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Chikirinの日記 RSSフィード

2013-05-14 結婚はオワコン!?

下記は先進国における、「全出生数に占める、婚外子の出生数比率」、すなわち「正式には結婚していない母親から生まれた子供の比率」です。

その比率が、1980年から2008年までの約 30年でどれほど変化したか、よーくご覧ください。


<婚外子の比率の変化>


スウェーデン  39.7% → 54.7%

フランス    11.4% → 52.6%

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イギリス    11.5% → 43.7%

オランダ    4.1% → 41.2%

米国      18.4% → 40.5%

ドイツ     15.1% → 32.1%

スペイン    3.9% → 31.7%

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カナダ     12.8% → 27.3%

イタリア    4.3% → 17.7%

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日本      0.8% → 2.1%


(ドイツは1991年→2008年 イギリスは、1980年→2006年、カナダ、イタリアは1980年→2007年、その他は1980年→2008年 データ:先進各国の婚外子の比率」)


上記データには、2つの注目点があります。

ひとつは、「西欧の先進国では、生まれる子供の半分近くが婚外子になりつつある」ということ。

日本ではまだ「結婚が出産の前提」と考える人がたくさんいますが、他の先進国では既にそうではありません。


日本ではたった 2%しかいない婚外子が、30%、40%、50%などといった比率になっているのです。

これは「西欧と東洋の違い」みたいなぼんやりした要素で説明できる差ではありません。

背景には明らかに、「結婚していない女性が子供を産む」ことへの法律的な保護、経済支援、そして福祉制度の違いがあります。

なかでもスウェーデンとフランスの婚外子比率が特に高いのは、この二国に「事実婚を正式な結婚と同様に扱い、事実婚から生まれた子供を保護する包括的な制度」が存在しているからでしょう。


もうひとつ注目すべきは、1980年段階では、オランダ、スペイン、イタリアのように、婚外子比率が一桁と、非常に少ない国も存在していた、という事実です。

というか当時は、スウェーデンとアメリカ以外では「婚外子は 10人に 1人」しかいませんでした。

しかし、それらの国でも過去 30年で婚外子は大幅に増えています。

スペインやイタリアは婚前交渉さえ認めないカトリック教徒の多い国で、婚外子は宗教的な観点からも認められにくい風土です。

それらの国でさえ、状況はここまで劇的に変わってしまいました。


これって何が起こってるのか、わかります?


西欧先進国においては、すでに「結婚」という制度は崩壊しつつある、んです。


結婚は過去の制度となりつつあり、もはや 100年後に残っているとはちょっと思えないよねって感じの制度なんです。

つまり、今どき「婚姻率を高めよう」なんて、完全に時代に逆行してるんです。


みなさん、“ 3世帯同居”って聞いたら、どー思います? 

「ああ、うちも昔はそうだったよ」って感じでしょ。

「 3世帯同居が減ってるって? それは問題だ! 3世帯同居がどうやったら増えるか、みんなで知恵を出し合って問題を解決せねば!」って思います?

思わないよね。


結婚制度も同じです。時代に逆行してまでそんなオワコン(=ブームの終わったコンテンツ)である制度を、再普及させる必要はありません。

結婚がいったいいつ頃「みんながするもの」になったのか知りませんけど、今や「社会的な役割を終えつつある制度なのだ」ってことに、みんな早く気が付きましょう。


★★★


さて、西欧先進国に比べて日本の婚外子がこんなに少ない理由は、日本女性が「ぜひとも結婚してから子供を産みたい!」と考えているからではありません。

それは単に、「結婚せずに子供を産める環境が整っていないから」です。

婚活している女性の中には、「子供を産める限界年齢が近づいているからすぐにでも結婚したい」と焦っている女性がたくさんいます。

つまり彼女らは「人生のパートナーを探している」のではなく、「自分が子供を産むために必須となる環境を整えたいから」婚活してるんです。

婚外子がごく普通になれば、彼女らの一部は(結婚をとばして)出産に向かうのではないでしょうか?

結婚相手が見つからないから、子供が欲しいのに産めない。そういう女性が子供を産めるような社会にすれば、出生率はかなり上がるはず。


ちなみにここでいう「結婚してなくても安心して子供が産める環境が整っていない」とは次の 2点のことです。

1.法制度的に婚外子は不利益を蒙る

2.シングルマザーが子育てするのは、経済的にとても厳しい


世間の目とかもありますが、それは上記が変われば改善されます。

他の先進国のように「子供の半分は婚外子」になれば、子供がいじめられるとか本人が気にするという状況も減じられます。

法律を変え、シングルマザーを経済的に手厚く保護すれば、日本でも数十年で(=みなさんの子供の世代では)婚外子が 3割を占めるようになるでしょう。

そしてその過程で出生率が上がり、少子化は改善されていくのです。

「子供を産みやすい社会」とは、そういう社会なんです。


日本でも高い経済力のある女性の中には、自らシングルマザーを選ぶ人も増えています。「結婚はしなくていいけど、子どもはほしい」 そういう女性は日本にもたくさんいるんです。

でも、そういうことができる女性は、まだまだ少数。一人で働きながら子供を育てるのはスゴく大変なのが現実です。

けれど上のふたつの環境が変わり、「友達はみんな結婚してる!」ではなく「友達はみんな、結婚せずに子供を産んでる!」になれば、「自分もそうしよう!」と考える女性は相当数いるでしょう。

てか、今の時点で夫と子供がいる女性でさえ、「子供がいない人生なんて考えられない! 耐えられない!」けど、「夫がいなくなっても・・・まあね」って人はたくさんいるだすよ。


もっといえば、デキ婚の増加は、日本でも同じ意識が広まっていることを暗に(しかし非常に強く)示しています。

「子供ができたら結婚するけど、(子供もできてないのに)結婚するってことの意味がよくわからない」

という感覚に皆がなってきてるから、デキ婚が増えてるんです。


★★★


それにしても、最近あべっちから出てくる少子化対策はホントにおもしろい。


彼らは

・たとえ選択制であっても、夫婦別姓なんて絶対反対である

・保育所を増やすくらいなら、3年の育児休暇をやるから、家で子供の面倒をみろ

・「女は早く結婚しないと子供が持てないぞ」と紙に書いた手帳を女性だけに配るから、よく読んどけ

とは言うけれど、


・妊娠した時点で保育所の入所希望を出しておけば、一年後までに保育所を整えておきます! とも、

・子供のいる男性の育児休暇の取得実績が低い企業にはペナルティ与える! とも

・シングルマザーでも子供が育てられるよう、経済的な優遇措置を大幅に拡大する! とも

・婚外子に関する法律的な区別を一切なくすから、結婚前提にせずに子供つくってOK!

とも、ぜったい言いません。


なぜだって?


だって彼らが目指しているのは、子どもを増やすことではなく、“昭和”に戻ることだからです。 Back to the Future or to 昭和?

下手すると、育児休暇を3年にした暁には、保育所を減らせるだろうくらい考えてそうです。

「やっぱり3歳までは、子供は母親が育てるべきだろ。その後に、どうしても働きたいというなら働けばいいけどね」って感じ?


平成の次の年号が “昭和 2.0” だったりしないことを祈りたい。

いろんな意味で古すぎです。


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そんじゃーね


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