2011-04-27
■[日常]

先日、富士フイルムのFCR画像に黒点が発生する現象が報告されたということを書きましたが、4月5日付けの「お知らせ」によれば、X線フィルム撮影画像にも黒点が発生したという報告があったようです。
http://fujifilm.jp/information/articlead_0101.html
X線フィルムはイメージングプレートよりも感度が低いのですが、放射性物質が付着することで、一種の長時間露光のような現象が起き、黒点が発生したのではないかとのことです。
富士フイルムは4月22日に「写真救済プロジェクト」を立ち上げたようです(4月27日13時現在、インクジェットプリンターを販売するエプソン、キャノン、HP、brotherは、プリントの修復に関して何も発表していないようです)。ヤフー・ジャパンでは「写真保存プロジェクト」があります。前者がマテリアルとしての写真(印画紙やネガ)を扱うとすれば、後者はデジタルイメージとしての写真(画像ファイル)を扱っていると、おおざっぱには言うことができます。さらに、前者はもっぱら私的・個人的記憶を、後者はもっぱら公的・集合的記憶を担っています。後者の場合は、「私的・個人的記憶」と結び付く肖像権の問題と公的・集合的記憶とのあいだに摩擦が起きる懸念があります。
http://fujifilm.jp/support/fukkoshien/
http://shinsai.yahoo.co.jp/archive/index.html
キャノン主催の写真新世紀の応募申込受付が4月13日から開始されました。若手写真家が大震災、原発事故の問題とどう向き合うのか、写真新世紀展を訪れる者はそこを注視せざるを得ないでしょう。
2011-04-24
■[日常]

昨日は、三軒茶屋のKENで4月22日から開催されている「死の灰 EXPOSE」展を観に行きました。http://www.expose-fallout.com/
先日書いたFCR画像上の黒点発生の問題も頭にあるなかで、写真家の新井卓さんが第五福竜丸の「死の灰」を如何に写真で表現するかが気になっていました。なぜ、ダゲレオタイプを使うのか。そのmediumの選択と、被ばくの問題とのあいだにどのような必然的な関係性があるのか。実際観に行ってもらいたいので、詳細は述べませんが、「露光時間」と「耐久性のある記憶装置」、この二点が重要な要素であるとみることができそうです。photographic mediumのなかでも「遅い」mediumであるからこそ、実現できること。速報的記録ではなく、耐久的記憶。
もちろん、何の不満もないわけではありません。作品のコンセプト、mediumの選択、展示の仕方に対する細かい配慮に比べると、画像内容には物足りなさを感じてしまいます。タイトルに「Study(習作)」とあるので、今後の制作に注視していきたいと思います。
23日は、出展している作家の新井卓さんと上浦智宏さん、第五福竜丸展示館学芸員三のいちだまりさんのトークもありました。ビキニ事件当時のニュース映像も見ることができ、非常に充実した時間でした。久しぶりに調来助さんのお名前も聞きましたし。
2011-04-03
■[日常]

昨日、表参道ヒルズで開催中のTHE PHOTO / BOOKS HUB TOKYOにて、WORDS WITHOUT PICTURES公開編集会議に登壇者のひとりとして出席しました。その席では話できなかったことのひとつに、今回の東日本大震災に伴う福島の原発事故で派生的に起こったある出来事があります。それは、FCR(富士・コンピューテッド・ラジオグラフィー)画像に黒点が発生したという出来事です。富士フイルムは、その出来事に関して、2011年3月22日に公式サイトで自社見解を掲載しました。富士フイルムの推察によれば、FCR画像上の黒点は、富士フイルムが製造するX線撮影用イメージングプレートが、福島の原発から放出された放射性物質を感知したために発生したとのことです。
ところで、『WORDS WITHOUT PICTURES』では、私はロンドン出身ロサンゼルス在住アーティストのワリード・ベシュティWalead Beshtyの論文("Abstracting Photography")を翻訳担当しているのですが、彼の写真作品のひとつに、空港のX線検査に通すことで感光したフィルムから画像を制作するシリーズ(Travel PicturesやPassages)があります。ベシュティは、抽象abstractionという概念を大きく捉え、法lawやドキュメンタリーdocumentaryも抽象であると考える*1のですが、彼は空港を、市民や国民が持つ法や権力を変容させる場(日本国民が日本において享受していた権利などが、空港を経てアメリカに入国すると、失われる、など)と捉え、その目には見えない変容を如何に物質として提示できるか、非物質的な抽象を如何に物質化させるのかを考え、フィルムの持つミディアムの特性を生かす手法を選択しました。
こうしたベシュティの制作意図を考えたとき、FCR画像上の黒点の発生という出来事は単なる科学的事象であるだけではなく、目に見えない変容を物質化したものとみることができるのではないでしょうか。目に見えない変容、それは正円のかたちをした抽象的な境域が既存の県境や国境(これらの境もひとつの抽象といえます)に合流することで、流通の制限や風評被害などをもたらす結果となっています。
黒点の発生したイメージングプレートは、いったいどのような画像を表しているのでしょう。すでに、クリーニングされて消えてしまったのでしょうか。富士フイルムのサイトに掲載されたドキュメント(=抽象)だけが、その出来事を証すよすがとなっているのでしょうか。それとも、今も黒点は発生し続けているのでしょうか。その画像を見る機会が欲しいです。
デジタル写真とアナログ(フィルム)写真の制作行程を考えたとき、「水」という要素はアナログ写真にとって、特別な存在だと言えます。というのも、フィルムの現像やプリントの焼付作業に必要不可欠だからです*2。今回の原発事故で放射性物質を含んだ水が問題となっていますが、これは写真ミディアムの問題でもあるのではないでしょうか(報道の問題というだけに限るのではなく)。
2011-01-17

明けまして、おめでとうございます。
早速ですが、告知を。
昨年12月に行った「Researching Photography」というイベントを2月13日に行います。今回のゲストは写真家の笹岡啓子さんです。
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「Researching Photography - Keiko Sasaoka」
ゲスト:笹岡啓子
日時:2011年2月13日(日)18:00-20:00
会場:赤城生涯学習館教養室A (http://www.regasu-shinjuku.or.jp/?p=649)
定員:25名(要予約)
参加費:資料代等実費
企画:調文明、良知暁
予約および問い合わせ:researchingphotography@gmail.com
※ 開催日当日の予約にはご対応出来ませんので、予めご了承ください。
http://researchingphotography.blogspot.com/
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是非、ご参加ください。
2010-11-27
■[EVENT]

かなり久しぶりの書き込みになります。
ちょっと告知を。
私と良知暁さんで色々とお話を伺おうと思って
います。
詳細は以下になります。
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「Researching Photography - Nobuhiro Fukui」
ゲスト:福居伸宏
会場:赤城生涯学習館教養室A (http://www.regasu-shinjuku.or.jp/?p=649)
定員:25名(要予約)
参加費:資料代等実費
企画:調文明、良知暁
予約および問い合わせ:researchingphotography@gmail.com
※ 開催日当日の予約にはご対応出来ませんので、予めご了承ください。
詳細は以下の公式サイトをご覧ください。
http://researchingphotography.blogspot.com/
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予約制になりますので、ご注意ください。
皆様の参加をお待ちしております。