2008-03-05
■[小説]いまもっともおもしろい!? 活字メディア 〜このライトノベルのすべて〜

http://www.enterbrain.co.jp/jp/p_catalog/magazine/2008/2008_26459-2_29.html
『このライトノベルがすごい!』編集部に聞く 「で、ライトノベルはどうスゴイ!?」
2004年から発売されている、ファン投票型のランキング本。今回は、編集担当の宇城卓秀氏にお話をうかがいました。
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- 作者: 『このライトノベルがすごい!』編集部
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2007/11/21
- メディア: 単行本
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ライトノベルってまあこんな感じ
- ――そもそもライトノベルとはどんなものを指すのですか?
- 宇城卓秀(以下、 宇城) それはこれまでにもたびたび議論されてきた質問なのですが、はっきりとは定義づけできないんですよ。なので、僕らもライトノベルとは“若年層向けのキャラクター小説である”とか“ライトノベルレーベルから出された作品全般”というところで見解を落ち着けています。あとは言えるとしたら、作家とイラストレーターをセットでパッケージングするという、計算された販売手法を取っている作品群、ということにもなると思います。
〜〜 中略 〜〜
作家と読者が生み出す化学反応とは?
- ――はやりすたりも激しい世界なんですね。
- 宇城 ライトノベルのメインターゲットは基本が中高校生。年齢が上がったら卒業していく人も出るし、下からは持ち上がってくるしで、ある意味新陳代謝は活発ですね。と同時に、作家さんも若くて、ほとんどの人が20代でデビューします。ただ、作品を発表するペースは早く、基本的にシリーズものは、書き下ろしメインで3ヵ月に1冊は新作を刊行するのが通常ペースになります。ですがこのサイクルに耐えられて、なおかつ読者を確実に引っ張っていくのはとても難しいことです。作家さん自身の年齢も上がって、読者と同世代の感覚をつかみにくくなりますし。だから中にはライトノベルで何年か書いたあと、読者の年齢層が高い文芸方面へ進出する人もいます。結果的にライトノベルが修行の場となることもあるわけです。直木賞を受賞されている女性作家にライトノベルや少女文学出身者が多いのは、そういう点がひとつの理由なのかもしれませんね。
業界の変革と成熟……ってマジメすぎ?
- ――でも新陳代謝がいいなら、業界は元気ですよね?
- 宇城 業界全体が潤っているような捉えかたもできますけど、それよりもまず、各レーベルの努力があるからだと思います。子供の数は減る一方で、読者の総数が増えませんからね。でもライトノベルも、歴史を振り返ると、盛り上がった時期と、ちょっと元気がなくなってた時期があって。
- ――盛り上がった時期は、たとえばいつごろですか?
- 宇城 現在の盛り上がりのきっかけは電撃文庫の登場ですね。それまでのライトノベルの主流だった“ファンタジー”からテイストを変えて、電撃独自の色を出してきたんです。たとえば『ブギーポップは笑わない』のような学園モノに代表される、“日常からあまり遊離しない”というテイスト。それがいまのライトノベルのスタンダードを作った感はありますね。一時期は学園ものでないと売れない、というころもあったほどです。あとは新人賞に力を入れたこと。
- ――それはどういうことでしょう?
- 宇城 新人賞は、ライトノベルにおいては新しい作家さんを見つける重要な窓口です。それまでは、賞からデビューできるのは大賞、副賞ぐらいだったものを、電撃文庫では担当がいいと思ったら選に漏れた作家も見そめてデビューさせたんです。どのレーベルでも、大賞を獲る作品はどうしても完成度の高さが重視される傾向にあります。それに加えて尖った魅力の作品をフォローするようになって、業界全体の作家や作品の幅が広がりましたね。そういう意味でも電撃文庫の功績は大きい。それがいま、作家も読者も若く、新陳代謝のよい土壌を作ったのかな、と思います。
ラノベに関するちょっとした特集記事。内容のほとんどは、ライトノベルのガイド本を作っているこのラノ編集部に聞いた話の構成。「ライトノベルとは?」という質問に答えつつ、今のラノベ界の現状を作った、というかリードしている電撃文庫の特色と戦略を、振り返った形で軽く語り、そして新しい流れについても話していました。
う〜ん、それにしても自社(エンターブレイン)のファミ通文庫編集部に聞く、という選択肢もあったと思うが、今回はなかったですね。直木賞を獲った桜庭一樹のことにもちょっと触れていたので、ファミ通文庫編集部ならそっちからのアプローチもできたように思っちゃうだけに、ちょっと残念。
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