Baatarismの溜息通信 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2008-10-14 池田信夫氏のリフレ嫌いもここから来てるのかな?w

ポール・クルーグマン祭リンク集(と池田信夫氏の批判について)

12:39 | ポール・クルーグマン祭リンク集(と池田信夫氏の批判について)を含むブックマーク

 スウェーデン王立科学アカデミーは13日、今年のノーベル経済学賞を米国プリンストン大学のポール・クルーグマン教授(55)に贈ると発表した。自由貿易とグローバル化による影響を説明した新理論が受賞理由。米ニューヨーク・タイムズ紙のコラムも担当し、ブッシュ政権の経済政策に批判的な論調で知られる。


 クルーグマン氏は、伝統的な国際貿易論に「規模の経済」と呼ばれる概念を導入。地場の小規模な製造業が、世界市場向けに大量生産する大手企業に取って代わられる現象を説明した。


 クルーグマン氏はリベラル派の論客で、レーガン政権など米共和党政権が高所得者への減税を拡大する一方、福祉を削減したことで格差を広げたと批判。現在の金融危機が深刻化する前から、米国が経常赤字を膨らませながら世界中のマネーを吸い上げる状況をいびつだとして「(29年に始まった)世界恐慌前夜に似ている」と警告していた。


 「グローバル経済を動かす愚かな人々」など著書も多い。


 授賞式は12月10日にストックホルムで。賞金は1千万スウェーデンクローナ(約1億4千万円)。


     ◇


 〈ポール・クルーグマン氏〉1953年生まれ。米マサチューセッツ工科大で博士号を取得。同大教授、スタンフォード大教授などを歴任した。


朝日新聞デジタル:どんなコンテンツをお探しですか?


すでに報道されているとおり、今年のノーベル経済学賞はポール・クルーグマン教授に与えられました。

この受賞について、経済関係のブログでもあちこちで取り上げられています。


クルーグマン氏、ノーベル経済学賞受賞 - Economics Lovers Live

ポール・クルーグマン、ノーベル経済学賞受賞 - インタラクティヴ読書ノート別館の別館

祝♪P.R.クルーグマン!経済学賞受賞! - こら!たまには研究しろ!!

ノーベル経済学賞をクルーグマン先生が受賞 - ハリ・セルダンになりたくて

クルーグマン教授 ノーベル経済学賞受賞 - A.R.N [日記]

トムソンロイター・ノーベル賞予想→ポール・クルーグマン受賞! - ラスカルの備忘録

Econviews-hatena ver.∞

はてなダイアリー

kmoriのネタままプログラミング日記

クルーグマン教授がノーベル経済学賞ですって - 常夏島日記

404 Not Found


このように素直に受賞を祝うブログが多いのですが、中には批判的なブログもありました。


今年も当ブログの予想ははずれ、受賞者はノーマークのポール・クルーグマン。ノーベル財団の授賞理由を読んでも、よくわからない。"International Trade and Economic Geography"というのは、アメリカが日米半導体協定を求めてきたとき、彼らの理論武装に使われた「戦略的貿易政策」というやつで、いわゆる収穫逓増があると大きいものが大きくなるので、日本の半導体を規制しろというものだ。今となってはナンセンスなことが明らかな理論で、その昔ロボトミーに授賞されたようなものだろう。


クルーグマンの政治とのかかわりは、1982年にレーガン政権のスタッフになったことから始まる。そのころは、いわゆるレーガノミックスにそって自由貿易を推進していたのだが、クリントン政権では大統領経済諮問委員会の委員長候補とされ、本人もあからさまに「ポストに興味がある」と語ったが、結局ポストにはつけなかった。この戦略的貿易政策は、そのとき猟官運動のために書いたもので、国際経済学の常識である自由貿易を否定する理論だ。


ところがポストが得られないことを知ると、クルーグマンは1994年に「競争力という危険な幻想」という論文を発表して、自由貿易主義者に変身する。その後は、エンロンの顧問をつとめて笑いものになったり、ブッシュ政権を罵倒するコラムを毎週書いて、Economist誌に「片手落ちの経済学者」と皮肉られたりした。


要するに、その時その時で理屈を変えて世の中に媚びてきたわけで、昨年のHurwiczとは逆の、経済学者の卑しい部分を代表する人物だ。経済学がいかに都合よく結論にあわせて「理論」を編み出せるかを示すには、いいサンプルだろう。彼は学問的に新しいことをやったわけではないが、ジャーナリストとしては一流だから、代表作はNYタイムズのコラムだろう。


(中略)


インフレ目標 (池田信夫) 2008-10-14 09:02:28


日本の新聞は、クルーグマンの「インフレ目標」についての論文に関心があるようですが、これは正式の学会誌に出たものではなく、半分冗談です。これも今となっては、ロボトミーのようなものでしょう。


http://cruel.org/krugman/krugback.pdf


最大の間違いは、彼が「不良債権は大事な問題だが、日本経済の回復には寄与しない」と考えたことです。「銀行の処分や差し押さえの脅しが貸し渋りを引き起こして、それが日本の景気停滞をさらに深めたんだとしたら、そもそもなんで銀行改革なんかせにゃならんのでしょう」と書いているが、これは問題を正反対に見ている。この点では地底人のほうが正しく、問題は貸し渋りではなく「貸し過ぎ」だったのです。それは今も続いている。


均衡実質利子率が負になっていることが問題のコアだ、というクルーグマンの指摘は正しいのですが、彼はそれをどう是正するかという問題をあきらめ、「インフレを起こして実質金利を負にすればいい」という奇妙な政策を思いつく。これは日本の半可通に賛同者を得て、インフレ目標をめぐる不毛な論争の原因になりました。これについては何度も書いたので、シュワルツの批判も含めて読んでください。


http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/d926343a65b75e0cfb5f4afc7bd4f986


(中略)


個人的な思い出 (池田信夫) 2008-10-14 11:11:38


私が今回の授賞に不愉快な気分になったのは、かつてこの「戦略的貿易政策」に振り回された記憶があるからです。1993年に日米構造協議がもめたとき、 CEAの委員長はLaura Tysonという(無名の)保護貿易主義者で、彼女が掲げたのが、このクルーグマンの「理論」だった。彼女の"Who's Bashing Whom"という日本たたきの本がベストセラーになったので読んでみたが、とても経済学といえる代物ではなかった。


それでもUSTRが「輸入の数値目標を出せ」と激しく迫るので、竹中平蔵氏をゲストにして「クローズアップ現代」でやったことがあります。親米派の竹中氏も、さすがにタイソンのわけのわからない話は説明に困り、「彼らの感情を理解する必要がある」と言っていました。その後、張本人のクルーグマンが"Foreign Affairs"で自由貿易を唱え始めたときは、頭に来ました。われわれはいったい何を「理解」しようとしていたのだろうか。


いま思えば、日本があれだけアメリカに敵視されていた時代がなつかしい。もうあんな時代は、よくも悪くも二度と来ないでしょう。そういえば、タイソンの本を国谷裕子さんに貸したままだ・・・


指定されたページがみつかりませんでした - goo ブログ


意見は様々ですから、クルーグマン氏の戦略的貿易政策やインフレターゲット論を批判するのは別に良いのですが、この記事はそれを超えて人格批判にまで踏み込んでいるように見えますね。

クルーグマン氏の戦略的貿易政策が日米構造協議に利用されたことに憤りを感じたようですが、当時のアメリカを批判するだけならともかく、それに利用された理論を唱えた学者まで憎んでしまうというのは、ちょっと行き過ぎではないかと思いますけどねえ。

10/15追加

昨日の記事について反響があったためか、池田氏は今日もクルーグマンについて取り上げています。

けさの短い記事が予想外に大きな反応を呼んで、新聞社から取材まであったので、誤解のないようにフォローしておくと、クルーグマン自身はちゃんとした経済学者で、地底人のようなトンデモではない。授賞理由となった戦略的貿易政策は、代表的な国際経済学の教科書にもまったく出てこない陳腐な理論だが、おそらくこれは表向きの理由で、本当の授賞理由は昨今の異常な経済状況だろう。


前の記事のコメント欄のLadbrokesのオッズにもあるように、本来の最有力候補はFamaだったと思うが、彼は不幸なことに効率的市場仮説の元祖として知られている。この状況で「市場はすべての情報を織り込んでいる」という理論に賞を与えたら、1997年に受賞したMerton- Scholesの創立したLTCMが翌年、破綻したときのような批判を浴びるだろう。このランキングの上位にいるBarroやSargentは新しい古典派と呼ばれるウルトラ合理主義者なので、受賞記者会見で「政府は何もするな」などと言いかねない。


したがって選考委員会は「市場メカニズムだけにまかせていてはだめだ」と主張する経済学者をさがしたと思われる。スティグリッツがまだもらっていなければ確実にもらっただろうが、彼はすでに受賞した・・・と消去法で考えると、このリストの中ではバグワティとクルーグマンが残る。これは共同受賞にしてもよかったと思うが、なぜクルーグマンの単独受賞になったのかは謎だ。国際資本市場の不安定性をかねてから警告していたのは、バグワティのほうだからである(こういう片手落ちはノーベル賞によくある)。


指定されたページがみつかりませんでした - goo ブログ


この記事に対して、いくつかの経済学系ブログで批判する記事が出ています。

 あるネットの妄言をみててすごくずっこけた。なんでもクルーグマンの戦略貿易政策に関する業績が、オブストフェルドとロゴフの教科書にでてこないから陳腐な理論だそうです 笑。あとその他にも戯言が続いていた気がしたけれどもノイズなので読んでないw


 さてオブストフェルドとロゴフの教科書の題名は『国際マクロ経済学の基礎』といって、ちょうどブランシャール&フィッシャーのテキストの後に定番となり、90年代後半あたりに中心的なテキストとして学んだほうがいいんではないか、といわれたものでした*1。そして確かにここにはクルーグマンの戦略貿易政策は話題になってません、ハイ。


 しかしオブストフェルドはクルーグマンとそもそも長年、国際貿易論のテキストを書いてなかったっけ? はい、いまでも定番の国際貿易論のテキストを書いてます。ちなみにここがその目次です。クリックしてみれば一目瞭然ですが、ちゃんと第2部にクルーグマンの今回の授賞理由となっている戦略貿易政策の入門的な記述が詳述されています。


 ではオブストフェルドはクルーグマンと組むときは「陳腐な理論」を紹介し、ロゴフと組むときは「陳腐な理論」を陳腐ゆえに放棄したのでしょうか? そんな「二枚舌」な人なんでしょうか? いえいえ、全然違います。


 もう賢明な読者の方はおわかりですよね? そうです、オブストフェルドとロゴフの本は「国際マクロ経済学」のテキストであり、もともとミクロ的な話題を含んでいないだけなのです(オブストフェルドとクルーグマンの本の第一部、第二部の話題)。そのネットの妄言はいわば、八百屋にいってアパートでも探している人と同じですね 笑。


 もちろんいまの国際マクロ経済学もミクロ的基礎づけをもっていますのでどこまでミクロ、マクロと区切るのか判然としない場合も多いのですが、戦略貿易政策の話題は慣例?にしたがって国際マクロ経済学には含まれてこないようです(例外もあるでしょうからあれば教えてください)。


陳腐な解説とは?- Economics Lovers Live


クルグマンの受賞を祝う声が多い中、池田信夫先生(笑)はおかしな方向に暴走していまっています。(参考)ポール・クルーグマン祭リンク集(と池田信夫氏の批判について)


あまりに池田先生が不憫なのでコメント欄で暴走をお止めになるように申し上げたいのですが、gooアカウントが必要なので、この日記を池田先生の日記にトラックバックしようと思います。

2008年のノーベル賞のコメント欄およびクルーグマンにスウェーデン銀行賞のコメント欄でEconomist誌のone-handed economistを引用して「片手落ちの経済学者」とクルグマンを評しています。しかし、one-handed economistに書いてあるように、これは「二枚舌でない経済学者」という良い意味で使われています。実際に池田先生がリンクしている記事(Paul Krugman, one-handed economist)を見てみると

“GIVE me a one-handed economist,” demanded a frustrated American president. “All my economists say, ‘on the one hand...on the other'”.

ですから、一般に経済学者は「一方では××とも言えるし、もう一方では○○とも言える」というナンセンスな主張をして、正しい筋道を与えないが、クルグマンは筋道を与えてくれるという意味になりますね。


クルーグマンにスウェーデン銀行賞の本文でお書きになっている戦略的貿易政策から自由貿易主義への転換については、(その時生まれていないので時代背景を存じ上げませんが、)以下のような意見も存在しております。

933 名前:名無しさん@九周年[sage] 投稿日:2008/10/14(火) 01:47:21 ID:o1Yiu9LW0

>>921

間違っていたと言うか、クルーグマン本人が自分で自分の理論を乱用する連中を戒めてたりする。

戦略的貿易論って言って、アメリカが80年代末〜90年代半ばぐらいに日本に無茶苦茶な

要求突きつけてきたけど、あれの理論武装の一部がクルーグマンの理論。それを批判したわけ自分でね。

その辺の話は上でも紹介した「良い経済学、悪い経済学」に載っている。


404 Not Found | シーサー株式会社


リンクを張っても詮無いので言葉だけ紹介しますと、「"International Trade and Economic Geography"というのは、アメリカが日米半導体協定を求めてきたとき、彼らの理論武装に使われた『戦略的貿易政策』というやつで、いわゆる収穫逓増があると大きいものが大きくなるので、日本の半導体を規制しろというものだ。今となってはナンセンスなことが明らかな理論で、その昔ロボトミーに授賞されたようなものだろう」、「授賞理由となった戦略的貿易政策は、代表的な国際経済学の教科書にもまったく出てこない陳腐な理論だが、おそらくこれは表向きの理由で、本当の授賞理由は昨今の異常な経済状況だろう」なんてことをおっしゃっている方がいます。


後者の教科書云々については、すでに田中秀臣先生が反駁なさっています。その余の点として、クルーグマンの業績に対して正当な評価を下す能力のある(そしてもちろんwebmasterのごとくリフレ政策云々にはこだわっていないであろう)海外の経済学者はどのように評しているのか、ざっと調べてみました。

Tyler Cowen

"I have to say I did not expect him to win until Bush left office, as I thought the Swedes wanted the resulting discussion to focus on Paul's academic work rather than on issues of politics. So I am surprised by the timing but not by the choice.*"

Gregory Mankiw

"No one knowledgable about developments in the theory of international trade could have doubted that Paul was on the short list. The timing, of course, was impossible to predict, and I am a bit surprised that the Nobel committee did not award the prize jointly with some other economists who worked along similar lines. But the prize itself was an easy call. *"

Menzie Chinn

"Commentators remarking on the fact that Krugman has been a strong critic of the Bush Administration ([1], and particularly [2]) are right, but miss the point. Krugman was awarded the prize for his academic work on trade, geography (and international finance), and not for his political views -- just as George Stigler won for his academic work on industrial organization and regulation.*"(webmaster注:強調は原文によります)

Arnold Kling

"It is a classic contribution. In retrospect, it seems sensible and obvious. But until Krugman developed the argument, the rest of the economics profession was on a completely different wavelength.*"

Bryan Caplan

"Gordon Tullock is always my first choice for the Nobel prize, but Paul Krugman's win is, as the Germans say, nicht ein Unrecht - not an injustice. Yes, he's often screamed himself silly, but the best fifth of Krugman's corpus is excellent. As I guest blogged on MR years ago:*"

公平を期すために申し上げれば、批判的な見解がないではありませんが、"There seems to be a fair amount of anger in some corners about Krugman's Nobel. A few thoughts about the complaints:*"と冒頭に書かれていることにかんがみれば、ノーベル経済学賞受賞者であっても盲信すべからず、といったニュアンスと解するのが相当でしょう。少なくとも、クルーグマンの業績はロボトミーに類するものだといった批判ではまったくありません。


はてなダイアリー


クルーグマンファンなので、過剰反応してみます。


池田信夫氏が

授賞理由となった戦略的貿易政策は、代表的な国際経済学の教科書にもまったく出てこない陳腐な理論だ


http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/71231c0cbfaca90236295c4ff978a2ae

と言っていますが、これは経済学者として恥ずかしい発言だと思います。


クルーグマンの業績を知らないことが経済学者として恥ずかしいのは、ちょっと何かを見落としたり勘違いしたことによるミスとは根本的に違うからです。貿易論、労働経済学、公共経済学、それに産業組織論といった応用ミクロ経済学に、ゲーム理論的な枠組みを持ち込んで分野を革新するっていうのは、70-80年代に起こった経済学の大きな流れです。今は理論的に一段落付いたので、ゲーム理論的な枠組みの元で実証をやりなおそう、って流れに移行しつつあります。氏は、この流れの存在すら知らないのでしょう。もし知っていたら戦略的貿易政策について陳腐なんていえるはずがありません。戦略的貿易政策に代表される新貿易理論は、モデルの結論よりむしろゲーム理論の貿易理論への本格的な適用という大きな流れを作ったことで分野を革新したのですから。


筋金入りの共和党支持者であり、したがってクルーグマンのコラムに同意しないことが多いマンキューが

国際貿易理論の発展を知っている人で、クルーグマンが(ノーベル賞)リストの上位にいることを疑うことのできる人はいない。


ここのMankiw

と言っているのはクルーグマンの疑いようもない経済学への貢献を知っているからです。氏は明らかに「国際貿易理論の発展を知っている人」ではないので、ノーベル賞政治陰謀理論を唱えたりせず、口をつぐむべきです。


eliyaの日記


(追記2)


 やっと時間が出来た(汗ので書いておくと、上のIT専門家の方はノーベル賞の受賞理由を読まれてなぜ「戦略的貿易政策」の理論が浮かんだんでしょうかね・・?理由が分からん。


 ノーベル賞の受賞理由で記載されているのは、新貿易理論の話でしょう。つまり、規模の経済性と不完全競争を導入したモデルを構築することで比較優位では当てはまらない現象(同一国で同種の財が輸出され、かつ輸入されているのはなぜなのか?)を説明したというものです。近年では個票データの利用が可能になってきたこともあって、クルーグマンモデルやディキシット・スティグリッツモデルで考慮されていなかった企業の異質性や生産性の格差といった要素の重要性がクローズアップされてきており、 Melitzのモデルでは確率分布で生産性の格差を取り込んだり、一国の産業というくくりで見た場合にその中に含まれる企業の異質性に着目した実証分析が進められています。このような流れの基点の一つとなっているのがクルーグマンの業績でしょう。


 同様に受賞理由では空間経済学の話にふれていますが、規模の経済性(輸送コストの低減)が都市化・産業高度化を後押しする要素として作用することを明確化したのもクルーグマンの業績でしょう。


http://nobelprize.org/nobel_prizes/economics/laureates/2008/info.pdf


http://nobelprize.org/nobel_prizes/economics/laureates/2008/ecoadv08.pdf


Econviews-hatena ver.∞


昨日と今日の池田氏の記事におけるクルーグマン批判は、これで大体否定されてしまった感がありますね。

ト 2008/10/14 18:16 言わんとする事は分かるし池田氏の肩を持つ訳ではないけど、池田氏のクルーグマン批判は学者としての良心・態度や姿勢に重心があると読めたので、アメリカの政策批判はモノノツイデでしょう。
又、一般に人格批判・否定は基本的には問題をすり替えかねないので反対なんですが、今回は別に家庭人・趣味人としてのクルーグマン批判をしてるのではなく、個別の政策主張だけじゃなく機会主義的に見える主張の変節振りとして批判してるので、凡そ学者らしからぬ山師じゃなかろうか?と言うような池田氏の言い様はそんなにおかしいとは自分には思えません。

bobo 2008/10/14 18:55 山形嫌いの延長じゃネ?

BaatarismBaatarism 2008/10/14 19:05 >トさん
この池田氏の書き方はクルーグマンの業績を全て機会主義に結びつけるようなものなので、さすがに酷いのではないかと僕は思います。
まあ、経済学の論争には、こういう酷い批判もままあるものなんですが。

>boさん
日米構造協議から始まっているとなると、山形嫌いより先にクルーグマン嫌いがあったと考えた方が良いでしょうね。

くろくろ 2008/10/14 22:32 池田先生「アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン銀行賞」は「ノーベル賞」じゃないんだよ、っておっしゃりたいのかもしれませんが、対比対象が「ロボトミー」とは……。エガス・モニスが受賞したのは「ノーベル生理学・医学賞」ですよ!ツンデレなのかなあ?

BaatarismBaatarism 2008/10/14 22:50 >くろさん
ロボトミーに例えた理由は分かりませんねえ。
ツンデレだとすれば、その対象は何なんでしょうね?w

くろくろ 2008/10/14 22:54 > Baatarismさん
「べ、別にポールのことなんて気にしてないだからね!」みたいな……

potato_gnocchipotato_gnocchi 2008/10/14 23:43 TBありがとうございます。
というか、わ・・私の日記は経済関係のブログだったのでしょうか…

それはさておき、池田某氏の言説はいつもながらなのか措いておくとしても、ある学者が時代におもねったのか、時代がある学者の議論を必要としたのかと言うことは、特にクルーグマンクラスの、1991年にジョン・ベイツ・クラーク賞を受賞したレベルの学者については、しっかり見ていく必要があると思います。その水準ほどの堅牢さを持つ議論というのは、その結論を必要とする実務家にとっては、ある意味垂涎の的だからです。その点、それほどの実績を挙げていない程度の学者が、他の誰かさんを例に引いて、直接何の被害を受けたかよく分からない振り回され方を根に持つのとはわけが違いますよね。

filementefilemente 2008/10/15 00:37 クルーグマンを評価するかどうかは別にして(個人的にはそれほど評価はしませんが)、マスコミ上がりだからかどうかは知らないが、池田某氏の噛み付き方があまり好きになれないというか嫌い。本人のBlogは御Blogのように批判が上がっている時に読む程度なんですけどね。

論理的重要性、論理的整合性といった研究に必要な要素を評価せずに、自説に合わないモノに対しての批判が、その論理性ではなく、人品の批判になるのが気に食わない。研究していく内にその思想が変わってゆく事など当たり前の事だと思うんだがね。人品でなく、その研究内容を批判なり、批評なりをなさればよろしいと思う。

経済学者の中では技術に強いと思い込んでいるのも駄目。実際、間違いとか、思い込みも多いしね。彼の業績を全て読んでいるわけではないので私も人の事は言えないんですけど。今回ばかりはちょっと行き過ぎでしょう。

nabezo-rnabezo-r 2008/10/15 01:26 若干乗り遅れ気味ですが、クルーグマン受賞良かったですね。

某氏に関しては「今回ばかりは」というより「いつもの事」じゃないかと思ったりしないでもないわけでw

kogekoge 2008/10/15 01:29 実は私がbewaadさんとこで池田先生のようなネオリベ淘汰主義者と議論(笑)した際にロボトミーの話を出したんですよね…。まさか彼中の人だったんでは…っていくらなんでも池田先生のような(自粛)にたとえちゃ失礼かw

BaatarismBaatarism 2008/10/15 11:17 >くろさん
なるほど、そういう方向ですか。w

>potato_gnocchiさん
>ある学者が時代におもねったのか、時代がある学者の議論を必要としたのか
どちらなのかは判断がつきにくいところもありますね。
ただ、今回の受賞に関する記事をいろいろ読んでいると、クルーグマン自身は自分の戦略的貿易政策論が政治的に使われることを戒める発言もしているようですね。

>filementeさん
確かに学者なら人品ではなく研究内容を批判すべきですよねえ。どうも池田氏は人格批判が多いように思いますねえ。

>nabezo-rさん
まあ確かにいつものことなんですが、僕がリンク集を作っているうちに目がいってしまったわけで。w

>kogeさん
池田先生はネットにおける匿名を激しく批判する人ですから、さすがに自分でそんなことはしないと思うんですが。w

まろまろ 2008/10/15 16:18  池田氏のブログの特徴は、(1)断定。(2)レッテル貼り。この二つだと思います。

 今日も、「財政による「景気対策」が有害無益であることは、すべての経済学者のコンセンサスである」とかなんとか書いておられるのですが、「すべての経済学者」という断定がすごい!
 「財政に対する経済政策の有効性」を主張する学者は経済学者ではないと言っているわけで、ほとんど妄想系といっていいかもしれません。
 「自分以外の人間はみんな馬鹿」と心底思っていらっしゃるようで、つい笑ってしまいます。

pacpac 2008/10/15 16:38 池田さんの誤訳を指摘して、「二枚舌でない経済学者」と見事に訳すとは、すばらしい英語力ですね。そちらの英語力に感服しました。

ところで、無断引用していません?

BaatarismBaatarism 2008/10/15 16:46 >まろさん
断定とレッテル貼りは、まともな議論をする場合は気をつけなければならないことなんですけどねえ。僕もあまりにひどいと思った相手に対してはそういうことをすることはあるけど、池田氏はいつも誰に対してもそうですからねえ。

>pacさん
その訳は「現役東大生青春日記」さんですね。ネットにはすごい知識や能力の人があちこちにいるものです。
引用については、できる限り(池田氏も含めて)トラックバックを送り、引用元の方には知らせています。

luke_randomwalkerluke_randomwalker 2008/10/15 18:53 本筋と関係ないですが、引用については
・単に引用しただけでなく自分の論評を加える等、自分の文章が主、引用部分が従であり、
・批評や研究等の目的上、引用する必然性があって、
・自分の文章と引用部分が明確に区別されており、
・出所が明示されていて、
・全部を丸写しでなく必要な部分に限定されている
ならば、無断・無料で引用できます。

ななしななし 2008/10/16 01:00 空間経済学は面白いなと思っていたが、他はイラつかせることが多くて嫌いですね。左翼臭がして。アジア危機での発言とか、インタゲとかの発言は、馬鹿ですか?と思いました。

笑い男笑い男 2008/10/16 01:11 「二枚舌でない経済学者」はボクが訳しましたが、
ググって調べてみると、ボクより早く訳している人がいました。
http://nando.seesaa.net/article/108049197.html

それに、指摘箇所はボクが最初じゃないですよ(笑)
ボクのブログの「しかし、one-handed economistに書いてあるように、」
の箇所には、わかりにくいですけど、実はリンク貼ってあるんですよね。これです。
http://www.mhatta.org/diary/?date=20081014
リンクがちょっとわかりにくくなってしまいました。

また、池田先生(笑)のコメント欄にも
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/781e960ab853e3bad264344658000004
指摘されていることなんですが、池田先生は無反応です。

ボクの日記を池田先生のブログにトラックバック送信しているのに、
たぶん承認されていません。嫌われてしまったようです。

ただ、極東ブログを読んで思ったのは、クルグマンの反共和党色が
(あるいは反新古典派色が)皮肉で言われていたのかもしれません。
http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2008/10/post-2915.html

reds_akakireds_akaki 2008/10/16 05:59 >ロボトミーに例えた理由
「これほどひどいものは無い、絶対に賞を与えてはいけない存在」だと云いたいのだと一発で判りますが。実際この(ロボトミーが受賞)エピソードを知って「ヒトラーやウサマに平和賞を与えた方が未だマシだ」と思いましたから(ノーベル賞審査はロボトミー受賞に対して剥奪も撤回もしていないのですか?)
クルーグマンの受賞自体については池田氏よりも受賞させた瑞典銀行の審査を支持します。つまり良い事だと、恐らくは非常に良い事であると、思います

BaatarismBaatarism 2008/10/16 11:07 >luke_randomwalkerさん
解説ありがとうございます。
この中で、僕にとっては「全部を丸写しでなく必要な部分に限定されている」というのが、なかなか難しいですね。読者に誤解されないように紹介しようとすると、全文引用になってしまうこともあるので。

>ななしさん
クルーグマンはリベラル派の論客でもありますからねえ。ただ、「こら!たまには研究しろ!!」で飯田さんが言っているように、リベラル派にも経済学的にまともな考え方をしている人がいるというのが、アメリカの良いところなんですよね。日本はそういう人がほとんどいないですから。

>笑い男さん
コメントありがとうございます。
one-handed economistについては、何人か指摘されている方はいたんですね。
僕の池田氏へのトラックバックも無視されたしされなかったりします。どういう基準なのか、よく分からないですねえ。w
クルーグマンのリベラルさを皮肉るなら、FTやマンキューくらいの芸を見せてくれると面白いのですが、池田氏はこういうときは真っ向から中傷してしまうんですよねえ。w

>reds_akakiさん
なるほど、ロボトミー技術の受賞はノーベル賞の汚点となっているのですね。それで分野は違っても例えに出したわけですか。

SoredaSoreda 2008/10/16 14:08 こんにちは。
経済学プロパーの方たちのクルーグマン評に立ち入ることはできませんし、池田先生の断定調というのもあまりにも時代がかっていて、あはは、と思うことの方が多い私ではございますが、「片手落ちの経済学者」について、リンクを辿って原文を読んでしまったので、コメントします。

The Economistの原文は池田先生の読み通りじゃないでしょうかね。最初のパラグラフだけを読むと、多くの経済学者は、一方でこうなるけど、他方こうなることもあるよ(これで両手)、という言い方をする中で、そうじゃない人がいたらいいのになという大統領もいるかもしれない、と入ってますが、全体を読むと、クルーグマン氏の党派性が濃すぎる活動について苦言を呈しているという文だと思います。

一方の説しか取らない、断定的な経済学者とはつまり、党派性が強いってことかもよ、という意味でこういうタイトルになってるんだと思います。今よりもっとブッシュ批判をしていた時分の記事ですしね。だから、池田先生の読みの方がこの場合は正しいと私は考えますです。
原文URL
http://www.economist.com/business/displaystory.cfm?story_id=E1_NNDRRQT


あと、今日の極東ブログさんが引用してらしたFTも、似たような結論をぼかしていると思われます。つまり、私なりに考えるこれらイギリス経済紙系のこの件での落としどころは、経済学の説とそれを実現する(あるいは逆にそこから理論化する)政治を含んだ現実との間にある乖離と難点ってのがあってさぁ・・・その中で一方の党派だけにそこまで肩入れする経済学者ってどうよ、なんじゃないでしょうか。

luke_randomwalkerluke_randomwalker 2008/10/16 14:15 > 「全部を丸写しでなく必要な部分に限定されている」というのが、なかなか難しいですね。読者に誤解されないように紹介しようとすると、全文引用になってしまうこともあるので。

これもケースバイケースだと思いますよ。たとえば俳句や短歌を批評しようと思ったら全文引用が必要になるのも当然でしょう。

BaatarismBaatarism 2008/10/16 15:32 >Soredaさん
トラックバックをいただいた「himaginaryの日記」さんも、この記事はクルーグマン批判だと言ってますね。
http://d.hatena.ne.jp/himaginary/20081015/envelope_please

ということは、この点についてだけは池田氏が正しいのでしょうか。クルーグマンの党派性の強さに対する嫌悪感は強そうですね。政治的な受賞だという声があるのも、そのせいなのでしょう。

>luke_randomwalkerさん
確かにケースバイケースなのでしょうが、こういうケースでは引用する方としても気を使ってしまいますね。

reds_akakireds_akaki 2008/10/17 02:53 池田氏自身はノーベル賞の審査が実際の処如何にいい加減に行われているかの喩として出した様です。が例としても余りに酷いロボトミー受賞に准えるのですから、最低限竹内一郎『手塚治虫=ストーリーマンガの起源』がサントリー学芸賞を受賞した時と同じ位、叩いて欲しいです。
クルーグマン受賞の喜ばしき事は、主流の経済学者の考察も「サヨク」による新自由主義の政治的意味の考察(デヴィッド・ハーヴェイやウォーラーステインや旧くは関曠野が近年訳出したヒレア・ベロックや)に接続されねばならない事を改めて示した事でしょう。尤もスティグリッツやアマルティア・センが近年受賞しているので「トレンド」なのでしょうが。

BaatarismBaatarism 2008/10/17 09:53 >reds_akakiさん
逆に言えば、「サヨク」による新自由主義の政治的意味の考察も、主流の経済学者の考察に接続されねばならないことになりますね。日本の左翼やリベラルには、そこが欠けているんですよね。日本はそういうトレンドには乗り遅れているようで。w