No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2017年7月20日 炭火焼肉 なかはら

2017年7月から2部制のコースのみになった”なかはら”。
コースにはサラダやスープはもちろん、デザートまで入る。
開始時間や提供する料理を揃えることで、目の前のメニューにより集中出来ることで料理のクオリティが更に上がり、スタッフがお肉を焼いたりすることで接客のクオリティも同時に上がることが目的だろう。
コンビーフ
かつての三ノ輪”七厘”時代を思い出させるコンビーフ
しっかり牛肉の味がするのが嬉しい。

テールスープ
丁寧に旨みを抽出したテールスープにホッとする。

ユッケ
最近はオフィシャルでユッケが食べれるお店が増えてきているが、そのクオリティには恐ろしいほどバラつきがある。
その点、”なかはら”のユッケは臭みもなく、肉の味がちゃんと主張し、間違いのない旨さ。

幻のタン
相変わらず素晴らしいタンがここにはある。
最近は脂が重たいタンもあるが、すっきりとした軽い脂で、タンそのものの味わいを邪魔しない。
生の黒タンを仕入れるだけでも困難なはずだが、ここまでハイクオリティなのは都内でも”しみず”と”なかはら”くらいしか思いつかない。



サーロイン
“なかはら”の実力を語るには、このサーロインを1枚食べれば全てが分かる。
サシが入っているが、そのサシにしつこさはない。
同じサーロインなのに、他のお店で食べるそれとは全く別物のようだ。


ブリスケ
塩ダレが少し強いが、肉の味がぐっと舌を押してくる。

ハラミ
野性味あふれる食感で、奥歯で噛み締める度に洪水が起こる。

ランボソ
繊細で肌理の細かさが際立ったランボソ。
繊維の間にモミダレが入り込み、噛んだ瞬間に肉汁と一緒に溢れ出てくる。

ミスジ
筋が口に残るが嫌な感じはない。
艶めかしい舌触り。

内モモ
大判で極薄のカットは芸術的。

イチボ
イチボ特有の虎柄のサシが美しく、レア焼きで甘みが引き立つ。
生で食べて良し、焼いて食べて良し。
イチボは本当に素晴らしい。

シマチョウ
7月からのコースではホルモンも付いている。
カリッと脂を焼き切り、皮面を軽く焼いたシマチョウの旨さは筆舌に尽くし難い。


ミノ
格子状に包丁を入れたミノはザクザクとした食感。

牛丼
コースの〆は牛丼。
あっさりとした牛丼で、肉の味を消さない上品な仕上がり。

値段は焼肉屋の中ではかなり高額の部類に入るが、使っている肉質を考えれば決してCPは悪くない。
むしろ、単に切って出すだけの焼肉屋が散見される中で、細部に至るまで技術が感じられる”なかはら”は凄すぎる。