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アるカイック、ノスタルジア RSSフィード

2012-01-17

呪いについて

08:52

 その呪いは街の人間の寿命を會鵬色の月が出るまでと定めた。


 正確な呪いの秘術は誰も手の内にもない。それこそが呪いの本質であり、おかげでファラウも食べていけるのだった。


 イイイの街では呪いにかからないと子を孕むことはできない。それこそが懐妊の本質であり、おかげでファラウも食べていけるのだった。


 イイイの子供たちは生まれついての呪われしものたちであり、だから大人として認められるには苛酷な解呪の冒険にでないといけない。それこそが成人の本質であり、おかげでファラウも食べていけるのだった。



 街の誰しもが呪いにかけられている。ファラウの呪いは誕生を司り、死を定義し、散漫な生に秩序を与えた。それがファラウと呪い両方の本質であり、おかげでファラウも食べていけるのだった。

 

 ファラウは他人に呪いにかけられていないものをすべて呪ったが、自分を呪うことだけはしないと心に決めていた。

 すると誰がファラウを呪ってくれるのだろう?

 答えが出るまでの間、ファラウは死なき身となり、塑性の恥を知らず、死の名誉を賜れず、ただ月食のカレンダーを神経質に指でなぞりながら人々にふさわしい呪いを唱えつづける。

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