なぜ男は処女が好きなのか? 

前回、私が清純派はけっこう辛いのではないか、というような話を書いたところ、コメント欄に
TBSラジオのストリームという番組に出演したライムスター宇多丸という人が、アイドルについて
喋っているポッドキャストのアドレスがあったので、さっそく聴いてみた。


彼の主張をまとめると
1.80年代におニャン子クラブ小泉今日子らによって、アイドルは虚構である、というメッセージ
 が発信された
2.時代が進むと、若い女性の現実とアイドルの虚構が噛み合わなくなる一方で、アイドルの私生
 活を暴露するメディアが登場し、事務所は虚構を守れなくなった
3.その結果、アイドルはオタクが楽しむものになり、アイドルになろうとする女の子たちは、モデ
 ルや女優になりたがった
4.一方、ジャニーズ事務所は、アイドルの虚構を修正して現実に合わせたので人気が衰えていな
 い
5.結局、日本の男性は若い女性を、処女か娼婦にしか分類できないのではないか? 
6.この分類をやめて、処女性を持たないアイドル=黒アイドルに未来を託すべきではないか
というものだった。


なるほど、もっともな話である。
ただ、ジャニーズ事務所に関しては、まだ全面的に虚構を放棄したわけではなく、結婚をしてい
る人の方が特殊であろう。
それよりも、女性は男性アイドルが誰とヤリまくろうが、それだけでファンをやめたりしないの
に対して、なぜ男性はそこを非常に気にするのか、という点が気になる。


なぜ、男たちはアイドルが処女かどうかを気にするのだろうか? 


ミもフタもない言い方をすれば、本人が童貞だからだろう。
自分に性的な自信がないため、自分よりも性的に無垢である(と信じている)女性しか相手にで
きないからだと思う。
男を自分しか知らなければ裏切られる心配もない、と考えているのかもしれない。


逆にいうと、性的に満足させられなければ棄てられてしまう、という恐怖があるのだ。
一体だれがそんな恐怖を煽っているのかといえば、現実にたくさんいるビッチ系の女たちだろう。
僕の大好きな**ちゃんだけは違うよね、という祈りにも似た気持ちが、アイドルへの熱狂をエ
スカレートさせているのだ。


もう少し話を広げるなら、ポッドキャストで言っていたように、男は聖女か娼婦の二分法でしか
女を分類できないのではないか、というフェミニストの指摘を考える必要がある。
で、フェミニストが大嫌いな私は、それは女が裏切るからだろうが、と思う。
男がこんな極端な分類をしなければならないほど追い込まれたのは、女が平気で嘘をつくからだ、
と。


つまり、男としてはパートナーの女が宿している子供は、本当に自分の子供なのだろうか、とい
う疑問がぬぐえないが、女は相手が誰だろうと妊娠した子供は間違いなく自分の子供だという実
感がある。
ここが女に処女性を求める男と、別にそんなものはどうでもいい女の本質的な違いがあるのでは
ないか。


また、司馬遼太郎の本で、日本の神道とは何か? と問われたら、それは『きれいなものとけが
れたものを分ける思考』だ、というのを読んだことがある。
神社では、浄/不浄がきちんと分けられており、水で穢れを落とさないと、神聖なところには入っ
ていけない。
日本は昔から、そういう考え方がフィットしていた文化なのだろう、という話だった。


このパターンを女に当てはめてみると、処女=浄=巫女ということになる。
日本人はアイドルを、巫女さんと同様に、神に仕えるものとして神聖視していたのかもしれない。
何の神様かは分からないけど。


で、ここまで書いといてアレですが、私は黒アイドルとか白アイドルという分類も果たして有効
なのか、と疑問に思う。
というのも、白と黒に分けるのって、処女か娼婦かの二分法の延長でしかないからだ。


そうではなく、可愛い女の子は、処女だろうがヤリマンだろうが、その可愛さは不変である、と
いう事実をファンが受け止めることだろうと思う。
少なくとも私は、オフィシャルなアイドルの姿を見て、影でなにをしているかは全く分からない。
そこで思考停止するのが幸せなんじゃないかな、と。


いちど破壊された虚構を復活させるのは難しいかもしれないけど、別の虚構を楽しむ道は残され
ているんじゃないかな、と思うですよ。


本文と写真はまったく関係ありません

从*・`。´・)<おれはアイドルをやめるぞ、ジョジョーっ!