なぜ日本の会社員は責任逃れに夢中なのか/有限責任の株式会社という発明

 木葉功一くん、ブロックしたみたいだけど読んでるー??

 今日、「おおおお」と自分でもびっくりするくらい納得してしまったのでメモがわりに書いておきます。

 今の常駐先の会社でも、前の会社でも正社員って責任逃れに血眼です。もう部長クラスになるとそれしか頭の中にない人が多い。

 なんでそんなになっちゃうかなと不思議だったのです。ここは俺が責任を取るから、限定的なリスクや損失は覚悟の上で全体の利益を考えましょうという人がいないことが。

 しかし東インド会社が発端の「株式会社」ってもともと責任逃れをするための仕組みでしたね。それ以前は、大航海をして新しい島、大陸を見つけて大儲けしようと思って王様やお金持ちが船を買って船員を集めて出帆しても、失敗して人が多く死んだ時に全部責任を取らなければならなかった。今なら、一人1億円でしょうか?5000万円でしょうか?200人で1億だと200億円。出資金が戻らないだけでなく、被害を与えた人にすべて損害賠償しなければなりません。それではお金を出す人がいない。

 しかし、株主という立場でお金を出して、失敗したらお金は戻ってこないけれど、それ以上の責任は負わないという立場を作ったので資本家のリスクが大幅に減って出資が活発になった。多少無茶な計画でも従業員が死んでも会社を潰すだけでよい。資本家は「金が戻らない」と怒っていればよい。出資者として無茶な計画を指示しても、失敗したら被害者の立場になれるわけです。


 だから、株式会社の本来の目的は「利益を上げること」ではなくて保身。従業員の第一義的な目的も、よいものを作ることやお金を儲けることではなく、責任を取らないこと。責任逃れこそ社員の仕事とも言えるわけで、そういう成り立ちの組織の構成員はまじめであればあるほど、保身や責任逃れに精を出すのは致し方ないのだと。