それを「青春」と呼ぶことができるのならば

かねて、おでんの話題で盛り上がっていた当ブログだが、11日の金曜日、私とTwinTowerさん、Greenwoodさん、abarehaccyakuさんとで新橋の老舗「お多幸」に行って来た。
なぜこのメンバーか。おでんといえばちくわぶ、そしてこのメンバーが中心となって学生時代に結成したイベントユニットも「ちくわ部」という名だったからである*1
それは7年前のちょうど今頃、「いや、ししまるでいいよ」という名のクイズイベントを開催したこの「ちくわ部」。「いや、ししまるでいいよ」のためだけに結成され、しかし未だに解散は(多分)していないユニットだ。早稲田大学の教室に150人近くの参加者を集めたその大会は「クイズの名の下に行われた、デタラメの限りを尽くしたお笑いライブ」とでも呼ぶしかないようなものだったが、おかげさまで大盛況のうちに終了した。MCは私とabarehaccyakuさん、優勝者はnoda-shuさん。なんのことはない、7年前からやってることや人がほとんど変わっていないだけの話だ。
具体的にどんなことをしたかは書ききれないし、文章で内容を書いても伝える自信はないので省くが、特に私とabarehaccyakuさんが演じたコントは、アンケートを見る限りかなりの好評をいただいたものだった。ほぼアドリブであれだけのテンションのコントはあのあと一度もできていない(って日常でコントを演じる機会なんて普通ないのだが)し、今後もやる自信はない。21歳だからこそ出来たバカ騒ぎだった。そして、そのとき21歳だった私たちは28歳になっていた。
仕事でちょっと遅れたabarehaccyakuさんを待たず、先に3人で開始。まずは「ちくわぶ」で乾杯ー。

東京風の、味と色のよく染みた濃ゆいおでんが嬉しいではないか。美味しさに舌鼓を打つ。しばらくしてabarehaccyakuさんも登場。そこからはもうバカ話のターボ全開である。老舗のおでん屋のフロアのど真ん中で。
「いや、ししまるでいいよ」から7年が経ち、我々の年齢や身分、肩書きはあの頃と変わった。みんな、(多分)まともな社会人として働き、給料を取るようになった。しかし、「ちくわ部」を作ったときに根っ子にあった「バカ」の部分はまだ変わらない、いやそれどころかさらに進化(?)していたのを感じた。そろそろ三十路の声がしようというのに、あんなしょうもない話題(申し訳ない、とてもじゃないがちょっと書けない)で腹筋が痛くなるまで笑えて、盛り上がれたことが何よりの証拠だろう。「お多幸」の、よくだしの染みた美味しい大根のように、我々も7年間かけていろいろなものをほどよく染み込ませていき、さらに「バカ」に磨きをかけていったのだと思う。
いつまでこんなふうに気楽でいられるのかはわからないし、退屈で殺風景な日常は「いい年して」という常套句を使って我々の「バカ」の部分を鈍らせようとしていくことだろう。でも、もしそれに抗うことができるのであれば。そして年とともにいい感じに「バカ」に深みを与えてゆくことができるのであれば。
年を取るというのは、そう悪いことばかりでもないのかもしれない。二次会の小汚い飲み屋でホッピーを鯨飲しながらふとそう思った。
ちなみに「お多幸」でもらった領収書がこちら。

財団法人だったんだな、知らなかったよ。



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*1:他に当方の常連で「ちくわ部」に関わったのはsaiyaさん、OshareDorobouさんなど。