2005-08-30
アキバ系ショップのもう一つの進化系
アキバ |
アキバに通うといっても、それなりにルートは決まっていて、新しい店でもできなければ悲しいかな硬直化しかけて、その契機となる新しい店はメイド喫茶ばかりなのがちょっと悲しい自分であるが、この度新しい店を開拓できた。それが嬉しい。
ワンダーTシャツフェスティバル会場として有名な、三月兎だ。場所はここと (外観) 裏通りのさらに奥まった場所と、かなり分かりづらい。アキバblogにて何度も取材された店で断片情報は知っていたが入ってみると、その混沌ぶりの素晴らしさに思わず膝を打つこと幾度か。単に変な物がいいなら、ラジオデパートやモスの横にあるMADだったり、ジャンク屋を見ればいい。
ただ、ここには圧倒的な混沌さが充ち満ちているのである。入り口の路地には片側にガシャポン機、それもラジオ会館にあるようなアキバ最先端のものではなく、数ヶ月前の新作という微妙具合。反対側には明らかにバッタ流しのどうでもいい企画AV、クレーン景品…。あきばお〜に初めて行ったときにも度胆を抜かれたが、ここはさらに先が読めない。普通、ショップというのは客がそのもの目当てで、もしくはある程度の価格を期待して来るもので、店側もそれに応じる形で商品を並べる。だが、ここはそんなことをしない。価格の相場もあってないようなものばかりだし、客が何を求めてここに来るのかが逆算できない品揃えだ。
中にはいるとさらにそれは深まる。ジャンクパーツ、メモリ、この辺はPCパーツ屋の文脈だ。その横に最新の同人ゲーム・CG集。このあたりは同人文脈。売れ線のエロゲー。その横に西尾維新の小説やエロマンガ、花とゆめコミックス。コスプレ写真集、コスプレ衣装。
ここまで書いて、もう仕入れ先とか価格設定とかを考えるのを止めた。なんでもありだ。見方を変えれば、ここはアキバ文化の集積場なのかもしれない。専門店が集まることでアイデンティファイされたアキバという街が、多方面の専門店が増え特化した現在における、それらのセレクトショップ的な役割を果たしているのが、この店なのだろう。
たとえば下北沢には古着とかお香とか芝居の古いパンフを一緒に売る店がある。行ったことが無い人でも、そんな店が想像つくことだろう。つまりそれがその街の文化を売る店なんだろう。アキバではここがその存在ということになる。
そして、なんとなく集まってしまった感のある商品ばかりのこの店が、おそらく初めて自発的に売り出そうというのが、ワンダーTシャツフェスティバルだ。イベント自体はこちらの記事および過去記事を参照にして頂きたいのだが、*1バカTシャツを売るだけなら、クラブでもフリマでもやっている。それをここアキバでやることに意義がある。
並んでいるのはいわゆるジャスト現在のアキバ的なモノよりも、もう少し乾いたスタイルをみせるモノが多い。言語化しづらく申し訳ないが、大塚ギチやローリング内沢のような感じといえば、感覚的に分かる人がいるかもしれない。コスパのガンダムカジュアルTシャツにも近いモノがある。*2
アキバは90年代半ばまでは、もっとコンシューマーゲームが強かったと記憶している。32ビット機発売によるゲーマーの拡散とエヴァブーム、とらのあなの拡大、win機の普及と美少女ゲームの隆盛を経て、アキバは10年間かけて今のようなアニメ・マンガ・美少女ゲームが強めのバランスになったと感じられる。このあたりはソフマップとメッセサンオー(と古河電気)の扱う商品の変遷を見れば分かる。もしゲーム方面がもっと継続して力を持っていたらこの店のような風景がもっと続いたと思われる。その意味で今、このTシャツイベントがこの店で定期的に行われているのを見ると、一定方向に偏ったアキバ文化の枠を揺り戻し、そして広げる意味で非常に面白いのである。
ワンダーTシャツフェスティバル http://www.mars16.com/wonder_t/
下の写真はWTF21で購入した品。
ディフェンディングチャンピオンRED BAZOOKAデザイン。
火をつけられているのはサザエさんEDの家。停滞した日曜午後6:30をブッ壊すという意思を込めた非常にロックなデザインだ。なるほどチャンピオンたるセンスを持ったブランドだ。
*1:http://blog.livedoor.jp/geek/archives/50038411.html
*2:のどまで出かかっている、あの安易な4文字は使わない
23歳童貞ニート
2005/09/01 19:10
ヴィレッジヴァンガードのオタクヴァージョンと言ったところなのだろうか
AKIYOSHI
2005/09/05 03:54
言い得て妙ですね。商品単体に意味を持たせない、というのは商品学における大きな転換ですからね。





