こんな綺麗な子守唄を歌う卵寿司が悪い子のはずがない!!

クソ映画が好きである。
いや、勿論つまらない映画は嫌いだ。でもクソ映画は好きだ。これだけ書くと判りにくいのだが、要するに「なんでやねん!」とつっこんで笑いたいのである。脳漿炸裂ガールがOKで劇場版零がNOのこの感じ、そういうパッションがアイライクザットなのだ。ほんまに脳漿炸裂させてどうすんねんとか、なんでエリート決定試験がただの友情破壊ゲームやねんとか、無意味にアイドルの子がすげえ跳躍みせてんなとか、まあそういう「なんでそんなこと考えたんだよ!!」みたいなイズムに価値を覚えるそんなあれなのである。
というわけで、週末に酒を煽りながら観た「デッド寿司」、これが最高だった。デッド寿司というかアタックオブザキラー寿司というか、ねえ。お寿司が凶暴化して人間を襲うって発想にまず脳みそ揺さぶられるよね。ヤバいですよ。しかもこのキラー寿司、仲間を増やす方法交尾だからね。交尾。海老の寿司とマグロの寿司とのセックス。参ったね。しかもバック。マグロ受け。マグロなのに受けって笑っちゃうやね、ハハハ、なんて考える間もなく真実の愛に見入ってしまいました。あれ気持ちいいんですかね。知らないけどさ。炙り寿司の必殺技が火炎放射だしね。なんでやねん。軍艦巻はマジで軍艦になって砲撃するしね。ハハハ。しかもこのデッド寿司の弱点が松崎しげるのシャウトだし。なんでオーノーで倒れていくねん。根性出せや寿司。出してもしゃーないけど。あとラスボスマグロ怪人で、こっちの最終武器は寿司ヌンチャクってのもいいですね。寿司ヌンチャクて。最高です。マグロ怪人も武器斧だし。マグロ1ミリも意味ねえよ。アホです。これなんです。こういうのが好きなんです。最初に寿司職人の修行で、学生がよくやる片手開いて鉛筆でとんとんとんとんってのをかまされた時点でもう参ってました。寿司関係ないやん。ていうかもう全部意味ないやん。また無駄にアクションは切れてるのがなんというかかんというか……。女体盛りの刺身に食われる場面とかもなんか面白かったし、ていうか普通に寿司が美味そうなのが凄いですよね。人間の味方になる卵寿司とかもう愛らしくて仕方なかったもんな。あの子は食えない。むしろ勃起ですか。精神的に食いますか。なんかそんな変な気分になっちゃうから不思議だね。ヒューマンと卵寿司の愛からのセックスからの出産ですよ。何が出てくるんだろうね。そりゃ精子か。いやむしろOLと卵寿司百合とかイカしてそうですね。ミギーならぬエッグ。最後は咥内プレイで物理的にひとつになってトゥルーエンドですよ。ちょっとエグいですかね。ハハハ。
アホなとこばっかり書いてますけど、これでアクションがガチなのが凄い。ヒロインが彼岸島とかるろうに剣心並のアクションかましてくれるので、こっちもおおってなってまったく退屈しないんですよ。この子すげえ。って実写ワカコ酒の人なのね。なるほど。ビール飲むのは下手だけどアクションは素敵です。瓶ビールは飲むんじゃなくて頭で割って欲しいやね。そっちのが似合うと思うな。あと情けない顔がめっさ似合ってた。一気に好きになりました。あとよくわかんないけど女将の人誰!? 濡れ場やって卵口移しやって変顔やってロボットダンスやってゾンビになってキレキレのアクションやって……。なんて演技達者な人だ。恐れ入りました。謎のイケメン君とか絶対にカタギじゃなさそうな社長とかお前よく言って真冬のティッシュ配りやろな秘所、じゃねえや秘書もそうですが、脇の人たちがいい味出してるので、寿司だけにってそれはいいんですが、いい意味で楽しいんですよ。それがただのクソ映画じゃないところですね。いやただのクソ映画なんですが。でもこういうのがあるから人生豊かになるんだよ。そんな豊かさ別にあってもなくてもどっちでもいいんだけどさ。
っていうか監督井口昇かよ。なるほど。あれですよ。こっちの業界では、まだVHSの時代にスカトロAVを1万本売ったってので有名になった方ですよ。どんな業界だ。でも色々AVじゃないのも撮ってるんだねえ。多分クソなんだろうけどね。クソだけにね。ハハハ。でも和製ティムバートンて言われてる記事あってそこだけはぶっ飛んだな。ティムバートンもさすがにスカトロは作ってないだろうよ。まったく。……いや、作ってたりするのかな? 欧州情勢は複雑怪奇っていうけど……。いやまさかね……。まあでも、映画「デッド寿司」は楽しかったです。ひるね姫とかポッピンなんとかとか見るくらいなら絶対こっちがいいと思うな。マジで。これは絶対マジで。