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2010-06-26

BUNNY2010-06-26

水夏 〜SUIKA〜 第3章「愛の形」

| 水夏 〜SUIKA〜 第3章「愛の形」を含むブックマーク 水夏 〜SUIKA〜 第3章「愛の形」のブックマークコメント

7月22日

今日は朝からカルボナーラ。良和が食べるのを嬉しそうに確認してから茜も食べ始めた。いつも、透子がやっていることだったので、思わず2人が似ているなと思い憂鬱になる。茜には茜のままでいてほしいなと。明日は茜の水泳大会なのだが、海にゴーグルを忘れてきてしまったため、朝食の後に買い行くのだという。そんな茜に、夜中に透子がいなかったかと確認するが、茜は笑い飛ばしていた。しかし、良和は茜が顔色を失くした瞬間を見逃さなかった。

体もすっかりよくなって、海辺に出ているアカネ。海を眺めていたら泣きそうになる。人とぶつかって尻餅をつくアカネ。それを両手で支えようとして、怪我していた手首に激痛が走った。

病室に戻り先生を呼び出す。

ーー記憶が蘇ったよ

透子の部屋へ行き、海で買ってきたお土産を渡す。透子にも夜中のことを聞いてみるが、知らない感じ。その態度には不自然さを感じなかった。

退院するアカネ。また来ることを約束して診療所を後にした。帰りの電車、過去を振り返るアカネ。手首の怪我で、学生生活最後の大会をふいにしてしまったこと。車にぶつかりそうになって尻餅をついた時に、思いきり手を地面に付けてしまい怪我をした。そして、自棄になって、良和と透子の仲を引き裂こうと賭けをしたこと。その賭けに負けたこと。一度に2つの望みを断ち切られ、アカネは自殺を決意した。追いかけてくる良和を振り切って、息を切らせる良和に向かって

ーー運動不足だね、お兄ちゃん

そう言って彼の目の前で断崖へと身を投げた。せっかく生き返ったのだから、まだ残された可能性に賭けてみたいと決意するアカネ。透子の名前とかも出てきてるので、もう完全に茜みたいですね。

インポな良和君は、遅くならないうちに透子の部屋を後にした。これで茜に対する劣情を知られたら、2人は終わりだなと思いながら

ーーけれど、僕には茜がいる

などと考えてしまう。

暗い自室に戻ると人の気配がした。茜がベッドの上に座っていた。手首に包帯が巻いてあることに気付く。もう泳げないと言う茜。捻挫したらしい。泣いている茜の涙をそっと拭う良和。ーーと

お兄ちゃん……

ベッドに押し倒され横になり、茜がそう囁いた。そう、ドリカムなわけです。

駅に降り立ったアカネ。と、そこに千夏登場。

……あなたを、助けない方がよかったのかもしれない

やっぱり後悔してます。そして、過去は変えられない、歩んできた道を崩さないで、と警告して消えた。すると、後ろから聞き覚えのある声に呼び止められた・・・

ベッドの上で茜にキスされながら絶望を感じている良和。

お兄ちゃん……抱いてよ

だ、駄目だ……妹なんだから……

そんなの、関係ないよ

……………………

お兄ちゃん……いいよね?

と、ここで選択肢。久々の選択肢だな〜と思ったら、第3章はここだけかい。で、これがグッドエンドとバッドエンドの分かれ道。理性に負けちゃったあなた、さようなら。というわけで、茜を求めないをチョイス。

どうして駄目なのかと問いかけ、再びキスを迫る茜の唇を押さえつけ

透子を愛しているから、裏切ることはできない

ときっぱりと言い切った。茜はしばらく泣きじゃくった後

良和……私、嬉しい……

良和、思わずポカーン。茜は頭のリボンをほどき始めた。リボンが解かれると、そこには透子が居た・・・。なんじゃ、そりゃ?

アカネを呼び止めたのは若林先生だった。ああ・・・全てが氷解した。若林から語られた真実はこうだ。茜が自殺して鬱っていた良和を救うために、催眠をかけて記憶の改竄を行い、透子を茜だと思い込ませていた。透子が頭に茜と同じリボンを付けているとスイッチが入る仕組み。で、その一連の出来事をまた再現し、今日があの事件の起きた日の再現で、透子と茜のどちらを取るのか?という選択が再び突きつけられることになる。しかし、今回は茜を抱かずに死なせたという罪悪感があるので、どうなるか分からないと若林はニヤっと言った。茜は若林の下心を理解し嫌悪感を抱いている。

お兄ちゃん、あたしを抱いてね

家に向かう茜もまた期待感を抱いて笑みをこぼしていた。黒茜がいますよ・・・

家に入り兄の部屋で聞き耳を立てる茜。そこで聞こえてきたのは

愛してるわ、良和

という透子の声。そして2人が愛し合う音が流れてきた。泣きながら部屋を後にする茜。

さようなら、透子お姉ちゃん

ーーさようなら、あたしの愛しい人

え?まさか?と思ったが、エピローグでは、元気に生きてました。

透子から全てを聞かされた良和は、茜が死んだことも思い出して男泣き。そんな良和を抱きしめながら

あなたには、私が居る……私は、あなたの側を決して離れません。……それじゃ駄目なの?

と透子が問いかける。良和はヘトヘトになるまで透子を貪った……(家庭用なので自粛)

エピローグ

若林先生にカウンセリングを受けている良和。良和には、若林が何故そんなことをしたのか、真意を測りかねていた。良和は茜が先生に血液鑑定をお願いしていたことを聞かされていた。その後義父を問い詰め、2人が血の繋がった兄妹だったことを知ったが、若林は茜に嘘を教えていたのだ。若林が茜の気持ちに歯止めをかけたくなかったためだと疑念を抱く良和。そして、カウンセリングはこれで終わりにすると言い出した。部屋を出ようとする良和に、若林は自分が透子への未練を断ち切れなかったことを打ち明ける。

ともかく僕は、到底実現し得ないだろう望みを目的に、彼女と会話だけは交わしていた。そんな中で……例の依頼を、彼女に話したのだ

そして、嘘を教えるように言ったのはね……彼女なんだ

つまり、茜が良和にアプローチするように仕向けた黒幕は透子ってことですね。若林の推測では、それによって茜と良和の関係を決定的に破綻させようとしたとのこと。そして、これが最後のカウンセリングだからと、良和にひとつの言葉を贈った。

僕は、君が大嫌いだったよ

ぐはっ!!どいつもこいつも黒すぎです。

帰り道、良和と透子は見渡す限り誰もいない小道を歩いていた。

私たち……ふたりっきりね

……………………

気が付いてる?辺りに、誰も居ないわ

ああ……そうだな

私、嬉しい……

……………………

あなたと私、ふたりっきりで……

若林の推測が正しかったことを実感する良和。自分が透子に対して優位に立っていたことが勘違いだったことを悟る。そして、透子の笑顔が、母親が与えてくれることのなかった幼い頃からの渇望であったことを。透子を強く抱きしめながら、自分にも透子しかいないことを実感。

愛してる、透子

ふたりだけをその腕に抱いた空の下を。

ふたりだけが呼吸していると思える空気の中で。

ふたりだけの足音を耳にしながら。

僕たちは、どこまでも歩き続けた。

  ・

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というわけで第3章終了。第2章の「実は小説でした」に続いて「実は催眠でした」というオチ。まあ、全ての謎が最後にピタッと綺麗にはまる感じで、こっちは納得できたけど。話としてはかなり面白くて、3つの章の中では一番楽しめた。でも、後味は悪いよな。この世の人間が全員悪魔に思えてくるよ・・・

つづく