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Chikirinの日記 RSSフィード

2009-04-25 パソコンってやばそうだよね。

ここ1年くらい、パソコンっていう商品について、結構「ヤバイ感じ」がしてきてますよね。ヤバイってのは「なくなるんじゃないの?」って意味なんだけど。

自分自身を考えても、今持っているものをもう一回くらい買い換えるかなあ、という感じ。それで「個人でパソコン買う」のは最後になるかもとさえ思います。その後に買うのは別の商品(別のコンセプトの商品)になるんじゃないかと。

まずはお断りですが、私はIT業界の人でもなく、その分野に詳しい訳でもありません。なので今日書くのは、単なるイチユーザーの感想です。


さて、なんでそんなふうに思い始めたかというと、

(1)周囲の人で、携帯しか使わない人が増えている。

(2)自分自身もパソコンの用途がすごく限定的になってきた。

(3)パソコンの代替品的な商品が実際に出てき始めている。

という3つ。


(1)についていえば、以前から若い子が全然パソコン使わないなあ、とは思っていましたが、最近は中年以上の人でも携帯派が増えている気がします。

彼らはメールも(個人のメールに関しては)携帯のみだし、私のブログも携帯で読んでくれている。(ちきりんブログは長いので、ちょっとつらい日もあるみたいだけど)

たぶん携帯がすごく便利になったんだよね。画面も大きくなってきたし入力も相当工夫されててとても楽チン。ネットも早いし、パケ放題で値段もやすいしとか。

あと、携帯とパソコンとをひとりで二つ維持するってお金かかるよね。携帯で1万円、ブロードバンドでネット接続すると5千円、みたいな。だから大人でも働いてない人を中心に、「携帯の方が主流」の人が増えてるんじゃないかな。


(2)について。自分自身もパソコン使わないなあと思い始めた。家でパソコン使う用途の大半はネットとメールです。これだけなら、格安のネットブックで十分だし、もっと簡素化して「パソコン」の範疇に入らないような端末でもまったく問題ない。

こんな長いブログを毎日書くなら、入力部分と画面だけはでかい方がいいので、ディスプレイとしてはテレビ画面につなぐ、あとはソファでくつろぎながら、手元にワイヤレスでつないだキーボードを使ってブログを更新できれば理想的。

今は会社でも、ひとり一台のパソコンを配布されてると思うけど、こちらも最近は使う機能が限定的だなあと思います。自宅と同じようにネット、メール、あとは文書作成くらい。

エクセルやパワポも使うけど、機能の大半は使わないので、こんな複雑なソフト要らんよね〜とよく思う。もっと簡単な、ネット上で使える無料ソフトでも十分事足りるって感じです。


こうなってくると、会社のマシンも「ネットブック」+「キーボード」+「液晶画面」でいいよね。仕事をネットブックでやれといわれて困るのは「キーボードが小さすぎて仕事にならないよ!」と「画面が小さすぎて仕事ができないよ!」という点だと思うのだけど、その二つは外付けでつなげばいいだけ。キーボードなんて数千円だし液晶スクリーンも最近はすごく安い。

処理能力という意味では、パソコン本体はネットブック的なるもので十分な気がする。

それに、そもそも“パソコンを家に持って帰って作業”絡みの情報漏洩とかが問題になってるんだから、仕事の資料なんて全部サーバー側に保存させた方が安全そう。


というわけで、法人パソコンさえ、ちきりんは「5年くらいで要らなくなるでしょ」とか思ってる。

もちろんここでいう法人ってのはITとかグラフィックとかに関係ない会社ってことです。あと金融など一部の仕事でも、処理能力の高いマシンが必要という業界もあるんでしょう。

だけど、一般的なメーカーの管理部門とか営業部門の事務処理用については、現在のパソコンは明らかにオーバースペックだと思えます。


三番目。とはいえ、今まではパソコンしか商品がありませんでした。ところがここにきて「そうそう、こういう感じの商品でいいんだよね」ってのが出てきたよね。ネットブックの方向性をもっと推し進めれば、iPhoneしかりだし、通信機能の付いた携帯ゲームしかりだし。

これらの商品が「パソコンなくてもいいや」ってくらいまで進化するのに、後数年はかかりそう、と思うので、今日の最初の方に「パソコンの買い換えはあと一回かなあ」と書きました。その後は、そういう商品で十分だろうと。


今はiPhoneとかを使ってる人って、ITガジェット好きの人が多いでしょ。つまり当然にパソコンももっている。ネットブックだって「セカンドマシン」として買ってる人が多そう。つまり現時点ではこれらの商品は“パソコンの代替品”ではなく、“パソコンの補完商品”もしくは“併用商品”として存在してる。

でも、そのうち「普通の人はメインとしてそれ一台」みたいになると思う。少なくとも今みたいな、10万以上する複合的な高度なマシンを、普通の人が数年ごとに買い換えるなんて時代は終わりでしょ。



もちろん、ここで書いているのは「普通の人の話」なんで、IT系の仕事をする人がプログラム書いたり、アート系の人がグラフィック作品を制作したり、という用途では、フルスペックのパソコンはもちろん残るでしょう。サーバーも全く別の話。

反対に言えば、「あっ、パソコン持ってるんですか。ってことはITのお仕事の人ですか?」とか「“はてなー”はパソコンもってる率が高い。」みたいな状態になるみたいになるんじゃなかろうか、と。


まあ、こんな話も消費者側からは気軽に「あーだ、こーだ」と言ってればよいですが、メーカー側からすると「そんなことをお気軽に予想しないように」って感じなのかな。パソコン産業って大きな業界ですからね。“市場消失”なんてしたら大変なことです。

もちろん次に替わる商品を出してきたところが新たな産業を率いることになるんだろうけど、それが日本メーカーか、と言われるとおおかたの予想はそうじゃなさそう。


日本のPCメーカーって、NEC 98時代から始まって、ウインテルの時代に翻弄され、台湾メーカー時代にずうっと苦戦を続け、と大河ドラマさながらの産業史があるわけですが、もしかするとこの壮大なお話も、そろそろ最終回が見えてくるんじゃないの?


いえ、完全な素人な戯言なんですけど。たんに個人的に「ちきりんは、もーこんなマシンいらんかも」と思っただけです。


そんじゃーね



追記:ネットブックはパソコンだというご意見をたくさんいただいています。そうでしょうけど、今のフルスペックパソコンからネットブックを見れば、その進む方向性がよく見える、という趣旨です。