abducted by North Korea, dies

Choi Eun-hee, one of South Korea’s most famous actors, who was abducted and made to make films in North Korea during the 1970s and 80s, has died aged 91.

中略

The North Korean regime has always disputed the couple’s version of events, claiming Shin willingly defected because of disenchantment with the government in Seoul. The couple were the subject of the 2016 documentary The Lovers and the Despot.

以下省略

https://www.theguardian.com/world/2018/apr/17/choi-eun-hee-actor-abducted-north-korea-dies-south-korean-cinema

本日取り上げる単語は、Despotです。引用部最終文にもあるように“the Despot”と大文字で始まっていた点が気になり、調べてみることにしました。『ジーニアス英和辞典』(第五版、大修館書店)によると、「専制君主、独裁者、暴君(tyrant, dictator)」と記されておりました。これに合わせて、”-ic”, ”-ism”となるとそれぞれ「横暴な」あるいは「専制政治、独裁政治、独裁支配、暴政」という意味をもつようです。
記事の内容に戻りますと、他界されたチェ・ウニ氏は韓国人の女優で、1970年代に夫婦で北朝鮮に拉致され映画製作に強いて制作させられた方であるとのことです。詳しくは記事を確認してみてください。”the Lovers and the Despot”というのは彼女たち夫婦に関する映画の名前であることは分かると思います。(WREN)