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Chikirinの日記 RSSフィード

2010-12-18 仕事の4分類:成長・支援・維持・再生

仕事には、いろんな分け方があります。業種で分けたり、大企業、中小企業、スタートアップ、と分けたり、もしくは営業、開発、企画、財務など職種で分ける方法もあるでしょう。

ちきりんが「これも仕事を選ぶ時に役立ちそう」と思っているのが、下記の4つにわける方法です。

1.成長の仕事

2.支援の仕事

3.維持運営の仕事

4.再生の仕事


成長の仕事とは、新しいビジネスを立ち上げる、立ち上がって間もない仕事を軌道に乗せる、伸び盛りの分野で業容を拡大する、などの仕事です。

グルーポンやオンライン英会話など新しい業態のビジネス、モバイルやソーシャルゲーム、SNSなど急成長分野、高齢化に着目して伸びはじめたビジネスや、中国やインドなど高成長国を担当する場合も成長系の仕事です。


2番目の支援の仕事。典型的なのはプロフェッショナルサービスと呼ばれる弁護士、会計士、コンサルティング、投資銀行やベンチャーキャピタルの仕事です。マーケティングやPRの支援企業もありますね。個人で支援の仕事をしている人も多いです。


3番目の維持と運営の仕事。仕事の数としてはこれが一番多いです。公務員の大半はそうだし、大企業の大半の仕事もこれです。

維持するものはふたつあり、ひとつが定番のオペレーション、もうひとつが組織自体です。ずっと長く行われているビジネスは普通に回していくだけでも結構な人数が必要だし、巨大組織や公的機関では「組織の維持のための仕事」もたくさん存在します。


4番目の仕事が再生です。“事業再生”とか“ターンアラウンド”と呼ばれます。

主に「再生専門ファンド」や一部のプライベイトエクィティファンドがなどが担当しますが、ファンド以外でも、大メーカーや小売店の中には、不良店舗や不良ビジネスの再生を担当する部門や特別チームが存在するし、大組織に作られる“○○改革チーム”もこの仕事をします。

また、支援の仕事である弁護士や会計士、コンサルティング会社にも(あくまで仕事は「支援の仕事」ですが)この分野を専門とする人や事務所があります。


★★★


この4つは同じ職種であっても、すごく違う仕事です。たとえ同じ営業職、開発職、財務の担当や採用の担当であっても、自分が「成長分野」で働いているのか、それとも「維持運営分野」で働いているのか、によって日々の仕事は全く異なります。

成長分野で働いている人には、営業だろうと開発だろうと人事だろうと財務だろうと、「成長するぜ!」系の仕事のやり方が求められます。

朝と夕方で指示や目的が変わったり、少々細かい点が詰まっていなくてもどんどん前に進めたり、また意思決定も行動も上司の決裁などまたず現場でスピーディに行うなど、成長分野に共通する仕事のやり方があるからです。

加えて、4つの分野では学べること、得られる経験の種類や質も違います。求められる資質や能力、さらに個々人にどれが合っているか、という適性も違います。

維持運営の仕事が合っている人、成長の仕事が合っている人、再生の仕事が合っている人、というのは違うタイプの人なのです。


間違えない方がいいと思うのは、「オレは頑張るぜ!」系のエネルギーのある人の仕事選択です。こういう人は大抵「維持運営の仕事」を避けて就職(転職)活動をします。でも、残りの3つの仕事の区別がついてないことがあります。

「成長の仕事」をするのと、「成長の支援をする仕事」は全く違う仕事だし、「成長の仕事」と「再生の仕事」は180度違う仕事です。成長の仕事とはゼロや10を100にする仕事であり、再生の仕事は-50をゼロに近づけたり、10にもっていく仕事です。頭の使い方、時間の使い方、判断のよりどころなど、すべてが違います。


30代半ばまでの自分の生き方を考える時代に、この4つのうちどれを経験しておくのか、よく考えた方がいいです。また、30代半ば以降の「自分の人生の中心となる仕事」を選ぶ際にも、人生の時間をこの4つのうちどれに使いたいか?よく考えた方がいいです。

再生や支援の仕事をおもしろいと感じる人もいるし、「他社の支援」や「ゼロを目標にする再生」なんて、何がおもしろいのか全然理解できない、という人もいます。

あと、「オレは何かを成し遂げたい!」と思うなら、とりあえず「成長の仕事」に携わらないと話になりません。支援や再生は年をとってからでもできます。まちがえないよーに。


そんじゃーね!


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