1個のニューロンの学習(8)
いままでが任意でしたので、ここで
- ・・・・(30)
とおくと「1個のニューロンの学習(7)」の式(29)
- ・・・・(29)
は
- ・・・・(31)
となります。ところでですと式(30)は成り立ちません。と言えるのでしょうか? 「1個のニューロンの学習(6)」の式(14)
- ・・・・(14)
と「1個のニューロンの学習(7)」の式(27)
- ・・・・(27)
からを言うことが出来ます。なので式(30)は成り立ちます。さて、の定義である式(25)からは正なので式(31)から
が言えます。さて式(31)は上の式より有用です。式(31)と「1個のニューロンの学習(7)」の式(23)
- ・・・・(23)
から
同様に考えて
・・・・
これらの式から
- ・・・・(32)
式(32)の左辺は非負なので
よって
- ・・・・(33)
つまりには上限があるということです。はニューロンがを修正した回数を表していますので、よって、修正の回数には上限があるということになり、いつかは修正が止まるということです。つまり、やがて全てのパターンに対して修正が不要になるということで、全てのパターンに対して正解を出力するということになります。よって、ニューロンの学習は必ず成功します。
おもしろいのは、の値がいくつであってもでありさえすればニューロンの学習は成功するということです。では式(23)を導くことが出来ないので学習の成功は証明できません。またであるとするとは変化しないので学習は成り立ちません。であることが必要です。
以上の証明は、ネットに出ていた石井健一郎名古屋大学教授の「パーセプトロンの収束定理の証明」を参考に致しました。