業務知識シリーズ -仮想口座-

実際には存在しない仮想の口座番号を、顧客ごとに教えて、入金の消し込み処理を簡単にできるようします。なるほど、大規模な入金処理を行なっているところはこんなサービスを銀行から受けているのですね。いろいろな銀行で同様なサービスを行なっているようだが、これも、例のビジネス特許が受理されてるようですね。

(23)住友銀行の仮想口座特許(特許出願1998年、事件2000年)

権利者など
 日本特許   3,029,421
 権利者    三井住友銀行

特許の概要
 1つの銀行口座について、仮想的な振込専用口座を複数個設けることによって、支払者、受領者の双方に利便性をもたらす仕組みについての特許である。
 下図において、X社は、銀行口座(口座番号123456)を有している。銀行は、この本来の口座に対して、仮想的な複数の口座(口座番号2000001と2000002)をX社のために用意する。X社は、この仮想口座のそれぞれを、個別に、取引先であるA社、B社に割り当てる。つまり、A社に対しては口座番号2000001を振込先として指定し、B社に対しては口座番号2000002を振込先として指定して、請求書を発行する。
 A社、B社からの入金があると、銀行は、仮想口座を本来の口座に読み替えて、本来のX社の口座に入金処理を行うと共に、仮想口座ごとの入金明細をX社に連絡する。
 振り込みを行う側は、振り込みまちがいが少なく、受け取る側も、振り込み人と金額とを明確に照合することができる。