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Apes! Not Monkeys! はてな別館

2012-08-26

[]台湾における「慰安婦」の強制連行

  • 野田正彰、『虜囚の記憶』、みすず書房

野田氏は台湾の元「慰安婦」16人を診察してこの本で紹介しているが、漢族の女性の場合「看護助手の仕事がある」などと騙されて「慰安婦」にされたケースが目立つのに対し、先住少数民族の女性の場合には拉致されたケースが少なくない。

12 タイヤル族。十七歳のとき、日本兵に捕まり、「飯炊きをすればよい」と言って新竹の軍駐留地へ連れていかれた。八ヶ月間拘束。二一歳で結婚、子ども六人。

13 タロコ族。一一歳のとき、花蓮・瑞穂へ強制移住させられ、過酷な日々を送る。一八歳のとき(一九四四年冬)、近くの日本軍駐留地へ連れていかれた。妊娠して出産、子どもは知人にあずけ、台北で働いて生き抜いてきた。

(……)

16 タロコ族。一七歳のとき、警察の車で花蓮の日本軍駐屯地へ、四人の村の娘と共に連れていかれた。彼女は抵抗し、強姦されていない、その日のうちに帰ったという。

(279-280ページ)

番号は原文にあるもの。他に2名、日本軍の倉庫で数ヶ月間監禁・強姦された先住少数民族女性がいるが(14、15)、倉庫に連れていかれた経緯が記されていないため省略している。

『虜囚の記憶』では他にも海南島と山西省の性暴力被害者を診察した結果が紹介されているが、日本軍将兵にとっての女性のハイアラーキーがかなり明確に現れているのが関心を惹く。野田氏も「植民地台湾の人びとを日本側の人と見ており、海南島や山西省の女性に加えた生殺与奪の暴行はなかったようである」(281ページ)としている。しかし同じ台湾人でも漢族と先住少数民族の扱いには(事例が多くないので断言するのははばかられるものの)違いがあるように思われる。8月20日のエントリで触れた台電第六〇二号に「慰安土人五〇名」とあるのはおそらく先住少数民族の女性のことではないか、と D_Amon さんとツイッター上でやりとりしたのだが、漢族を「敵か、味方か」で区別すると同時に、植民地住民をさらに「文明化」の度合いで区別していた、というわけだ。

gansyugansyu 2012/08/26 14:13 >一八歳のとき(一九九四年冬)、近くの日本軍駐留地へ連れていかれた。

一九九四年?

ApemanApeman 2012/08/26 14:30
一九四四」の誤記でした。ありがとうございます。

Bill_McCrearyBill_McCreary 2012/08/26 16:59 >漢族を「敵か、味方か」で区別すると同時に、植民地住民をさらに「文明化」の度合いで区別していた、というわけだ。

同時に白人にたいしては、日本軍もある程度遠慮していた部分もなきにしもあらずでしょうか。スマラン事件なんかも、日本軍の対応は、明らかに遠慮しているところがありますものね。

ところで、高橋孟著『海軍めしたき総決算』という本を読んでいて、著者がサイゴンでたぶんフランス系の白人の慰安婦を買ったというエピソードがあり、その慰安婦がその慰安所ではいちばん高級(という表現は良くないでしょう)だったとか書かれた記憶があり、けっこう印象に残りました。

ApemanApeman 2012/08/26 17:58 Bill_McCreary さん

欧米「人」への遠慮か欧米「列強」への遠慮かは微妙なところですが、確実に扱いの違いはありますね。

>著者がサイゴンでたぶんフランス系の白人の慰安婦を買ったというエピソードがあり

これについても、「白馬事件」というスマラン事件の別称に通じるものが確実にあるでしょう。

ApemanApeman 2012/09/05 05:40 しかしあれだけやって来る捨てハンどもはここにはさっぱり来ないなぁ。

春日春日 2012/09/05 15:59  はてなブックマークの方も「いつもの皆さん」がほとんどお出ででないですね。今のところ、レイシズムだだ漏れのブログを正当な反論であるかのように紹介している「自称中立」の人と愛国先生の二名だけですか。

ApemanApeman 2012/09/05 17:51 春日さん

愛国先生は私は数に入れないことにしておりますので、1名だけということになりますね。
しかしあのリンク先はなんなんだろうなぁ。あれで何をどう反駁するつもりなのか、さっぱりわからないんですよね。

xyzxyz 2013/09/21 23:23 中国人、韓国人の女性を強制連行して慰安婦にし たということは当時の状況を考えてもまずな かっ たと思う。 100%といえるか否かはともかくと して。

しかし、慰安婦問題が厄介なのは、当時日本軍 は、インドネシアでオランダ人女性を強制連行 し て慰安婦として働かせていたという事実がある 点。 (当時の経済的状況やアジア人に対する白人 の意識というものを考えても白人女性が自らアジ ア人兵士の慰安婦に応募したということはまず考 えられないのが現実)

白人女性すら強制連行して慰安婦にしていたんだ から、そこから考えるとアジア人女性に対す る強 制連行も普通にあったはずと欧米をはじめとする 海外からは見られているのが実情だと思 う。 特に欧米人からすると白人が猿の性奴隷だったと いうことほど屈辱的に映ることはないだけにこの 辺の事実は非常に日本にとって都合が悪い。

この辺が慰安婦問題を複雑化させていると感じて いる。

usi4444usi4444 2014/06/21 14:06 「土人」と言う言葉には元々差別的な意味はないことを強調するひとがいますけど、「土人」と呼ばれる人々に対して差別的な扱いをした結果、その呼称も差別的な意味合いが生じたようですね。

ApemanApeman 2014/06/22 13:44 usi4444

いわゆる差別語に関して「もともとの意味は……」というやつほど無意味なものはないですね。そういうこと言い出すのはまず間違いなく差別主義者です。

かっちゃんかっちゃん 2014/10/02 10:46 多少の遠慮はあったのかも知れませんが、オランダ人女性に対しては、執拗に慰安婦にさせようとする現地軍の強固な意志が僕は感じられました。

ジャワ島(面積は日本本州の半分くらい)は現在1億2千万人の人口だそうで、多分当時も数千万人後半以上の人口があったでしょうから当時の大都市スマラン市にインドネシア女性を慰安婦にしても十分な供給が出来たと思います。

日本軍のインドネシア征服後、旧宗主国オランダの人は圧倒的マイノリティーになり、収容所に入れられた女性達を、あえて強制連行の上娼楼で強制売春をさせようと言うアイデアには「遠慮」の度合いなんかあんまりなかった、と思うけどどうなんでしょうか?

バタビア軍事法廷にはまだ未成年の少女が宣誓供述調書を残していますが、見事に朝鮮半島出身の元慰安婦の証言と本質的に一致します。殴打を伴う強制売春は性奴隷と呼ぶに十分でしょう。さらに当時14歳くらいの処女の少女は金属製の器具を体内に差し込まれ出血で一月働けなかった、というのもあります。

 朝鮮人少女は休みなしだからそこは少し確かに違うけど、軍医のこの措置はほぼ機械的、膣を広げるためだそうですが軍医としては役得化して少女なら全員やってしまえと言う事になったのではと推測します。

 バタビア軍事法廷判決は性暴力を裁くには確かに不十分でしたけどそれでも日本軍の残酷さ冷血ぶりは公判記録にはあまりに十分読み取れます。
 やはり、戦前の日本兵、いや日本人の意識は女性を下等動物とみなし、殴る対象でしかとらえていなかったんじゃないでしょうか

従って
> 特に欧米人からすると白人が猿の性奴隷だったと いうことほど屈辱的に映ることはないだけにこの 辺の事実は非常に日本にとって都合が悪い。

女性の屈辱感は世界共通、日本は白人まで性奴隷とした、と言う必要は本来はないと思います
しかし、スマラン事件では強制連行(問題の本質ではないが)が公式文書で残っている
と言っても日本軍の命令書がなければ日本軍に責任はない、と言い続けている奴がいますがね

僕はApemanさんがどこかで紹介していた梶村太一氏の慰安婦強制連行を割と最近手に入れて、また最近読み返したんですが、どこにおいても性奴隷とされた女性達の言う事は見事に本質的に共通していると思ったんです

ApemanApeman 2014/10/02 14:24 かっちゃんさん

なにぶん資料が限られていますので加害者側の心理については推測するしかないわけですが、相手が「白人」であることに特別な意味を感じていた可能性は高いと思います。

>日本軍の命令書がなければ日本軍に責任はない、と言い続けている奴

こんなもの、「組織の責任」についての認識として論外ですよね。日本軍が処罰しなかった、というのは組織としての決定的な瑕疵ですし、軍の正式な制度としての「慰安所」制度を背景とした犯罪なのだし。

>どこにおいても性奴隷とされた女性達の言う事は見事に本質的に共通している

池田信夫(元ネタは秦郁彦)にかかると、それが「弁護士に吹き込まれた」証拠になるという……。

kounodanwawomamorukaikounodanwawomamorukai 2014/10/26 00:18 黒田秀俊は『軍政』で、「ジャワが陸軍地域であったので、白人は陸軍が独占するところとなった」と書いています。独占した・・・わけですから、かなり執着だと思います。

この時期(1942年)のジャワでは大宅 荘一が、「白馬会」「黒馬会」なるクラブを組織していたようです。

「大宅君は大邸宅を接収して、そこで「白馬会」と「黒馬会」なるクラブを組織していた。・・・・実はこのクラブは「白馬」がオランダ系女性、「黒馬」がインドネシア女性のクラブだったのである。」(後藤基治 『海軍報道戦記』)

http://blogs.yahoo.co.jp/kounodanwawomamoru/64580962.html

そこで味をしめたか?もしくは羨ましいと思った将校がブレラ事件やスマラン事件(白馬事件)を引き起こしたのではないか?というのが私の推測です。

さんかくさんかく 2014/12/06 19:53 記事を読みました。3点質問があります。

1)漢族の女性の場合騙されて「慰安婦」にされたケースが目立つのに対し、先住少数民族の女性の場合には拉致されたケースが少なくない

単なる偶然でしょうか?

2)同じ台湾人でも漢族と先住少数民族の扱いには(事例が多くないので断言するのははばかられるものの)違いがあるように思われる。


「断言するのははばかられるものの」とあるので、ここでの判断はブログ主さんの主観ですよね?つまり、漢族と先住少数民族の扱いには意図的な区別や差別は無かったかもしれない、ということですよね?


>植民地住民をさらに「文明化」の度合いで区別していた、というわけだ

これは、主観ですよね?

sutehunsutehun 2014/12/07 10:25 確認できる少ない事例に限って言えば違いがある。
ただしすべての事例を確認したわけではないので一般的に違いがあったかは断言できない。

こういった判断は極めて客観的で、「主観による」と判断することは妥当ではない。

ApemanApeman 2014/12/07 17:11 > 単なる偶然でしょうか?

エントリ中に「植民地住民をさらに「文明化」の度合いで区別していた、というわけだ」と書いてあるんだけど?

>ここでの判断はブログ主さんの主観ですよね?

>これは、主観ですよね?

sutehun さんのコメントの通り。
というか、「土人女」などと公文書に書いてあるのは「客観的」事実なんであって、にもかかわらず「漢族と先住少数民族の扱いには意図的な区別や差別は無かったかもしれない」などと考える方がよっぽど「主観的」でしょ。

さんかくさんかく 2014/12/08 17:14 sutehun さん
>すべての事例を確認したわけではないので一般的に違いがあった
かは断言できない。

断言できないなら、事実だけの記述にすべきです。

>こういった判断は極めて客観的

貴方の意味する「客観的」とは、何でしょうか?
更に、「極めて」という形容は、客観的な表現なのですか?

さんかくさんかく 2014/12/08 17:14 sutehun さん
>すべての事例を確認したわけではないので一般的に違いがあった
かは断言できない。

断言できないなら、事実だけの記述にすべきです。

>こういった判断は極めて客観的

貴方の意味する「客観的」とは、何でしょうか?
更に、「極めて」という形容は、客観的な表現なのですか?

さんかくさんかく 2014/12/08 17:27 Apeman さん、直前のコメントで名前蘭に「Apeman」と記入してしまいました。大変失礼をしました。再度コメントし直します。

>エントリ中に「植民地住民をさらに「文明化」の度合いで区別していた、というわけだ」と書いてあるんだけど?

だから、それがブログ主さんの主観ではないでしょうか?

>「土人女」などと公文書に書いてあるのは

いまでこそ、「土人」は差別語とされることが多いですが、「土人」という言葉は、かつて人類学などでは、「先住民」の意味で使用していました。公文書で「差別的意図で土人という言葉を使用した」ということを確認したのですか?

>「漢族と先住少数民族の扱いには意図的な区別や差別は無かったかもしれない」などと考える方がよっぽど「主観的」でしょ。

私は、解釈の可能性があることを示したのです。主観的な判断(=明確な根拠の無い断定)をしたのではありません。疑問を呈しただけです

ApemanApeman 2014/12/08 17:30 とりあえず自分のコメントから「事実」以外のことは全て削除してから出直しておいで。自分の主張を実践できない奴の相手をしてもしかたないからなぁ。

rawan60rawan60 2014/12/08 17:55 >私は、解釈の可能性があることを示したのです。

事実をもとにした解釈や判断に対して、その事実と無関係な解釈の可能性を言い募るのは単に私的な「妄想」であって、何の反論にもなっていないのだということにいいかげん気づいてほしいものですねぇ。

ApemanApeman 2014/12/08 18:16 「解釈の可能性があることを示」すことは「事実」の提示とは全く違いますからねぇ。きっと潔く撤回して言行不一致を謝罪してくれると思いますよw

sutehunsutehun 2014/12/08 18:22 「〜すべき」という感覚は主観ではないのかな?
「ではないでしょうか」なんて、そんな個人的な疑問をこっちに振られても困る。

とか言ってほしいわけ?
まさかそんなわけはないからある程度きれいに対応してみます。

いいですか?
もともとわたしのコメントはこうです。
「確認できる(少ない)事例に限れば違いがある」
わかりますね? 事例の数はともかく、確認できた事例においては取扱いに違いがあります。これは事実なのです。

もう一度述べます。
取扱いに違いがあるのは事実なのです。
Apeman氏はその事実をただ述べたうえで、

…ここまで書いて一言で済むことに気付いた。
「さんかく氏はばかじゃないか」

AA 2014/12/08 22:48 さんかく氏の定義によると「主観的な判断(=明確な根拠の無い断定)」だそうですから、

ApemanApeman 2014/12/09 10:43 まあまあ、さんかく氏の謝罪と撤回を待とうじゃありませんか、皆さんw

赤猫赤猫 2014/12/09 18:39 さんかくさん
>「断言できない場合、事実のみを記述すべき」というのは、論文を書く際の決まり事なんです。私の主観ではないのだよ。

初めて知りました。私が今までに読んできたCellとかNatureとかScienceとかいう“三流雑誌”の論文には"indicate"や"suggest"という単語が頻繁に使われていましたから、これらは論文ではなかったのですね。とても勉強になりました()

ApemanApeman 2014/12/09 19:21 謝罪と撤回をするはずの「さんかく」さんを騙った悪質なコメントがありましたので削除しました。ひどいことをしますね。
赤猫さん、あれは偽者ですから。

TeruTeru 2014/12/10 12:31 既に削除された書き込みのようですが.

>「断言できない場合、事実のみを記述すべき」というのは、論文を書く際の決まり事なんです。

http://www.wakayama-u.ac.jp/~sakama/sotsuron/sotsuron.html

それは、実験・観察・集計方法を述べる章や、
その結果を示す章の話です。

「はじめに」で「なぜその実験などを試すのか」は、
仮説といった(もちろん断言はできない段階の)考えを示す章ですし、
実験などの結果を受けて書く「考察」章では、
「"〜と考えられる", "〜と予想される"」といった結果の解釈が欠けていれば、
ただの実験結果報告書になってしまいます。

なお、大学の卒論・修士論文ぐらいまでは、
「はじめに」の実験目的は「研究室のテーマ」の借りものなので、
執筆当人にとっては「教授にそう言われたから」で
「書き方の形式にうるさいな」以上の事を
覚えていなかったりする人も居たりします。

「考察」も、
>客観的な評価・考察を行う。
>本研究によって、どのような有効性が確かめられたか、
> 関連研究と比較してどのようなメリットがあるか、などを書く。
の「客観的」が学問的に一定の裏付けを示したうえで、
(例えば既存の方法より、早く結果を得る上で)有効だ、
(重要な問題点を明らかにする上で)メリットがあるといった
「判断すなわち考えや評価」を示す部分です。

これも、最初の実験や調査の不発(不十分)を受けて、
次の方法を考え、再挑戦に向けて、また別の論文を書くという段階に達しないと、
>プラス面だけでなく、本研究の限界、問題点などについて言及することも必要
と指導教官に大量訂正されたという、
好きに書けなかった意識のままで、終わっていたりします。

TeruTeru 2014/12/10 12:49 >(例えば既存の方法より、早く結果を得る上で)有効だ、
>(重要な問題点を明らかにする上で)メリットがあるといった

ここでの「既存・重要」は、
自分で実験調査観察しきれない点に関しては、
「既存の論文を適切に引用」できれば、
指導教官に「ただの感想」扱いされる事は無くなります。

教官レベルの人に、一番低く扱われるのは、
「当人は、オリジナルだと思って書きたがる考えだが、
既に他で検討済みで、他の研究者の論文や著作が出ているのに、
それすら当人は適切に引用できない」ケースです。

そうならないためには、自らの調査などとは別に、
その分野の相場が分かる程度には、
既存の論文を読んで(引用元がすぐ出せる程度に)ストックしておく必要があります。

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