May 13 (Sun) 2012
■[photo]トーク・イベント「Blind Spot」

この度、トーク・イベント「Blind Spot」を開催する運びとなりました。これは、シリーズ・イベントとして「vol.1 写真の現在」「vol.2 写真の過去」「vol.3 写真の未来」と3回に分けて、写真家の鈴木崇氏と共に、写真を語らう場として創設した、公開ミーティング形式のトーク・イベントです。初回「vol.1 写真の現在」では、愛知県美術館学芸員の中村史子さんをお迎えして、写真について、あるいは写真に関する様々について多角的に考えていきます。国立国際美術館で5月12日に開催されたシンポジウム「写真の誘惑――視線の行方」で提出された論点についても僕たちなりに触れていきたいと思います。
- Blind Spot vol.1 ――写真の現在――
- 会 場:MEDIA SHOP(http://www.media-shop.co.jp)
- 会 期:5月23日(水) 19:00〜20:30
- 入 場:500円
現在、写真を使った表現は、芸術ジャンルの一つとして認識されているといってもよいでしょう。その一方で、写真は様々な領域を超えて、広く私達の日常に浸透し、それが置かれているコンテクストに応じて、芸術作品、広告、出来事の記録、思い出の品として、多様な表情を見せています。では、写真が芸術作品であることの条件とは果たして何なのでしょうか? 本イベントは、作家・鈴木崇が常日頃から思いを巡らせているこうした疑問に端を発しています。水のように掴みどころの無い写真に何が枠を与えているのかを見定めていくために、本イベントでは写真史研究者・林田新とともに、2世紀に渡って蓄積されてきた写真の歴史に目を向けて行きます。緩やかに、けれども真正面から写真の来し方行く末に思いを巡らせ、写真について語らう場を創設するべく、作家、研究者、キュレーター、さらには御来場いただく皆さまを交えた公開ミーティングを行ないます。
January 15 (Sun) 2012
■[image][etc]トーク・セッション盆栽 その後

トーク・セッション盆栽、ご来場くださった方、本当にありがとうございました。盆栽を取り上げたうえで、それを軸に各時代の文化論へと展開していくことの可能性が提示できたと思います。もっと深めることができる点も多々あったと思いますが、そこは反省点として今後生かしていきたいと思います。
今回は、前半部で盆栽の基礎的な知識と歴史を概説したうえで、後半部で工芸や絵画、あるいは美術制度といった近接領域に目配せしつつ、より多角的に盆栽について考える、といった構成だった。唐時代の盆景を起源とする盆栽が日本に入ってきたと言われる平安時代から、江戸期における園芸ブーム、明治期における盆栽の様式化を経て、現代の盆栽、ならびに海外におけるアートとしてのBONSAIブームまで、といった時代的・地域的に極めて広い射程を持つ議論が展開された。それゆえ、その都度提示される具体的な論点を十分に掘り下げ展開することが出来なかったというのは反省点としてある。しかし、その一方で、盆栽研究という未開の研究領域が切り開かれ、他領域の人達を巻き込みながら、古今東西あらゆる局面へと議論が展開されていくという過程を当事者として体感することができ、高揚感を覚えたこともまた確かだった。それもひとえに積極的に議論に参加して下さった来場者の皆さまのお陰です。ちなみに、 @digippoxさんがツイッターでの関連ツイートを纏めてくださっていますので、こちらもご参照ください。盆栽-Togetter(追記:トーク・セッションとは無関係なツイートも混ざっています)。
さて、今回来れなかったけど盆栽について知りたいと言う方の為に、参考文献を二冊ほど。盆栽研究者である川崎さんお勧めの二冊。
- 作者: NHK「美の壺」制作班
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2006/09
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 19回
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こちらの方が簡単で短くすぐ読めます。本当にポイントだけを抑えただけ、といった感じ。歴史に関する記述が乏しいので、トークを聞いて下さった方にはもしかしたらちょっと物足りないかもしれません。
- 作者: 丸島秀夫,南伸坊
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/12/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 1人 クリック: 2回
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こちらは、もともと『芸術新潮』での盆栽特集号を改めて一冊の本にまとめたもの。僕は本書は持っておらず。もともとの『芸術新潮』を持っているだけなので、もしかしたら内容に変化があるかもしれませんが、歴史を含めある程度詳しく書かれていますので、教科書としてお勧めです。
January 11 (Wed) 2012
■[photo][image]シンポジウム「震災と映像」

以下のシンポジウムに登壇します。
関西大学東西学術研究所特別講演会/比較映像文化班研究例会
東日本大震災とそれに伴う原発事故という未曾有の複合災害は、映像という表象メディアにも大きな課題を突きつけている。本シンポジウムでは、映画祭「Image.Fukushima」の実行委員長を務める三浦哲哉氏、福島中央テレビで震災報道の現場に携わった村上雅信氏を招き、それぞれの立場から震災後の映像の現状について語っていただく。それとともに強制収容所や原爆といった他のカタストロフの表象についての報告を交え、カタストロフに向かう映像の諸問題について歴史的なパースペクティヴから討議する。また、東日本大震災の状景をいち早くカメラに捉えて話題となったドキュメンタリー映画『無常素描』もあわせて上映する。
- 13 :00–14 :20 映画上映『無常素描』(大宮浩一監督/2011)
- 14 :30–15 :15 基調講演「福島と3.11のイメージ」
- 15 :30–16 :00 講演「震災・原発報道と映像」
- 16 :00–17 :30 共同討議「カタストロフの映像」(司会 門林岳史)
↓チラシをダウンロード
http://dl.dropbox.com/u/5351230/disaster_and_image.pdf
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December 13 (Tue) 2011
■[etc]トーク・セッション 盆栽

「盆栽」という言葉を聞いて何を思い浮かべるだろうか。例えば、漫画やアニメで目にしたであろう、こんな場面を思い浮かべる人は少なくないだろう。少年たちが原っぱで野球を楽しんでいる。ピッチャーが投げたボールをバッターが力いっぱい打ち返し、勢い余ったボールが塀の向こうへと消えていく。しばらくすると怒りを露わにした老人が飛び出してくる。どうやら、彼が丹精込めて育てていた盆栽をボールが破壊してしまったようだ…。野球というアメリカ発祥の活発なスポーツと対比的に描かれるこうした場面を通して、盆栽について「地味」、「渋い」、「老人の趣味」といった、比較的ネガティヴなイメージを何となく抱いている人は少なくないだろう。
その一方で、盆栽は「BONSAI」として世界的な注目を集めている。wikipediaでは、50以上の言語で項目が立てられており、日本語のページよりも充実しているものも少なくない。あるいは、国内でもレストランやカフェの片隅にそっと飾られたり、雑貨屋にずらりと並べられたりしている。いわゆる「和モダン」という言葉が流行を見せる中、盆栽はまるで「お洒落なインテリア」のように扱われているようである。
このように、私たちは盆栽に対して時にネガティヴに、時にポジティヴに、様々なイメージを抱いている。しかし、それは漠然とした何となくのイメージでしかなく、結局のところ私たちは盆栽について何もわかっていないのではないだろうか。
どのように盆栽を楽しめば良いのか?盆栽と「BONSAI」は違うものなのか否か?そもそも、上記のような盆栽に対するイメージはいつ頃定着したのか?こうした問いを巡って展開される本トーク・セッションでは、盆栽研究家・川崎仁美氏をお招きし、盆栽研究、日本美術史、工芸論、視覚文化論といった様々な研究領域、さらには美術家による実作的な観点を交え、多角的に議論を行っていく。盆栽を「古臭いもの」として性急に忌避してしまうのではなく、かといって、「日本的なもの」として安易に称揚してしまうのでもなく、改めて盆栽について考えを巡らせ、その深遠に迫っていきたい。

