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2013-02-27 いつまで働くの、みんな・・・?

去年の8月に成立して、今年の4月1日からいよいよ施行される「改正・高齢者等の雇用の安定等に関する法律」(既存の法律の一部改正)。 成立した時も話題になってたけど、これってほんとにエグイよね。

週刊 東洋経済 2013年 1/26号 [雑誌]

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簡単に言えば、これからは正式に「定年を60歳から65歳に延長します」ってことなんだけど、それだけでなく、

・「希望する全員を65歳まで雇い続ける必要がある」とか、

・「グループ会社にも同じ仕組みを適用しろ」=子会社はもちろん、関連会社に社員を移しても義務を逃れられない

・「義務を守らない会社名は公表する」

などと、めっちゃ気合が入ってる。


65歳まで、グループ会社の社員も含めて全員雇えなんて、それなりに強く言わないと企業も従わないと考えたんだろうけど、高齢者を多く抱える大企業はマジ大変でしょう。

65歳って、元気な人は元気だけど、気は若くても既にまったく生産性が上がらなくなってる人も多いからね。彼らも含め“全員”雇い続けるってマジ大変。職場が高齢者だらけになっちゃう。


それにしてもコレ、ほんとにみんな嬉しいの?

ちきりん的には、ほとんど「誰得?」(誰が得するの?)って感じの法律改正なんですけど。


ちなみに、定年を完全に65歳にするまでの経過措置が12年間あるので、12年後に65歳になる人=今、53歳以下の人はみんな65歳定年です。

今、53歳以下の人が65歳定年・・・ということは、今30歳くらいの人の定年年齢は? さらに今、小学生くらいの子供の定年は何歳くらいになるんだろう?


すでに厚労省は「70歳まで働ける社会へ!」という運動を数年前から始めてます。→ これとか衝撃的でしょ?

このままいくと・・

23歳で就職して65歳まで働くだけでも42年間(←今53歳以下の人はコレ確定)

70歳までなら47年間(←今、30歳以下だと、たぶんコレ)

75歳までだと52年間(←今、小学生くらい以下の方はこのあたりまで・・)

働くことになるんじゃないかな。


半世紀を超えて働くとか、すごくない?


この法律に関しては、高齢者の雇用を守るために若者が新規採用されなくなるとか、定年が伸びても生涯賃金が上がらないよう賃金カーブが変更されるため、30代、40代の人の給与が上がらなくなる、などの問題が指摘されてます。

確かにこれから大企業は本当に大変になる。ここ20年以内くらいの間に起業・急成長してて、高齢社員が少ない若い企業との負担感の差(財務上の足かせの差)は、めちゃ大きい。

そう考えると、「年金制度は若い人に不利だからなくせ」とか言ってる人が大企業を目指すのって、笑えるよね。それって自分から希望して年金制度に加入してる行為ですよ・・。


でもちきりん的にはそんなことより、

そんな長く働く人生ってどうよ?

ってことのほうがゾッとするんだよね。

今50歳の人は、この法律って本当にうれしいの? 今若い人は、自分が65歳まで働けることになって嬉しい?



まっ、あたしには全く関係ないんだけど、40歳からまだ25年(下手したら30年!)も働くなんて、想像しただけでぞっとします。


そんじゃーね

改正高齢法早わかり

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2013-02-24 民主的な世界は超めんどくさい

みなさんよくご存じのとおり、民主的な世界というのは超めんどくさいです。

たとえば会社に新入社員が入ってきました。世の中のことなんもわかってないくせに口ばっかり達者で、なんやかんやと意味不明なことを言います。

こういう場合に先輩や上司が「なんもわかってない奴は黙ってろ!」と一喝できる職場は、上司にとってめっちゃ楽な会社です。

新入社員だってその場では悔しいでしょうが、1年もすれば当時の自分がどれほど未熟であり、わけのわからないことを言っていたかちゃんと理解します。

大半の日本企業はこうやって人を育てます。


でも、このやり方って民主的じゃないでしょ。封建的というか、権威的ですよね。

なんの理由も示さず、なぜ間違っているのかも説明せず、先輩だから上司だからというだけの理由で頭ごなしに「お前はなんもわかってないんだから、黙って俺の言うことを聞け、ばーろー」と言ってるわけで。


でも、もしもこの会社がそういう権威主義を許さない社風で、つまりすごい民主的で、たとえ先輩だろうと上司だろうと、新入社員が間違っている場合は、「なぜ間違っているのか」を懇切丁寧に説明しなければならないとしたら?

めっちゃめんどくさいでしょ。

なんの社会常識もない人に「あなたの考えがなぜ聞く必要もないくらい意味不明でオンボロなものなのか」イチから論理立てて説明するのって、手間がかかるしイライラするし、本当にめんどうな作業です。


そうなんです。民主的な世界って、めんどくさいんだよね。


選挙もたいがいめんどくさいでしょ。話し合いもめんどくさいでしょ。ネットとか気が狂いそうになるくらいめんどくさいでしょ。


話が通じる人だけの世界で生きていきたし、

そうじゃない人は適当にあしらって関わらないようにしたいし、

アホな人には「あほか」と言える世界に住みたい。


そんなんじゃ世界が狭くなるし、視野も狭まるって?


いいんです!


狭い世界で楽しく生きたい。視野なんて狭くて結構。民主的な世界なんてくそくらえ。



へっ? 前回のブログと反対のこと言ってるじゃないかって? 民主的な世界とそうじゃないのと、どっちがいいと思ってるんだって?


そんなことは・・・

自分のアタマで考えよう

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(キンドル版もあるよ!)


そんじゃーね!

2013-02-21 ネットは世の中を超民主的にする

インターネットというのは、つくづく“民主的”だなあと感じます。

たとえば私が留学準備をしていた90年代初頭、アメリカの大学院の情報を得ようと思えば、ファックスや手紙を出してリクエストし、大学案内のパンフレットを郵送してもらう必要がありました。願書の取り寄せも同じです。

しかも資料は有料なので、為替小切手などを同封する必要があり、そのためには都心の銀行窓口まで出むかねばなりません。加えて少額の為替小切手を作るのにも、法外と思える手数料をとられました。


たかだか願書を取り寄せる、学校案内を取り寄せるというだけの段階なのに、「どこに住んでいるか」、「お金に余裕があるか」ということが、大きな制約条件になりうるのです。

都心から離れた場所に住み、手数料や交通費さえ惜しいほどの経済状態にある人は、それだけですごく不利な立場だと感じさせられました。

英語でエッセイを書いたり、GMATの勉強をするのにも、いちいちお金がかかりました。英文エッセイへの個別フィードバックや、GMAT対策クラスを提供する留学予備校の授業料はバカ高く、おカネがないと準備も始められません。


さらに当時はネットワークや環境の格差も、必要なお金の額に直結していました。

周囲に留学経験のある先輩や家族がいれば、ちょっと質問すれば済むようなことでも、そういう人が周りにいない人は、いちいちお金を払って相談せねばなりません。まさに「ノウハウはお金で買うもの」だったのです。

だから、留学経験者の多い大学に通っていたり、親兄弟に留学経験者がいるという人は、スタートラインのところから、すごく有利だったと思います。


でもこういった状況は、ネットの普及と技術の進歩により、革命的に改善されました。今や田舎に住み、おカネがなくても、情報を手に入れるところまでは(ネット接続以外の)追加料金が一切かかりません。

どの大学を受けようか、入試にはどんな条件があるのか、だれでも平等に情報を得られます。入試対策に関しても、GMATやTOEFLの無料対策情報がネット上に溢れているし、英語の添削を無料でやってくれるサイトまで出てきました。英文履歴書のサンプルも、ググれば簡単に探せるでしょう。

ちょっとした質問ならtwitterや質問サイトでも回答が得られるし、留学経験者が身近にいなくても、ネット上で探すこともできます。

家族や知人に留学経験者がいない人や、都心に住んでいない人の不利さは、非常に小さなものになったのです。



今でも就活において地方の大学の出身者は、(その地方で就職したい人、できる人を除き、)大変なハンディを背負っています。

会社説明会の大半は大都市のみで行われ、先輩訪問だって気軽にはできません。でもそれらも、もっとネットを活用すれば、いくらでも改善できるはずです。


会社説明会が動画配信されたり、正式に申し込んだ人にはパスワードが与えられ、質疑応答にも遠隔参加できるようになれば、こういった不利さはかなり解消されます。

面接のために多大な交通費がかかっている人もいますが、一次・二次の面接であれば、今やスカイプでの面接でも十分に可能なはずです。

日本ではまだまだこれからかもしれませんが、私はこの問題も徐々に改善されていくだろうと信じています。冒頭に書いた私の話が、今の多くの人にとって「信じられない!」ことであるように、今の就活の様子もそのうち「信じられない!」世界になるでしょう。


このようにネット技術の進化は、世の中をどんどん民主的にします。

どこに生まれたかか、どの国籍として生まれたか、どういう経済状態の下で生まれたか、どんな家庭環境で育ったか、などによって生じる有利さ・不利さの格差を、どどんと縮小する。それが、ネットが起こしつつある民主化革命です。


インターネットのもたらした価値として、消費者に価格決定権が渡ったことや、誰でも発信者になれること、簡単格安に世界とつながれるようになったことなど、さまざまな点が言及されていますが、

私個人的には、「ネットは世の中をどんどん公平で民主的なものにしつつある」ということが、そのもっとも大きな価値だと感じます。


もっともっと民主的な世界に向けて!


そんじゃーね


2013-02-18 恵まれた人々、まとわりつく人々

今に始まったことではないけれど、才能にしろ財産にしろ、圧倒的に恵まれている人のところには、“いいコトと悪いこと”が、両面セットでやってきます。


華原朋美さんが(また)復帰したと芸能ニュースになっていたけど、絶頂であった1996年の紅白で I'm proud を熱唱してから17年、最初の“休養”からでも既に14年です。

その間、バラエティ番組でいじられたり、事務所を転々として復帰と休養を繰り返すなど、いろんな人が彼女に関わり続けました。

もしも彼女が何も持っていなければ、すなわち“利用価値”が無ければ、最初の挫折の後、普通に誰かと結婚して、穏やかに暮らしていたかもと思います。



でもそうは問屋が卸さない。世の中は、“利用価値“のある人を放っておきません。

集まってくる人の全員が心無い人たちだと言う気はありません。でも往々にして、そういう人の方が心地よい話をしてくれます。

ろくすっぽ社会経験もないまま、才能と運に恵まれて頂点に立つ快感を経験し、一気に突き落とされた若い女性に、それを見極めろと言う方が無理でしょう。


オセロの中島知子さんだって、テレビで人気がでてお金を持っていたからこそ、女性(自称)霊能者に目を付けられました。売れない芸人のままだったら、多額の貯金がなかったら、ああいう目には遭っていないはず。

今日、このエントリを書こうと思ったきっかけは、中森明菜さんが重い鬱病に苦しんでいるという記事を読んだことなのですが、彼女もデビュー当時、ほんとにかわいくて声がきれいで、歌もうまかった。

あれだけの才能に恵まれて、こんなことになってしまうなんて、めちゃくちゃもったいない。

と思うけど、実際は「才能に恵まれたからこそ、こんなことになってしまった」のでしょう。



前に、「狙う側の視点」でも書いたように、金持ちと貧乏人ではやばい世界に引き込まれる確率が全く違います。

振り込め詐欺だって、被害に遭っているのはお金持ちばかりです。

狙う方も馬鹿じゃない。リスクと時間をかけて、5万円の貯金を奪おうとは考えません。何百万、何千万円もの不急不要のお金をもっているからこそ、被害に遭うのです。


もちろん、被害に遭うのは女性と高齢者だけではありません。男性のスポーツ選手など若くして大金を手にした人のところにも、様々な輩が押し寄せます。

不動産投資からビジネスの儲け話など数多の話が降り注ぎ、超がつくほどの一流のアスリートが、「投げる不動産王」などという汚名を着せられてしまうのです。

古今東西、美人局(つつもたせ)に狙われるのも、各界の著名人に、医者や地主などお金持ちばかりです。


才能や財産に恵まれ、その一方で、まともな判断基準も経験もないだろうと思われた人に群がるのは、犯罪者や宗教団体だけではありません。

メディアや芸能団体など、一見すれば普通のビジネスをやっている人たちもまた、利用価値のある“飯の種”に群がります。


興味深かったのは浅田真央さんが、印刷も始まっていると言われた土壇場のタイミングで、書籍の発売を中止した一件です。

帯や販促プロモーションに、浅田さん本人が容認できない文言が含まれていたから(亡くなられたお母様を商売に利用するかのような文言だった)ということですが、

土壇場だろうとなんだろうと、「やばい」「これはダメ」と思ったら、断固とした対応をとるのはすごい大事なことです。


出版社&テレビ局にとっても、広告主や広告業界にとっても、そしてもちろんスポーツ界にとっても、浅田真央さんなんていうのは、お宝中のお宝です。

彼女にちょっとかすってもらえるだけで、何人もの大人が食べていけます。

どんだけたくさんの人が押し寄せてきているのか、私の想像など遙かに超えているのでしょう。


多くの人が、才能や財産や立場に恵まれた人のことを羨みます。でも、それら恵まれた人達もまた、私たち凡人には想像もできないほど多量のトラップが仕掛けられた人生を歩んでいます。

彼らの人生もまた、何ももたない私たちの人生と同様、そうそう簡単なものではないのです。


そんじゃーね


浅田真央 20歳になった氷上の妖精 [DVD]

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2013-02-14 リバース・イノベーションについて、ようやく理解した

前回、「これからは車が大きく変わるよん」と書いたけど、それとも絡み、最近読んで非常に示唆深いなと思った本がこちら。

リバース・イノベーション
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趣旨は、「これからのイノベーションは新興国で起こりますよ」ってこと。

これ、本当にそうだと思うんだよね。だって、日本て2050年には65才以上が人口の40%みたいな社会になるんですよ。

そんな国で、新興国の20代、30代向け商品の開発ができるわけないじゃん。


日本ほどでなくとも、他の先進国も高齢化します。その上これからは、新興国の人も高い教育を受けられるようになります。未来の世界をあっと言わせるイノベーションの半分は、彼ら側から生まれると予測するのがふつうでしょ。

もちろんシリコンバレーみたいに、インドや中国始め、世界の新興国から継続的に人を受け入れている場所なら、これからもイノベーションは起こるでしょう。

だけど、右を見たら高齢者、左を見たら中高年みたいな国で、世界を驚かせる商品を作るのは、あたりまえに難しくなる。


と、ここまではちきりんの考えなんだけど、この本の趣旨はちょっと違います。高齢化というより、先進国と新興国の経済力、生活習慣、好み、規制、環境などの差から、新興国でイノベーションが起こり、それが先進国世界へ逆流する動きが起こるよ、という話なんです。

たとえば、先進国だけで製品開発してると、パソコンはどんどん高機能になっていく。でも新興国の人の経済力だと、メールとネットだけできればいいから、数万円で買えるパソコンの需要が一番大きい。

で、誰かがそういうのを作ってみた。そしたら、「これ、先進国でも欲しい人多そうじゃん?」みたいな商品ができた。

実際に売ってみたら、実は先進国でもネットブックとして、二台目パソコンとしてバカ売れした。

さらに、そこから「同じくらい軽くて高性能のも欲しいよ」というニーズが顕在化し、ウルトラブックという概念が生まれる。

みたいな話です。大元(おおもと)の発想は新興国向け商品から生まれ、それが先進国でも思った以上に売れて、次の商品へ昇華するという流れですよね。


同じようなことが、医療機器とかでも起こってる。先進国では、超高機能の診断機器が競って開発され、値段は一台が数百万円、時には数千万円もする。でも新興国ではこんなもん全く売れない。

じゃあということで、安くてポータブル、電力供給が不安定でも使える簡易機器を作ったら、新興国だけじゃなくて、先進国でも思いがけず売れ始める。

先進国でも、在宅診療に使えたり、医療保険に入っていない貧困層にも検査ができるようになったり、開業医が簡易機器で診断して、なんか変だなということになったら大病院で、高額な最先端機械で診断したり。

つまり、新興国でのニーズに基づいて作られた商品が、先進国で放置されてたニーズを掘り起こす、みたいなことが起こる。


これは、先進国のメーカーが考えがちな、「新興国には、機能を削った安い商品を供給すればいいんでしょ」という考えとは全然違うんです。(何が違うのかは、本を読んでください)

よくありがちな、「新興国のニーズは、そのうち彼らの経済力が向上すれば、先進国と同じになる」というのは、完全に間違った考えだということが、豊富な実例できれいに説明されてます。


加えてこの本が勉強になるのは、そういうニーズに企業が気がつき、商品化するためには、どんな組織の体制が必要かという点について、詳細に説明してあることです。

載っているすべてが実例で、各企業の中で起こった組織的葛藤が詳しく描かれているんですが、大半の場合、技術部門はそういうローエンド商品の開発に積極的にならない。

「そんな安くてちゃちいもの、世界一の技術レベルにある我が社が作る必要はないだろ?」って態度なんです。

経営者側にも、「そんなもん作っても新興国でしか売れないだろ? 商品単価が下がるだけじゃん。うちのブランドにも傷がつくし・・。それに、今売れている高機能商品とカニバルとやばいだろ?」とか言う人がいる。


なんだけど、筆者は「そうじゃないんですよ」と丁寧に説明します。

新興国でしかニーズが見つけられないモノ、そういう環境でこそ起こりえるイノベーションがあるんですよ。そして、それによって生まれる商品が、先進国にも逆流し、世界的な需要を生んでいくこともあるんですよ、だから先進国の企業は、マジメにこの動きに取り組まないとやばいですよ。って言ってるわけ。


先日書いた、未来の車も同じだろうとちきりんは思ってます。あれを開発したいなら、開発部隊が日本やアメリカやドイツにいたらアウトだと思うんだよね。

電力事情、道路事情、家族の数や移動距離、免許制度や保険制度、修理工場のレベルと数など、自動車を取り巻く、様々な環境が先進国と新興国では異なってる。

今までの先進国企業の考え方はこうだった→ 「新興国も、そのうち先進国レベルの経済力となり、社会インフラが整ってくる。そしたら、うちの車が売れるようになる」


ちゃうんです。

この本(リバース・イノベーション)の中では、「その考えでは完全に置いて行かれますよ」と書いてある。

そうではなく、現況の新興国の条件の中で売れるものを開発しなきゃだめだと。そこにこそ、先進国でも通用する商品アイデア、イノベーションの源があるんだよと。


豊富な事例を読んでると、ほんとそうだと納得させられた。


そして、もうひとつ、この本を読んでて感動したことがある。が、それが何かは敢えて書きません。興味のある人は自分で読んでみてください。

世界では、世界の企業では、こういうことが起こってる。日本のメーカーの今のやり方じゃあ、(今だけでなく)次世代も相当厳しいよね。

そう思える本でした。


現時点で世界に商品を売っているというメーカーの人や、うちの会社も最近は海外事業に力を入れてるんだよね、という人、そういう会社に就活&内定してる学生さんにお勧めです。(リアルな組織を知らない学生さんにはちょっと難しいかもですが、まあ、入社前に読んでおくと、彼我の差がよくわかっていいんじゃないかな)


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そんじゃーね


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関連過去エントリ)「世界を歩くとホントにいろいろ考える


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2013-02-11 電話、そして車

過去30年で最も姿を変えた商品と言えば、電話だよね。

今から30年前の1983年にはNTTという会社さえ存在せず、それは“電電公社”(日本電信電話会社)と呼ばれてた。

彼らは当時、国内電話市場を独占しており、ちきりんが実家から独立して部屋を借り、「新たに電話を引きたい」と言いに行くと、「じゃっ、権利金 7万何千円払ってください」とか言われた。

東京で初めて借りたアパートの家賃が 3万円の時代に、電話の権利金が 7万円もしたんだよ。(工事費とか別で・・)


しかもその頃、日本には“ケータイ”どころか留守番電話さえなかった。あったのは真っ黒で、ジーコジーコとダイヤルを回す式の電話のみ。

民営化の話が出始めた最後のころに、ようやく外見がカラーのプラスティックに替えられたのと、ボタンを押す式のが出始めたかなという程度。それが 30年前なんです。


その後、電電公社が民営化されて NTTと名前を変えた直後から、電話機は超がつく進化を始めた。

すぐに留守番電話が登場し、ファックス付きになって、コードレスになった。

「コードレスーーー!」とか言ってめっちゃびっくりしてたら、ケータイが出て来て、「i-mode すげー」とか言ってたら、あれよあれよというまにスマホの時代になった。

30年の間に、これだけ形と機能を根本的に変えてしまった商品は他にない、と思います。


★★★


そして、次の 30年で最も大きく変わる商品は何か? と問われたら?

間違いなく「車でしょ」と答えます。


車は二つの要因で大きく変わる。

ひとつは、ガソリン車が電気自動車になるという流れ。もうひとつは、4-5人乗りが一人乗りになるという流れ。

最近出てき始めてるけど、バイクに幌がついたみたいな「一人乗りの電気自動車」が、次の 30年で、セダンタイプのガソリン車にとって変わるだろうと、ちきりんは思ってる。


コレ見てみて → 必見:一人乗り・電気自動車のグーグル画像検索


30年後には、こういう車でどこの道も大渋滞してると思うんだよね。


日本では高齢化がどんどん進む。電動車いすを使う人も増える。

上の画像の一人乗り電気自動車って、実はそれと似てるでしょ。電動車いすの雨よけに、簡易屋根を付けたらまったく同じじゃん?

家だって一人暮らし世帯が急増してるのに、車だけいつまでも 4-5人乗りのままのはずがない。

今は、大人一人に一台の車を保有することが一般的な地方だって、全員が 4人、5人乗れる(軽)自動車をもつ必要はないんだよね。

一台は家族がみんな乗れるセダンなりバンが必要だけど、あとは一人乗りの自動車で十分なはず。

今はそういう車が存在しないから、5人乗り自動車を一家で 3台も持ってたりするだけ。


新興国だって同じ。

中国にしろフィリピンにしろベトナムにしろ、大都市の大気汚染はもう極限的にひどくて、ちきりんは旅行にさえ行きたくないくらいなんだけど、

これらの国で、まだまだこれから自動車が本格普及するのだとしたら、それが全部ガソリン車だなんてありえない。

しかも彼ら、ものすごい人口ですからね。

今の先進国みたいに、5人乗りの自動車に平均2人も乗ってないみたいな状態で車を走らせるのって、エネルギー的にも超無駄。

いろんな意味で、1人乗り、2人乗りの自動車って極めて合理的。


しかも車のコストはメチャ安くなる。

今みたいな手作り自動車じゃなくて、小さな電気自動車なら、各部品をモジュールで作って組み立てるだけだから、新興自動車会社が雨後の竹の子みたいに現われる。

一台の価格も 10万円どころか、数万円になってくる可能性さえある。そうなればインドやフィリピンなどはもちろん、アフリカの最貧国でも個人が自動車を買えるようになる。

そういう時代になるでやんすよ。

「車が100万円?? マジですか?? 冗談でしょ??」って、次世代の若い子にびっくり顔で聞かれる時代が、すぐにやってくる。



30年前、日本には電電公社(今のNTT)とKDDしかなかった。電電公社が国内電話を、KDDが国際電話を独占してた。

ちきりんの同級生は「独占企業だから安泰」だと言って、KDDに就職を決めた。

当時は電電公社もKDDも、今、多くの人がトヨタ自動車について感じるより遙かに盤石な会社だと信じられてた。


30年後、自動車会社ってどんな会社になっているんだろう。


もう一回、コレ見て → 必見:一人乗り・電気自動車のグーグル画像検索


30年後、あなたの家の前の道路には、こういう車が溢れてて、やたらと渋滞してるはず。


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2013-02-08 仕事の超基本スキル その3  問題は解くモノです

仕事の超基本スキルとして、下記のふたつを挙げてきましたが、

その1)マルチタスク・マネジメント

その2)生産性の高い伝え方の修得

3つめは、「問題は解くモノだと理解すること」です。スキルというより態度というか、姿勢ですね。


仕事の中で、問題を「避けるものだ」とか、「あってはならないものだ」と思っている人がいます。

前者はひたすらリスクを取らず意思決定を先延ばしにするし、後者の人は問題を隠蔽したり、ごまかしたり、見えていないふりをします。

時には部下をしかりつけ、「ばかやろう、問題をおこしやがって!」とか言います。


なんか間違えてますよ。


給料を貰って働く人にとっては、「問題を解決する」のが仕事です。そして当然、「問題は起こる」のが前提です。なんの問題もなかったら、会社はあなたを雇っておく必要さえありません。

なんの問題も起さない完璧な部下しかいないなら、管理職としてのあなたは不要です。

問題があるから、会社は人を雇うのであり、あなたの給料は問題を解決するための対価です。新人が問題を起したら、あなたは「よしきた!」と思わなければならないんです。


仕事のことでアレコレ愚痴を言う人がいます。そういう人の周りには同じように愚痴ばかり言う人が集まっているので、みんな「世の中は全員が愚痴ってるに違いない」と思い込んでいます。

でもね、ちきりんの周りには愚痴を言う人はほとんどいません。そんな友達、一人もいない。

愚痴を言わない人は、目の前に問題が出て来たら「おっ、問題がある。じゃあ解決しないと」と考えるんです。

そういう時に「うげー! 問題がある。なんだよこれ。勘弁してくれよ」とか言ってる人とは根本的に考え方が違います。


ゲームしてる時を考えてみて下さい。次々と障害が現われるでしょ。妙な生き物がでてきて、それを倒すと、ごにょっとした敵が出て来て、それを倒すと落とし穴に落ちて真っ暗になっちゃう。

苦労してやっとこさ登ってきたら、巨大な化けモンが出てきてビームを浴びせられたりしますよね。

でもみんな愚痴ったりしないでしょ。目の前に敵が現われたら倒せばいいし、次のステージへの扉が開かないなど、問題があれば解決方法を探せばいいんです。

そのゲームが嫌いなら、辞めて別のゲームで遊んでもいいです。

「なんでこんな次々と敵が現われるんだよ」とか言って、愚痴ってなにもしないとか。どーすか?


自分の給与が何に対して払われてるのか、間違えないほうがいいです。

給料は「なんの問題も起こらない状況で、あなたが粛々と作業をすることの対価」として支払われているのではありません。

それは「問題を解決することへの対価」として払われているんです。


「課長と部長の指示が違う」とか愚痴ってる人がいますが、意味不明です。

「課長と部長の意見が違いますよ」って言えばいいだけじゃん。

机のコップが倒れて床に落ちて割れたら、片付けるでしょ? 破片とジュースの飛び散った床を見ながら、「なんだよ、このコップ、面倒かけやがって」とか言って、何もせず愚痴ってたりしないでしょ?


月曜日に会社にいけば、ごっちゃり問題があなたを待っています。あなたの仕事は、その問題を解くことです。

火曜日もまた問題が起こっています。だったら、それを解きましょう。

水曜日も問題が・・・よかったですね。問題がある限り、あなたの仕事は存在しつづけます。

誰かが新システムを開発したり、それらの問題のモトを全部まとめて海外に持って行ってしまったりしたら、今起こっている問題はなくなります。

そして、あなたの仕事もなくなるでしょう。

その後に新たに雇われるのは、新システムによって起こる問題を解決できる人であり、海外に移管された仕事の問題を解決できる人です。


有能で物わかりのよい上司が、すべての仕事の手順を揃えてあなたの机に置いてくれて、

物わかりも金払いもすこぶる良い顧客が、何も言わなくても完璧な注文書を定期的に送ってくれて

あなたの仕事を完璧に理解している他部署のスタッフが、周辺業務を完璧に支援してくれる。


そんな状況だったら、仕事がしやすいから愚痴も言わないって?


なんか勘違いしてますよ。だってそんな状況だったら、会社はあなたを雇っておく必要がありません。


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2013-02-04 仕事の超重要スキル その2

前回に引き続き、ビジネスパーソンに求められる超大事な仕事のスキル。マルチタスク・マネジメントに続く二番目の重要スキルはコレ↓


2.生産性の高い伝え方を身につけること

皆やたらとコミュニケーション能力という言葉を使いますが、それって概念が広すぎます。“仕事がデキル”とか、“有能な人”などと同じで漠としすぎ。

コミュ系のスキルの中で、私が最も大事だと思うのは、生産性の高い伝え方を身につけることです。

簡単にいえば、「言いたいことを、ちゃっちゃと相手に伝えるスキル」です。


だいたいね。

「5分も話してるのに、何が言いたいのか全然わからん奴」とか、ビジネスパーソンとして成り立ってないです。


そして、伝え方の生産性を高くするための第一歩は「伝える方法の選択」なのに、これを意識して選んでない人が多すぎます。


伝える方法には

1)会って直接話す

2)電話で話す

3)メールで伝える

4)FB メッセージ、twitterDM、携帯メールその他の簡易メッセージツールで伝える


などがありますが、「今、このメッセージはどれで伝えるべきか」を正しく選べているかどうかで、伝え方の生産性の半分(以上?)が決まります。

反対に言えば、「どういう場合にどれを選ぶべきなのか」がわかってない人や、いつでもひとつの方法しか使わない人は、それだけで相当の生産性の低下を招いてます。


たとえば、「会って話す」のは、

・話す内容の複雑さレベルが一定以上であり

・資料をみながら、もしくは、ホワイトボードなどを使いながら話す必要があるか、

・3人以上の複数で話す必要がある。 もしくは、

・人物評価をする必要がある

といったときに有効です。


それ以外の時に「会って話す」方法を選ぶと、生産性が非常に低くなります。

会うためには双方のスケジュールを押さえ、少なくとも一方には往復の移動時間が必要となるなど、多大な時間がかかります。

スケジューリングだけのために、メールを何度もやりとりしなくちゃいけない場合もあります。

電話やメールで済む話をわざわざ会ってするのは、ものすごく生産性を下げてしまうのだということを、まずは理解しましょう。


「とりあえず会いたいです」みたいなメールを送ってくる人は、たいていの場合、自分がとても暇です。なので、生産性の概念がありません。

「とりあえず会う」なんてのは、暇な人同士でやってるのはいいですが、普通は「なぜ(電話でもメールでもなく)会う必要があるのか」説得できないと会ってもらえないし、時には返事ももらえないでしょう。

一番ひどいのは「話を聞いてほしいので会ってください」とかいうリクエストです。「話を聞いてほしいだけなら、録音して送ってください」って思います。



次の「電話で話す」ですが、これは、

・記録を残す必要がなく、

・ふたりで話せばよく、

・お互いの意思確認をしながら進める必要のある話

の場合に、とても生産性の高い方法です。


「複数回の意思確認を踏まえて進める必要のある話」をメールでしようとする人がいますが、それってめちゃくちゃ非効率です。

意思確認ポイントが3カ所ある話をメールでするには、

・もしAならこうですが、Bならこうして欲しいです

・Aの場合、(1)ならこうで、(2)ならこうしましょう

・Bの場合、もし(3)ならこうで、(4)ならこんなことを考えています。

・で、もし、Aで(1)の場合・・・

みたいになるでしょ。


意志決定ポイントが複数ある話は、電話でやれば、切り捨てた方の選択肢については一切話さなくてすみますが、メールだと、すべての可能性を想定して書かなくちゃいけなくなります。

そして、そんな複雑なことを文章化できるスキルをもった人は多くなく、たいていは読む方もこんがらがってしまい、全くもって伝える生産性が下がります。


なので、そういう話は電話ですべきなんです。電話なら、

「Aですか?それともBですか?」

「Bです」

「なるほど。じゃあ、Bの(1)ですか、(2)ですか? なるほど、Bの(2)ですね。で、日時はxですか、それともyですか?」

という感じで、選ばない選択肢について一切触れずに話せます。


あと、電話って突然かかってくるもんだと決めつけてる人もいますが、仕事だと、時間を決めて電話で打ち合わせることもよくあります。

電話なら隙間時間でもできるので、会うよりも圧倒的にアポがとりやすいです。

早朝や夕方以降でも、10分だけ電話で!というリクエストなら、昼間のアポはほとんどとれない人でも話せたりします。

特に、一度も会ったことのない人でも電話で用事を伝えることができるようになると、伝える生産性はとても高くなります。

なんとかの一つ覚えみたいに「一度お会いしたいのですが」とかいうメールばかり送ってないで、電話で話すスキルを身につけましょう。



メールで伝えるのは、多くの方が活用されていると思いますが、

・初めての人に自己紹介と依頼をしたい場合(こちらから言いたいことが圧倒的に多い場合)や

・記録を残したい案件(アポの日時確認など)

・外部リンクを使いたい場合

・時差がある人や、めっちゃ忙しい人に「とりあえず伝えたい」時

に、めちゃ便利です。


メールの書き方はあれこれ実用書にも載っているので、私からのアドバイスはひとつだけです。とりあえず、「相手に何を期待してるのか」だけは明確にしましょう。

返事がいるなら「お返事をお待ちします」と書くべきです。なにかに協力をして欲しいなら、何をしてほしいのか、明確に分かるように書くべきです。

「ご協力頂きたいのです」とか「こんなことを考えています。よろしくおねがいします」と書いても意味不明です。何をよろしくすればいいのか、全然わかりません。

相手の時間が欲しいのか、智恵が欲しいのか、お金が欲しいのか、ちゃんとわかるように書きましょう。



最後に、各種SNSのメッセージツールです。これは、メールアドレスがわからない場合にも使えて、メールほどの形式も踏む必要が無く、手軽で便利ですよね。


これが有用なのは、

・メールアドレスが分からないけど、SNS を頻繁にチェックしてそうな人に最初のコンタクトを取る時

・既によく知っている相手に、ちょっとしたお知らせや質問をする時

などでしょう。


一方、

・背景説明が必要な複雑な話題には不向きだし、

・相手がそのメッセージを確実に見てくれるかも定かでないし、

・相手がそれらを「仕事」に使っているか、「個人の趣味に使っているか」を見極めてから使わないと、非常識なコトになります。


たとえば、韓流ドラマについてばかり呟いているアカウントに「初めまして。お仕事の件で・・」とか送っても、返事は返ってこないでしょう。

もちろん、自営業の人で、自分の営業活動のためにSNSを使っている人なら、メールより SNS でコンタクトした方が返事が早いこともあります。

大事なことは、自分にとってそのツールが使いやすいかどうか、ではなく、「相手にとって、そのツールが何用のツールなのか」ということを、きちんと理解してから使うということです。


家族のコトやパーソナルな趣味のことしか発信していないフェースブックのアカウントに、いきなり仕事のメッセージを送るのはとても野暮なことだし、相手にもいい印象は与えません。

たとえ本当にそれしかコンタクト方法がないとしても、まずは「こんなところに連絡して申し訳ないけれど、仕事の件でコンタクトをとりたいので、どこに連絡すべきか教えてください」と伝えるべきです。


★★★


というわけで、コミュニケーション能力がなんたらかんたらという前に、「言いたいことを、もっとも効率よく相手に伝える」という、ごくごく基本的なスキルを身につけましょう。

そしてそのためには、「今回のこの用件は、何で伝えるべきか」を意識的に選びましょう。というお話でした。


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そんじゃーね。


仕事の超重要スキル その 3はこちら


http://d.hatena.ne.jp/Chikirin+personal/  http://d.hatena.ne.jp/Chikirin+shop/

2013-02-01 めっちゃ重要な基礎スキル その1

仕事に必要なスキルと言うと、

(1)技術力や営業力、もしくは財務、法務の知識、化学や電子工学の知識など、各業界や職務に必要な固有の専門スキルと、

(2)どんな職業の人でもある程度は身につけないといけない、職種横断的なスキルがありますよね。


(2)に関して、「これからは職種に関わらず英語くらいできないと」とか、「財務の基礎知識はすべての人に必要」、「問題解決能力が大事」などとよく聞くんだけど、

そのたびに私は「それより、もっと必要なスキルがあるでしょ」と思ってたわけです。

なので今日より何回かのシリーズで、「社会人としては、これこそ必須スキルでしょ」とちきりんが考える、仕事の超重要スキルについて、書いてみます。


★★★


今日はその中でも最も重要だと思うスキルについて。それは、


1.マルチタスク・マネジメント (スキル)

より簡単に言えば、マルチタスク・スケジューリングですかね。

とりあえずコレがないとアウトです。コレがないと仕事にならないです。新入社員の人は、とにかくまずはコレをさっさと覚えてください。

仕事って基本がマルチタスクです。

どんな職種でも部門でも会社でも、ひとりで最低3つくらいの仕事は同時並行してるもんです。

場合によっては10個くらいの仕事が並列で進みます。

自分がリーダーのもの、サブリーダーのもの、メンバーのもの、など関わり具合は異なるし、重要さも必要な時間も違いますが、

多種多様な「いろんな仕事」や、「いろんなお客さん」の仕事を、併行してこなしていく必要があります。


仕事がひとつだと巧くこなせるけど、3つになると、「うっかり忘れてました!」みたいなことが増えたり、締め切りを守れない場合がでてくる人は、このスキルが足りないんです。

これ、料理でも不可欠なスキルで、豚汁だけを作るなら上手に作れるけど、ご飯炊いて、豚汁作って、焼き魚とほうれん草のお浸しをセットで用意する、となると、とたんに手順がわからなくなる人がいます。

冷めてもいいものと冷めると美味しくないものを分けて、それぞれにかかる時間を勘案し、全部がほぼ同じ時間にできあがるように段取りする。

これが料理におけるマルチタスク・マネジメントです。

(言うまでもなく、仕事の場合は同時にできあがる必要はなく、それぞれが締め切りまでに仕上がる必要があります)


料理の場合、ハイスキルな人は、野菜から肉へと下ごしらえして、道具が不衛生にならないように気をつけたり、ゆでた鍋で炒めるなど、洗い物を少なくする手順も併せて考えてます。

仕事でもハイスキルな人は、仕事を次々こなしながら部下も育てて、周りの人に恩を売ったりいろいろ手伝って貸しを作ったりまでしちゃいます。

「シングルタスクなら完璧にこなせます!」なんて人は、大半の職場で全く使えません。

マルチタスク・マネジメントができることは、最低限必要なスキルです。てか、問題解決とかより圧倒的に大事。


これが下手な人、まだ身についてないと思う人がやるべきことは、「カレンダーに to do list を書き込むこと」です。

一般的なカレンダーって、イベントしか書かないでしょ。会議とか商談、外出とか。

マルチタスクが下手な人は、そういったイベントに加え、やるべき作業も全部、カレンダーに書くべきです。

たとえば明日の午前中の 3時間にやるべきことが、メールの返事、資料作成、出張切符とホテルの手配なら、それを全部、カレンダーに書き込むんです。


最初にイベントの予定が決まるでしょ。それと同時に、付随する to do list もわかりますよね。

たとえば、来週の火曜日に会議がスケジュールされれば、月曜日までに資料を作成し、金曜日までにデータ加工が終わらなくちゃいけない。みたいに。

そしたら、火曜日の会議をスケジュール表に書き込むだけではなく、木曜日の午後に「データ収集と加工 3時間」、金曜の午前中に「火曜日の会議の資料作成 3時間」という予定も、入力するんです。もちろん、それに必要な時間をちゃんと考えて記入します。

さらに、その「データ収集」のために、誰かのアポを取る必要があるなら、「アポを取る」という作業も、カレンダー(の適切なタイミング)に記入します。

やるべきことは、すべて最初から、カレンダーの「それをやるべきタイミング」のところに書き込んでしまうのがポイントです。

そしたらあとは、そのカレンダー通りに進めればOK。


すでにマルチタスク・マネジメントができてる人は、カレンダーと to do list を統合する必要はありません。

でも、そのスキルがない人がそういう一般的なやり方をすると、to do list は止めどなく伸び、締め切りまでにすべての to do を終わらせる時間が足りないと気がつくのが、締め切り直前になるんです。

それでは、


アウト!


でしょ。


なので、スケジュール表に(カレンダーに)to do も、必要な時間分、全部、予定として書き込むこと。まずはここから始めてください。


マルチタスク・マネジメントできないと、爆発です。


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そんじゃーね。


仕事の超重要スキル その 2はこちら


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