3D小説 岡田アユミ

2013-05-03

Scene12 3/3


 からあげ、ハムとふかしたジャガイモのサラダ、何切れかのサンドウィッチ。
 それを冷蔵庫から取り出して、タッパーに詰め込んだ。からあげは味が濃いから、あまり犬にはよくないけれど、衣を外せば大丈夫だと聞いたことがある。
 キッチンで夕食の準備をしていた母と、何か会話をしたような気がする。
「お腹、空いたの?」
「ううん。友達にあげるの」
「うちに呼びなさいよ。からあげ、温めてあげる」
「いい。公園で食べる」
「そう。ケーキも持っていったら?」
「いらない」
 たぶんこんな感じだ。詳しいことは覚えていない。
 私は脱ぎ捨てたばかりの靴を履き直し、マンションを飛び出す。

 走って、走って。
 公園に戻った時、モップはまだ、ベンチの上にいた。
 その隣には、男の子が座っていた。


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