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Chikirinの日記 RSSフィード

2011-02-08 永田洋子氏 死亡

永田洋子氏が亡くなった。2011年2月5日夜、東京拘置所で享年65歳だって。ここ1年くらい危篤だと言われていたので驚きはないけれど。


「それ誰?」という人はこちらでもどうぞ。

Wikipedia 永田洋子


ちきりんはこの事件にものすごく興味があって、彼女が逮捕されてから出した本、関係者の坂口弘氏はじめ他のメンバーが出した本など、連合赤軍関係者が出した本は大半を読んでいる。

何がこういう行動を引き起こすのか、個人の資質や適性の問題なのか、時代と思想の問題なのか、それとも構造的に不可避ななにかの力ためにそういう行動に追い込まれたのか。興味は尽きないんだけど、いくら読んでも全然わかりません。

周りの人の言い方では「個人の資質論」が多いんだけど、ややお手軽な結論のような気もする。永田洋子と私は、根本的に何か違うのか、状況が同じだったら私も同じことをした可能性があるのか。断言できない。



彼女の本。余りに身勝手な論理展開で、被害者関係者はやりきれないだろうと思います。人を殺すということに、こんなに淡々としてていいのか、というのは衝撃。

十六の墓標 上―炎と死の青春

十六の墓標 上―炎と死の青春


元夫で同志の坂口氏の著書。この人のほうがやや客観的かな。こんな弱い人間がこんなことするのね、と思った。というか、弱いからこんなことになっちゃったんでしょうが。

あさま山荘1972〈上〉

あさま山荘1972〈上〉



彼女は上記の本の中で、指導者だった川島豪(当時も妻帯者)にレイプされた経験にも触れている。でもその後も川島氏を指導者として活動を続けている。

坂口弘氏とは夫婦だったのだけど、それも「革命に向けての活動のためには夫婦として同志となることが望ましい」的な理屈が展開される。

何人もの同志をリンチで殺害して、最後のほうは坂口氏さえその標的になりつつあった。そしたら当時のリーダー格だった森恒夫と関係を持ち、「坂口と離婚して森と結ばれることが革命のためには必要」云々な理屈になる。


こういうことから思うのは「感情より理屈を優先したらアカンよね」ということです。

普通、自分をレイプしたオヤジと一緒に革命なんか目指す?怒って暴露するか、奥さんにいいつけるか、誰にも知られたくないなら逃げてしまえばいいでしょ。(警察は“権力”だから想定外)

坂口氏と結婚するのだって好きか嫌いかの問題だし、森氏とのことだって単なる心変わりに過ぎない。それをイチイチ「革命のためには結婚するべき・離婚するべき」みたいな話にするのは、「私は彼が好きだから結婚したい!」といえないからだよね。


でも、この場合は理屈が「革命のため」だから皆「変だよ」とわかるけど、実は「感情の赴くままに行動することは低俗なことで、理屈に基づいて行動するのが正しいのだ」というトラップは、誰の心にも起こりえるものだよね。

実際、同じような屁理屈で感情を肯定したり否定する人はたくさんいる。というか、感情を“よくないもの”と思っている人は、理屈によって自分を正当化するというワナにはまりがち。



覚えておきましょう。

たいていの場合、感情は理屈より圧倒的に正しい。

だからそのふたつに矛盾を感じたら、迷わず感情に沿って生きるべき。



そんじゃーね