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2008-08-10

[]ナナリーに罪はない…。ナナリーは恋をしただけなんだ。命を返してくれるならなんでもする。呪われるべきはこの俺だッ! コードギアス反逆のルルーシュR2第18話感想&備忘録「TURN18 第二次トウキョウ決戦」

 今回は「断罪者と受罪者」に囚われたルルーシュスザクがナナリーを消してしまう事でお互いに対する憎悪が増幅される、事態の悪化が描かれてましたが、その裏側で同時に「免罪者と贖罪者」による、ルルーシュスザクの救済の道が巧妙に描かれていました。

「そうだ、これが『償い』なんだ。

受け入れるしかない、ここで、俺は―――」(枢木スザク

 

「お、俺は―――生きる!!」(枢木スザク

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本編感想

 R2が「断罪者と受罪者」と「免罪者と贖罪者」の二つに分かれるという事は以前から書いてきましたが、今回は「断罪者と受罪者」が互いを憎み合って殺し合った結果、「免罪者と贖罪者」の筆頭であったナナリーを消してしまうという悲劇に到ったワケですが、今回も「断罪者と受罪者」と「免罪者と贖罪者」に分けてみます。

断罪者と受罪者

スザクフレイヤ抑止力として使おうとする。

 ↓

ルルーシュフレイヤの存在を信じないので抑止力として働かない。

 ↓

スザクを追いつめてしまって「生きろ」のギアス発動。

 ↓

政庁の直上でフレイヤ発動。

 つまり、「スザクを助けたい」という「願い」で掛けたギアスが、ルルーシュの「思い」と裏腹に発動して、スザクの「思い」を蹂躙して、「ナナリーを消す」という最悪の結果をもたらしたワケです。

 先回ルルーシュは「逆ギレ」して「贖罪者」から「断罪者」に立ち戻ってしまったワケですが、今回ギアスの所為でナナリーを消してしまい、また忠義を利用していただけのギルフォードの捨て身の忠義に助けられたりと、再び「受罪者」の面を突き付けられますが、今度は逆にギルフォードを死に追いやったと、コーネリア様からの憎悪を受ける立場に追いつめられ、正真正銘「断罪者&受罪者」というラベル付けが物語の中でなされたワケです。


 同様にもう一人の主人公であるスザクも、「断罪者」と「受罪者」の両面を口にしています。

ルルーシュは、ゼロは、僕が『償わせる』しかない。」(枢木スザク

 ↑断罪者としての発言

「そうだ、これが『償い』なんだ。

受け入れるしかない、ここで、俺は―――」(枢木スザク

 ↑受罪者としての発言。

 つまり、ルルーシュは「断罪者&受罪者」を選んだ事で「ナナリーを消す」という結果を生んでしまい、スザクも「断罪者&受罪者」に捕らわれてしまったままだから「ナナリーを消す」という、望まない行為を犯してしまった事になります。

 そして、主人公二人が抱える「断罪者&受罪者」の状態は、「ルルーシュはナナリーを殺したスザクを恨む」、「スザクはナナリーを殺させたルルーシュを恨む」という、正に「断罪者&受罪者」の真の地獄である、「憎しみの連鎖」へと変わっていきます。


免罪者と贖罪

 今回の悲劇の裏で、「免罪者と贖罪者」の道はきちんと確保されています。

 まずは、「受罪者」たらんとした結果、「生きろ」のギアスの負の面を発動させてしまったスザク

「そうだ、これが『償い』なんだ。

受け入れるしかない、ここで、俺は―――」(枢木スザク

 

「お、俺は―――生きる!!」(枢木スザク

 今までギアスを破った人間は、ユーフェミアシャーリーの二人ですが、二人がいずれも、「免罪者&贖罪者」の立場に立っていた事を注目すべきです。

 以前にも書きましたが、「免罪者&贖罪者」の立場に立つ人間は、「嘘(=罪)」を赦して、他人の意志の存在を認め、尊重します。その行為によって、自分も、相手も、他人も、全ての人の「自己」が同定され、「私は私だ!」と、確固たる基盤を得るという事になる、作中善を内包しています。

 だから、スザクが次にフレイヤを持たされるような場合に、再び生命の危機に陥った時に、「生きろ」のギアスに打ち克てるかどうかは、全て「免罪者&贖罪者」という立場に立てるか?という点に掛かっているという事を逆に表していると思います。

 ルルーシュも同様です。

 シュナイゼルはどうかは分かりませんが、少なくともブリタニア皇帝の目指しているのは「完全情報ゲームの世界」であり、ゲームマスターとして永遠に管理する事だと思われますが、その世界に於いて、ゲームマスターには「嘘(=罪)」が存在せず、それは勿論「嘘(=罪)」を否定する立場であるワケで、即ち「断罪者&受罪者」の立場であるワケですが、それをはね除ける事が出来れば、ルルーシュのギアスは消えると思います。

 何故なら、「免罪者&贖罪者」は、本質的に「ギアス」という「強制」の属性を廃している為、「ギアス」につけ込まれる隙が無いからです。

 シュナイゼルもやはり、「完全情報ゲーム」を現出する存在なので、明らかに作中悪なのですが、フレイヤの発動を見て嗤ったように、「惨たらしい死」を優しい笑顔で見つめる人間である点を見ると、ブリタニア皇帝とは違う立場でゲームマスター相当の立場に立って、世界の秩序を「武力」によって適度な平和と戦争で運営しようとしているのだと思います。

 それはあくまで「現実」に立脚しているという点で、「超常」の力を使って「完全情報ゲーム」を作ろうとしているブリタニア皇帝とは一線を画していますが、やはり作中悪には違いないです。

「現実を、今日という日を大事にしてると思うかい、彼が?」(シュナイゼル・エル・ブリタニア)

その他

 前シリーズ20話「キュウシュウ戦役」で、ロイドが開発したガウェインのハドロン砲をラクシャータが改良して実現された「ロイド&セシル&ラクシャータ」の共演が、今度はラクシャータが設計した紅蓮弐式をロイドとセシルが改良する事で再び実現されましたが、この「キュウシュウ戦役」はスザクユーフェミアの騎士を再び受け入れるという作中善のエピソードだったので、この描写は明らかにポジティブで、ナナリーと接して、「免罪者&贖罪者」の薫陶を受けたカレンお嬢さん自身の属性も含めて、改良された紅蓮弐式は、何らかの作中善の属性を強く帯びていると思います。紅蓮弐式の役割はきっと大きくなりますよ。

「ドロボー!僕の!僕の!」(ロイド)

 

「違いますよー。私も改良していますからー。(に゙っごり゙)」(セシル)

 

「はい、仰る通りです。」(ロイド)

 

 

プリン伯爵と、あれはセシルのエナジーウイングか。

あいつら勝手に私の紅蓮を!」(ラクシャータ)

 そして、何気にカレンお嬢さんにフラグを立ててるジノ。私は君が憎い!(バカ)

「カレン、やっぱりシュタットフェルトの名前より紅月を選んだワケか。」(ジノ・ヴァインベルグ)

 

「そうね。

だからジノ、戦場で会えた事を喜ぶべきかしら、悲しむべきかしら?」(紅月カレン)

 

「楽しむべきってのはどうだい?」(ジノ・ヴァインベルグ)

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次回予告

 コードギアス反逆のルルーシュR2第19話「TURN19 裏切り」

 藤堂さんには朝比奈さんから「ゼロを信じるか?」というバトンを託された事もありますし、裏切られる要素は沢山ありますが、立ち上がれルルーシュ

おまけ

 Twitter上でGiGirさんやめとけと言われたのはこれを指していたんですね。

 ですが、しかし、私はナナリーは死んではいないと思ってます。

 世界中の逆接の接続詞を集めて来てもまだ足りない位に、確信を持って断言します。

 ナナリーは死んでません。

 理由の一つ目は、ナナリーは「作中善の筆頭である事」です。

 ユーフェミア様に代わってルルーシュスザクの罪を唯一赦して挙げられる存在であるナナリーがここで死んでは元も子もありません。

 もう一つの理由は、フレイヤの光に包まれる際に、ナナリーが「何も言わなかった事」。

 ナナリーと同じ「赦す」という属性を持った、ユーフェミア様、シャーリーは、その死の間際の言葉で「彼女達の優しさ」を、それぞれスザクルルーシュに伝えていましたが、同じ属性を持つナナリーが、ルルーシュスザクに何も伝えないままに死ぬワケがありません。

 多分、ブリタニア皇帝とかが気を利かせて助けてくれてると思います。

かずらかずら 2008/08/10 21:07 確かにナナリーはまだ物語における重要な役割を何も果たしていない状態なのでここで退場はまだ早いとも思うのですが、

もしここで生き残ってルルーシュを許してずっと幸せにとやられても
ルルーシュによって運命を捻じ曲げられやり直す事すら出来なくなってしまった人々の事を考えると
納得出来ないという矛盾した感情もあります。

ゆうきゆうき 2008/08/10 21:54 いつもとても参考になる考察を拝見させていただいています。
ワタシもナナリーはこの全ストーリーを通して希望の象徴であるので死んではいないとは思いますが、ルルーシュやスザクにとっての希望になるかどうかは、疑問です。ルルーシュの物語である以上彼自身は納得するでしょうが、ナナリーはあのシュナイゼルの予想すらも覆すような、スザクもあっと驚くようなことをしでかしてくれると思うので。スザクやルルーシュの想像を超えて、ふたりの混戦した仲を一気に粉砕してくれるような再登場を期待しています!!・・・・・・でもナナリーが一瞬死んでしまった!・・・と思った時は、見ている私たちが絶望しました;;ギアスは心臓に悪いアニメですね;;

GiGirGiGir 2008/08/11 06:15  どもども。けしてダチョウ倶楽部的な意味でポストしたわけでもなかったのですが…というか私もナナリーが死んだという状況に現実感を抱けないでいます。この現実感を抱けない状況そのものが演出意図なんでしょうね…。
 何度か見返しましたが、生きているとしたらやはりシャルルの超常能力以外には有り得ない印象ですね…ルルーシュは、視聴者はそれに縋るべきなのか否か…それ自体が問いかけになっている、そんな気もしています。

AlfLaylawaLaylaAlfLaylawaLayla 2008/08/12 23:11 >かずらさん
 コメントありがとうございます。

>もしここで生き残ってルルーシュを許してずっと幸せにと
>やられてもルルーシュによって運命を捻じ曲げられやり直す
>事すら出来なくなってしまった人々の事を考えると納得出来
>ないという矛盾した感情もあります。

 ルルーシュが望んだ、望まなかったに関わらず犯してきた罪というのは確実にあって、それを恨んでいる人達が作中には沢山出てきているので、私自身も何事も無かったかのようにめでたし、めでたし……とは思ってはいません。
 ただ、物語の着地点として、「ルルーシュ・ランペルージとしては赦したい・ゼロとしては赦せない」という矛盾を抱えた登場人物達、スザクやナナリーが、ルルーシュの最も大事な人間であるナナリーを起点に、ナナリーを介してスザクが、ナナリー&スザクを介してニーナが、ルルーシュを何らかの形で赦してあげる事で、ルルーシュには何らかの救いは与えられると考えています。
 製作側も、かずらさんのようにルルーシュに対して「赦したい・赦せない」という矛盾した感情を持っている事は多分意図通りで、かずらさん達の矛盾した気持ちをスザクやニーナに付託できるような形で着地すると思います。その辺はいつも驚かされるコードギアスクォリティ、楽しみに待っていてもいいと思います。

AlfLaylawaLaylaAlfLaylawaLayla 2008/08/12 23:12 >ゆうきさん
 はじめまして、ゆうきさん!

>いつもとても参考になる考察を拝見させていただいています。
 どもです。因みに、前シリーズでは「作中人物がこうだから、つまりああなって、こうあるはずだ!」のような登場人物達にスポットを当てた考察を書いていたつもりでしたが、今は「制作者は何を考えているのか?」のような作っている人間と作品を通してする「対話」のつもりで書いています。まあ片思いなんですけどね。

>ルルーシュやスザクにとっての希望になるかどうかは、
>疑問です。ルルーシュの物語である以上彼自身は納得する
>でしょうが、ナナリーはあのシュナイゼルの予想すらも
>覆すような、スザクもあっと驚くようなことをしでかして
>くれると思うので。スザクやルルーシュの想像を超えて、
>ふたりの混戦した仲を一気に粉砕してくれるような再登場を
>期待しています!!

 かずらさんと同じようにゆうきさんも、ルルーシュがハッピーエンドを迎える事に対して複雑な感情を持たれているのだと感じましたが、多分ナナリーは現在登場人物の大部分が囚われている「断罪者&受罪者」の枠組みをひっくり返せるだけの「力」があると思うので、ナナリーの大活躍は私も楽しみにしてる口です。

>ギアスは心臓に悪いアニメですね;;
 コードギアスは、「こうすれば視聴者は引っかかるだろうな(ニヤリ)」みたいな叙述トリック的な手法に溢れている(というかそれ自体がコードギアスのテーマを象徴してたりする)ので、目一杯引っかかって目一杯楽しむのが、心臓に悪い分を取り返すのにベスト方法だと方法だと思います!(ドクロ)

AlfLaylawaLaylaAlfLaylawaLayla 2008/08/12 23:12 >GiGirさん
 一応はじめましてになるのでしょうか、はじめまして。
 GiGirさんの記事は楽しく読ませてもらってます。

 「ナナリーは本当に死んだのだろうか」の記事も読ませてもらいましたが、GiGirさんは清く正しくコードギアスを楽しんでるなぁと、感動してました。私は「ナナリーが死んだ!」と本気で驚くのと同時に、「『ナナリーが死んだ!』…………と思わせるのもコードギアスのいつもの手なのだろうね」と、醒めた思考が回転していたので、GiGirさんの仰る「現実感を抱けない演出意図」もあったと思いますが、精神的ダメージはかなり少なかったです。(外道)

 コードギアスと長く付き合てきて物語の因果は結構、勢いで説得力を持たせている事が分かってきたので、多分ナナリーの再登場は、今回と同様に、視聴者がナナリーの存在を半ば忘れるような状況を構築して、その一瞬の間隙を突いて視聴者に思考させる隙を与えない疾風怒濤の勢いで出てくる――――、と漠然と思ってます。なので、結構私は楽天的に捉えてます。

 それに、爆発のオチは「生存」というのは昔から相場が決まっていて、スクライドとかもその文法を守ってますしね!(ドクロ)

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