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Chikirinの日記 RSSフィード

2012-07-03 ガイドブック以外の一冊、それが重要

5月中旬に出版した『社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう!』、おかげさまで多くの方に読んで頂き、書評ブログや推薦コピー、感想ツイートもあれこれ頂きました。とても嬉しいです。ありがとうございます。

あの本を読んで「観光もグルメもお買い物も楽しいけど、それに加えて、自分も社会派っぽい旅行をしてみたい!」と思われた方にお勧めなのが、「海外を訪ねる前に、その国を舞台にした本を“ガイドブック以外に1冊”でいいから読んでいく」という方法です。

なんの本でもいいんです。政治や経済に関する難しい本である必要はなく、エンタメ色の強い小説で充分です。それでもガイドブックだけ読んでいくのとは、視点に雲泥の差がでます。見えるものが違ってくるのです。もちろん先におもしろい本と出会い、それがきっかけでその国に旅行する、というのもいいと思います。

私の場合、働いている頃は本を事前に読む時間がなかったので、行く国に関する本を先に買っておき、旅行直前にカバンに放り込んで、行きの飛行機の中で読んだりもしてました。それくらい直前でもいいのです。


というわけで、今日は「これ読んで、ここに行くと、全然違う景色が脳内に拡がるよ!」という本をいくつかご紹介したいと思います。



まずはいつもお勧めしているコレ。

ワイルド・ソウル〈上〉 (新潮文庫)

ワイルド・ソウル〈上〉 (新潮文庫)

ワイルド・ソウル〈下〉 (新潮文庫)

ワイルド・ソウル〈下〉 (新潮文庫)

日系ブラジル移民問題を正面から扱いながらも、皮肉たっぷりの楽しい文章で、サスペンス&ロマンスと、エンタメとしても秀逸な社会派小説です。私はコレを読んで、ブラジルに行こうと即決しました! おもしろすぎて一気に読めちゃいます。



完訳 紫禁城の黄昏(上) (祥伝社黄金文庫)

完訳 紫禁城の黄昏(上) (祥伝社黄金文庫)

完訳 紫禁城の黄昏(下) (祥伝社黄金文庫)

完訳 紫禁城の黄昏(下) (祥伝社黄金文庫)

中国、北京に行く予定があるならぜひこれを読んでいきましょう。清朝のラストエンペラー、溥儀に世界を教えた英国人家庭教師が、中国最後の皇帝の哀しくも壮絶な人生を描写したノンフィクションです。実話だなんてちょっと信じがたいですけど。これを読んで訪れれば、紫禁城の本殿、正面広場に立った時、胸が熱くなるような感慨を味わうことができるでしょう。



塩野七生『ローマ人の物語』スペシャル・ガイドブック (新潮文庫)

塩野七生『ローマ人の物語』スペシャル・ガイドブック (新潮文庫)

塩野さんの大長編「ローマ人の物語」を全部読むのはちょっと大変ですが、とりあえずはコレ一冊でもかなり俯瞰できます。イタリアはもちろん、トルコ、ギリシャ、エジプトなど含め、地中海沿岸のヨーロッパ、アフリカ諸国など、古代ローマ帝国エリアに旅行する人にお勧め。美術館や遺跡観光でも、一味違う臨場感や想像力が得られるようになります。



ハプスブルク家 (講談社現代新書)

ハプスブルク家 (講談社現代新書)

ウイーンを中心に約700年も欧州を支配したハプスブルグ家とは何だったのか、どうやってそんな強大な権力を手に入れたのか? ウィーンを訪れる方はもちろん、スペイン、フランスに行かれる方にもお勧め。王族&貴族時代の政治や権力、そのネットワークなど、当時の権力者一族の“力の根幹”が理解できます。



チェ・ゲバラ伝

チェ・ゲバラ伝

こんなカッコイイ人が実在したなんてびっくりしますよー! これぞ革命家。私はこれを読んでキューバのゲバラ記念館までいっちゃいました。立派な施設なのに誰もいなくて驚いたよ。



ベトナム戦記 (朝日文庫)

ベトナム戦記 (朝日文庫)

戦争とはどういうものか、生きるということ、死に直面するとはどういうことなのか。ひりひりするような従軍記です。今はとても平和になったベトナムに、雑貨を買いに、エステやグルメを楽しみに行くのもいいけれど、その前に一度これを読んでみましょう。ベトナムが全然違う国に見えてくるはず。



アメリカの経済支配者たち (集英社新書)

アメリカの経済支配者たち (集英社新書)

アメリカの大財閥の成り立ちとその力に驚愕します。権力と資金・・民主主義とかアメリカンドリームとはちょっと異なるアメリカの一面が垣間見れます。NYやシカゴ、ボストン、ロスなど大都市に行かれる方、美術館巡りの好きな方にもお勧め。



大航海時代のロマンが、海底の沈没船から浮かび上がります。人類はどうやって世界を発見したのか、という物語。大航海時代って、旅をすることの原点だったんだと、この本を読んで理解しました。読むとあちこち行きたい場所が増えます。私はポルトガルとかスペインにもう一度行きたくなりました。



韓国大統領列伝―権力者の栄華と転落 (中公新書)

韓国大統領列伝―権力者の栄華と転落 (中公新書)

韓国って、つい少し前までこんな壮絶な国だったんだんだよね。びっくり。韓流にハマる前に知っておきたい、お隣の国の歴史と政治です。読んでいると、日本の政治が「子供の遊び」のように思えてきます。



二つの祖国 第1巻 (新潮文庫 や 5-45)

二つの祖国 第1巻 (新潮文庫 や 5-45)

二つの祖国 第2巻 (新潮文庫 や 5-46)

二つの祖国 第2巻 (新潮文庫 や 5-46)

これも凄い本ですよね。カリフォルニアに移民した日系人が、日米開戦で放り込まれた壮絶な運命、そして、アメリカ人として生まれた(DNA的には完全に日本人の)日系二世が日米戦争の中で担わされた役割とは? 国家と個人の関係を深く考えされられます。シリコンバレーだけではない、カリフォルニアと日本の歴史。グローバル市民なんてありえない。いったんコトが起こったら、私たちは常に「お前は何人だ?」と問われる世界に生きているのです。。


他にもいろいろありますが、とりあえずこの辺で。それらの国に旅行した時に、風景がまったく違って見える貴重な体験を与えてくれた本ばかり選んでみました。

夏休みや秋の旅行シーズン、もしくは来年以降の旅行に備えて、みなさんもぜひご一読を。


本を読もう! そして旅にでよう!


社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう!

社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう!


そんじゃーねー!