León2011.10.31

アストルガよりも更にローマ時代から重要な都市レオンは、歴史がローマ以降も確実に蓄積され、現在の町の中に残されている。といってもここで見学したかったのは、ローマの市壁、ロマネスクのサン・イシドロの教会堂、ゴシックのカテドラル、ルネッサンスのオンタニョン、プラテレスコ様式のサン・マルコ病院、そして近代のガウディだ。小さな町でこれだけの各時代の名作が残っているところも少ないのではないだろうか。市壁はサン・イシドロの教会にへばりつくようにして残っている。連続したシリンダーが現代のアスファルトの道路に繋がっていて何とも異様だ。この壁に張り付くようにしてサン・イシドロの修道院が作られている。これに対しゴシックのカテドラルは市心に対して外れている。ローマ時代には浴場があり更に有史以前にも何かがあったという、いわく付きの場所らしい。ヒル・デ・オンタニョンの建物はこの中間にあり、隣にはガウディの建物がある。プラサ・マヨールはカスティージャスペインではどこにでもある祭事の場所で、ここにもある、タイポロジーは一階部分がアーケード、2階にはバルコニーが付く。正面には市役所の建物というのが定番。ここの市役所に当たる建物はミラドール、つまいr見晴らし台という名前が付いている。建物は18世紀ぐらいか、面白いのは教会のアプスに張り付くようにあることだ。しかも奥行きがほぼない。非常に不思議な建物だ。こういうのはサンティアゴのプラテリアにもあるのを見ているが、ここは公共の施設である広場がある。つまり、もう少し手前に出せば施設としては使えそうな建物というか、リーズナブルな奥行きが取れたものを....。ちなみにサンティアゴの方は更に奥行きがなく、人がやっと横になれるだろうかという、スペースだ。こちらの方は汚らしい周辺の民家をカテドラルから出た時に隠すために建てられたのは間違いがない。しかし、レオンの場合は不思議だ。
サン・マルコの病院は、現在も残るローマの橋のつながりにある。巡礼者が町にはいるとまず見えるのがこの巨大な建物だ。病院と言っても巡礼者のための慰安施設で、病人もいたのだろうが、巡礼者の休息場所だったわけで。今はパラドールとなっている。しかも、ここのパラドールはサンティアゴと並び最高級のパラドールで、皮肉というより他ない。
しかしやはり圧巻はサン・イシドロの教会で、素晴らしいロマネスクの天井画が残っている。これは天井の12世紀のフレスコ画も素晴らしいのだが教会自体も中々の傑作だ。現在修復中ということでロマネスクの門からはアクセス出来ず、羊の門というところから仮設のアクセスがとられている。フレスコ画のある方は有料で入り口も全く別で宝物館も兼ねている。ここの宝物館の一番の宝物はコディチ、150冊ほど保存されているらしいイ。このひとつのレプリカがチケット売り場においてある。このレプリカですら結構な値段で売られていたのを思い出した。かなりの写本が棚に置かれているが、どうやらいろんな人が集めたらしく、棚の上には名前が書かれている。10世紀の聖書はモサラベの貴重な本とされている。

レオンのプラサ・マヨール

サンティアゴのプラテリアにある薄いい建物