Steam Greenlightが改良アップデート、アップロードの有料化、画面の変更

ちょっと、いやかなり酷い有様になっていたユーザー自身がSteamで販売するゲームを上げて評価する「Steam Greenlight」に改良アップデートが実施された。今までは誰でも登録できてしまうという重大な欠点(何故気づかない?)があったのだが、今回からはSteamストアページ上にある「Steam Greenlight Submission Fee」という登録料を支払うアイテムを購入しないとGreenlightにゲームを登録できないようになった。登録料は少々お高めの100ドルだが全額Child's Playに寄付されるとの事でValveには一銭も支払われない。

試しに自分も開発(購入的な意味で)してみたが、どうやらゲームリストの所有数は増えないようなのでプロスチマーな人にはあまり意味はなさそう。
また、ゲーム検索画面も若干の修正が入っている。


ただ、これらの改良でも相変わらずGreenlightは根本的な部分が完全されていない様に思える。
相変わらずGreenlightではデモが置けず、動画とスクリーンショットだけで評価しなきゃいけないという不自由な仕様。実際にゲームをプレイしないで評価できるような奴は超能力者だろう。もうゲームのレビューや感想文を書く際、ゲームをやりこむなんてことしなくていいわけだ。ただの1ゲームユーザーですらそんな事ができるのなら、仕事で書いている様な人間はさぞや楽になるだろうな。
更にゲームの評価画面に

「このゲームがSteamで出たら買いますか?」との記載が増えたが・・・
何言ってるんだ?一体このゲームは何ドルで売るつもりなんだ?100ドルか?1ドルか?1セントだったら全部買うぞ。Steamユーザーは欲しいと思ったら100万ドルでも出すと思ったのか?
確かにイタズラ目的を防止するために登録料が発生するっていうのも効果的だとは思うが、なんかそれ違わなくないか?100ドルなんて金出して、本当にSteamで発売されるのか?仮にGreenlight上で発売されなくても宣伝目的にはなるかもしれないけど、結局Greenlight上で見ているような輩はSteamでしか買わないんだから宣伝したところで意味ないんじゃないか?Valve側は儲けを出さないから問題ないっていう話じゃないんだよ。営利目的じゃないってんなら最初っからValveが審査すりゃいいんだから。今すぐ100ドル欲しいのはインディーゲームの開発元なんだ、金取られるんだったらわざわざSteamで出す意味なんてないんだよ。それこそ他のプラットフォームに移った方がいい。
まだ改良中だから、ユーザーの声を聞いて改良していく」だって?いつこれらの不満が解決されるんだ?解決される前に出す側も見る側も飽きてくるんじゃないか?というか既に、俺はもうこんな糞の山を見たくないぞ。
他にも言いたいことがあるが、きりがないのでこのくらいにしておこう。


自分がGreenlightのサービスを聞いたとき思ったのが、これはValveだけじゃなくユーザーも一緒になってSteamを発展していこうという一体感を生み出すために作られたと想像したんだ。
だが、今提供されているサービスはなんだ?糞なゲームの山に更に積み重なる糞なゲーム、絶対に出ないようなゲームを求めてくるユーザー、罵倒や中傷が飛び交うコミュニティのコメント欄、どれだけ票が集まればゴーサインが出るか分からない不安感、仮にユーザーが決めたとしても「Steamに合わないから」っていう理由だけでValveに消される可能性があるアイテム。
最初にValve側で数を選別して、その中からユーザー自身が選ぶってんなら話は変わってきたんだよ。最終的に判断はユーザーだから。
でも、今の状態じゃ最終的な決定権は全部Valve側。ユーザーの声なんてすべて無駄だ。ユーザーが「これが欲しい!」なんて決めたところで「はい、ダメ」というValve側の一言で終わる可能性がある。
やっている事は反対なだけなんだが、その反対ってことがもの凄く重要なんだよ。結局今まで通りValve任せ。わざわざユーザーを参加させなくてもいいじゃないか。


Steamを使い続けている自分ですらかなりValveに不信感を覚えるようなサービスである。いや、別にValveそのものを非難しているわけじゃない。Valveは他のゲーム会社に比べればPCゲームのことを大事にしていると思うし、今まで数々の良作ゲームを生み出し、Steam自体は今でも質の良いサービスだと思っている。
でも、これはユーザーが求めていたGreenlightじゃないんだよ、Valveが求めていたGreedlightという名のサービスなんだよ!
※Greed = 欲張り、大食いとかの意味。
「Steamに申請してくるインディーゲームが多くて審査が面倒だから、ユーザー任せにしちまって楽しよう。でも流石にSteamに相応しくないゲームは出すとまずいから、数が限られた段階で除外しておこう」っていう魂胆しか感じない。もしかしたら、まじめにインディーのことを考えて提供しているかもしれないけど、そんなのどうでもいいんだ。結局こちら側に思いが届かないようなサービスを提供しているんだから、どちらにせよ変わらない。