2008-03-19
オタクは『ペンギン娘 はぁと』を盛り上げる義務を持つ
雑記 |
先日発表が行われた「ニコニコアニメチャンネル」が面白い。詳細は下記の記事を参考にしてほしい
同アニメチャンネルには様々なコンテンツがあるが、ここでは中核をなすであろう『ペンギン娘 はぁと』について触れたい。
同作の製作委員会「南極財閥」はドワンゴ、文化放送、日本アドシステムズ(NAS)、グッドスマイルカンパニーで構成される。
これまでアニメの製作に関わる企業の定番としては、テレビ局・DVDメーカー・レコード会社・広告代理店というのが定番であった。それらの企業は自社の分野で収益を出し、出資比率に応じて利益を分け合う形である。今回の作品で、それに該当するのはNASのみである*1。
これが何を表すかというと、アニメ作品に対する収益の出し方がシフトしているということである。消費者は”何を”消費するのではなく”何で”消費するかということを判断する必要がある。
様々な理由があるが、現実問題としてCDやDVDの販売が伸び悩んでいる。俗説に従うならば「テレビ放送はCMを飛ばし、DVDは違法動画配信によって売れない」とのことである。(CDから携帯への音楽配信にシフトしていることはデータが表れている *2
ならば、旧来の事業者がそれらの業務を手がけられれば良いのだが、アニメ製作をするためだけに新事業を始めるわけにもいかない。
そこで出てきたのが、今回の企業である。
ニコニコ動画は技術的にCMを飛ばさない方法を持ち、(niconico videoだけDLする方法もあるが、タイムシフトとしてテレビ放送を録画するのとは手間や意味が全く異なる)スポンサー収入が見込める。また、最盛期は過ぎたとはいえフィギュアはDVDのように複製されることがない高付加価値商品である。音楽配信については言うまでもない。記者会見では、DVD販売についての質問が出たようだが、現段階で販売会社を表に出さない(出せない?)程度の力の入れ具合である。
ちなみに、文化放送やドワンゴを中心としたラジオ番組を制作する「株式会社AG ONE」は文化放送、ドワンゴ、ピクチャーマジックらによって構成されている(cf:http://www.agone.co.jp/profile.html)。『ペンギン娘 はぁと』を制作するのはピクチャーマジックであり、今回のプロジェクトが総力を挙げての制作であることも伺える。(秋田書店の原作ではなくAG ONEに出資するメディアワークスの作品だったら完璧だったのだが)
確かに今回の製作委員会参加企業は、どこも旧来の企業に比べれば規模が”小さい”か”新参”の企業ばかりである。
しかし、テレビアニメ製作について最も彼らを阻んでいたのは、テレビ界の産業障壁である。つまり金で解決できない慣習と、金で解決できるがかなり難しい放送料金である。(放送料金等々については過去の記事を参照されたい「5000本売れないアニメにとってテレビは大きすぎるメディア。但し原作付きを除く」)
今回のニコニコアニメによって、取り払われた産業障壁と製作委員会側のビジネス、そして消費者側の指向と一致した展開ができれば、今後もマニアックな作品を”効率よく”オタクに届けることができるきっかけとなりうる。
聞くところによると原作の『ペンギン娘』は、出自も含め相当にマニアックなテイストらしい。
しかし、同様に放映以前にマニア向けとされていた『らき☆すた』があれだけの盛り上がりを見せたことを考えると、ネット発ながら凡庸なテレビアニメ以上の「商業的」盛り上がりを見せるかもしれない。神前暁作曲のオープニングテーマにも期待が寄せられる。
幸いにも製作側は「MAD推奨」、発表会の合間にはキャラクター達に「ウッーウッーウマウマ」を踊らせるなどの挑発をしている。
本作はオタクにとって、新しいビジネスモデルの創造として、”盛り上げる義務”を帯びたプロジェクトと言えるのではないだろうか。
4月19日の配信開始が今から待ち遠しい。
(2008.3.21)追記:
私自身は原作について興味はないし、このエントリではあくまでアニメ製作について述べていることを確認しておきたい。
仮に『Candy boy』が第1弾で製作の仕組みが同じだったら、このエントリのタイトルもそれに代わっている。
![]() | ペンギン娘 1 (1) (少年チャンピオン・コミックス) 高橋 てつや 秋田書店 2007-02-08 by G-Tools |
購入: 3人 クリック: 163回





また作者はトレースしている過去もあり、とても応援する気になれません。
http://para-site.net/up/data/19283.jpg
Candy☆Boyの方を全力で応援したいと思います。
作者が同人やってた頃から親交のある楽画喜堂が宣伝しまくってツテのあるゴルゴ、
ヤマカム、いーのだ、さらしる等にも頼んだってのが真相。
筆者さんはリンク貼ってるアマゾンのレビューは読んだのですか?
ついでにこの漫画自体も読んだのですか?どうもそれっぽくないんですよね。
提灯記事にも程がある。
ニコ動におけるペンギン娘以外の作品展開は応援します。
但し、面白ければの話ですが。
「原作とアニメは別物」という昔からの名言があります。私は原作に関して興味はありません。
アニメで面白い表現手段(7分間の作品内に限らない)がきっと盛り込まれるでしょうから、それについて盛り上がればいいんじゃないですか? 少なくとも制作側は酷評されている現状を看過した作品作りは提示してこないと思いますよ。
原作は・・・・・・でしたからね!!www
(角川の宣伝漫画、っていう扱いでもありましたし。)
メディアがいろいろブレイクスルーするのは
とてもいいことだと思います。
でも、“創作物”にとって最も大切なものは
やはりその作品そのものの持つ“パワー”って
事でしょうね。
・・・特に、代理店や企業その他による
“作られたムーブメント”等の欺瞞に敏感で、逆に
対象の魅力を見つける(萌える・楽しむ・遊ぶ)事には
長けているヲタク相手の商売ならば。
どんなメディアで出てこようが
「面白くない」(これはいろんな意味で、ですが)モノは
やはりだめでしょう・・・・
それはそうと、「どうでもいい」ってコメントするかどうか迷うね。
フィルターかかってたら笑う。
言われてみれば確かにそうでした。
なにとは言いませんがアニメは好きだけど原作は…という作品は僕にもあります。
観てみるまでは盛り上げる気にはなれないのは変わらないので,義務に従うつもりはありませんが,面白ければその分応援はしますw
このビジネスモデルがアニメの未来を考えるなら、成功すべきと言う意味で盛り上げた方が良いってことですよね?
でもね…
ニコニコ向けと言うことでハルヒ等のOPの人と東方のMADのEDの人を持ってきた!うん!これはいい!
会員にならなくても全話視聴可能です!おお!これはユーザーフレンドリー!
作品はペンギン娘です!え・・・?みたいな。
筆者さんは漫画とアニメは別とお考えでしょうが尺の長い30分アニメなら兎も角既に7分の短時間アニメだと言う事が決定してるわけですし、原作の大まかな所はそのまま使うと思いますよ。アイマスのアニメがアイドル育成モノからロボットモノになるような大きな違いはでてこないと思います。
あとらき☆すたと同系統だと思ってらっしゃるようですが、あちらはまだ女性でも楽しめる内容(白石とアキラ様の組み合わせとか)なのに対して、ペンギン娘はひたすらお色気振りまくだけなので女性にとっては相当不快だと思います。男性は全く出てきませんですし。オリジナル男キャラ出すならかなり評価が変わるかもしれません。
大事な事業なのだったら尚の事どちらの層からも票が取れる作品にすべきだったと思いますが。
あと…制作会見見てたらあまりにもお前等こういうの好きなんだろ?パンツとふともも出すからしっかり見ろよ?MAD作って良いんだから作って宣伝に貢献しろよ?みたいな押し付けがましさみたいなものをひしひしと感じます。
多分こういうのって今のネットユーザーって凄く嫌うンじゃないかなぁと。
正直な話制作会見やらなかったほうがすんなり応援できたかもしれません。
大手の中身スカスカのレポートも気持ち悪いです。
最初の段落について、エントリの意図通りに解釈していただけたことを嬉しく思います。
まず、現時点ではアニメの出来がどうなるかは、制作者しか分かりません。原作のダメな所を残してしまうかもしれないし、『らき☆すた』の1話や21話のような大きなアレンジをしてくるかもしれません。
さらに、大幅に良いアレンジをしても視聴者に受けないかもしれません。
しかし、ニコ動(とユーザー)というのは、つまらないものでも下らないものでもMADやら再現ダンス等で、元のアニメよりもずっと面白くできる可能性を持つメディアだと思っています。ニコ動ユーザーの前ではアニメですらサンプリング材料にすぎません。
著作者によるMAD公認、字幕ツッコミの受け入れ、全国どこでも好きな時間に見られる環境整備などユーザー側に便利な状況が提示されているにも拘らず、原作マンガとやらの”下らなさ”なんかにいつまでも拘っているのは、オタクとして楽しいスタンスでしょうか? 私はエントリで一言も原作本を薦めたりなどしていません。ただ『ペンギン娘 はぁと』(くどいようですがアニメですよ)とニコ動で盛り上がる -盛り上がる企画がなければ自ら何かを作り出して盛り上げる- べし、というのが”義務”であります。
新しい視聴モデルのスターター(『Candy boy』含む3作品)というのは、結果を出すために多くのパワーを必要とします。多くのオタクが便利だと思うサービスで、今後オタク向けアニメ製作の金を回すために必要としているのであれば、ある程度の盛り上げ努力を厭うことがありましょうか。
問題は今後のアニメの方向性を占う作品の原作にペンギン娘なる不人気を持ってきた事にあり、つまりこれはどういうことかっつーと、失敗のリスクを最小限に抑えたのと、その延長線上で、前みたいに大手個人ニュースサイトでスクラム組んで盛り上げてくれっつーことですよね。発表会なんてモロに取り込みでしたし。ゴルゴは静観?かーずとさらしるは相変わらずの露骨っぷり。で、こちらとしてはそんなもの大嫌いなものですから(作戦としてはアリだと思ってますが、つーか着目するのが遅すぎる)、ガンガン看破していこうと思うしだいなわけですよ。個人的にはこのアニメで再び個人ニュースサイトの構造上の膿が知れ渡ることを期待しています。
以前のことを知ってる人は今回のことで更につながりが浮き彫りになったことに憤慨してnnnさんのような期待を持つ人もいるだろうし、工作に躍起になろうと思うだろうし…。
便利な状況が提示されているのは自信がない現われのように思えます。残念ながら…。
オタクの盛り上げパワーには期待したいですが…。持ち上げよう持ち上げようとするとそっぽ向くのがオタクだからどうなることやら…今後の展開は興味深いものはあります。
と。今回ここまでコメ欄が荒れたのはやはりタイトルのせい(『ニコニコアニメチャンネル』をにしとけば…)とかーずさんもちゃんと記事読まずにペンギン娘だから(とは限らないですけど)下手にお勧めマークなんかつけたせいだと思いますが…。
個人ニュースサイト界隈が原作の盛り上げていたことは寡聞して存じませんでした。追記の所も読んで下さい。
>sadame
仰るタイトル案もありましたが、こんなに物議を醸す原作だったとは知らなかったし、1作目から盛り上がっていきたいからこのタイトルにしました。そして原作とアニメを不可分とする人がこれほど多いとは予想外でした。
過去のヤシガニのイージー作オーラ万象とかのしょぼいアニメのせいでネット発のアニメは売れねえってやなジンクスが出来ちまっってるからな。それを覆さんと先が続かねえ。ペンギンとあと
もう1本あったが。数がそろえられればなあ・・・2本だけか。
この作品が大化けした時、MAD公認の中ニコニコユーザーがどういった作品を創りあげるのか、その盛り上がりを見た今までのビジネスモデルがどういった手段を取るのか、これからの動向が楽しみです。
個人的には面白いタイトルだと思いましたけどもねw
上手く惹き付けるタイトルだな〜、と。
気持ちはわかるんですけどね…
オタクは押しつけを嫌います。
例えばニコニコで人気を得た「初音ミク」がありましたね。
どうしてあれだけの盛り上がりを見せたかといえば、それはミクが良くできたソフトで
またとてもキャラクターデザインが可愛くできていたからだと思います。
良くできたもの、面白いもの、おかしみを誘うもの。
そうした「良いと思った物」があって、それから二次創作などでの発展があるわけです。
原作には興味がないのでノーコメントですが、今回のそれは話の持って行く順序がそもそも逆で
「どうだ、こういうの好きだろう」「MADつくれよ」的なやり方は逆効果な気がします。
試みとしては興味深いですし、おっしゃられるように新しい作品発表のカタチを生み出す可能性も感じますので、正直「もったいないなあ」と感じます。
個人的にはまずそのアニメを投入して、誰かがMADなどを出し始めた頃に
「実ははじめから二次創作に横やり入れるつもりはなかった!」「どんどんやってくれ!」
と公式にアナウンスしたほうが良かったんじゃないかと思いますね。
あとどうせチャンピオン系なら「みつどもえ」で行って欲しかったなあ〜。(訊いてません)
>mmm
「「MADつくれよ」的」なものに応えられないで天の邪鬼に片意地を張るのは”高2病”ですよね。だから”義務”なんです。
>つまらないものでも下らないものでもMADやら再現ダンス等で、
>元のアニメよりもずっと面白くできる可能性を持つメディアだと思っています。
>ニコ動ユーザーの前ではアニメですらサンプリング材料にすぎません。
>著作者によるMAD公認、字幕ツッコミの受け入れ、
>盛り上がる企画がなければ自ら何かを作り出して盛り上げる
こんなことを書いてる以上アニメオタクじゃないことはわかるけど。
ニコニコ動画オタクというものが存在するのかな?
世の中にはオタクになる対象が山ほどあるんだけど?
なんのオタクか明言してくれ。
「なんのオタク」という捉え方で、あなたがこの語を違う認知下に置いていることが判ります。
難しいですね。読者に対しては、コンテクストを読んで理解してもらうほかありません。
「応えられないで」と言われますが、MADなどのパロディ表現はそう言った押しつけに応えて作られるものではありません。
そしてオタクとは天の邪鬼なものです。
だから「もったいない」のです。
高2病なる単語は聞いたことがないので分かりません。勉強不足で申し訳ありません。
重ねて言いますが、今回のビジネスモデルが成功するといいなあ、という意見には賛成です。
あともしこの>mmm が私のことでしたら名前が間違っているので訂正してください。
違っていたら無視していただいて結構です。
荒れるのでこの辺で引っ込みます。
おおっと。名前間違えは失礼しました。
「MADなどのパロディ表現はそう言った押しつけに応えて作られるものではありません。」と、オタク自身がこの考えに凝り固まることが「もったいない」のです。mmnさんはオタクについて自覚的とお見受けしますので”高2病”というジャーゴンは知っておくと考えを深めるのに役立ちますよ。
好きでもない作品を盛り上げる義務はない。
アニメ業界全体が好きなオタクには盛り上げる義務が多少はあるかもしれない。だけどそういったオタクは極めて少数だろう。
だいたい、好きでもなく義務でつくったMADなんて、小学生の夏休みの工作よりもやる気ない出来になる決まってる。
「オタクはその作品が好きだからオタクなのである。」
それではただのファンだから、ここでの文脈でいう「オタク」が自分自身を指してると思ってそんなに気負わなくていいですよ。やる気ない人がこんなエントリに生真面目に従うと思います? 気楽に楽しみましょうよ。