レイアル広場の街灯Plaça Reial/Plaza Real

所在地;Plaça Reial

作品解説
一八七八〜七十九年建設。 ガウディが学校を卒業してはじめて受けた仕事が街灯計画であった。 彼が建築家の資格をとったのは正確には一八七八年の三月十五日だから、その一か月前の二月十五日に市から設計依頼の通知があったことになる。 これは、彼の師マルトレイが若いガウディの才能に目をつけていたからに他ならない。 市役所は市内の主な街路を飾るつもりでジャウメ・セーラ・ジベルト(Jaume Serra Gibert, 1834-1877)という当時の名の知られた作家に依頼していたのだが、彼が急死してしまい急遽ガウディにチャンスが訪れた。 しかし、街中に設置されることにはならず、このレイアル広場とパラウ広場(Palau/Palacio)にしかガウディの街灯は設置されなかった。 六月十七日に市役所の認可を得、モデリングのための予算、三六〇五ペセタが払われた。 十二月十四日にはほとんどこれは完成していた。 また、翌年一八七九年一月十四日にはレイアル広場に設置するための配置計画を二案提出している。 
このプロジェクトでは生涯のよき共同者となるセニョール・ジョレンスことロレンソォ・マタマラを、街灯の鋳型をつくらせた町工場プンティを通じて知り会ったことがガウディにとって最大の収穫であったことだろう。 
レイアル広場自体はフランセスク・ダニエルによって一八四八〜五十九年の問につくられたネオ・クラシックのデザイン。 近年では建架家フェデリコ・コレア+アルフオンソ・ミラによる広場の改装があった。 非常に複雑な型を使ったこの街灯は、最近の修復で色彩もガウディがデザインした当時の色に着色された。 この辺りの治安の悪さは定評だが、夜中まで開いているテラス・バーはにぎわっている。
アクセス:地下鉄(L3)Liceu。歩いて数分。