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2006-08-25 まだ靖国ネタが続きます

靖国神社は自衛隊員を祀らないのか?

12:43 | 靖国神社は自衛隊員を祀らないのか?を含むブックマーク

東京財団前会長の日下 公人氏が日経BPで連載しているコラム「現実主義に目覚めよ、日本!」で靖国神社問題を取り上げていたのですが、その中に自衛隊員に関する部分がありました。


「心情」から語る靖国論(1)〜英霊の気持ち〜 現実主義に目覚めよ、日本!(第38回)


この話は防衛問題評論家の志方俊之さんから聞いた話として、このコラムの3〜4ページにかけて書かれているのですが、それによると自衛隊がイラクのサマワに派遣されたとき、隊員達に尋ねられた幹部が隊員達と一緒に靖国神社に行き、宮司に「わたしたちは靖国神社へ行けるんでしょうか」と聞いたそうです。

しかし宮司は「とんでもない、あなたたちが祭られるはずはないんです」と答えたそうです。その理由として宮司は、サマワには戦争に行くんじゃないんだから死んでも戦死ではなく事故死であると言ったそうです。

これに対して日下さんは「でも、宮司までがそんなことを言って追い払ってしまうとは、冷たいなとわたしは思った。」と書いていますが、僕もこの思いには同感です。

確かに政治的な理由で政府はサマワは戦地ではないとしていますし、憲法上の理由からサマワへの派遣は人道支援活動となりましたが、だからと言って彼ら自衛隊員が国のために命をかけて任務を行っていたことには変わりありません。

日本国憲法第9条を絶対視する左派や、憲法に従った意見を言わなければならない政府が「死んでも戦死ではなく事故死である」と言うのであればともかく、第9条に反対しているはずの靖国神社がそのような理由で自衛隊員を拒むというのは、筋が通らないと思います。靖国神社に参拝を行っている人たちも、そのようなことは望んでいないと思うのですが。

それから、このような態度は靖国神社の未来のためにも好ましくないと思います。すでにあの戦争から60年以上が経ち、戦没者の遺族や戦友も亡くなってきています。近い将来、戦没者を直接知っている人はいなくなるでしょう。そうなったとき、靖国神社を支持するのはイデオロギー的な理由による支持者だけということになります。そのような靖国神社の姿は一般国民の支持を得られないでしょう。

しかし派遣された自衛隊員の死者を受け入れていけば、今後も靖国神社は国のために命を犠牲にした方を追悼する役割を果たすことになります。そうなれば、一般国民の支持も得られるでしょう。

そこまで深く考えず、表面的な理由で自衛隊員の死者を受け入れないことは、靖国神社の自滅行為ではないかと思うのですが。

やすゆきやすゆき 2006/08/25 13:08 こんにちは。
「戦死じゃなくて事故死」のフレーズに、思わず職場で吹き出しそうになった事をお許しください。「お前は小役人か」と小一時間問い詰めたい(w 参拝は国民の自由(含、総理大臣)と私は考えてまして小泉サンが行っても全然OKだと思ってるんですが、私は一生お参りしないことに決定されました(w
一方で訓練中の殉職はきっちりお祀りする訳ですし、キリスト教徒の自衛隊員もろともお祀りして問題になってるくらい(ですよね?)なのに、かたやサマワは戦地じゃないって、政府のけんかいにちゅうじつなんですねぇ(棒読み)
この調子じゃ、国内の災害救助活動で殉職した隊員も祀ってくれないんだよな。

BaatarismBaatarism 2006/08/25 13:36 >やすゆきさん
Wikipedeiaで調べた限りでは、靖国神社に自衛隊員は祀られていないようです。ただ、護国神社には祀られるケースもあるようなので、キリスト教徒の自衛隊員の話は護国神社ではないでしょうか?
「戦死じゃなくて事故死」は確かに小役人的ですよね。どう考えても宗教者の取る態度じゃないです。もっと柔軟に考えた方が良いのではないかと思うのですが。w

やすゆきやすゆき 2006/08/25 15:57 >キリスト教徒の自衛隊員の話は護国神社ではないでしょうか?
すみませんでした、うろ覚えの話をしてm(_ _)m
#靖国と護国神社の関係性がいまいち解ってないやすゆきだったりしますので

で、将来の参拝者減->神社の維持困難、の経路はやっぱし避けられなくて、麻生提案の出番となりますでしょうか。
#麻生さん応援する替え歌、また作るかも!?

BaatarismBaatarism 2006/08/25 16:25 >やすゆきさん
靖国神社が今後維持可能なのかについては、近いうちに書いてみようと思っています。最近は経済ネタそっちのけで靖国ばかりになってますが。w

トリルトリル 2006/08/25 18:27 ネタを振るだけ振って、自分の意見を言わないというのも何ですな(笑)
これも面白かったです。
http://tech.heteml.jp/2006/08/post_713.html

自衛官の殉死は、靖国が存続する限り、将来合祀されるでしょう。
顕彰と検証を混ぜこぜにしかならない期間は、スパッと解決は難しいでしょうね。
「神」を検証なんて、考えたり発言する場所によってはお門違いですからね。
別の場所でやる分には、一向に構わないはず。
戦犯問題は、国内的には遠うの昔に国会決議で終わってるんですよね。

靖国の存続が、維持可能性?が、と言うか、極端なカルト思想を国権的に排除してでも存続するでしょう、そりゃ。

inumashinumash 2006/08/25 18:42 確か、イラクで死んだ外交官は奉られたんじゃありませんでしたか?

ソースが見つからなかったんですが、そんな話をどこかで読んだ気が・・・

BaatarismBaatarism 2006/08/26 01:04 >トリルさん
結局、靖国神社は自立を選ぶのか、それとも国家の元に戻ることを選ぶのか、ということなんでしょうね。前者なら今の思想や方針を維持できる代わりに国からは離れざるを得ないし、後者なら国に支えてもらえるけど思想や方針は変えざるを得ないということだと思います。

>inumashさん
イラクで亡くなった外交官が靖国に祀られたという話は聞いたことがないです。Wikipedeiaの「靖国神社」のページを見ても、「なお、第二世界大戦後の日本において殉職した自衛官、海上保安官、政府職員などに関しては祀られていない」と書かれています。

enemyoffreedomenemyoffreedom 2006/08/26 11:45 こんにちは。一方でこんな話もあったりして。

http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/yasukuni/news/20060817ddm002040008000c.html
「万一の時には、靖国神社に自衛官をお祭りする道を開いてほしい。これはお願いであって、お答えはいりません」
 イラク復興特別措置法成立から1カ月半後の03年9月10日、靖国神社総代の山本卓眞・富士通名誉会長は石破茂防衛庁長官(当時)に言った。

宮司-総代-遺族会の三つ巴の意志決定過程がどうも見えづらくてよくわかりません。まぁ最終的には宮司の意志が優先なのかな。

BaatarismBaatarism 2006/08/26 18:55 >enemyoffreedomさん
情報ありがとうございます。
山本氏は、国家による認定がない状態で自分たちが勝手に祀るわけにはいかないという認識なんでしょうね。ただ、今のままでは政府も第二次大戦以後の死者について靖国に祀るわけにはいかないのでしょう。
この状態を解決するためには麻生私案のように靖国神社が国の一機関にならなければならないのでしょうが、靖国神社がそれを決意できるかが問題ですね。

しかし宮司もそういうことなら「私たちは国の認定がない限りお祀りするわけにはいかないのです」とでも言えば良いのにねえ。「とんでもない、あなたたちが祭られるはずはないんです」じゃ、そりゃ保守派からも反発されますって。

雪斎雪斎 2006/08/27 03:33  これは確かに靖国の自滅行為だなとおもいます。
 もう一つ、日本の安全を護るために集団的自衛権を行使して落命した同盟国の兵士は、靖国に祀られるのか。どうなんでしょう。

BaatarismBaatarism 2006/08/27 17:04 >雪斎さん
この件では普段靖国神社の主張に理解を示している人も反発しそうですね。こういう形で公になってしまい、今頃靖国神社側でも慌ててるかもしれません。w
同盟国の兵士はどうなんでしょうね?他国はどうしてるのか、例えばアメリカはイギリスの兵士を追悼したり顕彰したりするのか、ちょっと気になります。

mottonmotton 2006/08/28 11:06 戦死と事故死(一般の殉職)の違いは靖国神社(や他国の類似の施設)の本質に
かかわると思います。
軍隊と他の命を張る職業との違いは、軍隊のみ兵士の一定割合の死傷を前提
にして命令を上官(←最高司令官←国民)が出すことができ、兵士はその命令
を拒否できない点だと思います。
すなわち国民が『私たちのために死んでくれ』と命令したために戦死がある
という重さこそが重要と思います。

一方、他の職業の場合は、逆に部下の安全を上司(←国民)が確保する義務が
ありますから、殉職者と国民との関係は異なってくると思います。

イラクの場合は難しいですね。本質的には派兵なのですから、本来は国民が
その重さを理解して送り出すべきだったのでしょう。
でも現在でも自衛隊の命令系統を使った活動の場合は、全ての自衛隊の行動
を国防の一環と見なすことで、殉職者を全て戦死扱いにできると思います。

(幕末の志士や戦犯の法務死の場合も微妙ですが。)

BaatarismBaatarism 2006/08/28 16:53 >mottonさん
なるほど、そう考えると戦死と事故死の違いははっきりしてきますね。自衛隊も「一定割合の死傷を前提」として活動しているわけですから、殉職者が出た場合は戦死とすべきなのでしょうね。サマワに自衛隊を送ったときも、あの活動は犠牲を覚悟できる組織でなければできないという判断があったわけですから。

BaatarismBaatarism 2006/08/30 15:47 >雪斎さん
同盟国の兵士の件について、参考になりそうな話が「BigBang」さんにありました。
http://ultrabigban.cocolog-nifty.com/ultra/2006/08/post_97b0.html

日露戦争で亡くなった常陸丸のイギリス人船長は靖国神社には祀られていないそうです。(ただし境内に常陸丸の殉職記念碑がある)
恐らく同盟国の兵士についてもこの前例が踏襲されるでしょうから、靖国には祀られないと思います。

雪斎雪斎 2006/08/31 17:59  ご教示の件は、既に承知しています。多謝。
 こういうところは、何故か靖国は「排他的」なのですな。

トリルトリル 2006/09/02 22:03 例えは悪いですが、菅原道真・平将門が我が国でどの様に思われ取り扱われているかを鑑みると(笑)「論理・倫理的に正しい」処置よりも「情緒的に安定する」処置に流れると思います。

靖国が極端な主張をしなければ、どちらかを選ぶという事もなく、鎮魂と縁起を此処で一旦止揚してしまって、つまり過去の遺物になる可能性はあると思います。
又、政治的な正しさは時代によって評価が変わります。
近視眼的な分別で誰を入れる入れないというよりは、検証は別問題として、ある基準で一律に入れるのを基本として、それ以外はケースバイケースでやれば良いと思います。

日米同盟や国連平和維持活動による将来の死者は、現在争われている問題をクリアーしないと素直に収容することはできないでしょう。

BaatarismBaatarism 2006/09/02 23:23 >トリルさん
考えてみれば、戦後、靖国神社が戦没者「追悼」施設の側面を強めたのも「情緒的に安定する」方向に流れた結果なのでしょうね。元々、靖国神社は英霊を顕彰・崇敬するための施設という側面が強かったと思うのですが、戦後はその側面は弱まっていて、靖国神社自身もその変化は受け入れているように見えますね。

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