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2015-02-02

[]最近面白いマンガ その3

 つづきのつづき、ではゴー。


 既刊3巻。

 電子工作が好きな女子大生「ハル」が主人公の抱腹絶倒コメディ。毎回ハルがおかしな電子工作を作って、人助けという名の傍迷惑を巻き起こしたり、たまにほんのちょっと役に立ったりする物語。

 たとえば孤独な級友を慰めるために開発したのが、「ぼっち」というツイートを探索して世界地図上にLED表示する機械。ワオ!なんてクールなんだい?これを使えば世界中にどれだけぼっちがいるかわかるって寸法サ!君はひとりぼっちだけど、ひとりぼっちなのはひとりじゃないZE★……って他に作る物なかったんかい。とかなんとか、だいたいそんな感じです。何か困ってる人に対して、ハルがしれっと予想の斜め上を行く工作を作るのが毎回本当に面白い。

 だいたい電子工作が好きすぎる女子大生だけでもフツーじゃないのに、ハルの分解癖を見てるうちに「自分もハルちゃんに分解されたい…」とか考えてハアハアしてる幼馴染の「六祐(ロクスケ)君」とか、小学生なのに異常に電子工作知識のある「うに先輩」とか、特殊すぎる主要キャラ達が見てて面白すぎます。前作「犬神もっこす」といい、西餅先生の脳回路は一体全体どうなっているのか。こういう、ズレた人達が好き勝手やってる系の漫画を描かせたらピカイチですなあ、この人は。続刊にも期待です。


 全16巻。

 個性の強い登場人物オンパレードの激アツ学園バトル+純愛ラブコメ物。

 まず絵が濃い。この人の漫画は結構好きで「こまみたま」「トラウマイスタ」から読んでますが、相変わらず情念をペン先にねじ込んで描いてる感じです。登場人物の怒りや悲しみを描く時なんか絵が歪みまくって、ものすごい迫力。

 さらに登場人物も濃い。螺子巻拳という拳法を使う主人公「カギューちゃん」をはじめ、舞台となる学園が個性があるほど良しとする「絶対個性主義(キャライズム)」を掲げる学園だけあって、実に個性豊かというかぶっとんだ連中ばかりが出てきます。ラスボスである理事長とかサイコパス過ぎて寒気がします。

 むろん物語も濃い。アクの強い連中のハイテンションバトル物というだけでなく、物語を通して「絆」や「愛」の素晴らしさを訴えるテーマ性も持ち合わせています。

 で、この漫画が凄いのは、これだけキャラ立ちしまくってるのにキャラだけに頼らず、きちんと物語の根底に「愛って何?」というテーマをずっと仕込み続けている所。ともすれば敵と戦ってばかりで冗長になりがちなバトルものですが、その構造のおかげであらゆる戦いがすべて意味のあるものになって、怒涛のラストへ螺旋のように収斂していきます。ブラボー!おお…ブラボー!


 というわけで、とりあえずオーダー頂いた「最近のキャラ立ちしてて面白い漫画」は一段落。結局割とメジャー所に落ち着いてしまうのは、まあ仕方ないかなー。最近それほどマンガ読めてないし。他に思いついたらまた追加します。

[]ひととおり

 というわけで依頼された内容はひととおり終わりましたが、やっぱり筆が遅くなってますねえ。ぎこちないし。

 うーん、もどかしい。結局ちょっとずつリハビリしてくしかないんだろうなあ。

 それではまた。

2015-02-01

[]最近面白いマンガつづき

 というわけで前回の続き。


 既刊15巻。

 実際の歴史を基にしたヴァイキング戦記物。当然いろいろアレンジは加えられていると思いますが、幸いにも歴史詳しくないんでこのお話に没入できます。この漫画の面白い所は所謂捨てキャラがいない事。よくネット上では「主人公が影薄い」とか「トルフィン?誰それ」とか揶揄されてますが、他のキャラの背景とか行動理念とかを描き込んでるとどーしてもこうなっちゃう。前の「プラネテス」でもそうだったし、幸村先生の癖ですね、コレ。

 でもその執拗なまでの描き込みが、荒波の中に生きる人物達の魅力を最大限に引き出させ、物語に奥行きを与えているのも、また事実。8巻あたりのアシェラッドのくだりはもう歴史ロマンそのもの。超燃えます。

 あと、ヴァイキング叙事詩でありながら、壮大な世界観とかスケールの大きい戦略とか、そういうドラマに持って行かない所が面白い。あくまで人間を丹念に描き、その視点で世界を見せる事で、彼らが生きている世界がどれだけ厳しく、未開拓である状態かを間接的にわからせるつくりになっています。

 ここ数年のオススメ物件。

 ⇒過去記事


惑星のさみだれ 1 (ヤングキングコミックス)

惑星のさみだれ 1 (ヤングキングコミックス)

 全10巻。

 日常ラブコメボーイミーツガール+サイキックアクション。とはいえこの漫画は、男女が出会って厳しい戦いの中でやがて二人は…、なんてステレオタイプな面白さではありません。最初はお気軽な日常コメディっぽいのですが、途中から人死にも出たりして段々シリアスになってきます。ただしバトルアクションだけの物語にならないように日常場面をはさみ、人物をちゃんと掘り下げながら物語を進めていくので、どんどん登場人物に愛着が湧き、彼らを「応援したい」物語になってくるのが素晴らしい。

 メインの話は地球を滅ぼそうとする悪い魔法使いと、主人公たち12人の「獣の騎士団」+姫の戦いですが、良い意味で予想を裏切る展開が多く、また人物描写がブレないのも魅力的です。正確に言うと主人公もヒロインである姫も物語の中で変わっていくのですが、その成長がきちんとわかりやすく描かれているから、ちゃんと読者に「ブレ」でなく「成長」として伝わります。言葉で書くと簡単ですが、これがなかなか難しい。仄めかし過ぎればわかりづらく、語りすぎれば野暮になる。

 この漫画を読んでからこっち、すっかり水上先生のファンなのですが、物語の展開の仕方もさることながら、この辺のバランスが取れる所がこの人の凄い所じゃないかと思います。

 ちなみに過去記事は以下です。ネタバレが怖けりゃ先ずは最初の奴だけにしといて、あとはその巻を読んだ時に読むことをオススメします。

「惑星のさみだれ」 1〜3巻感想

「惑星のさみだれ」 5巻感想

「惑星のさみだれ」 6巻感想

「惑星のさみだれ」 7巻感想

「惑星のさみだれ」 8巻感想

「惑星のさみだれ」 9巻感想

「惑星のさみだれ」 10巻プレ感想

「惑星のさみだれ」 10巻感想

「惑星のさみだれ」のタイトルの意味


巨娘(1) (アフタヌーンKC)

巨娘(1) (アフタヌーンKC)

 既刊2巻。

 身長も態度もスケールも何もかもデカい女子=巨娘が、常識や小ズルい悪党やチャラい男子や親の七光り女子なんかを痛快にぶっ飛ばしてくれるコメディ漫画。木村先生、「神戸在住」の時はあんなにしんみりした漫画描いてたのに、この漫画では完全にハジけてしまってます。

 とにかく読んでて笑えるし、何より立ちすぎてるキャラ達が実に魅力的です。

 ⇒過去記事


それでは今日はここまで。

2015-01-25

[][]最近面白いマンガをいくつか

 人から「最近の青年漫画でキャラ立ちしてる面白い漫画を5つくらい見繕ってほしい」という依頼があったので久しぶりの更新です。

 選定して普通に伝えても良いんですが、結局何がどう面白いか伝えなきゃいけないし、それなら記事UPしておくので読んでという形にしておいた方が良いかと思いまして。

 最近ずーーーっと更新してなかったので筆がぎこちないと思いますが、ご容赦を。

 あ、あと依頼人に一言二言。最近の漫画とは限りません。1年以内に刊行とかだとかなり絞られてしまいますので…。あとキャラ立ちとはちょっと違うけどコレ読むといいよー、というのも入れてあります。

 ではゴー。


血界戦線 魔封街結社 (ジャンプコミックス)

血界戦線 魔封街結社 (ジャンプコミックス)

 既刊9巻。以下続刊。

 化け物が跳梁跋扈する異界と化した紐育ニューヨーク)を舞台にしたバトルアクション漫画。秘密結社ライブラに属し、それぞれの個性を活かして戦う主人公たちがカッコ良い事この上ない。また毎回の悪役たちも外道だったり間抜けだったり人智を超えた存在だったり、実に変化に富んでいて面白い。見得を切ったスタイリッシュなアクション描写や幕間に挟まれるコメディ描写、劇中に流れるハードボイルドなテイストは前作「トライガン」に準じつつ、さらに洗練されているのが凄い。また、レオナルドという戦闘系の能力の無い少年を主役としているのも、化け物+化け物じみた人間(仲間)の活劇をより効果的に見せるのに役立っています。

 余談。今年4月からアニメ化も決定したそうです。ただ、声優が豪華すぎて地雷の匂いが…。いや、見るけどね。

 ⇒過去記事


金剛番長 1 (少年サンデーコミックス)

金剛番長 1 (少年サンデーコミックス)

 全12巻。

 かつて「ライジングインパクト」「ブリザードアクセル」を描いた鈴木央先生でしたが、今作でちょっと吹っ切れたというかネジが外れた感があり、それがこの後の「七つの大罪」の大ヒットに繋がっている気がします。

 内容は荒唐無稽ハイパーバンカラバトル漫画。主人公が人間離れした体躯の「金剛番長」で、他には超卑怯な「卑怯番長」とか、女の子なのに超怪力の「剛力番長」とか、サイボーグの「マシン番長」とか出てきます。何言ってるかわからないと思いますが、本当にそうなので仕方ありません。もちろん敵も異常な番長尽くしなので安心です。えーっと、番長ってなんだっけ。

 馬鹿馬鹿しいほどぶっとんだキャラ設定なのに、結局は「スジを通す」主人公や仲間たちがカッコいい。ブレない連中というのは見ていて実に痛快です。


ドリフターズ 1 (ヤングキングコミックス)

ドリフターズ 1 (ヤングキングコミックス)

 既刊4巻。

 異世界を舞台に歴史上の人物たちが入り乱れて戦うバトルアクション漫画。洋の東西も時代も関係なく、色んな人物がポンポン出てくるのが面白い。作者が「こいつスゲー!」と思った人物を自分の好きなようにアレンジして、全身全霊をかけて思いっきり戦争ごっこさせてる感じの漫画です。だって島津豊久がチャンバラやってるのを那須与一が弓でフォローして、その後ろで信長が軍師ヅラしてる所に、ハンニバルが戦術を示唆するんですよ?オラなんだかワクワクしてきたぞ!

 前作「ヘルシング」でもそうでしたが、この人の漫画の魅力はキャラ立ちや台詞回しはもちろんの事、迫力ある殺陣と、その後ろにあるテーマ性に尽きます。ただ面白いだけじゃなくて、読み込んでいくと「人間とは何だ」というテーマが見えてきます。それがいい。

 余談ですが最新4巻では私の大好きな土方歳三が本格的に登場してきてサイコーでした。敵キャラでしたが。仲間にならないかなー。

 ⇒過去記事



 ピックアップしたのはあと10個くらいあるんですが、明日の仕事に備えて寝ます。

 続きは後日。オヤスミナサーイ。








 

2015-01-08

[][]歌詞の件

 久しぶりの更新がこんなんでアレですけど、なんかはてなサポート経由でJASRACから『俺らが著作権を管理してる誠に尊すぎるにも程がある歌詞様を無断転載しているファッキンな貴様のファッキンブログは大変にけしからんのでエイサップマッハで削除しないとトルチョック制裁してやるぜメーン?(意訳)』というメールが飛んできたので歌詞解釈シリーズの全記事を修正しました。コワイ!

 修正後に記事を読み直しましたが、やっぱり読みづらい…わかりづらい…。

 誹謗中傷する内容でもないし、引用箇所も明確にしていたし、利益を得ていたわけでもないのに、ダメ。

 結構人気記事だったのにもったいないけど、誠にやんごとなきJASRAC様のお言葉とあっては伏して従うより他はありません。

 世知辛いですな。

2013-08-16

[][]ショック…

 久しぶりの更新が湿っぽい話題ですみません。

 さっき久しぶりにPC立ち上げてニュース見てたら衝撃的なニュースを見つけまして。

→漫画家・佐渡川準さん自殺か

 今週13日に亡くなられていたとの事。全然知りませんでした。

 つらい…。俺この人の漫画が大好きで全部持ってるのに…。「あまねあたためる」もエンジン掛かってきて面白くなってきたのに、続きがもう永遠に読めないなんて…。

 こないだの土田世紀さんもそうだけど、今まで面白い作品を生み出してきて、これからもまだまだ面白い作品を描けるであろう人が、突発的に亡くなられてしまうのは本当に本当に、寂しくて悲しいです。

 ご冥福をお祈りいたします。