覚書/ポッカレモンによるカルキ抜き

アクアリウム対応として試行錯誤中。
このところ苦しんでいるのは、ひとつの水槽でモヤモヤ藻が発生すること。底砂取り替えのリセットは2回行った。


1回目リセットは、なんとクレゾールを投入した。数日後、洗う。
もちろん生体は出して。コケも全滅して、さすがに脱色はしたがナナは生きている。
オキシドール投入法はブログで快調の報告している人がいる)


しかしモヤモヤにも、PHの安定にも、なんとも効き目なし。
そして、その1本の水槽だけ水が濁る。アルカリにどうしても傾く。


アクアリウム歴は10年近くになるが、こんなことははじめて。
バクテリアの死骸のはずだが。
テトラのマイナスとプラスで、毎日、水質を調整してみたが、どうも安定しない。


次に、濾過不足と底砂の問題とみた。
ベタ1匹なので、エーハイム2006でやっていたが、エアリフトによるスポンジのテトラ・ツインフィルターに変更。以前、別水槽でこの威力に驚嘆したので期待していたが、駄目。
底砂を交換。
しかし、まだ1本の水槽に、モヤモヤの藻が発生する。水が濁る。
アルカリに傾く。とたん藻が出る。
流木投入もむなしく。そもそも流木に発生する。


あとは、二酸化炭素の投入なのだが、現在2本の水槽に入れているので、もうこれ以上増やしたくない。
ソーダハイボール用の炭酸水を入れる方法もあるが、毎日の分量を確保していくのはちょっと大変。


そこで「レモンによる中和」が俎上にあがってきた。
では、どのくらい入れれば良いのか。

塩素は試薬「0-トリジン溶液」による色変化で測っている。
今のところ、大雑把ではあるが、
水道水1ℓに対してポッカレモン1㎖で、だいたいでイケてる感じ。
最近流行りのジグラウォーターと同じような稀釈。


ポッカレモンによって中和した水は弱酸性になる
試薬は、ブロムチモールブルー溶液。それによるとPh6〜6.6未満あたりか。
これによって、適度な水替えによる弱酸性化を期待でき、水草の藻やコケの防止になるように気がしている。

奮闘は続く。


【参考ブログ&サイト】
「ビタミンCで塩素の中和はできるの?レモンとポッカレモンを比較しました」
http://atopydo.seesaa.net/article/389994081.html

「ビタミンCでカルキを抜く」
http://www.geocities.co.jp/NatureLand/3594/kaikata/vitaminc.html

「中和とはどのようなことですか?」
理系マルピーな僕としてはなんともよくわからないが、どうやら化学式が変わるらしい。つまりは、物質が変化して性質が変わるということなのだろう。違うのかな。
http://www.kiriya-chem.co.jp/q&a/q42.html

にわかに大忙し。ここ1週間はキツイ( ̄□ ̄;)!!

 7月20日付でメールを頂きましたが、メールボックスを見ておりませんでした。
返信しました。失礼しました。

                                                                                                      • -

医療過誤の調査方法(患者側)

【基本的な流れ】
1) 医学資料を揃える。具体的方法は下記。
2) 弁護士を説得する。3人3事務所以上はあたる。
3) 裁判所の証拠保全手続きでカルテを入手。証拠保全決定の告知はできれば同時送達。
 カルテは全部エクセルに打ち直さないと見落としが出る。特に看護記録は重要。
 証拠保全でも改竄がありえるとして、どこを改竄されているかも検討。

※過誤調査が目的の場合、厚労省通達による「カルテ開示」すなわち、自分で病院にカルテの開示請求することは、「改竄してくれ」と言っているのと同じことになるので厳禁。労災申請など、別の目的であるなら可。

※そして、もうひとつ、合法的な、第三のカルテの入手方法があるようです。証拠保全の失敗や禁忌を知らずにカルテ開示してしまった場合の「カルテのすっぽ抜け」などに有効。弁護士に聞いてください。コロンブスの卵のようなもので気づきにくいのですが、この手の対処法は、モグラ叩きかイタチごっこの様相があるので。

4) カルテ入手後、レセプトをとる。(レセプト申請時に病院に連絡がいく)
 カルテとの照合。多少の差は出ることもあるが本論ではない。改竄箇所の発見方法のひとつ。
5) カルテを丁寧に検討して戦略を考える。もちろん、相手の反論ストーリーも検討。論の立て方が重要。
6) 賠償請求を行い示談交渉。決裂で提訴。

【経過表を作る→医学資料収集→過誤ストーリー構築】
1)できるだけ詳細に経過表を作る。時系列の経過表は絶対に必要。これを使って弁護士を説得する。経過表は、カルテがない段階でしっかり作る。
「事実」と「憶測・想像・気持ちなど」とは、必ず分けて書く。
※参考見本
http://yahoo.jp/box/XOzcGs
http://yahoo.jp/box/OBI19H
http://yahoo.jp/box/b8pUrK

2) できればCD-ROM「今日の診療プレミアム」(医学書院)で調べてキーワードを摘出。医学辞典、医学教科書(医学書院の標準シリーズなど)でもいい。
3) そのキーワードを使って国会図書館NDL-OPAC雑誌論文検索郵送複写サービスで同じ症例を探す。
4) その医学論文の引用や参考文献をチェック。基礎へあるいは展開へ詳細を調べる。ガイドラインなども全部確認。
5) 教科書的な基礎文献でも叩けるよう用意。
6)類似の判例を探す。「ケースファイル」など。
 判例を検討するときは、疾病部位だけではなく、医療過誤のタイプ別の(禁忌型、手技ミス型、療法選択ミス型、不作為型など)論の立て方にも留意。
7)弁護士用の本を読む。
※参考書籍
「裁判実務シリーズ5-医療訴訟の実務」(高橋譲編著/商事法務)
「リーガル・プログレッシブ・シリーズ8-医療訴訟」(秋吉仁美編著/青林書院)
「専門訴訟講座4-医療訴訟」(浦川道太郎他編/民事法研究会)
「実務医療過誤訴訟-訴訟における専門的アプローチとノウハウ」(上田和孝著/民事法研究会)
「弁護士専門研修講座-医療過誤訴訟の専門知識とノウハウ」(東京弁護士会他編/ぎょうせい)
「専門訴訟体系1-医療訴訟」小山稔他編/青林書院)
など。
8) 助言医師や意見医師は、自分でつかまえたほうがいい。弁護士のツテももちろんいいが、直接会話ができる形が望ましい。これらの資料等には数十万円は投入する。

【証拠保全での弁護士の役割】
 証拠保全で弁護士が必要なのは、執行当日現場でカルテのチェックをさせるため。現場で異議申立が必要な場合もある。経験者でないとカルテのヌケがわからない。
※参考文献「証拠保全の実務」(東京地裁証拠保全研究会編著/きんざい刊)

【医師意見書(私的鑑定書)の必要性】
 一般民事裁判との違いは、主張に医師意見書による裏付けが必要なこと。素人がどんなに正確に医学文献をもって説明しても、全く価値が認められない。この協力医師の獲得がもっとも困難だし、労力と費用がかさむ。
 もし提訴前に医師意見書を準備できれば、示談交渉での説得力が増す。示談交渉で重要なのは、相手に、裁判を予定しているとわからせ、その裁判で病院が負けそうだと思わせること。

【裁判はただの弁論大会】
 裁判は、真実を見つけるためではないので注意。真実なんか裁判をやる前にわかっていないといけない。
 裁判になると、相手は、言ったこともひっくり返して、ただ闘ってくる。病院損保の損益問題にすぎないからです。
 裁判は当たるも八卦なので、よほど意地を通したい場合は別として、示談で決めれるものは示談で決めたほうが良いとは思う。
 刑事事件では検事が事件を調べて追求する。しかし、民事では検事はいない。民事では、なんの権限もない個人が、証拠と証人を集めて立証しないといけない。
 裁判所は双方の主張を聞いて、もっともらしいほうに軍杯をあげる。裁判所は原則的に独自判断はしない。

【裁判を知る】
 裁判前には、地裁高裁の医療訴訟の書面を閲覧する(事件番号が必要)と良い。書面の項目と内容がわかるだけでもずいぶんと違う。証人尋問のあるもの。カンファレンス鑑定や医師対質尋問でもあればベスト。類似事案なら意見医師の名前もわかる。

【裁判進行の注意】
 裁判所鑑定(裁判所が鑑定人を指定する形)は絶対に避ける。両者合意の上なので、反論できない。
 近年の裁判は早い展開となっている。しっかり準備して、はじまったらバンバン撃つ。おたおたしてたら時間切れで敗訴。提訴してから意見書を書いてくれる医師を探しているようでは、泥縄。
 一審が勝負。結審しても出せる書面は出す。二審はただの延長戦で「逆転はない」と思ったほうがいい。

【勘違いしやすいこと】
 賠償責任のある過誤かどうかは、自分で決めるものです。必要な医療水準の要求です。
それを相手に認めさせることができるかどうかの問題。ですから、途中、過誤でないとわかったら、あるいは過誤であると確信があっても、どこで降りてもかまわない。

【弁護過誤】
 医療事件では弁護過誤が多発しているとみる。
 一定の期間だけ意思疎通が円滑でない場合も含めて、大なり小なり弁護過誤があるのが普通です。依頼者がはじめての裁判なら手抜きをされていてもわからない。
 医療事件では、ブチ切れた原告、弁護士を何人も渡り歩いた原告は、少なくないと思います。弁護士のせいで負ける。勝つはずの事件で負ける。あるいは、勝っても納得がゆかない。
 敵と闘う前に、味方と闘わないといけない。
 初回相談時、良い弁護士は選択肢を端的に説明して、相談者に選ばせる。
 その選択肢が合っているかどうかは、自分が弁護士用の本を調べていればわかる。
知らないからプロに頼むのに、なぜ、そんなことが重要かというと、医療事件では弁護過誤が多いと思うからです。
 弁護士におまかせでやってはならないと思う。
 弁護士が、知り合いの医者に電話で3分聞いただけで、勝てるかどうかを判断されたとしたら、貴殿はそれで良いのか?

【裁判の辛さの覚悟】
 医療事件なので、医者なら3秒でわかることを、素人は3カ月かけて調べる。その労力や費用は大変なものだが、もっと辛いことが起きる。 
 人間関係の地図は塗り変わります。圧倒的に多くの人か原告を非難します。
 友人、職場、ご近所。みんな陰口を叩いていると思って間違いない。「そんなに金が欲しいのか?」「病院に勝てるわけないだろ。馬鹿じゃないのか?」「嫌なら医者にかかるな!」これを親しい身近な人に言われたときのショックは相当ですよ。
 完全に孤立します。そのくせ、勝ったら勝ったで、獲得した賠償金にあれこれ口を出してくる。 
 そして、いつもの難題は、家族です。死亡事件なら相続人全員の意志統一が必要です。
 家族の同意を得るために提訴を10年待った人もいます。なんとか同意を得て訴訟したものの、医療事件では必死で勉強しないといけないし走り回ることになるので、もともと積極的ではなかった家族は必ず反感を持つ。そうして最悪というべきか、やっと本性がわかったというか、裁判が終わったら離婚となります。そのくらい生き方を問われることになるでしょう。

 人と同じように遊ぶ時間はない。人と同じようにテレビに興じてる暇はない。仕事がなんらかの形で破綻することも珍らしくないでしょう。
 専門家に太刀打ちするには、人生を捨てるしかないんですわ。それが賭け金です。裁判が終わっても、しばらくは余波が続きますね。

メールをどうもありがとうございます。

本文中の訂正について。

以下のメールを頂きました。感謝致します。

                                                                                  • -

>[ 件名 ]
>著作権法 第42条
>
>[ 本文(大) ]
>”文献だって、これぞと思われる本は、分厚くても全部複写する。本当は著作権上やってはいけない
違法(全体の半分以下しか複写したら駄目)なことなのだが、そんなこと言っていられない。”
>著作権法 第42条
>下記URL参照
>http://civilpro.law.kansai-u.ac.jp/kurita/copyright/commentary/Act42.html
>裁判手続等における複製は大丈夫なのでは??

                                                                                  • -

ブログ主より

メールをどうもありがとうございます。
ご指摘のように、裁判で提出するものには制限がないと思います。

ここでの記述は、調査のためであるので、抵触するかと考えました。
実際的には、図書館での複写の際、「裁判手続きのため」と書けばそれで良いのかもしれません。
誤解を招きやすい書き方だったと思います。今後改めたいと思います。

                                                                                  • -

放置していたブログですが、これをお読み頂いている方々がいることに、なんともやるせない気分。
やはりきちんと書いておかないといけないと思っています。
しかし、どうしたものか。

3.26 ありがと〜。








みんなあ。ありがとう。ありがとう。
感動をありがとう。   
            
いかんともしがたい毎日ですが。
応援をありがとう。


おかげさまで、まだまだ、走ります。
できれば休憩したいけど。。。
                 トチロー



写真は、かめよん、大木晴れさん、本物のタワーアタッカー、そして、僕から。

2月27日発売 「週刊東洋経済」買ってください。

2月27日 明日発売 「週刊東洋経済」買ってください。


厚労省が見逃した国立がん研究センター医療不祥事隠し」

P.24〜29 SPECIAL REPORT
国立がんセンター、不祥事隠蔽の全貌
がん研究の最高峰で起きた、数々の不祥事。告発者の声は、長年聞き入れられなかった。

医療問題支援アムザ臨床検査主任
黒沼参事の奮闘です!

いやあ。実に狡猾だねえ。嘘つきまくりだねえ。こりゃあ、地獄に落ちるねえ。

検査部門でミス隠蔽繰り返す=国立がんセンター東病院
時事通信 2月21日(火)0時13分配信
 国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)で、検査手続き上のミスを隠蔽(いんぺい)する行為が繰り返されていたことが20日、分かった。臨床検査部の元主任技師(休職中)から内部告発を受け、調査した結果を同センターが同日発表、最終的に診断や治療への影響はほぼなかったことを確認したという。
 同センターによると、東病院臨床検査部は、血液検査の結果が正常か異常かを判断する「基準値」の設定ミスを把握していたにもかかわらず、誤りを医師側に報告しないまま修正し、診断に影響があったかどうか確認も怠るなどしていた。 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120221-00000000-jij-soci



がん検査の混乱を「隠蔽」 国立がんセンター東病院
 国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)のがん検査の問題を指摘する内部告発を受け、事実関係を調べていた国立がん研究センター(東京都中央区)の調査委員会は20日、検査結果が正常か異常かを判断する「基準値」が頻繁に変更される混乱があったのに、検査の担当部署が隠蔽していたと発表した。

 記者会見した調査委員長の嘉山孝正・同センター理事長は「病院内で報告されるべきことが、されていなかった。隠蔽と取られても仕方ない」と謝罪。調査を続け、関係者の処分を検討する意向を示した。混乱による健康被害は確認されていないが、患者1人が追加の検査を受けたという。
2012/02/20 20:47 【共同通信
http://www.47news.jp/CN/201202/CN2012022001002206.html



臨床検査問題の調査結果について会見する国立がん研究センターの嘉山孝正理事長(左)=20日午後、東京都中央区国立がん研究センター(栗橋隆悦撮影)

がんセンター東病院 検査の意味、把握せず 隠蔽も認める
産経新聞 2月21日(火)7時55分配信
 国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)の臨床検査部で誤検査が行われ、事実が隠蔽(いんぺい)されたとされる問題で、センターは20日、臨床検査技師らが検査試薬や検査自体の意味を把握しないまま業務を行ったり、問題を隠蔽するケースも複数あったりしたなどとする調査の中間報告を行った。

 報告では、がんの発生を確認する成分「βHCG」を検出する腫瘍マーカー検査で、必要な成分以外も検出する試薬を使用していた問題を「誤った試薬を使ったわけではない」と説明。一方で「臨床検査技師の大多数は、試薬導入の経緯や検査の意味を正確に把握しておらず、検査の測定内容に誤解があった」と、実質的に正しい検査が行われていなかった実態を認めた。

 さらに、βHCGの問題や、検査結果が正常か異常かを判断するための「基準値」が多くの項目で誤設定されていた問題が他部署に発覚しないよう、臨床検査部で隠蔽工作を行っていたと認定。肝炎検査でも必要な再検査の実施が徹底されず、その事実関係を隠蔽していたことなども認めた。

 会見した嘉山孝正理事長は「他にも問題を指摘されている。さらに3、4カ月かけ調査したい」とした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120221-00000123-san-soci


◇  ◇  ◇

光市母子殺害事件は死刑確定。
本村洋さん、おめでとー。よくぞここまでがんばった。

殺せ! 殺せ! ぶち殺せ!

「不確定性原理」メモ

不確定性原理」の例外を実証=量子物理学の根幹の一つ―名大など

時事通信 1月16日(月)3時4分配信
 量子物理学の世界では、粒子の位置と速度のような対になる物理量を同時に精密に測定することはできないという基本原理(ハイゼンベルク不確定性原理)があるが、名古屋大とウィーン工科大の研究チームは、これが成立せず、両者を同時に精密測定できる場合があることを実験で証明した。論文は15日付の英科学誌ネイチャー・フィジックス(電子版)に掲載される。
 量子物理学の基礎原理の一つを見直すことにつながるほか、量子コンピューターや量子暗号技術の開発にも影響を及ぼす可能性がある。物理の教科書が一部書き替えられることも想定されるという。
 量子物理学では、測定する行為自体が測定対象に影響を与える。仮に電子の位置を知るためには光を当てる必要があるが、光のエネルギーが、電子の速度(運動量)を変えてしまう。逆にエネルギーが小さければ影響は少なくなるが、引き換えに位置の特定精度が下がる。ドイツの物理学者ハイゼンベルクは1927年、これを定式化し、測定誤差は一定の値(限界値)を下回ることができないとした。
 名古屋大大学院の小澤正直教授は2003年、測定前の状態によっては不確定性原理の限界以上の精度で精密測定ができるとした新たな原理を定式化。ウィーン工科大の長谷川祐司准教授らが開発した中性子の精密測定装置で、実証を試みてきた。

                                                      • -

朝日
物理の根幹、新たな数式 名大教授の予測を実証

図:不確定性原理を示す式拡大不確定性原理を示す式

 科学技術の根幹にある量子力学の「不確定性原理」を示す数式を書き換える、名古屋大の小澤正直教授の予測が、ウィーン工科大の長谷川祐司博士らの実験で確認された。15日付で科学誌ネイチャー・フィジックス電子版に報告する。絶対に破られない量子暗号などの技術開発に役立ちそうだ。

 不確定性原理は、「粒子の位置と運動の様子(運動量)を同時に正確に測れない」などとする量子力学の根本的な理論で、ノーベル賞学者のハイゼンベルクが1927年に提唱した。電子などの位置を超精密に測定しても、限界があることを示す不確定性原理の不等式は、物理学の教科書にも載せられてきた。

 小澤教授は1980年代からこの考え方に挑戦。2003年に、より精密な不等式を発表した。ところが、粒子レベルの極めて微細な現象で、これらの違いを実験で観測することが非常に難しかったため、いずれが正しいか、確認されていなかった。

 長谷川博士らは、原子炉からの中性子のスピンと呼ばれる性質を超精密に観測する手法を開発。その観測から、従来の式が成り立たない例が示され、「小澤の不等式」が肯定される結果を得た。

                                                      • -

 毎日
 量子力学不確定性原理に欠陥 名古屋大教授ら実証

 約80年前に提唱されたミクロな世界を説明する量子力学基本法則「不確定性原理」に欠陥があることを、小澤正直・名古屋大教授と長谷川祐司ウィーン工科大准教授のチームが世界で初めて実験で発見した。高速の暗号通信技術への応用や教科書の書き換えを迫る成果といい、15日付の英科学誌ネイチャー・フィジックス(電子版)に発表した。

 髪の毛の太さの10万分の1以下の原子の世界では、粒子が波としても振る舞うといった両面性があるなど、不思議な現象が起きる。こうした現象を説明するために提唱された基本法則が「位置と速度のように二つの物理量は、同時に精密測定できない」と定めた不確定性原理だ。

 例えば、電子などの位置を測るには光を当てる必要があるが、エネルギーで速度(運動量)が変わる。エネルギーを小さくすれば影響は小さくなるが、位置の精度は落ちる。逆に速度を知ろうとすると位置が変わってしまうため、ミクロの世界には測定限界があると考えられてきた。

 しかし技術の進歩に伴い、1980年代ごろから、この理論ではすべて説明できないとの指摘が出始めた。

 小澤教授は2003年、不確定性原理には理論的に欠陥がありうるとした「小澤の不等式」を発表した。チームはそれを実証するため、原子を構成する中性子の「スピン(自転)」の向きに関連した二つの値を精密に測定。測定限界を超えた精度で二つの値を測ることに成功し、小澤の不等式が成り立つ一方で、不確定性原理とは矛盾のあることを確認した。

 今回の発見を応用すれば、解読するとその情報が変化して分からなくなる「先端暗号技術」の通信速度向上などに役立つ可能性があり、小澤教授は「成果は、広範に応用できるのではないか」と話す。【野田武】

 【ことば】不確定性原理

ドイツの物理学者ハイゼンベルクが1927年に提唱した理論。電子など極微の世界では、位置と速度を同時に正確に測ることはできないことを示した。量子力学を否定したアインシュタインとの議論を経て考案したとされる。決められないことがあるとの考え方は、哲学など他分野にも大きな影響を与えた。ハイゼンベルク量子力学の発展への貢献で、1932年に31歳でノーベル賞を受賞した。

毎日新聞 2012年1月16日 3時00分

                                                      • -

読売

量子物理学の原理崩す成果…名大など実験結果で
電子など小さな粒子の位置や速度を同時に正しく測定することは不可能とする「ハイゼンベルク不確定性原理」が、常には成り立たないとする実験結果を、ウィーン工科大と名古屋大の研究チームがまとめた。

 80年以上前に提唱された量子物理学の基本原理を崩す成果で、ナノ科学での新たな測定技術開発の手がかりになるという。15日付の科学誌ネイチャー・フィジックス電子版に掲載される。

 物が見えるのは、物に当たった光が反射して、私たちの目に届くからだ。時間をおいて2度見れば、物の動き(速度)がわかる。ただ、光は波長が短いほどエネルギーが大きいので、小さな粒子を見る場合に問題が生じる。短い波長の光を使うほど、粒子の位置は詳しく測れるが、反射した時に粒子をはね飛ばすので、元の速度は測れなくなる。
(2012年1月16日03時04分 読売新聞)

                                                    • -

日経

物理の基本原則ほころび 「不確定性原理」修正か
名古屋大など新理論実証
 現代物理学の基本原理と約80年前から認められてきた「不確定性原理」が当てはまらない場合があることを、名古屋大学などの共同研究グループが実験で確かめた。日常生活を支える半導体やレーザーが開発できたのもこの原理を根幹とする理論が基になっている。実験結果は従来の前提を大きく変え、これまでにない画期的な測定・制御技術に道を開く可能性がある。

 小澤正直名大教授、長谷川祐司ウィーン工科大准教授らによる成果。15日付の英科学誌ネイチャーフィジックス(電子版)に論文が掲載される。

 不確定性原理は、ミクロの世界は一定以上の精度で測れないとしてきた。電子など粒子の位置を知るには光を当てる必要があるが、光の影響で電子の運動量(速度)の測定誤差が大きくなる。正確な位置と運動量を同時に知ることは不可能との立場だ。

 研究グループは人工的に発生させた中性子の持つ磁石の性質を2台の装置で観測する実験で、中性子の状態を精度良く測れる方法があることを突き止めた。不確定性原理とは矛盾するが、小澤教授の理論では説明がついた。

 電子などの位置や運動量の誤差が正確に分かれば、ミクロの世界を扱う技術への波及効果も大きい。

 情報を緻密に制御することで、スーパーコンピューターの能力をはるかに上回る量子コンピューターの実現などに役立つ見通し。盗み見られた痕跡を僅かなデータ変化から読み取り、絶対に盗聴ができない量子暗号通信の高度化にもつながる。
◆ ◆ ◆
ハイゼンベルクの式」、位置と運動量を同時に測れず
2012/1/16 3:00
 不確定性原理を示す「ハイゼンベルクの式」は、粒子の位置と運動量を同時に測定しようとする場合、一方の誤差を小さくしようとすると、もう一方の誤差が大きくなるという関係に陥る。

 この並び立たない関係はそれぞれの測定誤差を掛け合わせた値が一定値より大きいという数式(不等式)で表してきた。

 小澤教授は2003年に同原理の式を発展した「小澤の不等式」を発表した。数式に2つの項を追加した。この式では粒子の位置や運動量の誤差がゼロになっても成立し、測定の精度が上がる。

 今回の実験は、粒子の位置や運動量に見立て、中性子の持つ磁石の向きを2台の装置で観測。それぞれの測定誤差について「小澤の不等式」が成立した。
◆ ◆ ◆
谷東工大教授「測定・実験方法進展の契機に」
2012/1/16 3:00
 細谷暁夫・東京工業大学教授(理論物理学)の話 量子物理学において従来信じられていた不確定性関係が破れていること(成立しないこと)を実験で示したインパクトは大きい。物理学の教科書が修正されることになるだろう。特に測定の誤差自体が測定できることが示されたのは画期的だ。物理学の様々な分野で、不確定性関係によって従来困難と考えられてきた様々な測定や実験方法を見直す動きが出るだろう。

 例えば量子計算機を作ろうとする場合も、不確定性関係を正しく捉え直し、量子測定理論の根本に立脚した量子情報と量子制御の方法を考えるなど、研究が進展する契機になると思われる。
◆ ◆ ◆
不確定性原理」矛盾実証、次世代技術を後押し
スパコン上回る計算機、盗聴されない暗号通信…
2012/1/16 3:00
 電子や光のミクロの性質を記述する量子物理学は、現在の情報・エレクトロニクス産業を生み出す基盤になった。その根幹である不確定性原理の修正を意味する小澤正直名古屋大学教授らの成果は、ミクロの世界を制御する新技術につながる期待が大きい。

 今回、不確定性原理の矛盾が明らかになったことは、ナノテクノロジーに代表される技術の進歩が極微の世界に一段と肉薄してきたことを印象づける。不確定性原理の制約の下では、これ以上細かく調べても壁にぶつかるとして、未知の境界に切り込めなかった。今後は「条件によっては粒子の位置と運動量が同時に正確に測れる」(小澤教授)と期待される。

 応用が見込まれる一例が、スーパーコンピューターよりも超高速計算ができる量子コンピューターの開発だ。量子の情報を正確に把握し制御できるようになれば、実用化への研究が加速することが期待できる。また量子情報通信という、原理的に盗聴がされない通信手段の実用化が進んでいる。ここでもその性能向上に拍車がかかる。

 半導体バイスの開発でも、微細加工技術が限界に近づく中で、電子1個ずつを制御して高速処理する単電子素子など「量子デバイス」への期待が高い。超微細な世界で電子などを精密に制御する技術の重要性が増す。

 科学研究でも極めて精密な測定技術が必要とされ、まだ実現していない重力波の観測などに威力を発揮すると予想される。
◆ ◆ ◆
不確定性原理とは
2012/1/16 3:00
 ▼不確定性原理 ノーベル物理学賞を受賞したドイツの物理学者ハイゼンベルクが1927年に唱え、量子物理学の基本原理とされてきた。電子などのミクロな世界では、粒子の位置や運動量を観測や測定によって正確に知ることは不可能だとする。位置と運動量を同時に測ろうとしても、測定という行為自体が粒子の状態を乱し、確定的に知ることができないと説明している。

                                                      • -

物理の基本法則に欠点、名大発見 不確定性原理、成立せず

 約80年前に提唱され、物理学の基本法則とされる「不確定性原理」に欠点があり、成立しない場合があることを世界で初めて実験で見つけたと、小沢正直名古屋大教授(量子情報科学)らのチームが15日付の英科学誌ネイチャーフィジックス電子版に発表した。

 この原理は、電子や中性子などのミクロの世界を説明する量子力学の根幹で、さまざまな物理現象の測定限界を決めるとされている。欠点の発見で、将来の技術として期待されている量子暗号通信の精度を高める可能性などにつながる。小沢教授は「量子力学の教科書の最初に出てくる式に、書き換えを迫る成果だ」としている。
2012/01/16 03:03 【共同通信
============================================

しかし、まあ。ほんとにこのブログは使い辛いなあ。
いつも使ってるストーリーエディタの代わりにはならんな。
一時預かりか。

盗聴がされない? 盗聴されない暗号通信?
そうとも言えるが、そういう話じゃないだろう?
異次元通信なんじゃないか? 違うのかあ?
おっかしいなあ。

測定可能ということは、世界は収束するということだろ?
波と粒子だろ?
位置が確定できたら、そんなもん粒子だろ。
違うのかあ?
相変わらずよくわからんなあ。

これらの図は、まともなのか?
ほんとは違うだろ? 特に波がおかしいんじゃないか?
観測の問題をこんなふうに描くかあ?
んー。
こんなんだっけ?
本来は、時間と空間なんじゃないか?
じゃあ、二重スリットの問題はどうなる?
どこにあるのかわかるのか? なら、いくつあるんだ?
波が見えるということかあ。
計算上の表現の問題なのか?
あれ? もしかして、特異点か? 裂け目か? 裂け目がわかるのか?
妄想的にはわかるぞ。
んなわけないか。