Dialog in the Dark


Dialog in the Darkなるもの初体験。


すごかったです。
なんていうか、必死でした。
真っ暗闇ってどんなものか、
視覚情報がないってどんなことか、
こればっかりは、体験しないとわからないんだなってことが
初めてわかりました


真っ暗闇の中を、
暗闇のエキスパートである視覚障害者がガイドをしてくれるツアー。
目以外の感覚を使って体験するツアー。
出発前に、
「真っ暗闇というのは、決して目が慣れてくるということがありません」
って言われて出発してるんですが!
暗闇の中で、私の目は、見ることをあきらめようとしませんでした。
今までの人生で
見えなかったことなんてないから、
「きっとコレまでのように、頑張って目を凝らしていればいつか見える」って、
目が勝手に頑張っていました。


同時に、今まで自分が暗闇だと思っていたのって、
本当は暗闇じゃなかったんだ、光があったんだってことにも気づかされました。


前に進むだけで怖くて、
むしろ前に進んでいるのかどうかもよくわからず、
橋を渡るのも命がけで、
池があるのを発見しただけで大喜び、
手がスイカを認識しただけで感動、
ラジオを見つけて、操作ができただけで達成感。


必死に必死に前に進むことを考えていたら、
いつの間にか1時間という時が経過していました。


見えていればなにも特別なことはやっていない1時間なのに、
この1時間を終えた私は、ぐったりと疲れていました。


今まで慣れ親しんできたこの世界の物事は、
見えなくなるだけで、とても新鮮で、
全然ちがうものでした。


途中、何度も
「見たい、見たい」
って思いました。


終って、薄明かりの部屋に戻ってきたとき、
「ああ、見える」「終った」っていう
なんともいえない喜びのような安心感で一杯になりました。
私を含め、同じグループだったメンバー全員同じ気持ちだったと思います。


次の瞬間にハッと気づきました。
ガイドさんは、暗闇が終ってないんだって。
ガイドさんは相変わらず、手探りでした。
暗闇のなかでは、ガイドさんはまるでスーパーヒーローのようでした。
なんでそんなことができるの??なんでわかるの??ってことばかりで、
頼もしくて、ギャグとかを飛ばして、何もできない私たちを助けてくれて、私たちを引っぱっていってくれて・・・


なんだかすごく不思議な感覚に陥りました。



この体験から、何を得るのかって
人それぞれだと思います。
私は
視覚情報のない世界
についてすごく考えさせられました。
見えなければ、人を好きになる条件も、
声とか、さわり心地とかになってくるんだろうな、とか。
見えなければ、視覚以外の感覚がもっともっと研ぎ澄まされていくんだろうな、とか。
見えるって、なんて楽ちんなんだろうとか。


今回は夏の旅でしたが、
季節ごとに内容が変わるようです。
また、同じ季節中にもマイナーチェンジはあるようです。


是非1度体験してみて下さい。
これは本当に体験しないとわかりません。
貴重な体験ができますよ。
外苑前駅から徒歩8分です。