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Chikirinの日記 RSSフィード

2010-01-07 日本の未来は明るいよ

ここ数日、暗い見通しのエントリばかり書いていて、これじゃあ読者の皆さんに「ちきりんは日本の将来に悲観的らしい」と誤解されると困るので、書いておくです。


結論 = ちきりんは日本の将来に楽観的です。

ついでにいえば、民主党も今のところよくやってると思ってますよ


では理由ね。なんで日本の未来が明るいと思うか。


理由その1:日本には“ユニークバリュー”があるですよ。

ちきりんは個人的な趣味嗜好の問題として、この“あり得ないほど住みやすい日本”が大好きなんですが (→ 日本大好きなんで) 個人の好みの話はとりあえずおいといても、


日本てのはすごく“価値がある”国なんです。なぜなら、この国はいろんな面で“とても特殊”だからです。

ビジネスをやっている人ならわかると思いますが、価値の源泉は“他と違う”ということにあるんです。

“他と違うこと”を、マーケティング用語では“差別化要因”とか“ユニークバリュー”と言います。“他と同じ”で“あんなのどこにでもあるよね”では、全然だめなんです。他者と決定的に違う何かをもっていれば、必ず世界にはそれを“好ましい価値である”と感じる人がいます。

売春婦だって“スレンダー”でも“でぶっちょ”でもどっちでもいいんです。他と圧倒的に違えば“熱狂的なファン”がつきます。特徴のない、どこにでもある(他と同じ)モノというのが一番、商品性が低いのです。


ご存じのように“日本だけが世界で異質”という面はたくさんあり、それは“日本が世界に売り込めるユニークな価値を多く持っている”ということです。

ただ、日本はマネタイズが超下手クソなんです。

いろんな“他と違うユニークな点”をビジネス化して経済成長につなげることは全くできておらず“変わった国ニッポン”を自虐的、内輪的に楽しんでいるだけ。「めっちゃユニークですごい数のアクセスがあるのに、何のマネタイズも行われてなくて、それ系の趣味人だけが楽しんでるサイト」、みたいな国です。

でもね、ユニークバリューも差別化要因もない、つまり何の価値もないのにSEO対策とかマネタイズの工夫ばっかりやってるサイトより、今のところ全くお金になってないけど、「こんなサイトは他にはない」というサイトの方がよほど将来性があるでしょ。

日本に足りないのは“本源的な価値”ではなく、それを戦略的に事業化して“マネタイズする人”なんです。



理由2:若者が昔に比べて優秀になってるよ。

で、その“マネタイズする人”、国全体でいえば“国家戦略のリーダー”とか企業で言えば“経営トップ”が“あほんだらあ”だから、現状としては全然だめだめなわけですね。

でも実は今の20代の人達は、ちきりんが思うに20〜30年前の20代の人達よりはかなり優秀だと思います。遺伝子や知能指数が変わったとは思いませんが、社会的な意味で、生きる姿勢とか、社会にでるということについての考えとか、行動力とか英語力とか視野の広さとか、いろんな意味で、今の若者は昔の若者よりずいぶんまともですよ。

自分が大学生だった時と今の大学生を比べたり、当時の同級生と今の大学生を比べると、そう痛感します。昔は大学は文字通り“レジャーランド”だったけど、今の学生は勉強もするし、留学したり語学を磨き、他大学や外国の学生と交流したり、イベントやったり、ボランティアしたり、起業もしてみたり、社会とも絡んだり・・・ほんと、よくやってるよね、と思います。

というわけで、今の日本が“だめだめ”なのは、これまで日本を率いてきた今の中高年からシニア層が“アカンかったから”であって、多分これからはかなりマシになるですよ!


ただ、中高年以上の人達は“さすが年の功”で、いろんなことに巧みだよね。だから現状では若者はなかなか活躍させてもらえてない。彼ら(我々?)“昔の若者”は、可能性のある若い人を潰す技にも長けているし、若者が世界を変えようするなら、なんとしても、全力で変革を阻止するだすよ!という覚悟もある。

まあ、どうやって主導権を獲得していくのかは、若い人で考えてくださいな。がんばってね。(ただし革命とか起こすんだったら、ちきりんだけは見逃してね。これだけ褒めてあげてるんだから、その辺のとこヨロシク)



理由3:世界の中心に近くなる!

何度も書いてるように、ちきりんはこれからは世界の中心が“西欧”から“アジア”地域に変わると思ってる。これは日本にとっては非常に有利です。なぜなら、世界の中心が“ぐっと近くなる”から。

もしも今、今後の世界の成長センターがアジアではなく南米大陸やアフリカ大陸になってたら、日本はすごく不利ですよ。アフリカなら英&仏、南米が成長センターになってたらスペインとアメリカが圧倒的に有利だったと思います。

これまで、たとえば金融の世界ではNYとLondonが中心なわけですが、そこに行くだけでも12時間以上かかるは、会議をしようとしたら時差で真夜中に起きないといけないわ、超消耗します。

しかも他先進国の言語は基本全部同じローマ字だわ、食事もベースが同じだわ、契約概念や宗教慣行も同じでしょ。これまでって先進国の中で日本だけが地球の裏側にあって遠いし、唯一の“非西欧”でなんの文化的な共有ベースもないしと、日本だけやたら余計なコストがかかってたんです。

でも、これから世界の市場の中心が香港・広州、シンガポール、上海、デリーあたりになると、時差が少ない、移動距離が短いだけでも日本はとても有利になります。


今日ニュースで、「自動車の市場規模において、中国がアメリカを抜いて世界一になる」と報道されていたけど、そうなると欧米の自動車メーカーは「世界で最も大きな市場に出張」するだけで12時間かけてやってこなくちゃいけなくなるし、電話会議するにも時差も大きいです。一方で日本の自動車会社のトップは日帰りできちゃいます。

彼らが現地社員に中国語を覚えさせようと思ったら漢字とか意味不明だし、「げっ、縦に読むのかよ?」って感じでしょ。食事も“酢豚”とか「なんで豚肉とパイナップルなんだ?」って感じですよ。(注:これは“おちゃらけ”ブログです) 


物理的な距離だけではありません。ユニクロとZARAとGAPが世界で競争するにしても、最大の成長市場が西欧、アフリカや南米の場合と、いや中国・アジアである、という場合だと、ユニクロの有利さはいろんな意味で相当違うはずです。

文化ベースを共有していることの意義は、アジアでの日本の女性誌の人気、韓国ドラマのアジア全体でのブームなどを見ると明らかで、これは、食品、生活用品、アパレル、小売りなど様々な業界において競争上優位に働くでしょう。

というわけで、これが3点目の理由。世界のビジネス(市場)の中心が、遠くて異質な西欧から、距離的、文化的に日本に近いアジアに移りつつあることは、日本にとってとても有利な要素です。



まとめると、

1.日本にはたくさんの“ユニークバリュー“があるですよ。

2.しかも、次世代のリーダー層は今までよりはかなり優秀ですよ。

3.その上、世界の有望市場が、日本の近くにやってくるですよ。

というわけで、日本の将来は超明るい!


そんじゃーねー!