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Chikirinの日記 このページをアンテナに追加

2010-12-02 個人情報ロンダリング

自宅にポスティングされていた広告。企業名は「プロダクトダイレクト」。封筒の中には両面印刷の資料一枚と返信用封筒。


資料の表面が下記↓資料に書いてあるラッキーナンバーが当選したら1千万円差し上げます!とのこと。

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上記のラッキーナンバーをお送りいただき、その番号が私どもの顧問弁護士による厳重な監視セキュリティーの下で保管されている当選番号と合致していることが確認されれば、当選賞金1千万円全額を無条件にお支払いすることを保証します。

ここまでなら「でた!」って感じなのですが、興味を引いたのは裏面に奇妙なモノが載っていたから。


裏面はこちら。ガーデン用カメラの説明です。花の生育を記録するカメラらしい。

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で、返送する部分にはチェックボックスがあり、印をつけて返送してください、とのこと。文言は下記。なにに「参加します」なのかよくわからないけど、本文のママです。

□参加します。私の番号と貴社の顧問弁護士が厳重に保管している公式当選番号を比べて下さい。私のラッキーナンバーが当選している場合は、一千万円を支払うために私に連絡してください。


また、下のいずれかを選んで印をつけてください。(どちらを選んでも無料抽選には影響しません。)

□興味があります。 ガーデン用カメラに興味があります。詳しい資料を送ってください。

□興味がありません。 ガーデン用カメラには興味がありません。資料は要りませんので現金一千万円に当選しているかどうかだけを確認してください。


なんか謎でしょ?「欲の皮が突っ張った人の名簿」を作りたいだけなら「一千万円当たってるかもしれないから住所と氏名を書いて返送してね」だけでいいはず。なんでこんな大半の人が関心をもたないであろう商品を紹介し、わざわざ関心の有無まで聞くのかな・・・ってのがよくわからない。


封筒の裏面がこれ。まるで銀行や役所から来た封筒の文言みたい。

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さてこのチラシの一番下にはずいぶんと小さな字で注意書きが書いてあり、その中には・・。


個人情報の使用承認について:この申し込みを利用した者(広告の受取人)は、次に掲げる事項について同意するものとする。


広告主は、広告の受取人が提供した情報を、商品の情報提供と商品の発送、アフターサービスの為に使用し、また、通信販売によるあらゆる新しい商品や新しいサービスの提供の為に使用する。


さらに、広告の受取人は、広告の受取人が提供した個人情報が第三者に提供される場合があり、その場合に当該情報に基づき第三者が受取人の興味がありそうな商品やサービスを紹介することに同意する


事実上「誰にでも」申し込んできた人の住所氏名情報を渡せるようになってます。ここで浮かび上がるのは、これは単なる「欲の皮が突っ張った人の名簿を作って、変なモノを買わせたい」という意図だけじゃないんだな、ということ。

これって「誰にでも合法的に譲渡できる個人情報リスト」を作るビジネスなんですよね。本人が「誰にでも私の情報をだしてもいいですよ」と承認してるわけだから。


これにより、どんな会社であれ、堂々とこの名簿を購入(利用)することができるようになる。昔は名簿屋ってのがいて、彼らは大学の卒業名簿や会社の電話帳、懸賞やキャンペーンに応募してきた人の葉書の束などを手に入れて名簿を作って売ってました。

でも今はそんなのを買って(企業が販促に利用したら)すぐに個人情報保護法違反になってしまう。だから企業側としてはなんとか「正当な方法で集められた個人情報を手に入れる必要がある」わけで、それを手伝おう(利用して稼ごう)というのが、この会社のやってるビジネスのように思える。

たとえば皆さんがなんかの仕事をしていて、営業をかけるために、買ってくれそうな人の名簿が欲しい。でも違法なことはしたくない、というまじめな会社だとしましょう。このチラシで集まった情報を売ってくれるといわれても「えー、いいのかな、こんな個人情報もらって」と思うでしょ。

でも、いったんこのチラシと情報が切り離されて、上記のような個人情報の使用承認文だけが名簿に添付され、「この名簿に掲載されている方からは、個人情報使用について下記のような合意を頂いております」ってなってたら、それなりにまともな会社でもこの名簿を買うかもしれない(もしくは、DM発送を委託するんじゃないか)、と思いません?


つまり、ひとことでいえば「個人情報ロンダリング・ビジネス」なんだ、これ。と思った。


で、法律の解釈をすり抜けるためには、この紙が「なにかの広告」か「資料請求」である必要があるんじゃないかな。だから「ガーデン用カメラ」が登場するわけ。

誰も関心を持たない商品の広告部分には、「正しい名簿」の正当性を確保するためのなんらかの存在意義がある、という仮説。法律に詳しくないのでわかんないけど。


ふーん。


最近ネットのサービスでもこういうのがよくある。登録するとスパム営業メールが(もしくはフィッシングメールも?)山ほどくるんだと思われます。だいたい名簿屋さんは「相談相手がいない高齢者」のリストが欲しいので、そういうサイトは「会員制で高齢者のコミュニティを作りましょうね!」みたいにうたっているのが多い。

でもあれだとメールアドレス以外は嘘を書く人も多いし、「訪問販売」をしたい会社はやっぱり住所情報が欲しいんだよね。


ふーん


というわけで、とりあえず、

ネットのサイトに登録する際 → 利用規約の文章に「個人情報」で検索をかけて、最低でもそこだけは読んでから「同意する」をクリックしましょう。(他に「解約の方法」「契約解除」も検索すると尚よし)

チラシや葉書、コンビニなどでやってるキャンペーンカードに住所を書く際 → まずは最も小さな文字の部分をみましょう。そこに「個人情報」という文字を探しましょう。

一般的には「でかい字で書いてあることは業者にとって大事なこと、小さな字で書いてある部分が消費者にとって大事なこと」と覚えておけばOKです。


あと、「抽選で(ひとりに)一千万円が当たる!」だとすぐに「詐欺だな」と思う人でも、「抽選で10万円が100人に当たります!」だと住所氏名を書いてせっせと応募したりするけど、個人情報を守れるのは自分だけです。“無用な懸賞応募”とか、ほんと気をつけましょう。


そんじゃーね。



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