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2010-09-08

[]A級戦犯の合祀手続きについて検討会(追記あり)

この問題については以前エントリを書いたはず、と思って確認したらちょうど4年前の今日だった。

 原口一博総務相は7日、靖国神社にA級戦犯が合祀(ごうし)される過程で国がかかわった行政手続きに問題がなかったかを、国として初めて検証する考えを明らかにした。有識者や政務三役などによる検討会を近く総務省に設置する方針。靖国神社は合祀について「国の事務手続きに従った」と主張しており、過去の行政手続きが不適切だとされた場合、合祀の有効性が問われる可能性もある。

(中略)

 原口氏は7日の総務省政務三役会議で、71年の通知について「(合祀事務協力の)行政的な手続きが無効であるとすると、(その後にA級戦犯が)合祀されている史実自体が、歴史の事実と違うことになる」と指摘。「行政手続きに瑕疵(かし)があったとすれば、今までのものを塗り替えなければいけない。事実に基づいて検証をしなければいけない」と、行政手続きの有効性を見直す可能性も示唆した。

一宗教法人としての靖国神社は、国が過去の行政手続きについてなにを言おうが「うちには東條英機ほか14名の昭和殉難者が合祀されております」と言い張ることが可能ではあるが、政府が改めて“昭和31年4月19日から同45年8月4日までの、靖国神社合祀事務協力に関する諸通知”の無効を確認するとすれば、靖国神社としては従来通り「合祀者は神社が勝手に決めたのではなく国が決めた」と主張し続けるか、「合祀者は神社が決めること」という主張に改めるかの選択を迫られることになる。もっとも、前者が選択されたとしても、国は靖国の主張を否定することこそできるが、靖国に「国が合祀者を決めたと主張するな」と要求することはできないのではないだろうか。他方、靖国が「国の決定」を強調すれば国としてはその都度それを否定せざるをえず、合祀基準の(靖国神社にとっての)正統性が揺らぐことになるだろう。

またこの記事では(以前の上杉隆氏のルポでもそうだが)71年2月の通知以降に合祀されたA級戦犯が焦点化されているけれども、靖国神社合祀事務協力そのものが無効であったとされるのであれば71年2月以前の合祀者についても同じ問題は生じることになるのではないだろうか?


追記

コメント欄で言及した『週刊文春』今週号の記事「原口総務相「靖国公式参拝」宣言」を読んできましたが、やはり原口総務相の狙いは“日本政府としては靖国神社にA級戦犯は合祀されていないものと考える”という立場を明らかにすることで首相や閣僚が靖国参拝を行なえる環境をつくり、それを以て「無宗教追悼施設」案を封じること、のようです。

上述したように、日本政府がなにを言おうが靖国神社には「うちには昭和殉難者14名が合祀されている」と主張することが可能です。政府と靖国神社が互いにトボケあって対外的には「合祀されていない」と宣伝し、内向きには「合祀されている」を既成事実化するという、最悪の欺瞞をやってのける可能性を考える必要がありそうです。

gerlinggerling 2010/09/08 17:44 http://news.mixi.jp/list_quote_diary.pl?id=1334765
相変わらず、この手の反応はアレですね。
じゃあ、この人達はアメリカの保守派が未だに南軍旗を掲げて、
国のために奴隷制度を守ろうとして戦った人達だから南軍を讃えよう、
って言ってるのを変とは思わないのかな、とか。

ありぎりすありぎりす 2010/09/08 18:14 まるっきりのトピずれで申し訳ないのですが
皆様に読んでいただきたくてコメします。
(あいにく私は未だブログを開設してませんので・・・)
去る9月3日NHK北海道は「北海道クローズアップ・スペシャル 
あなたは北方領土を知っていますか?」という番組を放送しました。
http://www.nhk.or.jp/sapporo/kitakuro500/
ローカル番組なので他府県の方は見られなかったかと思います。
しかしその内容はヤルタ協定、サンフランシスコ講和条約にも触れず、
旧ソ連が武力侵攻してきて未だに占拠している、というだけの偏ったものでした。
さらに、コメンテータ(森本 敏など)に、
「米国の占領があったから日本本土はソ連に侵攻されずにすんだ。」
などと、米軍駐留を肯定するような発言までさせていました。
私は若者たちに、こうした偏向した歴史観を植え付ける行為が許せなくて、
NHK札幌に抗議メールを送り、BPOにも訴えました。
さらにNHK札幌にも下記のようなコメントをしました。
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
番組のなかで北方領土問題に関する下記に示すような
極めて重要な条約について一切触れなかったのは何故ですか?

ヤルタ協定
 米国(ルーズベルト)がソ連(スターリン)に
 南樺太と千島列島の領有を認める代わりに
 日ソ中立条約を破棄して日本に侵攻することを求めた。
http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/documents/texts/docs/19450211.T1J.html

サンフランシスコ平和条約
 日本が千島列島の領有権を放棄した。
http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/documents/texts/docs/19510908.T1J.html

日ソ交渉に対する米国覚書
 日本がソ連と二島返還で合意することを米国が禁じた。
http://www.hoppou.go.jp/library/document/data/19560907.html

特にサンフランシスコ平和条約は戦後日本の領土問題を語る場合には
必要不可欠なものです。

私にはこの番組こそが、若者に
在日米軍の駐留の正当性、必要性を印象づけるための
悪質なプロパガンダに思えますよ。
<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<
しかし、コメントは承認(公開)されず、完全に黙殺されています。

完全にトピずれなのは謝ります。
Apemanさん、「ごめんなさい」m(_ _)m
しかし、どうしても他府県の方々にも知ってほしかったんです。

鈴木宗男議員の失職 、収監のニュースもあって、
この国がどこに向かうのか、私はとても恐ろしいです。

ありぎりすありぎりす 2010/09/08 18:30 すみませんアナウンサーブログのURLを貼り忘れました。
http://www.nhk.or.jp/sapporo-blog/090/58866.html

rawan60rawan60 2010/09/08 22:39 先日参照にした「靖国の戦後史」に少し載っていますが、56年に出されていた「合祀事務協力通知」を71年に廃止したことについては、73年7月3日の参院社会労働委員会で小笠原貞子委員(共産党)が、憲法上の問題および「通知を廃止した理由は何か?」と質問しています。

>靖国神社合祀事務協力そのものが無効であったとされるのであれば71年2月以前の合祀者についても同じ問題は生じることになるのではないだろうか?

この新聞記事だけでははっきりとは分からないのですが、「靖国の合祀基準と手続き」としてあるのは「終戦後の第一、第二復員者の資料及び厚生省経由各都道府県に照会して得た資料に基づき、旧陸海軍の取り扱った前例を踏襲して」となっています。
つまり原口大臣が検討したいといっているのは、「通知」を廃止したことによって「合祀基準」に基づいた資料が71年以降は得られていないはずなのだから、合祀が有効かどうか検討しなければならない、という枠内での意味ではないでしょうか。

(ただし、上記「靖国の戦後史」には「別の通知が出されていた」とされていますが)

ありぎりすありぎりす 2010/09/09 08:29 たびたびすみません。
急遽ブログを開設いたしました。
http://arigirisu.at.webry.info/
失礼しました。
今後ともよろしくお願いします。m(_ _)m

ApemanApeman 2010/09/09 09:30 gerlingさん

>国のために奴隷制度を守ろうとして戦った人達だから南軍を讃えよう、
>って言ってるのを変とは思わないのかな、とか。

まあ自分たちの言っていることに普遍妥当性があるかどうかなんてまるで気にしない人びとですからね。
せいぜいアーリントンと比較するのが限界でしょう。

rawan60さん

>73年7月3日の参院社会労働委員会で小笠原貞子委員(共産党)が、憲法上の問題および「通知を廃止した理由は何か?」と質問しています。

ご教示ありがとうございます。厚生省援護局長の答弁がなかなか笑えますね。「その際に靖国神社の合祀に関する調査依頼につきましては、その事務を概了したことでもございますし、従来の局長通知を廃止したのでございます」と言い張ってます。違憲の懸念があるから止めた、と答えたら更なる追求の余地を与えてしまう、と思ったのでしょう。

>つまり原口大臣が検討したいといっているのは、「通知」を廃止したことによって「合祀基準」に基づいた資料が71年以降は得られていないはずなのだから、合祀が有効かどうか検討しなければならない、という枠内での意味ではないでしょうか。

しかし東條らを含む祭神名票そのものは66年に靖国に渡っているわけですからねぇ。「合祀が有効かどうか」なんてことは政府が「検討」できることじゃないですよね。政府に可能なのは、「誰を合祀するかは政府が関知するところではない」と宣言することだけ(あるいはさらに、かつて祭神名票作成に関わったのは間違いであった、と宣言すること)でしょう。
今朝の新聞で『週刊文春』の広告を見たら、

>原口総務相「靖国公式参拝」宣言
>菅政権に大激震!
>菅内閣の閣僚として靖国神社に……私はなぜ決断したのか 上杉 隆

なんてのが載ってるようです。まだ中身は見てないのですが。首相を含む閣僚の靖国参拝を可能とするための手を打とうとしている、ってことかもしれません。

ApemanApeman 2010/09/09 09:59 ありぎりす さん

私は(当然)問題の番組を見ていませんので踏み込んだことは言えませんが、

>しかしその内容はヤルタ協定、サンフランシスコ講和条約にも触れず、

これは出演した大学生が触れなかったというだけでなく、番組が北方領土問題の歴史を解説する中でも触れなかった、ということですよね? だとすれば確かにひどいはなしです。ブログ、拝見させていただきます。

>鈴木宗男議員の失職 、収監のニュースもあって、

鈴木議員側は郵便不正事件での特捜の失態を追い風にするつもりだったようですが、一般論として密室での取り調べに大きな問題があるからといって、直ちにこの判決を不当と言えるわけではないことは言うまでもありません。
http://www.muneo.gr.jp/html/page001.html
では贈賄側の社長の陳述書の一部が紹介されていますが、

> やまりん関係者一同の気持ちは、官房副長官就任のお祝いであり、だからこそ、官房副長官室で堂々と祝儀
>袋を机の上に並べたのであり、賄賂だと思っていたとすれば、人の出入りのあった官房副長官室でそのような
>ことをすることにはならないと思います。

などといった部分に私はまったく説得力を感じませんでした。

rawan60rawan60 2010/09/09 11:27 >違憲の懸念があるから止めた、と答えたら更なる追求の余地を与えてしまう、と思ったのでしょう。

国家護持問題が取りざたされはじめ、「合祀取消し」請求が初めてあったり(68年)、といった攻防を踏まえての「通知廃止」ですからね。

>首相を含む閣僚の靖国参拝を可能とするための手を打とうとしている、ってことかもしれません。

まず、A球戦犯合祀に関する国の関与の無効化をはかって、(閣僚参拝の)アジア諸国の対応を見ようという腹づもりのように思えます。その先には、かつての「靖国平和堂法案」に近い形で、表面上宗教性を除去した国営追悼施設化による憲法問題の回避を見据えている可能性があるのではと。

ApemanApeman 2010/09/09 15:05 rawan60さん

>かつての「靖国平和堂法案」に近い形で、表面上宗教性を除去した国営追悼施設化による憲法問題の回避

これだと靖国側がいろいろと手を縛られるかたちになるので、靖国が同意しないのではないでしょうか。この可能性があるとすれば、「英霊」の遺族が孫・曾孫の世代になって靖国神社への関心が薄れてゆくことを私の想像以上に危惧している場合、でしょう。

ありぎりすありぎりす 2010/09/09 15:18 >これは出演した大学生が触れなかったというだけでなく、番組が北方領土問題の歴史を解説する中でも触れなかった、ということですよね?

そのとおりです。一言も触れていません。
私のブログに番組で使っていた年表の写真を追記しておきました。

>直ちにこの判決を不当と言えるわけではないことは言うまでもありません。
私も判決が不当と思っているわけではないです。
しかし、沖縄返還密約報道で、西山記者がスキャンダルで社会的に
抹殺されてしまったことなどを想起して、汚職事件の背後にもっと
たちの悪いもの蠢いているような気がして気味が悪いのです。
言葉足らずですみません。

rawan60rawan60 2010/09/09 21:59 >これだと靖国側がいろいろと手を縛られるかたちになるので、靖国が同意しないのではないでしょうか。

あ、もちろん靖国としては同意しないでしょうね。ただ、それは「71年以降に関しては合祀に国は関与していない」ということで、A級戦犯合祀を認めないという政府見解を出した場合に「知ったことではない」という開き直りで「同意しない」場合も同じようなものでしょう。
いったん合祀したものを取り消すことは原理上不可能という靖国と今回の原口大臣の考えにはそもそも齟齬があるわけです。

民主党(支持勢力)や原口大臣の魂胆がどこにあるのかはもちろん不明ですが、気持ちの悪い「東アジア共同体構想」のなかで、靖国問題を含めて「国立追悼施設」をどうするかといったことも視野に入れている可能性はあるのではと思ってしまいます(あるいは、そういう「検討会」を開くというアピールそのものに目的があるのかもしれませんが)。

ApemanApeman 2010/09/10 10:15 ありぎりすさん

こういう問題で日本に都合のよくない情報を隠し、実態以上にロシア(旧ソ連)の主張をひどいものと思わせると世論の強硬化をもたらして余計に解決が遠のくと思うんですけどね。日露戦争のときだって調子のいいことばっかり報道してたから日比谷焼打事件なんかが起こったわけで。

rawan60 さん

>「国立追悼施設」をどうするかといったことも視野に入れている可能性はあるのではと思ってしまいます

『週刊文春』の記事では無宗教追悼施設案に反対してました。そんなものができれば首相も靖国参拝を、と要求するのが難しくなるとふんでのことでしょう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100909-00000004-jct-soci

rawan60rawan60 2010/09/10 14:25 >『週刊文春』の記事では無宗教追悼施設案に反対してました。

そうなんですか。
これは私が誤解していましたね。

もともと「みんなで靖国神社を参拝する国会議員の会」に入っているのだったら、A級戦犯分祀云々さえも詭弁でしかありませんね。
私はもう少し将来的・戦略的に考えているかとも思いましたが、そんなのは意味なさそうです。

ApemanApeman 2010/09/10 15:24 >私はもう少し将来的・戦略的に考えているかとも思いましたが、

というか、ある種の靖国支持派らしい「戦略」ってことじゃないでしょうか。A級戦犯の合祀と無宗教追悼施設はどちらも「首相参拝「天皇参拝」実現にとっての障害だ、と。

rawan60rawan60 2010/09/10 17:52 >ある種の靖国支持派らしい「戦略」

そのとおりですね。
「ある種の支持派」だけではない党派性を加味した上での将来的な「戦略」ではなかったということでしょうね。

ただ、このロジックは、合理的な理由があれば合祀取り消し可能を意味しますので、別途、取り消しを求める論議への対応の仕方(無視するにしても)は注目です。

ApemanApeman 2010/09/10 19:46 >ただ、このロジックは、合理的な理由があれば合祀取り消し可能を意味しますので

それは違うんじゃないかと思います。というか、原口総務相のロジックによって「合祀取り消し可能」だと考えてしまうと罠にはまっちゃうんじゃないでしょうか? 「誰が合祀されるかを決めているのは宗教法人たる靖国神社である」「政府は誰が合祀されるか/されないか、の決定には関われないし関わるべきでもない」「かつての靖国神社合祀事務協力は違憲であった」という原則を貫くべきだと思います。

rawan60rawan60 2010/09/10 23:10 >原口総務相のロジックによって「合祀取り消し可能」だと考えてしまうと罠にはまっちゃうんじゃないでしょうか?

そもそも私は原口大臣のロジックによって合祀取り消しが可能だとは考えていません。というか、靖国には「取り消し」の概念はありませんよね。
別途、そういう論議も出てくるのではないか、ということです。

靖国が「一宗教法人」として存在しているのは、いってみれば存在するための法的な「便宜上」ではあるのですが、本質は国家神道、つまり国と一体物としての認識のままです。

確かに法的には
>「政府は誰が合祀されるか/されないか、の決定には関われないし関わるべきでもない」
のはそのとおりだし、
>「かつての靖国神社合祀事務協力は違憲であった」
との主張に異論はありません。
ただ、
裁判判断と同じように、
>「誰が合祀されるかを決めているのは宗教法人たる靖国神社である」
ことをそのまま認めてしまうと、「一体」としての国の責任は同時に「一体」としての靖国の宗教的理念(つまり取り消しできない)によって相殺されてしまうだろうと思うのです。

つまり、一宗教法人であるとする見方は、法的見地から保護されることでもあり、合祀の独断も含めて、その法的理念の保護でもあります。それは、合祀への異議申し立てそのものの無効化を意味し、これでは一切「動かない」ことを意味します。

靖国のややこしさは「宗教」であることを認めることによって、その宗教的価値を利用した国の責任を問えなくする機能が働くところにあると思います。

端的にいえば、私は「宗教法人」としての靖国は認めないし、認めるべきではない、という立場なんですけどね。

ApemanApeman 2010/09/11 09:22 >そもそも私は原口大臣のロジックによって合祀取り消しが可能だとは考えていません。

では

>ただ、このロジックは、合理的な理由があれば合祀取り消し可能を意味しますので

における「このロジック」とはどれのことなんでしょうか。それが「別途」ということでしょうか?

>というか、靖国には「取り消し」の概念はありませんよね。

戦死したとして合祀したが後に生存していたことが分った人の名前を霊璽簿から消したことはあったんじゃなかったでしょうか。

>裁判判断と同じように、
>>「誰が合祀されるかを決めているのは宗教法人たる靖国神社である」
>ことをそのまま認めてしまうと

私は合祀取り消し請求訴訟の判決と同じ意味でそういってるんじゃありません。政府が合祀者の決定に関与することはできないということであって、私人たる遺族が靖国神社に合祀の取り消しを請求することはできるし、そこには政教分離に関わる論点はありません。したがって

>それは、合祀への異議申し立てそのものの無効化を意味し

ということにはなりません。

>端的にいえば、私は「宗教法人」としての靖国は認めないし、認めるべきではない

敗戦直後、まだ靖国神社が宗教法人になる前に解体しておくべきだった……ということならわかりますが。「認めるべきではない」って、裁判所に解散命令でも出させるんでしょうか? それって実務的にも無理ですし、宗教法人法や憲法をアド・ホックに踏みにじることになると思いますが?

つうこうにんつうこうにん 2010/09/11 12:30 >>戦死したとして合祀したが後に生存していたことが分った人の名前を霊璽簿から消したことはあった
”ソースはウィキペディア”ですが、霊璽簿自体は何があっても削除しないのが靖国神社のやり方だそうですよ・・・
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%96%E5%9B%BD%E7%A5%9E%E7%A4%BE%E5%95%8F%E9%A1%8C#.E9.9C.8A.E7.92.BD.E7.B0.BF.E3.81.AE.E6.80.A7.E6.A0.BC

rawan60rawan60 2010/09/11 15:03 >「このロジック」とはどれのことなんでしょうか。それが「別途」ということでしょうか?

理由があれば政府は合祀をとり消せるというロジック(原口さんのはこのひとつ)です。
そういうことをやってしまった政府が、今後、「これこれこういう理由で行政手続がおかしい」といった申し入れがあった場合にどう対処するのだろうか、ということであって、私自身が原口ロジックで取り消せると思っているという意味で使ったわけではありません。

>戦死したとして合祀したが後に生存していたことが分った人の名前を霊璽簿から消したことはあったんじゃなかったでしょうか。

それは現時点ではないと思います。靖国は「生きていたのなら魂はないので合祀されていない」といっているだけで、霊璽簿からの削除には応じていないはずです。

>>それは、合祀への異議申し立てそのものの無効化を意味し

>ということにはなりません。

政教分離の論点ではなく、靖国の宗教的理念からの観点です。「水の中に水滴が入れば一体となって分離不可能」という靖国合祀の宗教的根幹理念によって、全ての合祀取り消しの申し入れは拒絶されています。このどうどう巡り(すなわち拒絶)は、宗教法人ゆえにその理念と共に強固に保護されています。エントリの追記にある「最悪の欺瞞」も、「靖国と同義に責任のある日本国家」と「靖国」の関係を、「国家」と「一宗教法人」というご都合的な解釈分離すればこそのものでしょう。

>それって実務的にも無理ですし、宗教法人法や憲法をアド・ホックに踏みにじることになると思いますが?

そうですか。そういわれれば、そうかもしれません。
しかし、法自体が目的を持っているものですし、法やその運用に異論を唱えることには問題ないと思います。
私は天皇制同様、靖国も敗戦後に廃止・解体すべきだったと思っていますし、今もそうなるべき思っています。

gansyugansyu 2010/09/11 15:11 >戦死したとして合祀したが後に生存していたことが分った人の名前を霊璽簿から消したことはあったんじゃなかったでしょうか

秦郁彦氏の『靖国神社の祭神たち』(新潮選書)114〜115ページに、戦後なって自分が靖国へ合祀されているのを知ったという人のことが短く書いてあります。秦氏はこの人について「神社へ取り消し求める気はないという。」とだけ書いていますが、生存を知った靖国側が自発的に消去したのなら「取り消しを求める気」も何もないわけですから、このようなケースにおいてさえ、取り消しはないということではないでしょうか。
実は、たまたま今日から読み始めていた本でして、未読の部分をパラパラめくって「後に生存が判明したケース」を見つけて書き込んだ、という次第ですので、上記のものとは異なる例が書かれている可能性もあります。もし出てきましたら、また書き込みます。

ApemanApeman 2010/09/12 10:19 つうこうにんさん、gansyuさん

なるほど、

>靖国神社では、戦没者としていったん合祀されたものの後になって生存していることが明らかになった場合、祭神簿に「生存確認」との注釈を付けるにとどめ、霊璽簿は削除・訂正しない

とされてますね。しかし「死亡していない以上、もともと合祀されておらず、魂もここには来ていない」という論法が通用するなら別の理由(例えば「キリスト教徒であるので」)で「もともと合祀されておらず、魂もここには来ていない」と事後的に解釈することもできそうなものですが。「分祀不可能」論はA級戦犯分祀論を門前払いするためのためにする主張じゃないかと前々から疑っているのですが……。A級戦犯分祀論には与していないのでこのあたりはきちんと調べてみたことがありませんでした。

>実は、たまたま今日から読み始めていた本でして

私も一昨日図書館で予約を入れたところでした(^^;

rawan60 さん

>そういうことをやってしまった政府が、今後、「これこれこういう理由で行政手続がおかしい」といった申し入れがあった場合にどう対処するのだろうか、ということであって

了解しました。
「行政手続き」という観点で「靖国神社合祀事務協力」を考えたとき、“昭和31年4月19日から同45年8月4日までの、靖国神社合祀事務協力に関する諸通知”を事後的に無効だとするのであればこの期間に引き渡された祭神名票のすべてが(政府にとっては)無効、ということにならないと筋が通らないと思うんですよね。A級戦犯だけを狙い撃ちにするというのが原口総務相の意図だというのは分りますが。

>このどうどう巡り(すなわち拒絶)は、宗教法人ゆえにその理念と共に強固に保護されています。

国対宗教法人、という構図であればその通りです。しかし遺族対靖国という私人間の対立の場合には遺族の側にも法的に保護されるべき権利・自由があるわけですから、過去の判例は現実ではあるにせよ争う余地がないわけではないでしょう。

rawan60rawan60 2010/09/12 15:18 >この期間に引き渡された祭神名票のすべてが(政府にとっては)無効、ということにならないと筋が通らないと思うんですよね。

かなりの無理筋ですよね。
通知廃止の71年2月以後が政府にとって無効だといっても、A級戦犯名票送付は66年ですからこれは通らない。「いや、合祀したのは78年だから」というのなら、じゃあ、「行政手続の瑕疵」といえるかかわりが71年2月から78年10月までの間に国と靖国との間で何かあったために合祀したのか、という話にもなる。
「検討会」ってのは、そのあたりのごまかしをどうするのかっていう「会」なんでしょうね。

>過去の判例は現実ではあるにせよ争う余地がないわけではないでしょう。

もちろんです。

争うべきだし、私はそういった争いを支持します。
勝ち負けや、私の見解(なぜ靖国は強いのか)とは別問題です。

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