常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

barnacle

今回はDY(7/26/10付け)に記載されているLos Angeles Timesの記事から英語表現を紹介します。
インドネシアに住むDede Koswaraさんは,手足を中心に無数のイボで肌が覆われてしまう原因不明の病気にかかっており,見た目が木の樹皮のように見えることから,(いい表現だと思えませんが)‘Tree Man’と呼ばれています。残念ながら原因も未だに不明で,明確な治療法が見つかっていません。
But Koswara has a rare immune deficiency that allowed the lesions to run wild, covering his face and transforming his limbs with root-like barnacles known as cutaneous horns.
今回のイボは記事にもあるように正式にはcutaneous horns(皮角)と呼ばれます。同時にbarnacle(フジツボ)とも表されていますが,これはイボの「フジツボ」のような見た目に加えて,「取り除いても何度となく生えてくる」というニュアンスが含まれています。実際,辞書にはbarnacleで「しつこく付きまとう人[物]」という意味もありました(『オーレックス英和辞典』同上)。
以前,テレビ番組で彼の特集を見たことがありますが,彼がメディアにこうして出演するのはすべて治療法を見つけるためです。そんな彼の覚悟と苦悩を考えるこうして記事にすることも躊躇われましたが,治療の進捗を願いながら結びとしたいと思います(ゼミ生persimmon柿生)