No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

請来軒

元々は中華料理屋だったが、昭和30年代に屋号はそのままで焼肉屋に変わったという"請来軒"。
当時の名残で炒飯が名物の1つというのが面白い。
そんな"請来軒"に悲劇が訪れたのが2014年3月。
商店街の火事に巻き込まれて店舗が消失してしまったのだ。
だが店主の前向きで力強い努力や昔からのファンの支えで2014年5月に仮店舗で営業が再開。
店主のご苦労は想像を絶するものであったろうし、本当に嬉しい限りだ。

"請来軒"最大の名物と言えば、言わずと知れた「上肉」と呼ばれる希少部位の数々。
まだまだ希少部位が一般的でなかった時代から飾りっ気のない入れ物に極上の希少部位が無造作にひしめき合っていたという。
今回はもちろん上肉狙いの訪問なので、店主オススメの上肉おまかせ6種盛りをオーダー。
仮店舗はカウンター中心の綺麗な内装なのだが、それに合わせるかのようにお皿もしゃれた物になっているw

盛合わせはどれも迫力あるサシが入っていて、口の中で蕩ける食感とジューシーな甘みが口いっぱいに広がる。
脂の質が少々重たく感じるかもしれないが、白米片手に楽しむ焼肉としてはちょうど良いのかもしれない。
タレについても好みが分かれるかもしれないが、この脂にはこのタレが良いのだろう。
(イチボ)

(カイノミ)

ミスジ

(クラシタ)

(ハネシタ)

(マルカワ)

かつて焼肉界のパイオニアとして時代を築いてきたそのパワーをまざまざと感じる。
"請来軒"ワールドというものを胃袋を中心に全身で感じ、これからもまだまだ残っているであろう火事の後処理がスムーズに進むことを祈らずにはいられない。
エネルギッシュな店主にリスペクト。