Hatena::ブログ(Diary)

Apes! Not Monkeys! はてな別館

2010-07-25

[]「日本と朝鮮半島」第4回

  • 7月25日(日) 午後9:00〜午後9:55 NHK総合 「NHKスペシャル プロジェクトJAPAN シリーズ日本と朝鮮半島 第4回」

“在日コリアン”の法的地位。その原点はGHQ占領期にある。敗戦後“在日”の多くが在日本朝鮮人連盟(朝連)を軸に、民族教育を求めた。しかし、GHQは冷戦の中で共産主義の運動と警戒を強め、1948年、神戸に非常事態宣言を発令し「阪神教育闘争」が起きる。一方、日本政府は「外国人登録令」をだし“在日コリアン”を外国人と見なした。GHQ文書や証言を基に“在日コリアン”をめぐる政策がつくられていく過程を追う。

http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=202&date=2010-07-25&ch=21&eid=25894


追記:私の知識ではこの番組の“出来映え”について論評することはできないけれども、冒頭、解説委員のコメントで「今日的な課題」「普遍的な価値観が問われる問題」に繋がる歴史であることが指摘されており、少なくともこの点に関する限り真っ当な見識に基づいてつくられていたといってよいと思う。

ni0615ni0615 2010/07/26 17:16 昨夜見ました、再放送も必見です。
阪神教育闘争などの記述については、左右を問わず「警察・公安」資料がネタだったのに、この番組では最近のGHQ資料の掘り下げに基づくところが新味です。

NHKスペシャル シリーズ「日本と朝鮮半島」
■第4回 解放と分断 在日コリアンの戦後
再放送
総合 2010年7月27日  午前0時15分〜1時09分(今日26日(月)深夜)

【私の感想】
今夜はノートを取りながら見ることにしよう。そうとう予備知識がないとついていけない、私ではとてもとても。
とはいえ、
朝鮮学校というものが、家族ぐるみで、また世代をから世代へと、守り継承されてきたものであることが、予備知識が無い私でもよく分かった、とてもよかった。 阪神教育闘争は、済州島四・三事件直後の流れで「GHQのあせり」として解説されていた。これは朴慶植さんの戦後史にもない観点だった、かも? (Mixi日記から転載)

ApemanApeman 2010/07/26 17:55 ni0615 さん

>阪神教育闘争は、済州島四・三事件直後の流れで「GHQのあせり」として解説されていた。

元朝連メンバーの方が民族教育に対するGHQの無理解を指摘した証言が印象的でしたね。
それにしても、清瀬一郎のように歴史記述においては“リベラリスト”とされることも多い人物がいかに非リベラルな朝鮮人政策に加担していたか(しかもまだ日本国籍を有していた期間において)、というのは重要な点ですね。リベラリストたちが民族教育の要求をまるで汲み取ろうとせず、にもかかわらず後には“朝鮮人の左傾”を理由に抑圧的な政策を正当化した欺瞞を、この社会はいまだに反省していませんから。

hokusyuhokusyu 2010/07/26 20:48 ま、多少シニカルに言えば、古典的リベラリスト(特にあの時代の)ってそんなものだとも言えますからね。
なまじ戦前においては世界標準だっただけに、戦後におけるGHQ民生局の若手たちによるある意味で急進的な改革についていける者が全然いなかったことは、もっと熟慮すべきとはいえるでしょうね。

uedaryouedaryo 2010/07/26 21:13 Apemanさん。

 私は見忘れちゃったんですけど・・・。

>リベラリストたちが民族教育の要求をまるで汲み取ろうとせず、にもかかわらず後には“朝鮮人の左傾”を理由に抑圧的な政策を正当化した欺瞞を、この社会はいまだに反省していませんから。

 日本は戦前戦後を通じて、穏当な文化的多元主義のようなものが、くり返し挫折していますからね。それを無視して「急進派」「過激派」を批判するのは、歴史の忘却もはなはだしいです。
 次回は日韓会談を岸信介と朴正煕を軸に描くようですね。岸は日韓会談で表舞台に立った人間ではないのですが、政治学や歴史学で岸の満州人脈への注目度が高まっているから、それを反映しているのでしょう。

上野 良樹上野 良樹 2010/07/26 21:17 番組見過ごしました。なので、今夜は何とか観たいです。

>清瀬一郎氏
http://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp/~mizna/sanseiken1.html
GHQ占領下の日本に於いて、依然として日本国籍を有していた旧植民地出身者の
参政権を停止(実質剥奪)するよう進言し、実現したという話ですが、彼の主張が昨今の
外国人地方参政権反対派のそれとほとんど完全に一致することにどう反応すればいいのか…。

天皇制廃絶云々は、有り体にいえば共産党が躍進するのが怖いという意味でしょうが、
じゃあ当時なら自由党や進歩党、今なら自民党を熱烈支持するなら参政権を認めるとでもいうのか。
清瀬氏達としては、敗戦後数ヶ月のどさくさでうまくやったと思ったことでしょうが…。

ApemanApeman 2010/07/26 22:24 hokusyu さん

>戦後におけるGHQ民生局の若手たちによるある意味で急進的な改革についていける者が全然いなかった

番組のなかでは森戸辰男については多少含みをもたせた描写になっていましたね。当時存在したわずかな可能性、とからめて。

uedaryo さん

> 日本は戦前戦後を通じて、穏当な文化的多元主義のようなものが、くり返し挫折していますからね。

今回の高校無償化からの朝鮮学校排除をふまえると「挫折」とすら言えないんじゃないか、という気もしますね。

上野 良樹さん

>天皇制廃絶云々は、有り体にいえば共産党が躍進するのが怖いという意味でしょうが、

清瀬が(当時の)朝鮮系日本人の政治的影響力を(獲得議席にして)どの程度に見積もっていたかが番組でも紹介されていますが、昨今の「対馬が乗っ取られる」云々の過剰反応を連想しましたよ。

>じゃあ当時なら自由党や進歩党、今なら自民党を熱烈支持するなら参政権を認めるとでもいうのか。

自分たちが朝鮮系日本人をひきつけ得る理念も政策ももっていないことを自覚していた、ということではあるんでしょうね。

rawan60rawan60 2010/07/27 15:40 過去4回の中では、最も良くできていたとは思いますね。取材対象を含めた「在日」がいる現実への対応、「在日」が(番組を)見る、という前提を強く意識しているようでした。

ApemanApeman 2010/07/27 16:49 rawan60 さん

>取材対象を含めた「在日」がいる現実への対応、「在日」が(番組を)見る、という前提を強く意識しているようでした。

冒頭で在日外国人参政権をめぐる議論に言及していましたしね。高校無償化の議論がはじまる前に放映されていたら……とも想像しました。まあ、そんな簡単なことでないのは承知しつつ。

bogus-simotukarebogus-simotukare 2010/07/27 19:55 Apemanさん
>清瀬一郎のように歴史記述においては“リベラリスト”とされることも多い人物

ただあの番組ではリベラリスト的な描き方はされてなかったと思いますけどね。
「東京裁判で東条英機の弁護人を務めた保守派の大物」としか描写されてなかったように思うので、基礎知識のない人(私も全然ないですが)が見ると「ふーん、東条の知人って事は、要するに今で言う真正保守か?」と理解される恐れもあったのでは?

uedaryoさん
>岸の満州人脈

秘密の特使とか怪しい話が出てくるんですかね。大丈夫なのかな?

ApemanApeman 2010/07/27 22:28 bogus-simotukareさん

>「東京裁判で東条英機の弁護人を務めた保守派の大物」

「保守派の大物」といった表現は使われていなかったと思います。逆に、戦前には普通選挙運動に関わったという経歴が紹介されていましたから、戦前・戦中の日本においてはリベラリストに数えられる人物だということが示唆されていたといえるでしょう。

>「ふーん、東条の知人って事は、要するに今で言う真正保守か?」と理解

これもあまりと言えばあまりな短絡なので、そこまでNHKに責任を負わせるのはどうかと。

rawan60rawan60 2010/07/28 00:17 Apemanさん

>高校無償化の議論がはじまる前に放映されていたら……とも想像しました。

私もそのことを考えていました。
同時に、無償化除外に対する意見表明的機能は(結果的に)持っているかもしれません。

ApemanApeman 2010/07/28 09:41 rawan60 さん

>同時に、無償化除外に対する意見表明的機能は(結果的に)持っているかもしれません。

特に「朝鮮学校は教育内容に問題があるから」で納得してしまっている人びとに観てもらいたい、と思いましたね。

kamikitazawakamikitazawa 2010/07/28 20:43 完全に出遅れですが私もこの番組視ました。

私にとっては完全に「他国の国民的ナラティヴ」になんでしょうが、いつ視ても(読んでも)「阪神教育闘争」はグッときます。あの出来事に心動かされない人は近代人の資格がないとすら思いますね!(「そんな
もの要りません」て人も多いような気もしますが)。

rawan60rawan60 2010/07/28 23:53 Apemanさん

>特に「朝鮮学校は教育内容に問題があるから」で納得してしまっている人びとに観てもらいたい、と思いましたね。

在日による言語教育・民族学校設立の背景、経緯から鑑みても、各種学校という位置づけによる様々な助成や保障の対象外であることからして、すでにありえない抑圧の継続なわけですからね。

ApemanApeman 2010/07/29 11:54 kamikitazawa さん

憲法が押し付けられただのWGIPがどうたらとかいってる人間こそが真っ先に共感してもよさそうなものですけどね>阪神教育闘争。

rawan60 さん

そもそも当時の日本政府は国内の朝鮮人を追い出したがってたわけで、だとすると民族教育を保証し、あるいは推奨した方が帰国への障害を一つ減らせて合理的と考えてもよさそうなものですが。「出て行ってほしい、しかし出て行くまでは日本流の教育受けろ」ってどんだけ傲慢だったのか、ってことですね。

rawan60rawan60 2010/07/29 15:54 Apemanさん

吉田政権(=民族優越主義者)は、朝鮮人には国民としての処遇はしたくない、追い出したい、追い出すまでは犯罪予備軍として外国人登録令によって管理しておく、教育なんてどうでもいい。一方GHQは(本国が他民族だし人種差別政策を実施していることもあり)追い出しよりも関心は共産勢力化の憂慮なので、徹底した思想弾圧・(支配した)日本への同化政策、だから朝連(につながる朝鮮鮮学校も)は邪魔でしかない。この双方の思惑が絡み合っていたと思います。まさに傲慢政策の極み。無償化除外を北朝鮮への経済制裁として国内向けに政治利用するあり方は、まさに憎悪を生み出す差別・傲慢政策の継続でしかありません。

rawan60rawan60 2010/07/29 15:57 ↑訂正

本国が他民族だし→米本国が多民族だし

上野 良樹上野 良樹 2010/07/30 02:48 番組観ました。知識として目にしたことでも、映像だとまた違いますね。

2ちゃんねるも覗いていましたが、相変わらず清瀬さんや吉田さんが一杯いました。

Apemanさん
>特に「朝鮮学校は教育内容に問題があるから」で納得してしまっている人びと

「さすがは吉田首相」「GHQ万歳」で終わってしまいそうですが…
でも、ここから始めなくてはならないのでしょう。

rawan60さん
>吉田政権
Apemanさん
>自分たちが朝鮮系日本人をひきつけ得る理念も政策ももっていないことを自覚していた

結局「朝鮮人は劣等民族」という人種差別が大前提にあって。「せっかく我が国が併合して
教化してやったのに、あろう事か謀叛を起こし、そのくせまだ我が国に居座ろうとする、とんでもない連中」
という物語が出来上がっているのでしょうね。こんな事を推測できる自分も相当ですが。
だから、民族教育を帰国に利用するよりも、「治安の脅威(≒謀反人)」たる「劣等民族」の好きにさせてたまるかという感情が勝る。
(北)朝鮮や韓国の「反日」は言い募っても、米国の種々の対日要求はむしろ尻馬に乗り、もちろん
彼らの民族教育を問題にする事もない(しろとは言わないが)。

結局、ネットの嫌韓サイトとして有名な「ぢぢ様」だの「嫌韓流」だのは、石原都知事や小林よしのり氏に
鼓舞されて世に出た側面はあるにせよ、全然目新しくない、むしろ我が国の「伝統」に則った存在で
あることを見せつけられました。

菅政権は、一方で違った方向性を示そうともしていますが…。

「おわび」で緊密調整の方針 併合100年に向け日韓外相
http://www.47news.jp/CN/201007/CN2010072201000927.html

上野 良樹上野 良樹 2010/07/30 02:57 そもそも、石原慎太郎氏の来歴を見れば、「治安の脅威」とか「共産主義」というのも
人種差別の言い訳でしかないわけですけどね…。

新井将敬氏への「黒シール事件」。共産党や社会党公認ならまだしも、あろう事か自分と同じ
自民党公認候補への攻撃で、その選挙では新井氏は落選して、実行犯の秘書は捕まったが石原氏は
何の咎めもなく、まさに「大成功」だったわけですから。

ApemanApeman 2010/07/30 15:07 rawan60 さん

>吉田政権(=民族優越主義者)は、朝鮮人には国民としての処遇はしたくない、追い出したい、追い出すまでは犯罪予備軍として外国人登録令によって管理しておく、教育なんてどうでもいい。

これは後の「帰国事業」についての日本政府の関与にもつながっていくことですね。

上野 良樹さん

>>特に「朝鮮学校は教育内容に問題があるから」で納得してしまっている人びと
>
>「さすがは吉田首相」「GHQ万歳」で終わってしまいそうですが…

単純に「政治教育はよくない」と思ってるようなそこそこリベラルな人で、しかしこの問題を歴史的なパースペクティヴにおいてみていないような人にとっては、「朝鮮学校の教育内容に疑念があるよね」というキャンペーンはかなり効いたんじゃないかと思うのですが。

>新井将敬氏への「黒シール事件」。

「オバマはムスリム」というネガキャンにきちんとマケインが(そしてより本質的にはパウエルが)釘を刺したことと比べると、やっぱり「出羽の守」も歴史的使命を終えてないな、と思ってしまいます。

rawan60rawan60 2010/07/30 17:01 上野さん

>菅政権は、一方で違った方向性を示そうともしていますが…。

「おわび」そのものが無意味とはいいませんが、具体的な政策や歴史認識としての実効性が何も伴わない従来とおなじ「おわび」であれば、それはやはり「何度お詫びしたらよいのだ」という反発をやはり従来のごとく呼ぶだけのものになってしまいます。


>Apemanさん

「帰国事業」の時期に至っては、野党や赤十字やマスコミといった形で「追い出し志向」の共犯関係の裾野が広がっていった段階でもあるということが重要だとおもいますね。

ApemanApeman 2010/07/30 22:59 rawan60さん

>「おわび」そのものが無意味とはいいませんが、具体的な政策や歴史認識としての実効性が何も伴わない従来とおなじ「おわび」であれば、それはやはり「何度お詫びしたらよいのだ」という反発をやはり従来のごとく呼ぶだけのものになってしまいます。

自民党のメインストリームにはサンフランシスコ講和条約の枠組みをぶっ壊す覚悟のある人間はおらず、かつ自民党や官僚にもさすがに大日本帝国の植民地支配や侵略戦争の責任について問題意識を持つ人間が皆無というわけではない一方で、右バネを敢然とはねのけるだけの政治的指導力もなかったからですよね。どのような「おわび」を発表するかよりも、その後に出てくるであろう反動に対してどういう態度をとるかが大切でしょうね。

rawan60rawan60 2010/07/31 00:53 Apemanさん

植民地支配・侵略戦争の責任の「おわび」であれば、当然、北朝鮮に対しても行わなければならないですし、ましてや、閣僚が右派勢力と一体になって朝鮮学校無償化除外を推進するなんてことはありえないはずです。
日本政府の「おわび」は、所詮「植民地期の責任は今の我々にはない」という意識下によるもので、実質的にはその時々の中国・韓国政府の顔を立てる程度のものでしかなく(民主党政権が行うとすれば、東アジア共同体構想の一環という位置づけを目論んだものかもしれませんが)、政治的指導力の欠如はもとより、そもそもが継続している現在の問題(即ち「戦後責任」)という認識が欠落しているといわざるをえません。
右バネ・反動に対して頓着がないのも、そういう側面が強いのだと思いますね。

hokke-ookamihokke-ookami 2010/08/01 01:27 ようやく見ました。在日コリアンの戦後史について、GHQの主体と責任を射程に入れつつ、日本の責任を逆照射する、深い内容と思いました。
朝鮮総連や朝鮮学校が最初から北朝鮮の陰謀で作られたものではなく、先に団体や学校があってGHQや日本社会の抑圧で北朝鮮へ接近せざるをえないよう追い詰められていった経緯を示し、「朝鮮イコール北朝鮮」という固定観念をゆるがしていく構成も良かったです(ある意味、朝鮮総連への責任を保守派が感じるよう導く構成ともいえるでしょうか)。ただ、これならば朝鮮籍が北朝鮮籍とイコールでないことも、基礎知識として念のため説明しておくべきかな、とも思いました。

個人的に印象的だったのが、憲法から外国人の人権に関する項目が削られた経緯について証言したのがベアテ・シロタ・ゴートン氏だったことです。
番組ではただの証言者でしかありませんでしたが、ゴートン氏本人も憲法草案にかかわり、人権を守る条文を削られていく痛みを感じた一人ですからね。放蕩息子氏のお祝いをかねて書いたエントリ(http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20100317/1268859168)で一度調べたことがあるので、番組の表面からは隠れているものの強い皮肉を感じました。

ApemanApeman 2010/08/01 10:47 hokke-ookami さん

>ある意味、朝鮮総連への責任を保守派が感じるよう導く構成ともいえるでしょうか

そういう効果を実際に発揮すればよいな、と私も思ったポイントでした。

>ただ、これならば朝鮮籍が北朝鮮籍とイコールでないことも、基礎知識として念のため説明しておくべきかな、とも思いました。

この点は難しいところですね。「朝鮮籍が北朝鮮籍とイコールでないこと」は端的な事実であるわけですが、「北朝鮮」から「朝鮮籍」を切り離すことで後者のネガティヴなイメージを拭うことは前者のそれをむしろ強化することにもなりかねませんし。

>個人的に印象的だったのが、憲法から外国人の人権に関する項目が削られた経緯について証言したのがベアテ・シロタ・ゴートン氏だったことです。

現行の憲法下でも基本的人権の保障は「権利の性質上日本国民のみをその対象としていると解されるものを除き」在日外国人にも及ぶことになってるわけですが、実態は……ですからね。

rawan60rawan60 2010/08/01 17:14 hokka-ookamiさん
Apemanさん

憲法に関連して言えば、英原文の「All of the people」が「(すべての)国民」と翻訳・統一表記された(例えば、「人民」や「民衆」といった表現をしない)ことで、「国民(=日本国籍者)とそれ以外」という概念を持たせて、恣意的に外国人の権利や保障の範囲を狭める印象付けがされてしまったいう指摘が以前からありましたが、もっといえば、GHQ草案における「All natural Persons」(全ての自然人)を、外国人保障の16条ごと削除していたわけですから、なにおかいわんやです。戦後の民主化という言葉の影で、憲法作成の過程から、すでに外国人(朝鮮・台湾人)の権利は、政治的思惑や意図によって置き去りにされていたということがよく分かります。
参政権における清瀬の意見書は、朝鮮人の政治的影響力を危惧していますが、この扇情的発想のありかたは、現在の外国人参政権反対におけるものと酷似しています。そしてそれは、日本の抑圧体制の強さを映し出す鏡として、そのカウンターを恐怖する心性として表れてくるものだといえるでしょうね。

TeruTeru 2010/08/14 18:34 冒頭からの「在日コリアン」この呼称自体が、
第四回(オープニングCGを省いて、本編の時間を稼いでもいる)の熟慮の反映に見えました。

続いて朝鮮学校の紹介として「児童の半数以上は韓国国籍、
朝鮮籍と、少数の日本国籍の児童も、共に学んでいます。」というナレーションに、
端的に「在日コリアン」の番組内での定義が反映されているようです。

これは多分、英語の「korean」に対応させた「民族意識」を核にした属性表現であり、
大日本帝国時代の「朝鮮人」「朝鮮出身の臣民」とも、
冷戦期の東西分断政権を反映した
「在日韓国・朝鮮人」(コミック「美味しんぼ」の頃はこれでも”配慮”表現だった)といった呼称とも、
意識的に分けて扱っていました。

ただ、プロジェクトJAPANもTV媒体ゆえイメージカットを使う上で
>「朝鮮イコール北朝鮮」という固定観念をゆるがし
と言った点では一定の制約を感じることはあります。

例えば第三回で朝鮮半島出身の「優等」臣民を描く前振りとして、
教室(現在の韓国内の学校で撮影か)に掲げられている対極旗を、
イメージカットで(42-43分付近で)使っています。

このイメージカットの「国旗掲揚」を強調する見方の延長に、
現大阪府知事の「北朝鮮との関連性や権力崇拝をやっている学校」だから、
教育内容を日本の行政として精査し、補助可否に直結させて構わないという、
これまでの解釈に重きを置く行政から、将来に向かう教育を左右すべきという解釈も在るのでしょうから、
プロジェクトJAPANの第三回の当該シーンは、再検討を要するとも思えました。

坂本真一坂本真一 2011/02/04 00:46 http://www.liveinpeace925.com/war_responsibility/nihontochosenhanto4.htmに本番組の感想あり。
映画「朝鮮の子」はyoutubeのほかエルファネットのhttp://www.elufa.net/movie/movie.htmlよりダウンロードできます。
本番組に登場した和光大学のロバート・リケット氏は「朝鮮戦争と日本」(新幹社:ISBN-13: 978-4884000417)にて論文「朝鮮戦争前後における在日朝鮮人政策」を書いています。また、リケット氏の論考・発言は
http://www.wako.ac.jp/souken/touzai_b01/tz_b0101.html
http://www.wako.ac.jp/souken/touzai95/tz9503.html
で見ることができます(ciniiで調べると指紋押捺拒否事件で当事者だったらしい)。

坂本真一坂本真一 2011/02/04 01:05 在日朝鮮人の運動については、
・在日朝鮮人運動史―8・15解放前(朴慶植:ISBN-13: 978-4380792090)
・解放後在日朝鮮人運動史(朴慶植:ISBN-13: 978-4380892059)
・解放後の在日朝鮮人運動(梶村秀樹:神戸学生青年センター)
が参考になります。後者の梶村秀樹氏の著作は小さいながら朝鮮と日本を考え続けた歴史家の鋭さが伺われます(「排外主義克服のための朝鮮史」http://sengosekinin.peacefully.jp/data/data2/data2-4.htmlもオススメ)

誰かが見るかもしれないのでここに書き込んでおきます。

arama000arama000 2011/02/04 20:27 坂本真一さん
見ました。丁度探していました。
現在行われている「京都朝鮮学校いやがらせ事件」の裁判で弁護団が掲げる民族教育の重要性を書こうとしているのですが、実力見識が伴わず書ききれてません。まずは民族教育の成り立ちから勉強せねばと探しておりました。梶村氏の著作は20年前には本棚にあったのですが紛失した後は記憶もあいまいでして困っていたとでした。皆様の日頃の高い見識に勉強をさせて頂いております。ありがとうございます。感謝しております。

坂本真一坂本真一 2011/02/05 12:05 arama000さん 

ありがとうございます。梶村秀樹さんは現在半ば忘れられているようですが、排外主義が勢いを増す現在の日本で必ずよみがえらせるべき歴史家だと思います。
以下に現在amazonで手に入る著作をメモしておきます。
明石書店から
・朝鮮史 (世界歴史叢書) (ISBN-13: 978-4750325750)
・梶村秀樹著作集全6巻+遺文と回想  (特に第6巻の「在日朝鮮人論」は重要)

平凡社から
・白凡逸志―金九自叙伝 (東洋文庫 234)
の翻訳
・朝鮮を知る事典 (新訂増補版版 ISBN-13: 978-4582126297)
の編纂

岩波書店から
・アリランの歌―ある朝鮮人革命家の生涯 (岩波文庫)
の「解説」の執筆

ぽるぷ社から
・写真記録 日本の侵略:中国・朝鮮 (ISBN-13: 978-4593533015)
の「解説」の執筆

季刊前夜 第1期11号-特集現代日本のレイシズムより
・なぜ朝鮮人が日本に住んでいるのか(短いが驚くべき密度をも。これに並ぶものはなかなか見つからないだろう)

arama000arama000 2011/02/05 12:49 坂本真一さん
詳細なご紹介を頂きまして誠にありがとうございます。早速入手したいと思います。
感謝感激です。

Apemanさん
プログを私信に使わせて頂いたみたいで申し訳なく、またここで出会えた事を感謝しております。
何の役にも立たないロム専ですが今後もよろしくお願いします。失礼しました。

坂本真一坂本真一 2011/02/05 15:31 arama000さん 

お役に立てて何よりです。梶村秀樹氏の著作の購入には「日本の古本屋」も活用すればいいとおもいます。

スパム対策のためのダミーです。もし見えても何も入力しないでください
ゲスト


画像認証