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Chikirinの日記 RSSフィード

2010-10-31 本の感想)日弁連ってそうなんだ!

先日「法律の専門家のお粗末な説明能力」というエントリを書いた。

その直後、ブログを読んでくださった弁護士の小林正啓氏からご連絡を頂き、ちきりんの疑問に対して丁寧な回答を頂いた上、下記の本を送って頂いた。

これを読んで、ちきりんは初めて「弁護士界」がどういうものなのか理解できた。こーゆーことが起こっていたのねーと謎が解けた。これはちょっと読む価値ありです。


こんな日弁連に誰がした? (平凡社新書)

こんな日弁連に誰がした? (平凡社新書)


で、本の感想を書こうかと思ったけど、興味ある方はちゃんと本を読まれたほうがいいので、ここではサマリーではなく、ちきりんの発見した「3つの共通点」について書いておきます。



共通点1)新左翼団体と日弁連

ちきりんは新左翼に関心があり、よど号事件や赤軍関連、浅間山荘事件関連など多数の本を読んでいます。だから今回この本を読んで、彼らと日弁連の共通点にすぐに気がついた。このふたつ、同じ性格の組織です。


その共通点とは、

(1)時代を読むセンスがない。

(2)結論なき理論的な議論が大好きで、実践力がない。

(3)「正義の守護神である我々が、下々の民を守るのだ」と思い上がっている。


新左翼も日弁連も自分達だけの世界にひきこもって活動しているから、世の中がどう変わろうとしているか、どこに向かっていくのかを読むセンスに乏しい。

加えて、理論的な議論が大好きだ。結論を出すのではなく、延々と難しそうなことを議論すること自体に喜びを感じる「議論オタ」の集団だ。一方で実践力はない。何一つ具体的に物事を推進できない。

3点目も同じ。新左翼団体も「我々は人民を救うために戦っているのだ」とか言いつつ人民を見下していた。自分達よりレベルが低い人のために、高邁な位置にある自分達が自己犠牲をしながら戦っているというのが、彼の世界観だ。

これらの3点において、新左翼団体と日弁連はすごーく似ている。



共通点2)日本全体と日弁連

読んでいて、日弁連って日本の縮図のような団体だなーと思った。バブルに踊り、バブル崩壊にパニックしてコトの道理まで見失い、失われた10年(20年)の中で自ら進んでより深い泥沼にはまっていく。全く同じだ。単に時代に翻弄されているだけ。

そういう意味で経団連はやっぱり圧倒的に試合巧者だ。人手不足になったらブラジル移民の子孫を呼び戻して日本で働けるようにしたり、正社員制度が重くなれば派遣制度を緩和させるなど、自分達に必要なことはちゃくちゃくと実現させてきた。生きるためのスキルレベルが全然ちがうんだなーと思う。

官僚組織もその辺、すごいうまい。つまり組織には「時代に翻弄される組織」と「時代を篭絡しようとする組織」のふたつがある。

多分この差は、長らく自民党と民主党の差だったんだろうな。市民活動家から首相になった菅さんが「いったい何やってるんだっけ?」状態になってるのも根っこは同じだと思う。時代の変化の中で右往左往するだけの組織では、集団を率いることはできない。



共通点3)博士号をとる人とロースクールを目指す人

会社を辞めてまでロースクールに入った人が、試験に通らない、たとえ通っても仕事がない、他に就職先もないので大変、と聞く。そして、だから「制度が悪いのだ」となる。

これ、下記の本で読んだ話と似てるなーと思った。「博士号を教授に勧められて取得したのに就職できませんでした」という話で、こちらも「制度が悪くてオレはだまされた」となっている。

・・・ この人たちは本当に素直だ。



博士号をとろうという人や法律家にとって、「事実や情報を集めて分析し、自分の頭で考えて独自の仮説をたて、それを検証する」のが、基本プロセスのはず。

そういうプロフェッショナルを目指す人たちが、「自分が就職できないのは制度が悪い」と、まるでロスジェネ派遣期間工の人たちと同じことを言うってのは、どうなんだろうね。


ロースクールや博士課程の学費、奨学金の状況、就職状況なんてちょっと調べれば最初からわかるはず。事前に現役の博士号課程にいる先輩や弁護士の先輩に意見を聞けば、新たな制度がどう見られているかだってわかったはずだよね。それでもチャレンジしたのは自分なりに考えた上で「やれる」という仮説があったからなんでしょ。

実はこれ、ビジネススクールだって同じです。今、欧米でMBAをとるには2000万円近くかかる。いくら貯めてから、どうファイナンスして留学するのか、その後の就職はできるのか、年収はどれくらいか。企業丸抱えの派遣生や親が大金持ちの二世以外は、会社を辞めて進学する前にみんな慎重に検討する。

いくら検討しても実際には留学後にリーマンショックが起こり、就職が一気に難しくなることもある。それでも彼らは、リーマンショックで就職できなくなったのは自分達のせいではないのだから「誰かが責任をとってくれるべきだ」とは言わない。

大学三年生が就職時の有利不利さに不平を唱えるのは理解できる。でも30歳を超えていたり、博士号をとる人、いったん働いてから職業系の大学院に行く人はみんな立派な社会人だ(の、はずだ)。「騙された」「制度が悪い」「自分は被害者だ」って言ってればいい立場じゃないだろーと思う。



というわけで、「これって、あれと一緒だ!」「これ、あの人たちと同じだ!」などと思いながら読み進めた。いろいろ学びの多い本だった。ちきりんのエントリに反応し、コンタクトしてくださった小林さんに感謝です。


そんじゃーね!

2010-10-29 話す

話のテンポが合う人と飲んだり食べたりしながら話をするのはとても楽しい。

あたしはいっぱい話をする。

いっぱい話したいことがあるし、いっぱい聞きたいことがある。

たいていの場合、相手も同じだ。いっぱい話したいことがあるし、いっぱい聞きたいことがある。


食事とお酒をあわせて、ふたりで5時間、6時間話していても話題が尽きない。

しかも相当なスピードで話す。

早口というだけじゃない。言葉は「言いたいことが伝わったところで終わり」だから、相手も(話がわかったところで)割り込んでくるし、こっちも「わかった」ら割り込む。

言葉は伝えるためのツールに過ぎないのだから、相手の言いたいことがわかったらそれ以上、聞いている必要もない、というルールを双方が共有している。

それは「失礼なこと」でもなんでもない。


さらに、意見が違っていても合意する必要はないし、戦う必要も、話題を避ける必要もない。

なんで違うのかがわかればいいだけ、ということも理解されてる。

そして、話にはすべて結論があるという認識も共有できているから、お互い、相手の言葉を聞きながら考えるのは、「つまり結論はなに?」ということだけだ。


一見ぐちゃぐちゃに話していても、論点が混乱することはほとんどないし、レベルがズレればすぐにどちらかが整理する。

時には、「さっきの話はズレたよね?」とお互いに遠慮無く指摘する。

「おー、さすがだね」と指摘された方が笑う。

言葉より比喩に多くを語らせられるのは、比喩から読み取るものが同じだからだ。比喩が使える相手だと、圧倒的に効率よく言いたいことが伝えられる。


話すルールが同じだとこんなに楽なんだと気がつくのはそうでない機会に遭遇した時だ。

いつもと違うルールや前提やスピードや密度で話すには、ちょっとばかしの忍耐とスキルが必要になる。


一番困惑するのは話したいこともなく、聞かれることにも戸惑う人。

どうすればいいのかわからない。

話が前に進まないことが気にならない人もなかなかに悩ましい。

話に結論はいらないと思っている人とは、話す目的さえよくわからない。


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そんじゃーね



神楽坂の“お箸で食べるフレンチ”なお店

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写真と本文は無関係です。

2010-10-28 存在価値を問われ、そして生き残ろう

先日ツイッターで、「本屋で欲しい本のバーコードをiPhoneで写メすると、そこからアマゾンの販売ページに飛んで、その場で本が買える」というアマゾンのアプリ発表の話を教えてもらった。

日本だと持ち帰る手間の話だけど、再販制のないアメリカでは本の価格が店によって違うから、その本屋とアマゾンの価格を比べて安い方で買えばいい、という話になる。

本以外の商品でも同じようなソフトウエアはあり、日本でもこの無料ソフトを使えば、ワインや家電など商品のバーコードをiPhoneに写すことにより、楽天、ヤフー、アマゾンなどから最安値で売っている店を探せる。

どこかのパーティに参加したり、レストランや友達の家で飲んだ時に出されたワインや焼酎が気に入って「これ、家に買って飲みたい!」と思った場合、その場でバーコードをiPhoneに読ませれば注文できる。けっこう便利だ。


これ、商品を製造している企業にとっては必ずしも悪い話じゃない。売上が増える商品もありそうだ。でも小売店は影響を受けるでしょう。

本にしろワインにしろ家電にしろ、欲しいと思った商品の名前や品番を控えておき、他店で価格をチェックしたり、後からネット検索することは昔からできる。

大型家電を買う人が、駅前にあるふたつの家電量販店で商品価格を比較するため、メモを片手に二店を往復して交渉するのは昔からよくあることだ。

でもそんな手間のかかることをしたくない人はたくさんいる。

反対に言えば、手間をかけずに最安値が探せるなら最安値で買いたい、という人もたくさんいる。

価格.comを利用する人は、リアル店舗をメモ片手に行き来する人よりは圧倒的に多くなる。


★★★


昨年、店頭販売からネット販売への流れが本格化しつつあり、今後ネット販売がより大きくなれば「街の風景が変わる」というエントリを書いた。

また、そうなれば「リアル店舗は別の付加価値を探すことになるだろう」という趣旨のエントリも続けて書いている。

実際ちきりんは比較的楽観的で、リアル店舗は追い詰められ、その後、別の存在価値を見いだすだろうと思ってる。

ずっと前、メーカーが自社グループ内で配送の機能を持ち始めたり、販売管理システムを構築しはじめた時、卸売り業者はその存在価値を根底から問われた。

メーカーが自ら海外支社をもつようになった時には商社がその意義を問われた。それぞれ、時代から不要論を突きつけられたのも記憶に新しい。

でも、というか、だからこそ、彼らは新しい存在価値を見いだそうと必至になり、実際、生き残ってきた。

小売りだって同じだと思う。

もはや「棚に並べて売っています」という「陳列・販売」という価値では付加価値料金を払ってもらえなくなる。

だからこそ彼らは新しいステージに踏み出すだろう。踏み出さないと死んでしまう、という危機感を燃料として。


ちきりんは全くもって楽観的だ。

そういう「価値」は必ず見つけられる。

家電にしてもワインにしても説明を聞きたいという人は必ずいる。

説明だけ店舗で聞いてネットで最安値で買う、という人が一定以上になるなら、説明やサンプル展示自体に課金する方法を考えようという次のステージに進むだけだ。メンテと絡ませる方法もあるだろう。

本屋だって、一覧性が欲しくて本屋をうろうろするのが好きな人はいる。

そういう人が販売だけはネットで買う、というのなら、入場料をとる本屋が現れたってかまわない。


大事なことは、「常に存在意義が問われる環境に身をおく」ということだ。

そうすれば、おしりに火が付き、否応なく必至で考えたり、変わって行かなければならなくなる。それが進歩を呼び、成長につながる。

厳しい環境にさらされるほど成長するというのは、そういうことなんじゃないの?


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そんじゃーね!


http://d.hatena.ne.jp/Chikirin+personal/  http://d.hatena.ne.jp/Chikirin+shop/

2010-10-26 ネクスト メディア アニメーション (Next Media Animation)

自動翻訳か小学生からかと思うようなたどたどしい日本語のメールが届いた。よく読むと、台湾の“アニメテレビニュース制作会社”からのメールで、自社が制作したアニメニュースを紹介するものでした。ちきりんのブログでとりあげてくれたら嬉しい的な趣旨で送ってきたみたい。


見てみたらなかなかおもしろかったのでご紹介。なにそれ?というのが、一番わかりやすいのはこのニュースかな。富士テレビってなんだよって感じですが。

D

上記が消えてしまっている場合は、こちらのもともとのアニメニュースをご覧ください。


次のもおもしろかった。北朝鮮の政権委譲に関するニュースですが、実写とアニメがシームレスに混在していて、どこが真実でどこが推測なのかわからない。実写部分の映像の使い方も斬新で素敵だし、なにより英語のタイトルは怖すぎる。

 → どうなる!金正男


つまりニュースをアニメで伝える、そのアニメ部分を制作している会社ということです。それにしても尖閣諸島問題を「忍者とパンダが戦ってるアニメ」にしちゃうわけだから(しかも武器を使って!)、最初から正確性とか事実のみを伝える、ということは気にしてないみたい。実際、当局から怒られたりクレームもついてるらしいし。

なので、ニュースに使うのはどうなの?という良識派の意見はわかる。一方、手法自体にはおもしろいものを感じます。先日書いたグルーポンも同じですが、基本的な仕組みに力があると、最初は荒削りでもどんどん応用や改善が進み、なんらかおもしろい使い道が見つかる。そういうパワーを感じました。

たとえばこのニュースだって、地上波テレビのニュースとしてテレビボックスから流れてきたら違和感もあるけど、「ネット上のニュース番組」としてiPhone, iPad, PCで見るなら親和性も高そう。グーグルと組めたりしてもおもしろい。


“初音ミク”も“もしドラ”もそうだけど、アニメってもっといろんな使い道がありそう。裁判員制度の啓蒙活動ビデオに酒井法子さんがでていて、彼女の逮捕とともにお蔵入りしちゃったと聞きましたが、そういうのもアニメで作ったらリスクもないしいーんじゃないか、と思ったり。

あと、新入社員がみせられる“お辞儀の仕方・挨拶の仕方”みたいなマナービデオも、妙に無表情な実在人間がでてきてやってみせるよりアニメの方がナイスじゃない?飛行機の中で流れる“安全装置の使い方”のビデオもアニメのがかわいい!(今でも全くかわいくない機械的なアニメを使ってる会社はあります。)あと、学校の副教材ビデオもどんどんアニメにしてほしいなー。歴史とかいっそのことアニメで全部教えたらどうかしら。


というわけで、ちょっとおもしろそうー、と思った。かなり過激な内容もあるので、この会社自体の先行きはやや危ういけどね。アメリカをおちょくってるくらいはいいけど、“北京”を怒らせたら怖そうだ。

それと、こういうのって“台湾の自由さ”を象徴してるよねーとも思います。「オレ達どうせ国じゃないし」みたいなところがあるんだよね、台湾て。開き直ってる人の自由さを感じる。

そもそも台湾的な立場として尖閣諸島問題を「忍者とパンダの戦い」にしちゃうのって、どうなのよ??と思うでしょ。しかも最初、パンダと忍者は“相撲の土俵”で戦いを始めており、それってつまり“戦いは日本固有の領土で始まったって意味?”とかつっこみたくもなる。そう、まさにおちゃらけニュース!



・・・

開き直った人の自由さ?

おちゃらけニュース?


なんか聞いたことのあるコンセプトだな・・・




まっ、次なる展開を期待したい。


他のアニメニュースも見てみたい方は、彼らのウエブサイトなどでどうぞ。サーチ機能でJapanなどと入力すれば関連ニュース(アニメ)が探せます。

NMAのウエブサイト

you tubeサイト


あと、今後は日本の国内ニュースもアニメにしていく予定らしい。興味ある方はフォローしておいてはどうでしょう?

http://twitter.com/nmajp


そんじゃーねー

2010-10-24 グルーポンあれこれ

“史上最速で成長しているネットビジネス”と最近よく話題になる「グルーポン」。元々はアメリカで2年前にアンドリュー・メイソン氏が創業して急成長、瞬くまに海外展開し、日本でも先日サービスを開始しました。

仕組み自体はシンプルなため、大企業から既存のIT企業、個人の起業家まで、ものすごい数の人達が追随参入しており、いまや本家グルーポンより「グルーポン的なる仕組み」が大流行しています。


仕組みは、

・クーポン(サイト)企業が、一定期間内に一定数が売れることを条件に、様々な商品やサービスの「格安購入チケット」を売り出す。

・価格は通常価格の半分が目安。成立に必要な販売数もいろいろ(50とか500とか)、売り出し期間も数日から一週間などろいろ。一定期間にその数が売れないと成立しない。

・売上はクーポン企業と商品・サービス提供会社が半々で分けるのが基本らしい(他の比率もありえます)

・売り出すチケットの販売エリアを限定したり、商品カテゴリーを限定したり、1日○社までに限定したり、の多種多様なバリエーションあり。


今やあまりにもクーポン会社が多すぎるので、“クーポンまとめサイト”ができているのですが、そのまとめサイト自体も乱立中・・・そのうち誰かが“まとめサイトのまとめサイト”でも作るんだろうかみたいな感じです。

★★★

さて、このビジネスが成り立つ背景を考えてみましょう。たとえば、1万円の商品が5000円で売り出され、一定期間内に一定数が売れると成立し、売上はグルーポンが2500円、商品、サービス提供会社が2500円と半々で分け合います。

コレ、店の取り分が少ないなあと思いません?元々1万円で売っている商品(やサービス)の変動費はいくらなの?たくさん売れてもこんなんで儲かるのでしょうか。よく飲食店では“原価は3割”と言われますが、店の取り分が売価の25%では原材料費さえカバーできない水準です。

一方でクーポン会社側は「ものすごい儲かる!」とすぐにわかりますよね。これを「濡れ手に粟」と言わずにナンと言う?って感じです。この“あまりにあまりな”利益構造が“史上最速で成長するネットサービス”の背景でしょう。


一方の店側は、なぜこんな「通常売価の25%しか手に入らない格安販売」に参入しようとするのでしょう?


考えられる理由はいくつかあります。

(1)稼働率が上がることによるメリットが大きい

どんな店でも5割しか客が入らないのと満席になるのでは全く利益率が違います。レストランの客が半分でも満席でも、家賃も電気代もシェフの給料も変わりません。せいぜいバイトのウエイターが少し減らせるくらいです。

原材料費だって不良在庫になる可能性を考えると、客が半分でも半額の仕入れで済むわけではありません。加えてレストランの場合、一斉に同じコースを食べてくれる客で店が満杯にできれば(アラカルトで頼む客と比べると)相当いろんなコスト削減が可能になります。

たいていの店は一定の稼働率を想定して損益計算をし、価格を決めていますが、もしも満杯になると分かっているなら、それよりかなり低い価格でも利益が出るのでしょう。


(2)新規顧客獲得コストとして考える

新規客を呼び込むコストはどんなビジネスにとっても、非常に高いです。広告を打ったり、チラシを配ったり、安売りをしてみたり・・・店を客で一杯にしたければ、こういった広告・販促費用はいずれにせよかかります。しかも、広告はコストをかけて出しても客が確実に来るとは限りません。コストだけかかって誰もこないかもしれないのです。

クーポン販売なら広告と違って「確実に客が出る」わけですから、「いつも来ている客ではなく、新規顧客が来てくれる」と思うなら、他の広告をやめてその原資で値引きをすることができます。これが二番目の理由ですね。


(3)“つられ消費”に期待している

とりあえず店まで来てくれれば、他の商品が売れて、そちらの利益である程度埋め合わせられると期待するというものです。

マクドナルドがコーヒーをタダや100円にするのと同じですが、これは理屈的には一応ありえますが、実際にはあまり起ってないような気がします。

今のところ日本でクーポンが売られているモノって単価が高いんですよね。2万円を1万円にするとか、1万円を5千円にするとか。そういうクーポンを買って、更に現地であれこれ買ったりしますかね。しかもクーポンを買っていくような節約志向の人が?

100円ショップやマクドナルドにはいい方法ですが、クーポン系ではどうなのかな、ってのは、よくわかりません。ただレストランならコースは無料でも(料理より利益率の高い)お酒はオーダーしてもらえるでしょうから、その分は利益を確保できそうです。これが3つめ。


というわけで、この(1)(2)(3)で期待できるコスト削減効果&売上アップ効果分だけは値引きしても(安くクーポンを売っても)儲かる、というのが店側の参加動機なわけです。


そういう動機をもつ店って、どんな店でしょう?

まず(1)稼働率が上がることにより、利益率の大改善が期待できる店とは?→「今の稼働率が低い店」=「客が少ない店」です。連日満杯の店がこんな安売りに参加する意義はありません。


ふーん



次に、(2)新規顧客獲得のための広告コストが高い店ほど、また、リピートさせる力が強い店ほど、参加意義があります。それは

・内容はすばらしいが、知名度の低い店

・よく知られていない商品やサービスを扱っている店

“営業力”に自信があり、一度来てもらえれば、リピートさせる自信があるお店ですね。


そういえばクーポンの出品企業って「脱毛、美顔、痩身エステ」みたいなのが、めっちゃ多いんですよね。


ふーん


★★★

さてこの仕組み、まだまだこれからの展開がとても楽しみなのですが、特に関心があるのは・・


サイトへの集客力が既にあるお店なら「自分で、同じシステムを利用して」安売りしたらどうなの?ってことです。たとえば有名で集客力もあるけど、オフシーズンや空いている日、曜日、時間帯などが偏っている店、宿泊施設、エンタメ施設(映画館など)など。「平日昼間、稼働率が7割を超えたら8割引!」とかどうですかね。

出版社なんかも「とりあえず初版を刷ってみて増刷」じゃなくて、版だけできた段階で「1万冊の注文があれば800円!」など販売数を確定してから印刷すればいいんじゃないかと思いました。

最初から売れる冊数が一定以上で確定できるなら定価をさげてもいい、というケースもありそうでしょ。そういう意味ではサービス業だけではなくメーカーが同じシステムを導入できる可能性もある。


他に興味があるのは、クーポンを大々的に使い始めると、通常価格で利用するお客さんの不興を買うのでは?という点。

記念日に1万円のディナーを食べに行ったら、隣のお客さんも同じようなコースを食べていたのに、5千円のクーポンを店に渡していた。ということは、自分は1万円払っているのに、その客が店に払う金額は2500円。でほぼ同じメニューを食べたのだとわかった。


ここで、あなたの行動を以下から選んで下さい。

・特に何も感じない。おいしければまたその店に行く。

・次からは自分もクーポンを探してからいく。クーポンが手に入らないと行かなくなる。

・その他(具体的に)


うーむ


特定の店が格安クーポンを頻繁に発行しはじめたら、その店に元々行こうと思っていた客が次のクーポン発売を待ち始めるのは必至でしょ。そうなると全体として売上抑制効果さえあるんじゃないかな。それでもこの仕組みを使い続けたいと思う(リピートする)お店なんてでてくるんでしょうか?

また、このシステムが普及してこのスタイルが通常のネット販売の一形態になっていくのであれば・・それって結局、単に「さらなるデフレへの途だよね」って気がするのは考えすぎ?


あとクーポンを買って使わない客がいた場合、代金がクーポンサイトと店のどちらに入るのか、や、キャッシュフローのタイミング(そもそもカードで買う人が多ければ、クーポンサイトへの入金さえ1ヶ月以上後になるはず)など、いろいろ興味深い。

クーポンサイトの乱立が淘汰期に入れば、当然こういう点を「他のクーポンサイトとうちはここが違います!」と有名店開拓に使うサイトだってでてくるでしょう。

別にケチをつけているわけではないんです。これだけの人達が追随するってことはすごく画期的な仕組みであることの証左だし、これだけの勢いで拡がりつつあるそのエネルギーにもわくわくします。

今はまだ相当に荒削りなサービスなんで、これがいつまでもこのまま続くかは疑問だけど、いろんな人がよってたかって仕組みをどんどん洗練させ、応用し、変えていくことによって、今後もっとおもしろいことも始まりそう。

たとえばこの会社(→“バザリング”)は、同じ仕組みを利用してNPOやスポーツ団体への寄付や支援に利用しようとしてる。おもしろい試みだと思うし、他にもいろんな分野に応用できそうでしょ。

個人で寄付を募る人がでてきてもいいじゃん。漫画が趣味だけど、就職活動の時期になった。漫画家を目指すべきか、まずは就職するべきか・・って迷う高校生が、「1年間の生活費と材料費として寄付が300万円集まったら、ボクは就職を辞めて漫画家を目指します!」みたいな“自分の将来を出品”したり。もちろんその時点での自分の作品をアップして、寄付する人はそれをみて判断するという仕組みで。


まあ、もっとむちゃくちゃな感じになってきたら楽しみ。あちこち混乱しそうでよいかと思う。


そんじゃーね!

2010-10-21 法律の専門家のお粗末な説明能力

司法修習生に給与を支給するかしないか、という話。ちょっと整理しておきましょう。

司法修習生とは司法試験の合格者で、裁判官、検察官、弁護士などになる人です。試験に合格後、昔は2年間、今は1年間、集合研修みたいなものを受けます。それが司法修習です。今まではこの期間中、月20万円程度の給与をもらっていました。

この給費制、今年の11月からは貸与制に変わることが決まっています。月20万円以上を無担保で貸してくれます。返済は10年以内に行えばなんと無利子です。

日弁連はもちろんこの変更に大反対なのですが、ここにきて(この法案に賛成して成立させていた)民主党まで「やっぱり給費制を維持しよう」みたいなことを言い出しました。

民主党が政局で日和り、すぐに意見を変えてしまうのはいつものことなのでどうでもいいのですが、この件に関してちきりんが興味深いと思うのは、法律の専門家であるはずの人達が展開する論理のお粗末さです。

★★★

たとえば日弁連は、貸与制への移行に反対する理由として下記をあげています。

・司法修習生の半分に借金がある。

・法律家を目指す人が減っている。

・法律家の仕事は公共性、公益性が高い。


・・・これ、「司法試験合格者には研修中に給与を払うべき」という主張の理由としては、ちょっとお粗末じゃないですかね?彼らは少なくとも下記のような質問に、法律家らしく論理的に答えるべきじゃないかしら?


(1)なぜ司法試験合格者の研修のみ、税金で給与が支払われるのか?

医師国家試験の合格者も公認会計士試験の合格者も、研修中の給与なんて税金からは支払われてないでしょ。国家資格の多くに関して、試験に合格しただけではプロフェッショナルとしては使い物になりません。実務を数年間やりながら一人前になっていくのはどの分野も同じです。

そしてその間の給与は税金からではなく、雇用者が払うのが他の分野の一般的な方法です。日弁連は「なぜ医師国家試験合格者も公認会計士試験合格者も税金で給与をもらいながら研修を受けることはできないが、司法試験合格者だけはそうあるべきだ」と考えるのか、説明すべきですよね。


(2)司法分野だけ、なぜ現場ではなく学校スタイルでの研修が必要なのか?

医者の場合も(法学部&法科大学院)と同じ6年間の教育が必要ですが、国家試験を受ける前、すなわち医学部の5年生と6年生の間に病院での研修が相当時間行われてます。なんで法科大学院は、同じように教育課程のなかで司法修習で教えているような実務研修をやらないのですかね?

加えて、医者は試験合格後も2年程度は研修期間的な扱いで働きながら勉強を続けるように制度設計されています。公認会計士も同じです。試験に合格した後の数年間は“見習い期間”的に扱われ、働きながら学びます。

司法試験合格者だって、働きながら学べばいいんじゃないんでしょうか?裁判所や検察や法律事務所、民間企業の法務部などで働きながら、現場研修を受ければいいように思えるのですけど。

司法試験だけ、試験合格後、現場研修ではなく学校スタイルの研修を行うという制度設計がなされている理由は何なのでしょう。部外者にはそれさえよくわかりません。


(3)最後に、「裕福な人しか法律家になれなくなる」的な主張の子供っぽさも頭が痛くなります。

国立大学の法学部と法科大学院に行くコストと、国立大学の医学部に行くコスト(いずれも6年間)は、どれくらい違うのでしょう?もしそのコストが同じなら、今だって「裕福な人しか医者になれない」と言えるわけですよね。

もしくは、国立大学で自然科学で博士号をとって研究者になろうとしたら、上記より安くなれるんでしょうか?そうでないなら、「裕福な人しか博士にはなれない」と言えますよね。

プロフェッショナルになるための資格取得と勉強にお金と時間がかかるのは、どの分野も同じです。司法分野だけの話ではありません。どの分野もそういう問題を解決するために、奨学金制度を導入したり、授業料免除の制度を作ったりしているわけです。

なぜ司法試験だけ、「奨学金や授業料免除の制度ではなく、国から給与を支給すべきだ。そうしないと法律家になりたい人が減ってしまうし、みんな借金を負ってしまう」と言えるんでしょう?法律家らしく、その根拠を説明して欲しいです。

というか、「月に20万円以上が借りられて10年以内に返せば無利子」という制度に変わることを日弁連は改悪だと反対していますが、こんな有利な貸与制度が他の分野にありましたっけ?この制度に変えたらなぜ「裕福な人しか法律家になれなくなる」のでしょう?全く論理がわからないのですけど。



ちきりんは、給費制に大反対!というわけでもないのです。ただ、あまりに日弁連側の主張が子供っぽいのであきれているだけです。

司法修習にはちゃんとした存在意義があるんでしょ?だったら、まずはそれを説明すればいいのに。しかも、研修費が無料なだけでなく、受講者に給与まで払ってきたという従来の制度設計にだって、なんらか合理的な理由があると言いたいのですよね?だったらそれをもうちょっと論理的に説明しないとだめでしょ。


てか、論理的に説明するのが得意な人が法律家になってんじゃないの?


なんかびっくり。


そんじゃーね。

2010-10-19 全世代がロスジェネになる、その日まで!

10月14日のNHK首都圏ネットワークという報道番組が、少人数学級に取り組む埼玉県志木市について特集していました。

一クラス 40人近い現状を 25人学級に近づけようという試みで、親や教師にも高く評価されています。でも子供が減るとはいえ、そのためには今までの 1.5倍の数の教師が必要になります。

だからといってどこの自治体も大赤字で、公務員である教師を増やすことはできません。だから、時給で働く契約社員という立場の教師を雇うことになります。

公務員といえば手厚い福利厚生や年金、景気に左右されないボーナスなど圧倒的に恵まれた身分ですが、契約教師にはそんなのは適用されないし、なにより何年やっていても昇級も昇格もありません。


契約社員として雇われる人は、もともと「正規の教員志望者」ばかりですから、みんな契約教師として働きながら、毎年、正規のポジションにも応募を続けます。

結果として、(優秀な)契約教師から順に、毎年のように(自校や他校の)正規教員となって流出するので、学校側は毎年、新規の契約教師を確保する必要がでてきます。

で、その獲得コスト(=人件費)も大変なのだ、というお話。


これ、どこの会社でも起っていることなんですよね。

「仕事のために人材が足りない。しかし予算がないから契約社員しか雇えない」、でもその裏には「たいした仕事もしていないのに一千万円も貰っている中高齢の正規職員がたくさんいるんです。

彼らは退職後にも高水準の年金を受け取る権利を持っており、その一方、新たに雇う人には、「年金も福利厚生も不要の契約社員という立場」しか用意されていません。


番組では、志木市の教員か市役所の人が夜遅くまで残業し、新規の契約教師を確保するための営業電話をかけている様子が映っていました。

が、「この電話をかけている人達の給与が高すぎるからこそ、契約社員しか募集できないのではないの?」というのが事の本質です。


私は志木市を責めているわけではありません。民間企業も市役所など他の公務員組織もみんな同じです。実は一番昔からこの体制で運営されてきたのは、天下りを養うことが目的の独立法人です。

そこでは昔から、2000万円以上の年収に、秘書と社用車と個室を与えられる中央官庁からの天下り理事を(しかも何人も!)支えるため、契約社員の職員が、何年も安月給で働き続けています。

今や普通の公務員や民間企業も、同じようになってきたというだけです。ようやく一般世間が、天下り系独立法人に追いついてきたのです。


そういえば国家公務員に関しても民主党政権が天下りを廃止したため、中高年の公務員を雇い続けることなり、人件費が足りないから若手の採用を絞るという、ミラクルに素敵な案が報道されてましたね。

ここでも、新入社員が減って仕事が追いつかなくなった分は、「バイト」の手でまかなうことになりますから、若者の正規雇用は粛々と非正規雇用に置き換えられていくでしょう。日本ではいつの世も、皇室と霞ヶ関が一般家庭や一般社会の半歩先を歩いているのです。


★★★


さて、日本企業の業績が悪くなり正規社員の採用を絞り始めたのは1995年くらいからです。ほぼ同時に非正規雇用制度も大幅に拡充されました。

2006から2008年くらいに数年だけ好景気の年がありましたが、それを除くと既に企業は15年間、正規社員の採用を絞っています。税収が少なくなり福祉にお金がかかり始めた自治体も同じです。


日本の終身雇用体系では、23才で雇った人を 60才まで雇う必要があります。つまり38年間、雇う必要があるのです。ということは、38年の間、正規社員の採用を絞り、その分の仕事を非正規雇用の社員でカバーしていけば、日本は「全労働人口がロスジェネ」になります。

既に15年(必要期間の約4割)は終わっているので、全労働者がロスジェネになるまであと23年です。みなさんの住宅ローンが終わるころですかね? もしくは、今年生まれた子供が大学を卒業する時期です。

問題の解決に最も長い時間がかかる方法を選ぶことを国是としている日本としては、当然の選択肢といえるでしょう。


そんなことになったら、世の中どうなるんだって?


いいんじゃないですかね。みんな平等になって。



誤解のないようにしてくださね。

働く人の全員がロスジェネになり非正規社員になれば、日本企業のコスト競争力も回復し、景気がよくなるなんてありえませんよ。

だって、今の正規社員の人は死ぬまで年金をもらい続けるんですから。その人達がいなくなるまでには、そこからまださらに20年が必要です。

全員が契約社員となった社会が、何年物間(みんなで頑張って力を合わせ!)先輩の年金を払っていくんです。


とすると、日本人がこの負担から解放されるのは、43年後ってことで・・、だいたい、今年生まれた赤ちゃんくらいからは、楽しい老後を送れるってことのようです。


そんじゃーね

2010-10-17 “要らないもの”リスト

世の中には要らないものがたくさんあります。

純粋に民間のもの(税金が全く使われてない。かつ、公的な規制やバックアップがないもの)であれば、要らなければ市場から追い出されるのですが、

不要であるにもかかわらず、税金や公権力によって維持されてしまうものもたくさんあります。

そこで今日は、「これはもしかして要らないかも?」と思われるものをリストしてみました。


<リスト>

・地方議会と地方議員

・ほとんど使われていない地方空港

・住基ネットシステム

・その他、使ってる人が計画比 10分の 1以下の各種公的システム

・農水省

・農協

・農業委員会

・独立法人、財団法人(の大半)

・地方にある国の出先機関の大半

・参議院

・20年以上、工事中のダム、大型公共工事

・バス運転手などの現業職種の“地方公務員ステイタス”

・特別会計

・地検特捜部

・高速道路の料金所

・教育委員会

・大阪市(大阪府だけで十分)

・定員割れの大学

・B-CASカードのシステムと運営組織

・社会保険庁 (日本年金機構)(年金は国税庁が一括して管理すればOK)

・私立文系大学の博士課程

・2倍以上の“一票の格差”が憲法違反だとわからない裁判官

・英語が話せない英語教師

・パソコンが使えない小学校教師

・解雇規制

・記者クラブ


ほかにもあるかな?


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そんじゃーねー!


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2010-10-14 最も恵まれた者達が戦う、最も熾烈なる競争

さて、ここんとこ、

(1) イケテル観光地 金沢! - Chikirinの日記 イケテル観光地 金沢! - Chikirinの日記

(2) 銀ぶらニート - Chikirinの日記 銀ぶらニート - Chikirinの日記

(3) 250円の牛めし食べてみた - Chikirinの日記 250円の牛めし食べてみた - Chikirinの日記

について書いてきたのですが、ここでクイズです。


金沢、銀座、都内の住宅地の駅前、の3つのエリアの中で、

Q1. 最も活気があったのはどこでしょう?

Q2.最も“商売をする立地”として恵まれているのはどのエリアでしょう?

Q3.最も競争が激しそうだったのはどのエリアでしょう?



ちきりんの見たところ、最も活気があったのは銀座です。金沢はいいところだけど、繁華街と言われる片町・香林坊でさえ閑散としてました。

東京の郊外住宅地駅前の格安食べ物屋街も、牛めし250円に対抗するためあちこちの店でチャーハン 330円だの通常 290円の回転寿司の皿が 200円だのとディスカウントをしているのですが、だからといって客が溢れているわけでもありません。

一方の銀座は「これ、平日?」と思うほど人がいました。

歩道も多くの人が歩いているし、デパートにも多くの人が入っているし、レストランも混んでいました。活気という意味では、銀座、圧勝!です。


2番目の問い、最も“商売をする立地”として恵まれているのはどのエリアでしょう?

いろんな考え方があるでしょうが、「銀座」と答える人が多いのではないでしょうか。

日本中に“○○銀座”が溢れるほどのブランドですし、世界でもシャンゼリゼや五番街と並ぶ有名ショッピングエリアです。

お店を出す方にも、「銀座に店を出す」のは他とは違う意識があるでしょう。


最後に、最も競争が激しそうだったのはどのエリアでしょう?

金沢はちょっと行っただけなのでよくわかりません。駅前の安い飯屋さんはそれなりに競争しています。ただ、別に味やサービスで競争できるわけではないので、基本は価格での戦いです。つまり“値下げ競争”です。

一方、銀座の競争は熾烈です。サービス、品揃え、見た目や見栄え。ちょっとでも気を抜くと「活気がない」「品がない」「代わり映えがしない」とそっぽを向かれます。

三越の改装に掛けた意気込みには圧倒されるし、「ここまで力を入れないといけないのね」と驚嘆します。

もちろんデパートだけではなく、世界有数のファストファッション店が徒歩数分のエリアにすべて立ち並び客を取り合っています。

レストランも星の数ほどある中で、限られた客の胃袋を取り合うのです。バーも、ショールームも、画廊も同じです。


・・・


商売っておもしろいなーと思いました。日本で最も恵まれた商業地で、最も熾烈な競争が行われ、おそらくその結果として、そこが日本で最も活気のある商業地となっている。


一番、条件に恵まれた場所で、

一番、熾烈な競争が起り、

結果として、一番、活気がでている。


兎と亀の寓話がありますよね。

兎は自分の優れた能力を過信してサボっていたら、努力を続ける亀に抜かれてしまう、という話。

でも実際には違うんです。最も恵まれた立場にいる人が、恵まれていない人よりも多大な努力をしている、熾烈な競争をしている。そういう世界がたくさんあるんです。

そして当然だけれども、彼らだけが勝ち続ける。


トップアスリート間の競争と、下の方の人が言う「オレは死ぬほど頑張ってる!」はたいていレベルが違うし、勉強だってトップクラスの子ばかりがすごい勢いで競い合ってるのでは?

ビジネスでも、業界でトップ 3〜 5社くらいが繰り広げる競争はとても熾烈なのにたいして、業界下位の企業は「いやーほんともう大変ですよ」とかいいつつ案外のんびりしていたり。


先日歩いてみて思ったのは、銀座には“戦う”という気概が溢れている、ということ。

「こんだけ恵まれた街で、こんだけ競争する(必要がある)んだ」と強く印象付けられました。商売人の凄みを感じた。


それが一番おもしろかった。


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そんじゃーね。


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2010-10-13 250円の牛めし食べてみた

最寄り駅の駅前には安いご飯屋さんが何軒も並んでます。

チェーン店が多いけど、地元系の格安店も混じってて、カレー専門店、総菜&弁当屋、蕎麦屋、ラーメン屋、中華系格安ご飯屋、牛丼屋、回転寿司などいろいろ。

その中でもここ 1週間だけ限定で、松屋が牛めし(並)を 250円にしているのが気になってました。

てか、ちきりんは基本は自炊派なので、大半の店に入ったことがありません。

なんだけど、“牛丼戦争”は話題になっているし、「いったいこういう値段の食べ物ってどうなのよ?」ってずっと興味がありました。

で、ニートになったことだし記念に食べに行ってみました。



お店の前のポスターだと、結構おいしそうじゃん。女性がいないのが気になるけど・・

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下記は実物を携帯カメラで撮ったモノ。あと、お味噌汁がついてきます。

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でてきた瞬間の見た目はちょっと“みすぼらしい“感じでしたが、味はまあまあでした。ごはんにレトルトをかけたみたいな感じ。

スーパーで 150円で牛丼のレトルト買ってご飯にかけたのと比べたら・・レトルトのが美味しいかなあ。

そっちもあんまり食べないのでよくわからないけど。あと、おみそしるは全く美味しくない。

とかいいつつ完食。

別に不味いわけではないんです。

てか、このレベルのものが「不味くて食べられない」とか言う人はアメリカには住めません。


量は普通だけど、若い男の人や肉体労働系の人なら大盛りにしないと足りないかも。

周りの人はもう少し大きいのや、いろいろついてるセットを食べてました。250円だから来てるわけじゃないのね。

それにしてもカロリー高すぎ(→松屋の商品ページ)ご飯と脂だからなー。汁も甘いし。

しかし、こんなんで 800キロカロリーも取ったのかと思うと泣けてきます・・


でもやっぱ「お財布に優しい値段だなー」と思いました。

この前の日に銀座で食べた夕食が 1万円とすると、250円× 40杯分。一ヶ月以上のランチ代になります。

牛めしを食べ続けるのは飽きるけど、近くのお店をローテで回れば、寿司、チャーハン、総菜&ごはんの弁当、蕎麦、うどん、ラーメン、牛めし、カレーとバリーションも確保できる。

実際、250円の牛めし食べてると、目の前(店内)に貼ってあるポスターの「豚ナス辛味噌炒めセット 530円」が、「高っ!」って感じるから不思議です。倍以上の値段ですからね。


ふーん


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そんじゃーね。


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2010-10-12 銀ぶらニート

「銀のブラジャーをしているニート」じゃないですよ。「平日の昼間から銀座をぶらぶらしているニート」って意味です。

別名「セレブなニート」と呼んでくださってもいいですけど。先週の話ですが、あちこち行ってみての感想を書いときます。


一カ所目:アップルストア

銀座の旗艦店。外観も内装も、そして中で行われていることも、NYやシカゴのアップルストアと同じテイストでかっこいー感じです。

外国人のお客さんも多く、英語でペラペーラと説明している店員さんも多数。

ほほー。さすが世界で同じ商品を売って、同じようにサポートしてるだけのことはありますねー。

ここ銀座店では無料の商品説明セミナーがほぼ毎日行われているのでひとつ聞いてみました。

平日はがらがらですが、聞いている人は大半が高齢の方。なので、相当に基本的なことから説明してもらえます。

なるほど、こうやって商品を売るのなー、と思いました。

「写真を整理してアルバムが作れます」みたいな説明が多く、パソコンに強い人ではなく、ホントに普通の人(高齢者?)に売ろうとしてるんだ、という印象。

サポートはとても充実しているように思えたので、アップルに変える時には是非利用したい感じです。


二カ所目 IDC大塚家具

銀座店が数日前にオープンしたばかりだったので、まだあちこちから届いたお祝いのお花がおいてありました。

しかーし、余りに中途半端な店で驚きました。

ちょっと厳しい言い方をすれば「ニトリ」みたいな店になっちゃってます。こんな安っぽい店で家具を買いたい富裕層はいないんじゃないかな。

かといって、平均所得程度の人はもはや 20万円のソファは買わないでしょ。いったい誰を相手に商売してるのか全然わかりませんでした。

世の中が二極化してるってわかってるのかな。後で書く、三越とか見に行った方がいいですよ。

大塚家具って、十数年前に有明ショールーム行った時は大きな価値を感じました。

あれができるまでは、海外のブランド家具って、個人で海外で買って個人輸入する(送ってもらう手続きをとる)か、東京のブランド直営店で、少ない品揃えの中から相当のマージンを上乗せした価格で買うか、しか方法がなかったのです。

それを多彩な海外の家具を一堂に並べ、あれこれ比べたり試しながら買えるようになったのは、輸入家具販売の世界に大きな変革をもたらしたと思います。

が、その後ニトリやイケアなど独自のポジショニングの家具屋さんも現れました。通販市場にも格安家具が溢れています。

家具市場はここ 10年でものすごく大きく変わったのです。そんな中で・・・、なんでわざわざこんな店を銀座に出すかなって感じです。


三カ所目 INAX銀座ショールーム

INAXが銀座にショールームをもつ意義がどこにあるのかどうかよくわかりません。

こういう伝統的な日本企業って未だに「文化予算」が余ってるんでしょうか。道楽みたいなショールームです。

まあこういうのが多いので、銀座はタダで楽しめてすばらしいのですが。

2階でやっていたアート系の展示がなかなかよかったです。

いつもは京都で活動されているという國方善博さんの個展。クラゲみたいな陶器のオブジェなんですけど、ラインがユニークでとても印象的でした。

白い部屋での展示の仕方もよく工夫されていて、部屋全体になにかが生息しているみたい。

おしゃれな家に住んでいたら、こういうのお部屋に置いてみたいかも。たまたま発見しましたが、よい個展でした。


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四カ所目 三越銀座

こちらも先日リニューアルオープンし、銀座松屋&松阪屋に殴り込みをかけたばかりの三越。

おーーーーー、気合い入ってますねーーー。

もうねえ、「貧乏人とか関係ないんですけど」って感じの店作りがすばらしいです。お客さんもみんなおしゃれでお金持ってそうな人ばっかり。おどろいたー。

これはリニューアルした価値があるでしょう。

デパートって「一億総中流時代」のマスにターゲットして店舗を拡大してきたわけですが、既に“中流のマス”というセグメント自体が崩壊してしまい、だからビジネスがじり貧になってます。

それをよく理解していて「もう、マスには媚びません」って感じなんですよね。

もちろんバブルの頃とちがって「高ければいいものだ」と思ってくれる消費者はもういないので、値段自体はそれなりにリーズナブルなものも売っていますが、雰囲気がすごいゴージャス。

感動しました。歩いているだけで楽しいし、是非もう一回行ってみたい感じになります。お勧めですー。


そして、五件目にいったイタリアンレストランも美味しかった。

ジャッジョーロ 銀座

HOT PEPPERジャッジョーロ 銀座

フルーツをふんだんに使った前菜、ブルーチーズソースのジャガイモのニョッキ、羊のシンプルソテーとデザートを頂きました。

どれも素材を活かした(こねくりまわしてない)お料理で、ちきりん好みのさわやか系、すっきり系。美味しかった。また行きたい!


それにしてもこの国のご飯のおいしさは異常。


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2010-10-10 イケテル観光地 金沢!

この前、金沢に遊びに行ったのですが、すごいコンテンツの豊富な街だと感心しました。沖縄とか北海道に負けてないレベルです。

街自体は他の地方都市同様すごく活気があるわけでもなく、到着後数時間、最初に感じたのは“商用車”の少なさです。東京って商用車が多いんだとあらためて認識しました。

宅配便の車、コンビニの配送車、その他あらゆる営業車が(たとえ住宅地でも)大量に走ってます。金沢では自家用車の他はタクシーとバスのみしか走ってない印象でした。


さて、金沢で特に「いけるんじゃないの?」と思ったのは“リピートさせる力”のあるコンテンツが複数あるという点でした。

日本の観光地の黄金要素である「温泉とグルメ」はもちろん持っているのですが、これらは超パワフルな観光資源であると同時に、日本では持っている街が多すぎてそれだけでは差別化ができません。

実際、日本海側の街では北から南まで、多くの街で魚介が美味しく温泉がでています。

そんな中で金沢が有利なのは、加賀百万石(百二十万石?)の遺産があることです。

金箔細工から和菓子、お茶屋街や武家屋敷街など、名残の特産や見所があちこちにあります。金沢の場合、「温泉・グルメ」と「観光ポイント」の両方が揃っているのが大きいです。

たとえば姫路城は、日本で最初に世界文化遺産に指定されただけあって、お城自体は驚嘆すべきすばらしさですが、姫路にはグルメも温泉もありません。

反対に「温泉とグルメはあるけど、他には何もない」いわゆる“ひなびた温泉地”も日本には多数あります。


さらに金沢には「リピートさせる力のあるもの」が複数存在します。

大抵の観光地には同じ客は一回しか来てくれません。観光客をリピートさせる力のあるものとは、たとえば、

(1)京都や奈良のように、何度行っても行き尽くせないほど多数の訪問ポイントがある“昔の日本の首都”、

(2)東京のような体験型滞在が圧倒的なレベルの“今の日本の首都”

(3)毎シーズン楽しむ人がいるリゾート地(軽井沢系、北海道、沖縄)

(4)何度来ても新鮮に(飽きずに)楽しめる観光施設


などがあり、(4)の代表格はTDL(東京ディズニーランド)です。そして金沢にはこれが複数あるんです。ひとつが“金沢21世紀美術館”、もうひとつが“兼六園”です。


★★★


美術館好きのちきりん、評判の高い“金沢21世紀美術館”にはずっと関心があったのですが、ようやく訪れることができました。

評判に違わず、というか、期待を大きく上回るすばらしい美術館でした。

東京の新国立博物館 (過去エントリ)と、器(建物)に関しては同じレベルであり、中身に関しては金沢21世紀美術館の方がよかったと思います。

(現代アートなので好き嫌いはあるでしょうが)これはすごい!と思えるレベルの美術館でした。


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特に建物の設計のすばらしさに感嘆しました。国際的に活躍する日本人建築家の作品(詳細説明ページ)ということですが、周囲の自然、環境の取り込み方が天才的です。

「光庭」と呼ばれる中庭は、スクエアな中庭から見える四方の空やガラスに写りこんだ空と緑を合わせて、じっと立っているだけで恍惚感が得られる場所にしあがっています。

訪れた日は曇り気味でしたが、晴天の日、曇りの日、風の日、雨の日、とあらゆる天候の日に訪れてみたいと思いました。

展示内容もすばらしかったです。

常設展示と企画展があります。常設展示の中では、椿昇さんという方の作品に度肝を抜かれました。

この方、高校教師だと紹介されているんですが・・・まじですか。こんな先生が・・・すごいインパクトの作品です。東京からどころか、海外からこれを観に来ても価値があると感じます。

企画展はPeter Fischli, David Weiss両名のコレクション。

特にビデオ作品がすばらしく、欧州の宮殿や屋外でネズミとクマの着ぐるみがパフォーマンスを繰り広げるビデオをマルチに壁に映し出す作品がベストでした。

音と映像の世界に取り込まれ、アートと一体になれる空間が提供されています。


入ってすぐに「これはリピートする価値がある」と思いました。

季節ごと、天気の違う日に訪れてみたい建物だし、企画展も年に 2,3回は内容が変わるようですから、全部観に行きたいと思えました。

そしてご存じの方も多いと思いますが、兼六園もすばらしい庭園芸術で、こちらも春、夏、秋、冬とすべての季節を見てみたいと思わせてくれます。→兼六園フォト(ぱーそなるブログ)



まとめてみましょう。

(1)日本の観光地の二大お宝要素である「温泉」と「グルメ」がある。

  (しかも、グルメのレベルが高くて安くて多彩!)

(2)加賀百万石の城下町としての遺産(町並み、伝統文化、食文化など)がある。

(3)リピートさせる力のある観光ポイントがふたつある。(兼六園、金沢21世紀美術館)


そして数年後には新幹線が金沢まで行くらしい。

すると陸路でも 2時間半になるとのこと。それならほんとに季節ごとに行きたい感じです。

小松空港と飛行機会社にとっては死活問題かもしれませんし、金沢出張が日帰りにされちゃうサラリーマンにはお気の毒ですが。


というわけで、久しぶりに「すごい可能性あるじゃん」と思える観光地でした。


そして・・・


次回に続く。


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そんじゃーね。


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2010-10-07 日経新聞も庶民派作戦!

自宅のポストに日経新聞の販促チラシが入っていた。それがとても庶民的だったのでご紹介。


まずは「奥さ〜ん!このチラシ捨てないで〜!!」というのがいいでしょ。

“奥さん”じゃなくて、“奥さ〜ん”と延ばしているところとか、手のマークまで書いているところに工夫が見られますよね。

最後も“捨てないでください”じゃなくて、“捨てないで〜!!”ですからね。

必死感が伝わってきます。


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よく読むと販促のロジックはこうらしい。

(1)このチラシを捨てずに、ご主人が帰ってくるまで置いていてください。

(2)ご主人が帰ってきたら、キオスクで日経新聞を買っていないか、確認してください。

(3)もし毎日駅で買っていたら、実は月極で買って自宅に配送してもらうより高い可能性がありますよ!

(4)奥さんがこんなに家計を切り詰めているのに、ご主人がそんな無駄な行動をしてたら、今すぐ辞めさせるべきですよね!!


なるほど。


ちなみに日経新聞の朝刊は 160円。ご主人が平日に毎日買っていると、22日×160円=3520円。

あれっ?

キオスクで買った方が得じゃん?


そうか、夕刊も土日もキオスクで買ってれば逆転するってことか。

そんなん当たり前じゃん。論理が変だな。まあいいか。 

奥さーん! よく考えてー!! (日経新聞諷に)


あと、“一週間無料購読”のインセンティブの付け方が“こづかい節約”というのもおもしろい。

これでダンナに節約させて、もう一段ダンナのこづかいを減らそうってことかな。

「あなた、これで申し込むと1週間は日経新聞買わなくていいでしょ。じゃあ、こづかいからその分引いておくわね。160円の 5日分で 800円減ってことで」って感じ?

いずれにせよ、あくまで家計管理面から責めるんですね。

“だんぜんお得!!”とか、ティッシュの安売りかと思いましたよ。

しかも最近ではスーパーのチラシでもあまりみない“赤青2色刷”で手書き組のデザイン・・・ふーむ。


まあ毎日新聞とか産経新聞とかは今までもやたらと「お得」「格安」というのを売り文句にしていたので、いよいよ日経もってことですね。

そういえば、日経の電子版は有料と無料会員を併せた人数は公表してるみたいだけど、純粋な電子版・有料会員の人数って公表してるんだっけ?

始まる前はあんなに騒いでいたのに今はもう誰も関心ないっぽいあたりも日本の平和なところですね。そっちももうすこし“お得感”を訴えたらいいのに。


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そんじゃーねー


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2010-10-06 地方で働くということ

地方で働きたい人は、下記の中から職業を選んで下さい。

都会の会社から赴任してる人を除くと、地方にある仕事は下記で全部なんでね。


(1) 公務員 (県庁、市役所、村役場勤務、教師、保育士、警官、消防士、バスの運転手、国の出先機関の職員など多種多様)

(2) 議員(村議会、町議会、市議会、県議会議員)

(3) 電力会社、ガス会社 勤務

(4) 地方銀行、信用金庫等、地場金融機関 勤務

(5) NTT、NHK、郵便局、JR(私鉄、公営交通機関含)勤務

(6) 農協、漁業組合、林業組合、商工会議所など、業界団体に勤務

-----------------------------------------------

(7) 士&師業(医師、弁護士、会計士、税理士など)

-----------------------------------------------

(8)  建設、土木関係 従事者

(9)  農業、漁業、林業 従事者

(10) 飲食店、小売店の店員

(11) 工場のラインワーカー

(12) 宿泊施設の従業員

(13) 介護職



(1)から(6)までが“勝ち組”

士&師業は昔は勝ち組職業だったと思うけど、最近は仕事が無くて困ってる人も多くまだら模様

地方では純粋な民間企業で働いたらその時点で“負け”ってことか・・


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そんじゃーね。 


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2010-10-04 “怖い国カード”のババ抜き

9月末に尖閣諸島付近の日本領海内で、中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した事件。

日本側が公務執行妨害で逮捕した中国人船長を(那覇地検の政治的判断で??)釈放してからもなんやかや応酬が続いています。

この件についてちきりんの意見をひとことで表せば「中国はアホやなあ」ということです。


今回、日本側の判断、すなわち、

・国外退去にせず逮捕して連れてきたこと

・那覇地検が日中関係に配慮して釈放したこと、や、

日本側の弱腰、すなわち、

・中国の圧力に屈して、起訴せずに釈放したこと

を責める報道もありますが、客観的、国際的にみれば、この事件で大損したのは中国側なんじゃないでしょうか。


そもそもアジアにおいて、日本は常に「警戒され、怖れられ、疑われている国」です。

今の日本人の、特に若い人にしてみれば、外国の人が自分達を怖がるなんて想像しがたいとは思いますが、歴史をみれば過去 100年においてアジアであっちこっちの国に軍隊を送って侵略した国の名は「日本」です。

戦後何十年も軍隊を自衛隊と呼び、災害救助や雪祭り設営などの平和的事業を軍隊の仕事として前面にだし、たとえ極めて援助的な色合いの濃い場合であっても自衛隊を海外に送る際には、アジア各国に事前説明するなど常に配慮する必要があるのは、憲法 9条があるという国内事情だけではなく、「アジアの各国が日本の再軍備にセンシティブだから」という背景もあります。

アジア経済圏構想にしても、円の国際化にしても、鳩山さん的“友愛精神に基づくアジアの連帯”でさえ、“大東亜共栄圏的発想なのではないか?”という疑念を産み、原子力開発や飛行機開発においても、ありえないくらい消極的であることを余儀なくされてきたのが日本です。

アメリカや日本にとっては中国はここのところずっと一種の“脅威”でした。

でもアジアでは「過去 100年だと、中国に攻められたことはないけど日本軍には侵略された」という国の方が圧倒的に多いんです。

中国も中国でいつまでも「俺ら、被害者だし」みたいな顔をしてきました。


そんな中で今回の事件は「怖いのは(日本なんかではなく)中国だ!」という強い印象を多くの国に与えたと思います。

特に、政府が絡んでいる油田の共同開発に影響がでるくらいはともかく、日本への観光旅行の自粛、レアメタルの輸出規制からスマップの講演中止などという経済・民間取引にまで相次いで報復措置を実施したり影響を及ぼした中国側の態度は、「怒ったらなんでもやる国」「法律ではなく、政治だけで動いている国」という印象を世界に強く残したでしょう。

韓国や台湾という関係が深い国は我が事に置き換えてビビっただろうし、それ以外のアジアの国も「中国はやっぱやばいかも」と再認識したでしょう。

欧米諸国には「アジアにおけるパートナー国として、中国は信頼できるのか? 日本を代替できるパートナーになり得るか」という問いが明確に突きつけられたはずです。


こういう目で見られることが外交上どれだけ損であるか、一般的には外交上手な中国にしてはあほみたいなことをしたよねー、と思います。

一方で日本は得をしています。「やっぱり中国ヤバイ」とみんなが思ってくれれば、アジアで信頼に足る国としての日本の存在感は相対的に浮上するのですから。

こういう事件があれば、欧米だって「アジアが中国のいいなりになってしまう状況より、日本と中国がお互いに牽制しあえるバランス」を求めるようになるでしょう。

ここのところ“日本パッシング”(日本無視)などと言われ始めていた流れを抑止する効果もあります。

たとえて言えば“ばば抜き”みたいなもんなんです。

「怖い国、無茶する国、ヤバイ国」というカードをずっともたされていた日本。なんとか手放したい邪魔なカード。今回、中国は自からそのカードを引き当ててくれました。


なので日本は「ほら、怖いでしょ、中国!」って言ってればいいんです。

今回のように中国となにかあった時に「怖っ」ってすぐに引き下がり、「いやー怖かった」と大げさにびびってみせ、相手の横暴さ、無茶かげんさを強調してればいいんじゃないかと思います。

国内で右翼の皆さんがやたらと元気になってしまっているのは、ややうるさいけれどもまあご愛敬。

世界中から警戒され不信の目でみられたらどんだけややこしいか、中国もこれからよくよく理解すればいいんじゃないでしょうか。


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そんじゃーね。 


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2010-10-02 鮨@金沢

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乙女寿司

食べログ乙女寿司



<関連エントリ>

金沢グルメ旅行

寿司@金沢 その2