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英語学習者の奮闘記
はてなダイアリー市民【ゼミブログ「常時英心:言葉の森より」開設にあたって】
過去にHPを作成したものの,その管理に嫌気がさし,ものの1ヶ月で挫折しました。しかしながら,ゼミ生のたっての希望もあり,この度,再挑戦することと相成りました(とは申しても,今回もいつまで続くかわかりませんが...)。とまれ,このブログでは英語や言葉にまつわるエッセイ,研究室でのあれこれ,そしてゼミ生や卒業生の近況など,徒然なるままに綴っていきたいと思います。
【カテゴリー解説】
学びの道標:先生から学ぶ人へのメッセージ
英語表現エッセイ:先生による深みのある英語表現エッセイ
ゼミ百景:ゼミの様子を徒然に紹介
翼のあることば:先生からこころに響くことばを紹介
英語の落ち穂拾い:新聞や雑誌などから目にとまった英語表現を解説付きで紹介
ゼミの住人/元住人:ゼミ生やOB,OGの近況を紹介
【タイトル「常時英心」について】
英語教師になってからのことです。簡単な単語が急には出なかったり,文法があやふやになった時期がありました。教科書や入試問題には対応できるのにそれから外れると,「あれっ?」となる。そんな経験です。
思えば,英語をはじめた頃には「これは英語で何というのかな?」という素朴な疑問を大切にしていました。「洗濯物」,「さぼる」といった身の回りの言葉を英語で知ることは大きな喜びでした。
英語のアンテナを張りつめ,言葉を取り込もうとする進取の姿勢を「常時英心」と呼びます。ところが変な話,英語教師になってからこの心が萎えてしまったのです。こうした言葉への「知的好奇心」は英語学習の原点であるはずです。それを忙しさにかまけて忘れていたのです。
思い上がった自分に喝を入れるべく,まずは校内で飛び交う言葉から再入門をはかりました。「出勤簿に印鑑を押す」,「雑用が多い」は?「落としどころ」は?遭遇する疑問はそのままにせずに自分で究明します。そのためにはメモ帳,カードと英和・和英辞書は必携アイテム。もちろん記録するだけでは元の黙阿弥。仕入れたものを実際に使用する機会を作るのも常時英心。スポーツでは基本を学ぶと,練習,対外,公式などの試合を通して学んだものを高めます。英語学習も同じ。
試合が少ない?そんなことはありません。授業中での英語使用はもとより,ブツブツと独り言をいってみる。同僚とのメールを英文にし,公文書も英訳してみる。ALTと積極的に絡む。職員会議などを頭の中で通訳する。和英辞書の見出しを変換してみる。資格試験に挑戦する。専門誌の英文・和文英訳欄へ投稿する。そして,洋書や英字新聞などを読むことすら大切な試合なのです。
外国語の習得には「ここまでやったから,はい,終わり!」はありません。言葉への高い意識を常に持ち,inputとoutputをくり返す。そのプロセスで「へっー,こう言うのか!」という発見の連続が,英語との距離を縮めてくれるのです。
教師の常時英心は生徒へと伝わると信じています。英語教師になってからのこのような意識とその実践もまた,授業の正否にかかわっているのではないでしょうか。
(『ニュース専修』2003年7月号14面より)
(http://www.senshu-u.ac.jp/koho/ns-web/article/0307/0307-14-03.html)
学生・院生と一緒に学んでいる大学人です。
本当は文化人類学者になるはずだったのに,運命に弄ばれ,公立高校,予備校,専修学校,短期大学,大学,大学院と一貫して「英語教育畑」を歩んできました。英語教育学,応用言語学を生業にしています。