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Chikirinの日記 RSSフィード

2010-11-30 PR) オンライン英会話 初体験

ラングリッチ(こちら)というオンライン英会話スクールの体験レッスンを受けました。サンプルとして全カテゴリー受けさせて頂いたので、お礼をかねて宣伝のお手伝いをしておきます。


プロセスはこんな感じ。ちきりんみたくIT音痴の場合、英語と同時にスカイプも学べます。

ステップ0) スカイプを使えるようにする→こちら

ステップ1) ラングリッチに登録し、HPから希望の時間や先生を選んで予約

ステップ2) 授業で学ぶ科目を決めて、テキストをダウンロード

ステップ3) 時間になったらスカイプにログイン。先生から連絡があるので応答して授業開始


ラングリッチの創業者3人とスカイプチャットした時、「一番の売りはなに?」と聞いたら「ホーム・ティーチングではなく、先生をオフィスに呼んで授業をさせているから回線や授業クオリティが保てること」と説明されました。たしかに通信クオリティも問題なかったし、他のオンライン英会話学校と比べるならそれがウリなのかも。

でもリアルの英会話スクールと比べたちきりん視点で見ると、この会社のウリは、テキストと先生を合せた「授業の質」です。まじでクオリティの高い授業でした。リアルの英会話学校より多分よいと思いますけど。

てか、よく考えたらリアルな英会話スクールの講師なんて、母国においてエリートだったりするはずもなく。自国でも失業率が高くて仕事が無いし、英語は母語だからとりあえず話せるし、六本木では外人がモテるらしいし日本でもいくか、ってな調子で来る人が多そう。

一方、フィリピンで英語を教えるレベルの人って間違いなくあの国ではエリートなので、英語力云々の前に判断力とか教師としての質が全然ちがう。ってことを今回、理解しました。これが授業の質につながっています。(一度スカイプの問題が起りましたが、先生のハンドリングも非常に適切なものでした。)


もうひとつ、授業タイプとテキストも秀逸です。授業タイプには4つあって、それを選んで組み合わせ、自分専用のカリキュラムを作ります。

授業タイプ

1.教科書レッスン (レベル2つ:ベーシック&スタンダード)

2.発音練習

3.英文記事を使っての実戦会話レッスン (レベル3つ:SEN,VOA,CNN)

4.フリー会話レッスン


たとえばレベルによってこんな感じ↓1ヶ月5千円弱だから半年勉強しても3万円。昔バカ高い英会話学校に通った身としてはホント隔世の感ー。


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習熟度にあわせて↓こんな感じでコースを組みます。

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で、ちきりんが「これはすばらしいよね」と思ったのが、上図で人が赤色になってる「集中発音矯正コース」です。(ちきりんが勝手に作ったコースなんで、ラングリッチのHPには載ってないけど・・)

r/lや th/s/c などの発音の違いを、一回のレッスンで一組ずつ集中的に練習します。

他社だと音声だけのレッスンのところもありますが、ここはビデオ会話だから先生の口の形も見えるし、こちら側もビデオを使える場合「もっと大きく口をあけて!」など身振りも使いながら指導してもらえます。テキストも専用テキストで、これがまたよくできてます。

こういうコースってリアルの英会話学校だとやってるとこも限られてるし値段もそこそこ高いんだよね。それがこんな手軽に受けられるのねーとちょっと感動でした。

あと、上の図では中上級者用と書きましたが、実は子供にもいいと思います。小学生半ばくらいまでにこういうので発音を学べば、日本語に存在しない音に関しても正確に発音できるようになるでしょう。しかもフィリピンの女性の先生はみんな子供相手の教え方も上手そうです。

発音レッスンについてはこのページに詳しいです → ラングリッチの発音レッスン



格安のオンライン英会話は就活中の学生さん、「さすがに英語やらないとまずいなあ」と思っている社会人の方、英語を勉強したい主婦の方にもいいですよね。特にこういうオンライン英会話学校から最大のメリットを享受できるのは、リアルの英会話学校に通いにくい人です。

たとえば、地方在住で英語学校が遠くて不便とか、仕事の関係で毎週決まった時間に通うのは難しい人とか(この学校の場合、先生さえ空いていれば数時間後のレッスンも予約可能です&レッスンは夜中の1時までOK)、あと6歳の子と2歳の子がいて、上の子に英会話を習わせたいけど送り迎えが無理、みたいな場合も、これなら家でできるしPC操作は親がやってあげればいい。



・・・それにしても正直ちきりんは驚きました。フィリピンに行ってたった3ヶ月でこれだけのビジネスを20代の若者が立ち上げるんだもんね。何度も書いてるけど、今の若い人ってほんとすごい。

たとえ当時スカイプやインターネットというインフラがあったとしても、自分が20代でこれができたとはとても思えません。てか、3ヶ月でここまでできるくせに、なんでたかだか大学に入るのに3年もかかってんのか(三浪)ってのは未だに疑問ではあります。

というわけで、英語勉強しようかなって人はとりあえず選択肢には入れたらいいんじゃないかと思えた学校でした。

「リアルの英会話学校の方が信頼できるのでは?」などという意見は今後、「ネットバンキングってイマイチ信頼できないから、銀行の窓口で手続きしたい」と言うのと同じ扱いになっていくことでしょう。


→  Langrich ウェブサイトはこちら


以上で宣伝は終わりです。みんな試してみてねー!

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2011年1月5日追記)なーんと、週刊ダイアモンドの「今年こそ英語&中国語」の特集にラングリッチが取り上げられてる!!すごい出世! (53pageのコラム)

週刊 ダイヤモンド 2011年 1/8号 [雑誌]

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2010-11-28 人生の一発逆転という悲しい夢

ネットバンクで口座を開くと、ギャンブルの勧誘メールがたくさん届く。BIGとかlotoなどの宝くじ系からFXまでいろいろだ。銀行なのか宝くじ屋なのかわからないくらい来る。


その昔、日本にlotoやBIGがまだ無かった頃、とある南米の国の街角で、loto(クジ)を売っている店があまりに多いのに驚いたことがある。ジュースや新聞を売っているキオスク、タバコ屋など、そこら中でlotoが買えて、実際に並んで買っている人もたくさんいた。

その光景が異様にみえて、一緒に歩いていたその国の知人に「なんであんなにクジが人気なの?」と聞いたら彼が「クジ? 違うよ、あれは貧困層を狙い撃ちにした税金なんだ」と言った。吐き捨てるような口調だったのでちょっと驚いた。


最近でこそ日本も高額のクジがでてきたが、当時から外国のクジは当たり額の規模が違う。10億円単位の当たりもよく報道される。日本だと高額当選者がマスコミにでてくることはほとんどないが、海外ではホテルでパーティを開き、シャンパンタワーをしてテレビの取材を受けている人もいる。

20億円当たったのよ!と歓喜する人達のそれまでの生活をテレビが報道する。最下層といえるようなクラスの人達が多い。前後のギャップをハイライトするためにうってつけだ。誰がクジを買っているのかよくわかる。


射幸心を煽る、というのとはちょっと違う。「人生に一発逆転がある」と思わせること。それが超高額賞金の目的だ。

自分の人生はこのまま何も起らずに終わる、きっと5年後も10年後も同じだとわかっている人達に「一発逆転があるかもしれませんよ」と告げる。だから当選額が1億円や2億円では意味がない。20億円なら当たった後、夫婦が離婚しそれぞれが若い配偶者に乗り換えてからも一生遊んで暮らせる。


テレビの中で破顔する天から幸運をもらった人達。羨望と興奮が混ざった複雑な視線でその映像を凝視するもう一方の人達。

こうして貧しくて学のない者たちが、次々とナケナシの小遣いをクジに費やす。期待値から言えば全く馬鹿げた買い物だ。当選者が得た僥倖は、天からではなく幾多の貧困層の小遣いを搾取した中から(しかも大幅にピンハネされた後で)配分されている。

彼は「貧困層を狙い撃ちにした税金だ」と言った。アメリカではタバコの税金も同じだろう。社会は愚かで貧しく、現実に絶望している人から税を取り立てる。代わりにタバコはひとときの安逸を、ロトは甘すぎる幻想を彼らに与えてくれる。


日本でも40歳に近い年齢で、コンビニバイトやファミレスバイトや居酒屋バイトや期間工や短期派遣で暮らしていて、数年働いて貯まった貯金をFXに注ぎ込んで勝負している人達がたくさんいる。

掛け金は50万円とか100万円とか。彼らのほぼ全資産だ。貯金しておけば万が一病気になった時や、突然の事態で職を失ってもホームレスになるのを防いでくれる。まともに考えれば、FXに注ぎ込むべきお金じゃない。


人生に一発逆転はない。そんなことは多分みんなわかっている。それでも一発逆転を狙いたいと思う人がいる、思う時がある。人生が詰んでいると感じるからだろう。



ちきりんもよくlotoを買う。貧困層向けの税金だと言ってた人がいたっけねと思いだしながら。



そんじゃーね。

2010-11-27 昔から郵便局に置くことになってるんで。

もし自分がなにかビジネスをやっていて、そのビジネスのターゲット顧客が、乳飲み子のいる母子家庭や、夫が多忙で実家にも相談もできない孤独なお母さん、ひとりで働いて小さな子供を育てているお母さん、みたいな人達だとしましょう。宣伝用ポスターやチラシを作ったら、どこに置こうと思いますか?


ここに置くのが効果的だろうと思う場所を下記から3つ選んで下さい。


(1)保育所(特に夜間保育所など)

(2)水商売の店(ホストクラブなど)

(3)深夜営業のスーパーマーケットやコンビニ

(4)郵便局

(5)銀行のATMのそば

(6)電車やバスの駅

(7)市役所

(8)病院

(9)ファーストフード、ファミレスなど

(10)ドラッグストアなどのように、おむつ、粉ミルク、離乳食を売っている店

(11)その他(具体的に・・)


★★★


下記は世田谷区のお知らせ広報紙です。

タイトルからみて、誰に向けてのメッセージなのかは明かです。

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いいこと書いてあるよね。行政はいつでも手をさしのべていますよ!と当事者に伝え、悲惨な事件を未然に防ぎたいというのはイイコトだよね。


このお知らせ、ちきりんが見つけたのは郵便局のラックでした。他の公的なお知らせと一緒に置いてありました。


なんで郵便局においてあるのかなーと思ったけど、郵便局はもともと公社だし役所ともつながりが深いから、市や区のお知らせを定期的に置いているんでしょう。ゴミの出し方とかいろいろおいてありました。

郵便局に来ている人は高齢者が非常に多いですが、一定の割合で小さな子供をつれたお母さんもいらっしゃいます。郵便局には「学資保険」というキラー商品があり、「子供の将来の教育費を計画的に貯蓄したい!」と考えるしっかりしたお母さんにとても人気です。

今なら家族の年賀状を買いに来るお母さんもいるのかも。若いのに未だに紙の年賀状をだそうというお母さんもゼロではありません。とはいえ郵便局のお客さんの平均年齢は、コンビニなどと比べれば高いですけどね。

★★★

さて、とある企業(民間)ととある組織(官・役所)が、それぞれ「小さな子供がいる母子家庭のお母さん」「1人で子育てをしていて悩んでいるお母さん」にメッセージを届けたいと思いました。それぞれの会社、組織は、そのメッセージをどこに置こうと思うでしょう。



細かいことだけど、民間と役所は根本的に違うよね、と思った。


「あと一歩の当事者意識」が・・、お役所仕事からはなかなかでてこないんだよね。


そんじゃーね。

2010-11-25 ホンダの工場見学に行ってきた!

本田技研工業(株)の埼玉製作所に見学に行ってきましたー。

株主様の見学会ですー↓

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場所は新狭山駅の近く。下記は西武線の路線図です。新狭山は上の方の水色のラインにあります。我が家からだと片道1時間半はかかるのですが、それだけの価値はありました。

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流れとしては、

1.直近の企業業績や埼玉製作所の説明

2.工場見学

3.ASIMOくんや昔の車などのショールーム見学

で、約2時間。


ちきりんが参加した回は全体で250名程度。全体では、1日2回×数日の設定だったと思います。

今日は平日なので参加者はめっちゃ平均年齢が高く、ちきりんの隣のおじさんは「自動車工場を見るのは、50年前の日産座間工場以来だなあ」とおっしゃってました。しかも工場見学の後には「当時とあんまり変わってないなあ」って・・・ほんまかいな!

てか、ちきりんとしては帰りの新狭山駅で、大半の人が券売機に並んで切符を買っているのを見てプチ驚愕しました。スイカ・パスモ比率5%以下。すごいな、にっぽん。


さて、ちきりんは自動車工場の見学は3回目。トヨタの田原工場とカリフォルニアのNUMMI(トヨタとGMの合弁工場・・今はもうないかも)の工場を見たことあるです。トヨタの工場では塗装工程がすばらしく感動したし、NUMMIでは従業員の肥満率が高くて驚いた記憶があります。

今回のホンダの埼玉製作所は1964年設立だから結構古いんですけど、日本のメーカーの工場共通で、どこも本当に綺麗に整理整頓、清掃されています。

見学したのは、エンジンやドア、ウインドウ、シートなどの取り付けラインと検査工程の一部、あと、ボディの溶接部分。一番「素敵!!!!!」だったのは溶接工程。60機のロボットアームが複雑に、ぐいーん、ぐわーんと動きながら、床、ルーフ、サイドパネルを“がっちゃーん”と合せて、そこに別のロボットアームが四方から現れて一斉に火花がピピピ!で、ぎゅいーん!!


すんませんね。意味不明で・・・


かっこいいなあ。すごいセクシーな機械達。感動感動。

そういえば、工場好きのちきりん、就活の時は応募する気もないのにあちこちの工場見学に行きました。今までで一番かっこよかったのは新日鐵ですね。あれはすごいっすよ。「鉄は国家なりーーーーー」と叫びそうになりました。男だったら(間違って)新日鐵に入社していたかもしれない。女に生まれて本当によかった。


ホンダの工場の話に戻ります。

ここでは今は1日2交代×2ラインで900台生産しているとか。ということは、一ライン一工程で225台。ラインで働く人は、1日8時間だとすると大体1時間に30台弱を処理してるってことでしょうか。ふむー。

検査ラインの人なんて人間まで機械かな?って感じに見えましたからね。ロボットの導入で力仕事は少なくなっているのでしょうが、それでも大変な仕事だなあと思います。


ここで働く人は正社員5500人、期間工600人とのこと。期間工の採用は今年の6月に再開したとのことでした。が、エコカー補助金が終わって、10月は9月の4割減の受注らしいから、これからまた年末に向けて職を失う人も増えるのかもしれません。

リーマンショック前だと「自動車工場のラインの大半は非正規社員」というイメージがあったから、こんなに正社員が多いんだ、というのは意外でした。

この工場は、世界で工場を立ち上げる時の「実験&お手本工場」で、まずはここで新しい生産技術を確立し、それを世界に水平展開するとのこと。つまり、世界の工場の立ち上げや新車種製造時の支援をする拠点工場になるってことですね。きっとこの工場で働いている人も多くが、新たに工場を立ち上げる国に数ヶ月とか1年とかの単位で派遣されたりするんだろーなーと思いました。関連エントリ→「あなたの孫はインドか中国で・・・

それにしてもホント整然としてるし、みんな挨拶するし、てきぱきしてるし、質素だし。日本は“生産”という分野では“ある種の高み”を達成しつつあるよねえ、と感動しました。


最後にご愛敬でおまけの見学。ASIMOくん↓

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こちらはその昔、めっちゃかっこいい車だったプレリュード。

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でも今みると、それより10年古いこっちの方がかっこよかったりもする。

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もらったおみやげなど。至れり尽くせり。どうもありがとうございましたーーー!!

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会社を辞めてやりたかったことのひとつが、「あっちこっちの工場見学!」だったので、来年からは最低でも一年に3つくらい工場を見にいきたいと思っています。個人でいけるところでお勧めの工場などありましたら(Twitter, ブクマなどで)教えて頂けるとありがたいです。それに、そのうちぜひ新興国の工場も見てみたいです!


そんじゃーねー

2010-11-23 若者よ、アジアのリーダーを目指せ!

少し前にテレビ番組(ガイアの夜明け)の感想として「女・若者・中国人」という記事(こちらです)を書いたところ、その番組にでていらしたコンサルタント会社よりご連絡を頂き、資料を送って頂きました。

番組にでていらしたのは、南富士産業株式会社の杉山定久社長です。もともとは静岡県三島市にある屋根工事専門企業ですが、35年前から杉山社長が中国に本を寄付するなどの活動を続けておられ、今は中国で経営塾を開いていらしたり、中国に進出する日系企業の支援もされています。

送って頂いた資料には、ハングリー精神に溢れ、優秀な中国人の若者のエピソードがたくさんでてきます。ちきりんも中国人留学生の優秀さはよく見知っているのでこの意見には全く賛成です。


それらの資料の中でちきりんの目を引いたのは、杉山社長の私塾(GMC=Global Management College)についての“プロ経営者集団の人的ネットワークを形成することを目指しています”という記述です。

一国内ではなくアジアというより広い地域で、様々な事業に携わる経営者達がネットワークを作れば、そこからまた新しいビジネスの可能性もでてくる、そういうネットワークの構成員となる「アジアの頭脳」を育てたい、ということのようです。

それをみて2年前に「アジアの結束そろそろ」というエントリを書いたことを思い出しました。ちきりんは、この地域(アジア)にこれから必要になるのは、アジア地域を舞台として育ち、この地域の問題解決に関心をもち、その動きを(国家を超えて)地域レベルで率いていくことのできるリーダーだと思っているんです。(具体的な内容については「アジアの結束」エントリをご覧ください。)


GMCは「経営者ネットワーク」なので、ちきりんの考えていたものとはやや違うようにも見えますが、ちきりんの考える“アジア社会のリーダー達”も、その大半はビジネス領域出身のリーダーになるだろうと想定しているので、基本は同じと感じました。「アジアン・リーダーズ・ネットワーク」というイメージです。


たとえばちきりんの考える「アジアのリーダー」像はこんな感じです。

(1)最低、アジアの二つの国で教育を受けている。

(2)最低、アジアの二つの国に1年以上、住んだことがある。短期滞在を含めればより多い国の経験がある。

(2)母語+英語+母語以外のアジアの言語、の3カ国語でコミュニケーションができる

(3)自身の組織を率いた経験がある。(=経営者、NPOリーダーなど。会社員、公務員以外の経験)

(4)自分が率いる組織の事業領域が最低でもアジアの2カ国以上にわたっている。

(5)ビジネスやイニシアティブを通じて、「アジアの問題解決」に関心がある。


アジアの複数の国で育つ、もしくは大学院進学や留学などで複数の国で教育を受け、働き初めてからアジアの複数の国で事業を体験し、早い段階で“自分の組織”を率いる経験をした人が、30代、40代くらいで、自己の事業に加えて「アジア地域の問題解決」に自然発生的にリードをとりはじめる。(=アジアン・パブリック・イニシャティブ)そして、アジア各国出身のそういう人達による「コミュニティ」が形成される、というイメージです。



世界を見ると、

・アメリカ大陸=USAの独裁モデル (→カナダとメキシコは諦め。南米は反発)

・欧州大陸=地域リーダーモデル

・アフリカ=地域リーダー不在モデル

・アジア=?

という感じなんだけど、アジアに関しても欧州的な地域リーダーモデルを追求するのが、地域全体の発展や住んでる人の幸福につながるはず。(中国独裁モデルとかヤでしょ?)


でも「リーダー」とか言っても、いきなり人の上に立つ、みたいなことを考える必要はないんです。それはフィリピンでオンライン英会話学校を開いた、みたいなところから始まるかもしれないし、日本で起業してるビジネスを少しずつ中国や韓国に広げていく、みたいなパターンでもいい。企業から派遣されて中国やアジアに数年駐在した人が、どこかで退職して自分でなにか始めてみる、でもいいと思う。

大事なことは「一定年数をこのエリアに投資する」という意思と、「個人として自分で立っていること」です。


時間っていうのはやっぱり大事なんだよね。1年では絶対に終わらない使命があるから。最初に書いた杉山社長は35年間も中国にコミットしてこられたとのこと。そこまでいかなくても最低10年のコミットは必要かも。10年間、アジアの複数の国に住むか、事業をするか。もちろん“学ぶ”の期間を含めてもいいんだけど、この地域にコミットする、という意思が必要。でもまあ20代の人ならもちろん、30代の人でも十分間に合います。

もうひとつは、個人として自分で立つこと。国の境を超えて地域の人になれ、という話をしているわけだから、特定の会社だの組織だのに忠誠を尽くしてます、この線を越えたら上司の判子が必要です、では話にならない。自分が腹をくくったら決められる、という人じゃないと、他の(他国の)リーダー達のネットワークに入れない。だから「自身の組織を率いている」という項目を入れました。



まっ、そんな感じで、いつものようにとりあえず煽っときましょうかね。


若者よ、アジアのリーダーを目指せ!


特に、今既に日本で起業してる人。「日本で成功」とかじゃなく、最初から「アジアで成功」を目指して欲しいでやんす。 → 関連過去エントリ、「輸出を想定せずにつくられたもの」


そんじゃーねー

2010-11-20 スカイプ初体験!

とある若者(26歳)からメールをもらった。今年の4月に大学を卒業したのだけど、就職せずに海外で起業することを決意し、既に海外に住んでいるらしい。


「なんと無謀な!」


と思ったけど、よく考えたら煽ったのは私じゃん? → 「就職氷河期サイコー!」 ・・・それにしても、なんで新卒なのに26歳なのよ?と思ったら、三浪だという。どーすんの、それ?

で、とりあえずスカイプで話してみることになった。スカイプは使ったことないんだけど、ちきりんもニートになったんだからそれくらい使えないとまずいっしょ、というわけで早速セットアップ。


ステップ1)スカイプ専用ソフトのダウンロード

 → スカイプホーム

スカイプ同士の通話、ビデオチャットなどは無料。右上の「スカイプに参加」をクリック。プログラムのダウンロードやセットアップは簡単ですが、登録時に姓名とスカイプ名を入力する意味がよくわからない。どう違うんだろ。しかもスカイプみたいに英語式のサイトで、「名=ちき、姓=りん」と入力すると、後から「ようこそ、りんちきさん!」とか出て来てうろたえる。とアホみたいな試行錯誤をしつつ適当にアカウントを開く。


ステップ2)ウェブカメラとヘッドセットの用意

ちきりんのパソコンにはウェブカメラが付いているのでOK。マイクとスピーカーもパソコン内蔵ではあるけど、こちらはヘッドセットがあったほうが便利そうなので適当に物色してゲット。

値段、品質ともピンキリですが、結構手軽な値段で買えちゃうもんですね。

LOGICOOL ウェブカム HD画質 120万画素 C270

LOGICOOL ウェブカム HD画質 120万画素 C270

サンワサプライ USBヘッドセット MM-HSUSB10SV

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ステップ3)変装道具を買う

スカイプってウェブカメラで画像が映っちゃうわけでしょ。ちきりんは顔を見せられないので、変装用のカツラを買ってみた ↓

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・・・冗談ですよ・・・

ウェブカメラにシールドという機能があって映像を隠せるし、スカイプ側でも映像を送らないという選択が可能です。


ステップ4)通話実験

スカイプの実験専用アカウントに電話して、音声のチェック。すんなり成功!

これで準備終了。若者M氏にちきりんの「スカイプ名」を知らせたら、向こうからコンタクトの承認要求が来たのでOKしてスタート。


★★★


話を聞いてみたところ、大学時代に旅行で訪れたフィリピンに渡り友人2人と一緒に「オンライン英会話学校」を起業したらしい。会社のサイトはこれ → “ラングリッチ” 結構かっこいいサイトですね。

ちきりんは「街の風景が変わる」というエントリにも書いたように、オンライン語学学校はネット旅行会社、ネット金融機関とならんでネットに親和性があるビジネスの代表格だと思ってる。

ただ、なので会社が乱立して過当競争になるかもね。と思って聞いてみたら「クオリティとサービスにはすごい自信があるんです。でも知名度と広告費のためのお金がなくて・・・」とのこと。なるほど。だから、ちきりんにメールしてきたわけね。で、いったい何が他社と違うの?と聞いてみると、


(1)リアル英会話学校と比べると、圧倒的にコストパフォーマンスがいい。リアルだと、マンツーマンクラスは50分で5000〜8000円くらい。でもラングリッチなら25分のレッスンが1日一回、月に30回受けても定額で5000円。50分クラス一回分に換算するとなんと340円!

とかいうけど、実際には毎日は受けるのは忙しすぎ。週2回受けると50分クラス分一回が1250円。週3回受ければ一回833円。確かに安いかも。自宅でできるから時間も節約できるしね。


(2)他のオンライン英会話学校との違いの一つ目は、教室を構え、回線確保やスケジュール管理をしっかりやっていること。他の学校だと、先生はフィリピンの地方にある自宅からログインする場合もあって、通信が不安定だったり、時には「今日は体調が悪いから、妹が代わりに授業をするわ」みたいなケースもあるらしい。ラングリッチは先生がオフィスに来て授業をするから、会社側でスケジュール管理や講師の勤怠がちゃんと把握できてる。


(3)テキストを独自開発、選択している。教材は起業メンバーのひとり(バイリンガル。元翻訳プロフェッショナル)が独自開発しているとのこと。へー。


(4)基礎の英会話から、発音矯正専門レッスン、実際の英語ニュースを使ったレッスンに、フリー会話と、内容がきちんと区分されてて、生徒側の多彩なニーズに応えられる。


(5)英語力だけでなく、性格的にも日本人生徒を教えるのに合った先生という基準で、日本人が面接して採用しているとのこと。


ふーん。そうなんだ。じゃあその「他社と比べても圧倒的!」とかいうクオリティを確認するために、ちょっくら体験レッスンを受けてみる? 誰でも体験レッスンは2回まで無料みたいですよ →  “無料体験申し込み

ただし、スカイプのアカウントをもってない人は、まずはそっちからスタートしてください。そしてその前に、変装用のカツラも? (ひつこい)


というわけで今日はここまで。体験レッスンを受けたら、またレポートを書きますね。ドキドキ楽しみだー!


そんじゃーねー

2010-11-17 ○○になる!  →  ◎◎をやる!

菅直人さんが余りにも存在感がなく大変そうなので、なんでかなーと考えてみたのだけど、やっぱり一番大きな理由は「総理大臣にはなりたかったけど、なった後にやりたいことは特に(考えて)なかった」という状態で、総理になっちゃったのが厳しかったんだろうなーと思います。

よく言われていることですが、野心に溢れた市民活動家にとって、「総理大臣になるぞ!」というのは、それほど大きなことだったのでしょう。


小泉元総理は、「総理大臣になって、郵政民営化をやりたい!」という気持ちに溢れていたし、

鳩山元総理も、「総理大臣になって、世界を友愛にしたい!」という理想をもっていました。

(話は逸れますが、鳩山兄弟はお金持ちすぎて、2人とも経済とかにはあまり興味がありません。一定レベルを超えたお金持ちって、環境とか、綺麗な心とか、みんな仲良くとか、そういうことにしか関心がもてないもんなのねー、とわかっておもしろかったです。)


「総理大臣になる!」とだけ叫んでいる人は、なってみると(自分のやりたいことが明確でないために)次々に起る外部事態の収拾だけに追われ、官僚のいうままに政策を語る政権になってしまいます。

市民活動家だった菅総理なのに、消費税増税や貿易協定、法人税減税など、元々の立場から考えてどうなの?と思えるようなことについてばかり積極姿勢を示している現状は、この人は市民活動家としてさえ、やりたいことが明確でなかったのだ、という哀しい事実を如実に表してしまっています。


★★★


これ、よく考えたら他も同じですよね。


「オレは将来、総理大臣になる!」  → 「総理大臣になって、◎◎をやる!」

「オレは将来、社長になる!」 → 「社長になって、◎◎をやる!」

「将来、起業する!」 → 「起業して、◎◎をやる!」


などなど。社長としてその会社を世界でトップ3の売上にするとか、○兆円企業にする、もしくは、日本のITインフラを世界一にする、とか、なんでもいいんですが、「社長になった後、何をしたいの?」というのがないと結局は社内の出世勝ち抜き競争だけに必死な人になってしまう。そして社長になったら、「社長の立場と権限」だけを存分に楽しもう、みたいな社長になるわけです。

起業したいと思っている人も同じで、起業して何をしたいのか。なにか実現したい価値があるとか、どんだけの雇用を生み出したいとか、どういう職場を実現したいとか、なにか「起業しないと実現できない目標」があってはじめて起業に意味があるのであって、たんに「起業したいから起業する」だけでは、「サラリーマンになりたくない」という話の裏返しにすぎません。


あと、「◎◎をやる!」の部分はある程度、具体的でないと意味がないです。

「総理大臣になって、日本をいい国にする」とか、「公務員になって、日本を改革する」、「社長になって、すごい会社にする」なんかだと、結局はやりたいことが明確になってないから、なった後「あれっ?」な状態に陥ると思う。


「いや、まずはなることが大事なんだ。ならないと話は始まらないのだから。何をやるかは、なってから考えればいい」と思う人もいるかもしれないけど、上にあげたような大きなポジションというのは、なってからそれを考えるのは無理です。忙しすぎるから。

だから、「○○になりたい!」という時に、同時に「◎◎をやる!」と明確にしておかないといけない。なるのが難しいことほど「なること」が目標になってしまいがちだけど、どんなに「なるのが難しいこと」であっても、“なる”が目標になったらだめなんです。目標は「何をしたいか」で考えないといけない。



ふむ。


というわけで、なりたい目標のある方は今後は、


「将来、総理大臣になる!」とか

「将来、社長になる!」とか

「起業をする!」ではなく、


「総理大臣になって◎◎をやる!」

「社長になって◎◎をやる!」

「起業をして◎◎をやる!」

と言うようにしてください。



そんじゃーねー

2010-11-14 女・若者・中国人

先日テレビ番組(ガイアの夜明け)で、中国に進出した日本企業が、工場で働く中国人労働者とどう向き合っていこうとしているか、という特集を見ました。

社長や工場長など上役はすべて日本から派遣された日本人男性。もちろんベテランの中高年社員ばかりで給与も高く、社員食堂まで日本人専用のものがあったりします。一方の中国人労働者は薄給で、指示されたとおりにやればいいといわれるだけ。

これではモチベーションもあがらず、結局は仕事の効率、品質もあがらない。そうなると困るのは企業側。危機感を持った日本人経営者はコンサルタントに覆面調査まで頼んで中国人労働者の本音を探り、最後には「中国人労働者も共に働く仲間。彼らを仲間として認め、その気持ちや意見を尊重しないと巧くいかない」と(ようやく)気がつくというもの。

まあ内容的にはおきまりのストーリーで特に目新しいことはありませんが、これをみて「第三ラウンド、中国人労働者の勝ち!」と思ったので、その話を絵で描いてみました。



(1)その昔、日本人男性(中高年)は、女性労働者との戦いになんなく勝利しました。


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(2)つい最近も、日本人男性(中高年)は、若年労働者との戦いに勝利しました。


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(3)しかし、今始まった中国人労働者との戦いでは・・・


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彼らは負けずに反撃してきたのです!!!


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世界の皆さん! 今、史上初めて「日本人で男性で正社員で中高年」の人達が負けようとしています!!!!!


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中国人労働者のおかげで、日本人男性(中高年)は歴史上初めて「多様なもの、自分と違うものを理解する必要があるんだ・・。尊重する必要があったんだ!」と学びつつあるのです!


すごいぞ、中国人労働者!!!



謝々!




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↓参考)過去の関連エントリ(上記のエントリよりは、ややマトモ・・)

グローバリゼーションの意味 - Chikirinの日記 グローバリゼーションの意味 - Chikirinの日記

2010-11-11 人生の意義を支える、ふたつの構造

前に赤木智弘さんと対談した時、「今の日本社会では、仕事の有無が経済力だけでなく社会ステイタスや生き甲斐など他の要素にリンクしている」と言われていたのを思い出して、絵にしてみた。

土台に仕事があり、その仕事のおかげで経済力が得られる。反対にいえば、仕事を失うと経済力を失う。次に、仕事と経済力があるから「社会的に一人前」と認知され、社会的地位が認められて初めて結婚できる。すると最後に、自分には生きる意義がある、人生は楽しいと思える。つまり、仕事をベースとし、人生の有意義感を頂点とするピラミッド構造が存在する。


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もし本当にこういう構造だとすれば、仕事が得られないと他のなにも手に入らなくなり、「人生が詰んでいる」「生きている意味がない」みたいになる。正社員の解雇を簡単には許さないという(最高裁様がお示しの)社会規範も「仕事はすべての土台なのだから、そんな簡単に奪ってはならない」ってことかもしれない。

(仕事が得られなかった時代の女性は、一番下が“結婚”だったとも言える。)

ふむ。



別の形として考えられるのが下記B図のような構造。この構造だと、仕事は他の要素の土台ではなく、個人の人生意義認識を支える柱のひとつとして機能している。

たとえば失業しても、隣の経済力=セーフティネット、公的福祉により最低限の経済力が確保されれば、仕事と経済力は分離できる。また、たとえ失業していても仕事以外の個人活動によって社会的に認知されるなら、社会地位の柱も分離される。

また、一時的に失業していても「当面、私が働くからいいよ」という相手がいれば結婚できるし、出産を支える社会インフラが整い、失業者でも子供がもてるとなれば、家族を維持する力も仕事の有無に左右されない。これがB図です。

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これだと人生の幸せ、人生の意義は複数の要素に支えられているので、どれかが一時的に欠けてもすぐに屋根(個人の生きる意義)が落っこちてきたりはしない。もちろん柱が二本、三本と崩れてくれば屋根も揺らぐけど、少なくともA図のように「仕事から総てが始まる」という構造とは違う。

実際、定年したとたんに生きる意味がわからなくなったり、配偶者に先立たれて生きる屍になったり、仕事に失敗して個人破産し、すべての経済力を失った時点で人生には意味がないと絶望する、という「積み上げ型」より、どれかが欠けても他の要素で生きる意味を支えられるなら、そのほうがナイスに思える。


で、B図になるにはどうすればいいんだろーって考えてみたのだけど、B図のような「複数の柱」を作りたければ、まずは意識して「仕事」以外の柱を造っていく、という努力が必要だよねと思った。

たとえば人生がA図のピラミッド型だと思い込んでいると、「まずは仕事を探そう」と考えるよね。遊びや人付き合いなどを犠牲にしてでも、仕事を得るために努力しなくちゃ、と思うよね。それがないと何も始まらないと思ってるわけだから。

でももしB図を頭に描いていたら、仕事が見つからないなら、求職活動もいいけど別の話として彼女を捜すのもいいんじゃないか、という発想になるかもしれない。もしくは全く社会地位認識を得られない仕事についている時に「社会地位認識が得られる仕事を探そう」ではなく、「仕事以外で社会地位認識を得られる方法はないのか?」と考えるかもしれない。

それって案外よくない?


自分の時間やエネルギーを仕事探しに集中させて、そこで結果が得られないと「ぐぁぁぁぁーん!オレの人生、意味なーし!」という結論になってしまう“一発勝負”のA図より、4つのうち2つくらいあれば「まあ、そこそこ楽しいじゃん」と思えるB図の方がよい気がする。

ちきりんが会社を辞める時、「そんな人生きっと退屈すぎるよ」とか「完全な無職じゃなくて形だけでも会社を作っておいたら?」と言ってくれる人もいた。そういう人ってA図を頭に描いていると思う。ちきりんはB図で、仕事の柱が消えたらその部分に「趣味の柱」でも新しく建てればいーじゃん、くらいに思ってるから仕事がなくてもまあいいか、って感じだ。


ちなみにA図かB図かというのは客観的に決まっているわけではなく、自分が「どっちの構造だと思っているか」が肝。どっちの図だと思っているかで、「生きる意味を感じるためには何が必要か」という認識が変わってくる。すると当然「何に時間を使うべきと考えるか」も変わってくる。そして時間の使い方が変わってくれば「実際に何が得られるか」も変わってくる。

はず。



つまり、

人生、気の持ちようなんじゃないの?




・・・

そんじゃーね。

2010-11-08 もしも太平洋戦争で国家機密映像が流出していたら・・

尖閣諸島沖での巡視船と中国漁船の衝突ビデオが、誰かの手により無断で youtube にアップロードされた件、世の中では「誰が流出させたんだ!?」と大騒ぎになってますが、

もしも太平洋戦争の頃に Youtube が存在していて、実際の戦況が動画としてネットに流出していたら? ってことで・・・ちょっくら予測してみました。

なお、(A) の大本営発表と (B) の朝日新聞の報道はフィクションではなく、当時、実際になされた発表そのままで、(C)だけが想像(フィクション)です。


1.ミッドウェー海戦の直後

※ ちなみにミッドウェー海戦は 1942年 6月に行われ、日本は航空母艦 4隻や多数の飛行機(そしてパイロット)を失い大敗した。この海戦を機に日米の戦況は逆転したが、国内には相変わらず日本が勝ち続けているかのような報道ばかりがなされた。


(A)大本営発表

我が方損害

(イ)航空母艦一隻喪失、同一隻大破、巡洋艦一隻大破、

(ロ)未帰還飛行機三十五機

(B)朝日新聞 1942年6月11日の報道

「ミッドウェー沖に大海戦 アリーシャン列島猛攻 陸軍部隊も協力要所を奪取

「米空母二隻 エンタープライズ ホーネット撃沈  わが二空母、一巡艦に損害」

空母集団殲滅


(C)もしも当時、Youtube にミッドウェー海戦の戦闘シーンがアップロードされていたら・・・

YouTube & Twitterコメント

「えっ? 日本の空母四隻ともやられてんじゃん?」

「コレ、負けてね?」

「朝日新聞の敵空母集団殲滅って報道、どうみても変だろ? 向こうの飛行機はいっぱい残ってんじゃん・・」




2.広島に原爆が落ちた後、

(A)大本営発表

1. 昨8月6日、廣島市は敵B29少數機の攻撃により相當の被害を生じたり

2. 敵は右攻撃に新型爆彈を使用せるものの如きも、詳細目下調査中なり

(B)朝日新聞 1945年8月7日 一面の報道

「B29 廣島を奨爆。若干の被害を被った」

(C)もしも壊滅的な広島市内の様子を撮ったビデオが YouTube に流出していたら?

YouTube & Twitterコメント

「やべぇー、これもしかしてゲンバクってやつじゃね?」

「ぱねぇ! 降伏しようぜ、降伏、もう無理だって!」

「若干の被害ってなんだよ、朝日。マジかよ、勘弁しろよ」

「天皇、早く降伏を決めろよ!!」

RT RT RT 「天皇、早く決めろよ!!」


・・・・


もしも当時、大本営や朝日新聞がひた隠しにした“戦況のリアル”が動画の形で Youtube に流出していたら、犠牲者はかなり減ってたのかもしれません。


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そんじゃーね−


http://d.hatena.ne.jp/Chikirin+personal/  http://d.hatena.ne.jp/Chikirin+shop/

2010-11-06 尖閣ビデオ流出・もうひとつのナイスな意義

尖閣諸島沖での巡視船と中国漁船の衝突ビデオが youtube に投稿され大騒ぎになっています。

これに関してちきりんが「これは大きな意味があるよね」と思ったのは、下記の話。

まずは 11月 5日の朝日新聞夕刊社会面( 12面)に載った記事の抜粋をご覧ください。

「ユーチューブ」には、無料の会員登録をすれば、誰でも簡単に動画を投稿できる。


会員登録するには、(1) Eメールアドレス (2) 住んでいる国や地域名 (3) 生年月日 (4) 性別-の4項目を入力する必要があるが、免許書やクレジットカードを使った本人確認の手続きはなく、申告した生年月日や性別が本当かどうかも確認されない。


Eメールアドレスも、いまではインターネット上で個人情報なしで簡単に取得できる。


まるで「 youtube の使い方の説明書」みたいな記事でしょ。この文章の後にも、利用規約の内容やサーバーがアメリカにあること、警察や政府機関からの要請があった場合の対応、グーグルについてなど、 youtube の説明にかなりのスペースが割かれています。

もちろん日頃からネットで情報収集している人なら常識的に知っていることばかりです。なぜ新聞は、そんな説明を長々と書くのでしょう?


それは、新聞の購読者の中にはユーチューブなんて聞いたこともない(もちろん見たたこともない)人がたくさんいるからです。家で新聞を購読している人のうち半数以上がユーチューブを見た事がない、くらいの比率かもしれません。


と、「いまどき朝日新聞を購読している人」がどんな人かと想像してみると、この事件のインパクトがわかります。今回の事件で「世の中には youtube とかいうものがあるらしい」と初めて知った人が何十万人、もしかしたら百万人単位で増えた可能性があるのです。

朝日新聞だけではなく読売や毎日や産経など他の新聞も、今回の事件について相当のスペースを割いて報じています。

その中には必然的に「ユーチューブとはなにか」という説明が含まれます。各誌の購読者数はごまかしが多すぎて真偽不明ですが、それでも地方紙まで全部あわせれば日本全体で 2000万人くらいは、自宅に新聞を購読している高齢者がいるはずです。

その中で何人くらいが今回初めて「世の中にはゆーちゅーぶとかいうもんがあるらしい」と知ったのかなーと考えるとちょっとクラクラしちゃいます。

テレビも同じです。NHKのニュースはもちろんお昼のワイドショーまでがユーチューブの画面を写しながら、ハンドルネームとは何か、などと懇切丁寧に解説しています。


つまり、youtubeどころか「動画投稿サイト」という概念を知らなかった層に向け、新聞やテレビなどの既存メディアが、視聴者や購読者らに理解できる言葉で、大量の解説情報を届けてくれているのです。

これにより、将来グーグルTVを売る家電量販店の店員は、高齢者に「このYTと書いてあるボタンがユーチューブチャンネルのボタンです。尖閣諸島の衝突ビデオの件、覚えていらっしゃいますか? あれが見られるチャンネルが付いてるんですよ、このテレビ」という販促トークまで使えるようになりました。


これ、グーグルにとって、めちゃ美味しくない?


日本だけではありません。中国はユーチューブの閲覧を厳しく制限しています。一部の知識階層や都市在住の若年者以外では、その存在を知らない地方在住者も多いのです。でも今回のビデオ流出で、少なくとも彼らの一部は「そういうものがあるらしい」と知ることになったでしょう。

中国政府と確執を続けるグーグルにとって、youtubeに中国関連の価値ある映像が投稿される意義は斯くも重要です。映像が投稿されたメディアが中国のオリジナルサイトや他のSNSなどであったとしたら、それらの宣伝効果は莫大です。


じゃあ、もっとも損をしたのは?

わざわざ紙面の多くを割いて「世の中にはユーチューブと言うものがありまして、そこでは結構すごい映像が見られるんですよ。詳しく説明しますとユーチューブと言うのはですね・・」などと、グーグルの宣伝やネットメディアの使い方説明書みたいな文章を大量に報道させられている既存メディアこそ、今回の騒動の最大のルーザーじゃないの? とちきりんには思えます。

同じタイミングでテレビ取材を断り続ける小沢さんがニコニコ動画でインタビューを受けました。

テレビや新聞はその様子を報じるしかありません。でもこれも一歩進んで、「民主党本部の事務室に保管してあった“小沢さんの独占インタビューテープ”がニコニコ動画に流出!」という事件だったら、新聞やテレビは「ニコニコ動画とは・・・」という説明記事を書くはめに陥ったはず。


そういうことが意図的に仕掛けられるかどうかは別として、こういう遊びはなかなかおもしろいかも。ネットメディアが既存メディアに「無料で宣伝してもらう」ことが可能になるんですから。

また、ひと昔前ならこうした情報は新聞社や雑誌社にもちこまれていたでしょう。

人々が今、どのメディアを「最も影響のあるメディア」として見始めているのかについても明確に示された事件だったと思います。今回は新聞もテレビも「ネットではこんな情報が報道されています!」と“報道”する二次メディアになってしまっているのですから。



まとめると今回のビデオ流出で、

・一番得をしたのはグーグル先生

・一番損をしたのは、既存メディア

・そんなことは関係なくどうせアウトなのは、菅政権

・グーグルも日本もウザイぜ、と思っているのが中国政府


そんじゃーねー。

2010-11-04 自分で考え始めた若者たち

最近の若い人は本当に偉いよね。今回ドラフトで日本ハムが交渉権を得た早大の斎藤佑樹投手。甲子園での駒大苫小牧高、田中将大投手(当時)との投げあいを覚えている人も多いはず。その相手の田中まーくんは既にWBCも経験し、プロとして着々と経験と実績を積みつつある。だからといって斉藤投手が大学進学を後悔したり、焦ったりしているわけではないでしょう。

ちきりんが偉いと思うのは、彼らが「自分で人生を選んでいる感」があることだ。


高校を卒業した時、直接プロに行くのか、大学を経てからプロに行くのか、ふたりには迷いがなかった(ように見えた)。まーくんは最初からプロに行くに決まってるだろ、的な闘志をみなぎらせていたし、斉藤選手(なんとか王子だっけ・・)は「学生生活も楽しみたい」という意思が明確だった。

既に着々と英語の勉強をしているまーくんに対し、日本に残ると明言し続けるダルビッシュ投手にも同じことを感じる。将来意見が変わるにしろ、彼からも「自分で考えている」雰囲気が伝わってくる。「みんなが行くから俺も大リーグ」ではないのだ。


ゴルフの石川遼君が高校の途中でプロになる、でも高校は卒業する、と決めたこととか、宮里藍ちゃんがあのタイミングでアメリカで勝負すると決めたこととか、みんな若いのに「自分の人生を、自分で決めている」というのが、すごくクリアに伝わってくる。

あれだけの才能があれば、そりゃーなんでも好きなことができるでしょ、と思う人もいるのかもしれない。でも、ちきりんは反対だと思ってる。

才能があればあるほど選択肢はたくさんある。才能があればあるほどいろんな人が寄ってたかって(ありがたい)アドバイスをしにやってくる。その中で、自分が本当に進みたい道を“意識”するのは簡単なことじゃない。なんの才能もなくて道がひとつしかなければ、むしろそのほうが道の選択は楽でしょう。


ちなみに、この「若い子が自分で人生を選び始めている」のは、天才的な資質に恵まれたスポーツ選手だけじゃない。就職活動をする普通の大学生だって、ちきりんが就職活動をした頃みたいな、のーてんきな学生はどんどん減っている。不況云々もあるけれどそれだけじゃない。

「自分で考える」という人が増えてきていることが、一番大きな違いだ。


ちきりんの頃なんて「いけるところで一番いい大学にいく」「いける会社で一番人気の企業に行く」以外の選択肢を考えていた学生なんてほんとに少なかった。100人に一人とかの割合だったと思う。相当「変な奴だな、あいつ」って感じだった。

ちきりん感覚だと、今は100人に10人くらいが自分で考えてる。これが30人になったら、マジですごい。


今と昔の一番大きな違いは「大人になる時期が早くなった」ということだ。そして、その背景には圧倒的に多くの情報に小さい頃から触れられるようになったことがある。

昔は情報がないから、子供は周囲の大人のいうことを“大人が言っている”という理由でもって自動的に正しいことだと思っていた。周囲の大人のレベルを判定するための情報がなかったからだ。子供からみると周囲の大人たちは、“どんな大人であれ”世の中がわかっている人、に見えていた。


でも、マスコミもネットも含め、今は子供にも世界の情報が直接的に大量に手にいれられるようになった。だから、中学校や高校でそういう情報に触れた子達が、自分で判断するようになっている。「僕の周りの大人の人たちが言ってることって、どうなのかな・・」と気が付くようになっている。

そうすると「世界で勝負します!」とか「中退します!」とか「いえ、僕は大学に行きます。プロはその後でいい。」とか、判断できるようになる。


子供は子供らしく、という方針の人もいるだろう。それはそれで反対しない。でも、ちきりんとしては、子供が大人になる時期が早まって、その子らが早期から自分で判断をし始めるのは、すごく大きな可能性をその子自身に開くことだと感じてる。

たまたま“ぼんくらな大人”に囲まれて育ったために、それが世の中の大人な判断なのだと(長らく)信じて育ってしまったらかわいそうでしょ。


大人のアドバイスをよく聞く子では、過去の中で育ってきた大人を超えられない。

子供らに自分で判断させたほうがいい。

そのほうが圧倒的に正しいよ、きっと。



そんじゃーねー

2010-11-03 あらたな新聞の効用

会社にいかなくなって毎日が何曜日かよくわからない。日付もよくわからないのだが、ブログの「記事を書く」というボタンをクリックすると、記事を書く画面とその日の日付がでてくるので、それをみて「ああ、○日かあ」とわかる。でも、そこには曜日は表示されないのよね。

と、高齢一人暮らしの人に言ってみたら「だから新聞をとっているの」といわれた。なるほど、新聞てそういう意味があるのね。と思っていたら、続けて言われた。「それに新聞をとっていると、孤独死した時にある程度の日数で見つけてもらえるしね」と。

おー、その効用は大きそう。たしかに毎日新聞を取り入れている人が、ぱったりと新聞をポストからとりいれなくなったら1週間もしないうちに新聞配達の人→管理人、もしくは警察、って感じで連絡がいきそうだ。

そういう用途で考えると月に4000円は悪くない。たいていのセキュリティシステムや高齢者用通報システムってのは月額それくらいはしてそうだもんね。機器設備の設置などが必要なセキュリティシステムに申し込むより新聞のほうが手軽だし。


新聞社も開き直ってその辺を営業トークに使ったらどうだろう?「田舎の親御さんに新聞を購読してもらいましょう!なにかの時に3日、新聞がとりいれられなかったらあらかじめお預かりしておいたあなたの電話番号にご連絡いたします!」みたいな。


広告は、こんな感じ

新聞購読は安心のしるし!

・日付連絡機能と

・孤独死早期発見機能で、

月たったの4000円!


でも、今のロスジェネ&それ以下の年代の場合、自分が高齢者になった時、宅配する新聞社が残ってない可能性もあるでしょ。でも大丈夫、その頃になれば「毎日、市役所からメールが届く」みたいなことになってると思う。


「生きてますか?」

ってなメールが。


で、その下には

「生きてる」

「なんとか生きてる」

「ハラ減った」というボタン。


「死んでる」なんてボタンはありません。そんなんクリックされても絶対いたずらなので。あと、「ハラ減った」を押しても助けにきてくれるわけではないです。「まだまだ余裕あるな」って判断されるだけ。

テキストだけだと味気ないなら、アニメでキャラを選んで、自分が選んだ娘(もしくはイケメンキャラ)が「今日も生きてる?」とかかわいい声で聞いてくれる、というバージョンもあり。その場合は月300円の追加料金が発生します。


で、毎日そのメールに返信する。市役所はその返信を毎日チェックする。クリックされなくなったら(その頃にはすっかりスマートグリッド化されている)電気や水道の使用をチェックして「ありゃ、メール返信も止まったし、水道も電気も使われない・・」となると、誰かを派遣して孤独死してないか調べにいく、みたいなね。

もちろん調べにくるのは「市役所が雇った非正規雇用の職員」です。その頃には既に人口の7割くらいが非正規雇用なので。


あと、「弁当毎日宅配」とかも同じような機能として使える。セブンイレブンとか最近は高齢者向けにいろいろ工夫やCMを始めてるけど、「毎日一食はセブンイレブンで受け取る」(もしくは宅配する)、お金は代引きか月ぎめで(でも引き落としではなく)払ってもらうというような契約をしていれば、突然受け取りに来なくなったり、宅配時に応答しなくなったら、なんらか対応が必要になる。

てか、コンビニだと市役所や新聞社より商売っ気があるから、動きがとまった時の通報だけでなく、いろんな付加価値をくっつけて料金体系を整えたりするんじゃないかな。そしてヤマト運輸や(ヤマト運輸が新サービスを始めると内容はなんであれ必ず真似をする)郵便局も同じようなサービスを始めるかもだ。そしたら田舎にも行き届く。


親と子供夫婦が同居するケースは急激に減っているし、配偶者を亡くしてからも子供と同居したり施設に入らず自宅で暮らす高齢者も増えている。離婚・未婚で単身の人も増える。高齢一人暮らしは急速に増えるだろう。

今は民生委員が回っていたり、マンションの管理人が適宜気にかけたりしてるみたいだけど、そんなので追いつくはずがない。というわけで、このあたりのビジネスは結構流行るだろうとちきりんは睨んでる。


とりあえず新聞にとっては、「あらたな生きる道」が見つかってよかったじゃん。


そんじゃーねー

2010-11-02 変わる

六本木ミッドタウンに行ったら入り口に中国語の案内板が新設されていた。にわか作りの簡単な立て看板で急遽作ったという感じ。各フロアの簡単な説明と銀聯カードのマークが書いてある。その後で地下にオープンしたユニクロをのぞいたら、まだ少ないけど確かに中国人のお客さんも来ていた。

が、中国人買い物客といえば銀座です。最近の銀座はほんと中国の人が多い。デパートやブティックで買い物をしてる人、店員と話してる人、ショーウインドウを見ながら歩いてる人、エスカレーターやエレベーターですれ違う人、あちこちから中国語が聞こえてくる。

店側も中国語表記を大幅に増やしているし、「中国語が話せます」と名札を付けた店員さんが熱心に商品説明をしている。

改装を終えたばかりの銀座三越のエスカレーター脇、休憩用のソファ前に小さなテーブルがある。そこにおいてある案内板には、英語で“Please do not eat food here.”と書いてあり、加えて中国語でおそらくそれと同じ意味のことが書いてある。日本語はなし。そりゃそうよね。日本語が読める人は、こんなとこで弁当拡げたりしないし、いても口頭で「お客様、恐れ入りますが・・」と話しかければいい。


それに、相当高級なブティックでも、つるしてある婦人服にはヒモが通され始めた。盗難防止というより勝手に試着されるのを防止するためでしょう。ユニクロならともかく、こんな高級ブティックで店員に声もかけず、何十万円もするジャケットをその場で試着しちゃう人がいる(現れた)ってことだ。

と、まあいろいろ工夫をしながらも、銀座は中国からの観光客なしには成り立たないエリアになりつつある。反対に、だからこそ平日なのにすごい活気なのだ。「なにここ?不況の国??」っていうくらい人が溢れてる。


20年くらい前にパリのシャンゼリゼを歩いた時、外人ばっかだなーと思いました。アジア人は日本人だけですが、西洋人もみなガイドブックやカメラを抱えて歩いてた。カフェやレストランではドイツ語や英語やその他にも明らかにフレンチではない言葉が飛び交っていた。

当時からシャンゼリゼは「フランス人の街」なんかではなかった。通りを行きかう人の半分以上が世界各国からの観光客だった。NYの5番街も同じ。ビジネス街が近くにあるからニューヨーカーも歩いてはいるけれど、「ゆっくり歩いている人」はみんな世界あちこちからの観光客だ。

つまり世界大都市のメインストリートは、その国の人のものではないってこと。そして、銀座もいよいよ日本人の街じゃなくなりつつある。世界のメインストリートの仲間入りをする銀座。


今は、英語と中国語しか書かれていない案内板の言葉は「ここでモノを食うな!」です。でも、「こちら10%引きです!」と英語と中国語だけで書かれたボードが近いうちに銀座に現れても、ちきりんは驚かない。


秋葉原も同じだけど、生き残る街というのは、変わることを怖れないし、寧ろ、積極的に変わろうとする。変わるからこそ生き残れる。

この前、「金沢がすばらしかった」と書いた。あそこだって加賀百万石の遺産はもちろんすばらしいけど、金沢21世紀美術館を作らなかったら全く話は違っていた。変わろうとしたから魅力がぐっと増した。

パリだってエッフェル塔ができた時もルーブルに巨大なガラスピラミッドを設置した時も、「悪趣味すぎ」とパリっ子に非難された。でも、変わらない都市に未来はない。

金沢に行った時は、小松空港行きの飛行機の便数が多く、しかも搭乗率も高くて驚いた。後から「新幹線がくるのは4年後」と聞いた。4年後には確実に小松空港は危機に陥る。それがわかっていても変わらないかもしれないし、変わるかもしれない。


変わりたいけど、変れない。

変りたくないけど、変わらざるを得ない。

いろいろあるけど、結果としては「変る人だけが生き残る」


そんじゃーね。