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Chikirinの日記 RSSフィード

2013-11-29 祝! 森内俊之名人、竜王戦勝利

今日は将棋の竜王戦、第5局が行われていました。竜王戦は持ち時間が 8時間( 2人合わせて16時間!)もあるため、ひとつの対局が二日間かけて行われ、今日が二日目だったのです。


数ヶ月前までは駒の動かし方も知らなかったのですが、森内名人が竜王への挑戦権を獲得される直前にお会いした際、「名人が挑戦者になられたら、私も将棋を覚えることにします!」などと軽々しく約束してしまった結果、今回の竜王戦は初めて将棋のルールを理解したうえで観戦することができました。

勇気を出して告白すると、数か月前に練習を始めたにも関わらず何故かまだ“将棋練習歴= 16時間”しかなく、しかも最後に練習してから1ヶ月も空いてしまってるというヒドイ状況なのですが、それでも、ルールをまったく知らなかったときに比べれば、遥かにドキドキわくわくしながら観戦でき、ほんとーに楽しかったです。


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(第71期名人位就位式にて)


特に今日は、 3勝1敗で森内名人の竜王復位に王手がかかっていたので、他のスケジュールをすべて午後 3時までに終わらせ、その後はずっとニコニコ生放送でリアルタイム観戦をしていました。(途中で追い出されないようプレミアム会員にも復帰!)


今回の竜王戦は(私などが解説する必要もないのですが)、

・渡辺明竜王が勝てば、竜王10連覇

・森内俊之名人がタイトル奪取すれば、名人と竜王という将棋界最高峰タイトルの 2冠

・29歳のタイトルホルダーに 43歳の挑戦者という、逆世代交代の対局

など、どちらが勝たれても大きな話題になるタイトル戦でした。


ちなみに、渡辺明竜王の今までの人生をグラフにすると、こんな感じなんですよね・・

なんと、人生のうち一番長い時期が“竜王”というスゴイキャリアです。

(この時点で渡辺明竜王と書くべきか二冠と書くべきかよくわからず。。。もし失礼があったら申し訳ありません。)


私はひょんなきっかけで森内名人とご縁を頂き(最初の接点についてはこちらをご覧ください)、名人就位式にもお面でお邪魔したりしてるのですが、森内名人のご挨拶がいつもとても素敵なんです。


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(第71期名人位就位式にて)


勝負に絶対はなく、どんなに困難な局面でもチャンスがあれば掴み取りたい。未来は決まったものではなく、自分で切り開いていけることを感じてもらえればこれほど嬉しいことはありません。40代となりましたが、まだ伸ばせる点はありますので前向きに頑張りたい。

(ソース:第70期名人就位式にて

とか、

今期の結果は望外のものでした。第4局では3手目に評判の良くない手を指したり、第5局にコンピュータソフトが指してインターネットで話題になった手を試してみたりしました。インターネットの影響やコンピュータ将棋の進化で新たな価値観が生まれています。これからも悔いの残らないように力を尽くして頑張りたい。

(ソース:第71期名人就位式にて

など、若い時のほうが有利と言われる将棋の世界にありながら、何歳になっても可能性を追求するため新しいことに果敢にチャレンジされる姿勢が本当にすばらしく、わが身を振り返ると恥ずかしく(てか、悲しく)なってしまうほどです。

しかも“まじめ”なお人柄に見える名人ですが、時に「それ、マジでおっしゃってます?」みたいなおもしろいコトを言われたりするので、それ以来、私もすっかりファンとなり応援しています。


その上・・・驚くなかれ(と言っても絶対驚きますよ→)こんなことまでしていただいているので、ほんとーは直ぐにでも「竜王戦、おめでとうございます!!」とメールすべきなのですが・・・そんなことしたら、きっとまた

「ありがとうございます。ところで、ちきりんさん。将棋の練習は進んでますか?」

みたいなお返事をいただきかねないという怖れがあり、その一手が指せません。


そこで、メールの代わりにこのエントリを書かせていただくことにしました。

森内名人、本当におめでとうございます!

明日からは私も心を入れ替え、将棋の練習にももうちょっと熱心に、


あっ!


いま思い出したんですけど明日はちょっと忙しいんですよね。なので、心を入れ替えるのは明後日からってことで・・


そんじゃーね!


★ちきりんの将棋の練習記録はこちらで公開してます。

2013-11-26 メディアのシニアシフトいよいよ

ここのところ関西に滞在してるので、東京の人とは見てる番組が違うのかもしれませんが、久しぶりにどっぷりと“地上波テレビ”なるものを見たら、シルバーシフトが一気に進んでて驚きました。

ドキュメンタリー番組では、「介護のために社員が海外転勤を嫌がるようになってきた」とか、認知症の母を老老介護する男性の体験談みたいな話が多く、討論番組のテーマにも、老後のお金や健康問題ばかりが目につきます。しかも討論してるメンバーが一番若くて40代・・・


昼間に放映されてるドラマも、何年も前の土曜ワイド劇場が再放送されてたり、いつ見ても同じパターンの刑事ものやサスペンスドラマなど、「こーゆーの、あたし高校生の頃に見てたよ」みたいなドラマが延々と流されてる。もちろん“おしん”も集中再放送中。

歌番組なんてあからさまに「昭和の歌謡」みたいなのばかりで、歌手の顔ぶれが (もはや 20年前とかではなく)40年前から活躍してる人ばかりっぽくてビビります。


新聞に関しては、リーマンショック後の 2008年末から(記事も広告も)一気にシルバーシフトが進んだのだけど、ここにきて、いよいよテレビもシルバーシフトなのなーって思いました。

てか、もうずっと前からラジオ番組の多くはシルバーシフトしてるし、雑誌も、ここんとこ女性誌まで 50代女性にフォーカスし始め、ビジネス誌も、相続だの“終の棲家”だの老後資金だの“墓”だの病院だのの特集ばっかり。

「いよいよ来たなー!」って感じです。


よく見ればバラエティに出てるお笑い芸人だって、「この人も、もういい年でしょ?」みたいなメンバーがいつまでもずっと出てるし、討論番組のメンバーからバラエティのご意見番、いじられ役まで、20代の子なんてごく一部で、大半が40代以上、60代もたくさん、みたいな構成ばっかり。

かろうじてCMでは、キンドル端末始めネット系サービスやデジタル系のガジェットのCMも多いけど、それらだってどの年代をターゲットにしてコマーシャルを流しているのやら。

それ以外だと、生命保険のCMが「80歳でも入れます!」と叫び、育毛剤や女性用かつらのCMなど、明らかにシニア向けの商品が多い。通販チャンネルに至っては商品の大半がおばさん向けの洋服、高齢者向けの健康食品、そして「誰でも使える超簡単タブレット」・・


毎日見てる人は気が付かないかもしれないけど、若い人の多い国から来た旅行者が日本でテレビ見たら、ぎょっとする感じになってるんじゃないかな。

てか、あたしでさえネットで見る情報との格差にかなり愕然とする。


テレビは会社から帰宅して、夜の11時ごろからのニュースしか見ないという人も、そのニュースに出てるキャスターやコメンテーターの平均年齢を計算してみてほしい。これが高齢化ってことなのなってよくわかるはず。

あと、いかにも“若者向けです!”みたいに作られてる番組だって、出てるのは30代後半以降ばっかりだよ。「アシスタントのかわいい女の子」で20代を起用してごまかしてるけど、そうでもしないと画面が“おじさん・おばさん”過ぎて持たないんだと思われる。


数年前まではテレビも「若い視聴者をいかに取り戻すか」にチャレンジしてた気がするけど、今やそれも諦めたっぽい。

おそらく、作り手側の人が本格的に“中高年”ばかりになってきて、自分たちにとって切実な問題を取り上げる傾向が強まってきてることが背景にあるのでしょう。


メディアってこうやって変わっていくんだなーと思いました。


そんじゃーね



<皆様からの感想>





一方、こういうご意見も・・

「八重の桜」って若者向け番組だったのか!? 知らなかった・・

2013-11-23 「AともいえるがBともいえる」とか言う人の役立たなさ

私はブログやツイッターでよく、「あたしの意見はこうだ!」と強く表明します。

それに対して、賛否両論いろんな意見が寄せられるわけですが、反対意見のうち、一番つまらないと思うのは、

「そういう場合もあるけど、違う場合もある」 とか


「人それぞれだと思う」


「一概には言えないはず」

みたいな反応です。


ちきりんが「Aだ!」といったときに、「いや違う、Bだ!」と言える人は、自分のアタマで考えてます。単に結論が違うだけ。


でも、たいていの人は、そこまで言えません。

自分は何も考えていないので、あたしが「Aだ!」と言った時、「いや、Aではない!」としか言えないんです。

いわゆる「批判と否定しかできない人」ですね。

自分の意見が無いから、他者の意見を否定するしかない。これもかなり恥ずかしいよねと思うけど、それでも下記に比べたらまだマシです。


一番つまらないのは、

「Aともいえるが、Bともいえる」

みたいな意見


「それは、そもそも意見なの?」って感じです。

そんなことなら何一つ考えなくても言えるし、5歳の子でも言えます。

「大企業が合う人もいるし、合わない人もいる」


「学校が役にたつかどうかは、人によって違う」


「そういう場合もあるが、例外もゼロではない」


そりゃーそうでしょ。

それって、「未来は明るいかもしれないが、暗いかもしれない」ってのと同じでは?

「犯人は女かもしれないが、男かもしれない」とも同じ。事実上、何も言ってないに等しい。


そんなことなら 1秒たりとも考えなくても言える。まさに思考しない人の発言です。

てか、そもそも、それって言う意味ある?


★★★


これから「自分自身でしっかり考えていきたい」と思っている人は、こういう意味不明なコトを言わないよう、よくよく気を付けましょう。


最悪なのは、「Aの場合もあるが、Bの場合もある」とか言ってる本人が、

「オレの意見は客観的だ」

「自分は、『 Aだ!』と言ってる人みたいに偏っていない」

と考えてたりすることです。

本当にタチが悪い。


それ、客観的なのではなくて、単に、

「自分の意見を持てない人間である」

「決断できない人間である」

「選べない人間である」

ってだけのことです。


自分の意見を持とうと思えば、しっかりと考える必要がでてきます。

でも、「場合による」「例外はゼロではない」なんて、一秒も考えなくても言えます。だから、モノを考えない人は直ぐにそっちに逃げるんです。


★★★


よく覚えておきましょう。

自分の意見を持つ人にしか、自分の人生は選べません。決められない人は、自分の人生を生きられないんです。そしてもちろん、仕事上で価値が出せたりするはずもない。

若い人が一生懸命考えて、「こうすべきだと思います! だって、消費者はこれを求めているからです!」と言ってきたとします。

その案は稚拙かもしれないし、情報も未整理だし不足してるかもしれない。それでも、

「そういう消費者もいるだろうが、そうじゃない消費者もいる」

みたいなことを言う上司になるのは、ほんとーにやめた方がいい。


「そうじゃない。消費者の求めているのはこっちだ!」と言えるのがベスト。

そう言えないなら、せめて「それは違う」くらいまでは言わないと、発言の意味がない。


「Aともいえるが Bともいえる」みたいな言い方をする人の多くは、自分の意見さえ持てないくせに、「ちょっと賢そうなことを言いたい」と思ってるんでしょう。

でもね。「場合による」みたいな言い方の問題に気が付かず、悦に入ってそんなことばっかり言ってると、ほんとーに役立たない人になっちゃいますよ。

(と、ここまで書いても、このエントリに対して「そうも言えるが、そうでない場合もある」とか言ってくる人が・・・3000人くらいはいそう)


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そんじゃーね


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2013-11-20 キンドル・ダイレクト・パブリッシング体験記録

キンドル本の電子出版( Kindle Direct Publishing, KDP = いわゆる“セルフパブリッシング”) を体験し、ひとりで電子書籍を作ってみてどうだったか。

今日はそのプロセスについて書いておきます。“だいたい時系列”に並べると、KDP に必要な手順は下記の通りとなります。


1.アマゾン KDP に登録

・銀行口座などを登録するだけなので、ごく簡単です。

・なので、2や3を先に済ませてから、登録すればいいと思います。


2.アメリカの源泉徴収を免除されるための申請

・めんどくさいです。

・KDP で本が売れるとアメリカで印税収入が発生するため、この手続きを行わないと、アマゾンが 30%の源泉徴収を行いアメリカの税当局に収めます。(そして、取り戻せません)

・これを避けるためには、アメリカの税当局に申請して固有ナンバーを付与してもらい、それをアマゾンに提出する必要があります。


・書類の記載方法はアマゾンのサイトにもあるし、ググるとサンプルも見つかるので、なんとかなります。(みんな言ってることが少しずつ違ってて混乱しますが)

・めんどくさいのはその後です。日本居住者の場合、アメリカ税当局には国際ファックスを送る必要があり、すると数週間後に書類が送られてくるので、今度はそこに載ってる情報をもとに別の書類を作ってアマゾンにエアメールする必要があります。

・ネット上でデジタル出版しようとしてるのに、ファックスとエアメールって・・・

2016/09 追記)現在、amazon.co.jp で販売された本のロイヤリティに関しては、アメリカでの源泉徴収はなされないようです。なので amazon.com で売れた本のロイヤリティが気になる人以外は、2の手続き自体が不要です。なお、これは私の個人的な理解にすぎません。正確を期したい方はアマゾンにお問い合わせください。


3.本を書く

今までに書きためたコンテンツのある人はいいけど、そうでない人は、まずはこれを終わらせてから後のことを考えましょう。

コンテンツ製作に 3ヶ月かかるとしたら、その間に、上記 1や 2の手続きが変更されることも十分に考えられますしね。


既に「出版したいコンテンツが手元にある」という方も、本を作るとなるとブログとは異なり、ただ文章を書けばいいというわけではありません。

構成を考えて目次を作り、タイトル(書名)を決め、図や写真を入れたい場合は、画像サイズなどの調整も必要になります。

電子書籍なので文量は自由ですが、ある程度の量は書かないと、いくら安い価格設定をしても売れないでしょう(だいたいの文量はアマゾンの販売サイトでも開示されます)。


また、ブログやツイッターなど、ネット上では著作権の扱いが曖昧になってる部分もありますが、有料で売るための出版物に使う素材(文章にしろ画像にしろ)に関しては、著作権の所在に十分に注意しましょう。

紙の本ほど神経質になる必要はなくても、言葉の表記方法の統一や、資料出典、事実確認なども、一通り行っておくべきでしょう。


4.文章ファイルを mobi っていう形式にする

・これも面倒です。

・mobi はアマゾン様ご指定のファイル型式です。

・私は、MS Word → ePub → mobi と変換しました。

・MS Word → mobi という方法を選ばなかったのは、ネット上に「トラブった」「巧くいかなかった」という体験談がたくさんあったからです。

・ePub editorの“sigil”を使う方も多いようなのですが、初めて使うアプリが多くなりすぎると使い方を覚えるだけでも面倒なので、今回は上記の方法を選びました。

・他にもいろんな方法があるので、ググってみてください。

・ただし、指南サイトや体験ブログは必ずそれが書かれた日付を確認しましょう。まだ過渡期なので、細かい点はどんどん変更されています。半年前にベストだった方法が、今、ベストだとは限りません。

・これはキンドル出版の指南本も同様で、一年も前に書かれたノウハウ本を鵜呑みにするのは危ないです。


・このファイル変換という作業なんですが、原稿を仕上げ、最後に一回だけ変換するならたいした問題じゃありません。でも実際には、文章を仕上げる段階で何度も校正をかける必要が出てきます。

たとえば誤字を一文字修正するだけでも、mobi ファイルや ePub ファイルを直接に書き直せるわけではないので、最初のファイルに戻って修正し、再度ファイル変換をする、というプロセスを繰り返すことになります。短気な私はこのプロセスで何度も「きー!」ってなりました。


また、今回の私の本は、

・横書き

・写真や画像なし

・リンクもなし

・目次に階層がない

という、超シンプル構成でしたが、縦書きにしたいとか写真多用とかルビを振りたいとか言い出すと、何かとトラブルも増えるので、相当に面倒だと思います。


なお、私が MS Word → ePub に使ったのは、ライブドアブログの有料オプションです。1ヶ月350円だっけかな。ePub → mobi にはアマゾンの previewer をダウンロードして使いました。

ライブドアブログの ePub 書き出し機能は簡単で使いやすいけど、目次の階層化の方法がわからず、サポートに問い合わせてみたところ、

ご連絡をいただきました書き出しにつきましては、現在対応をしておりませんので、ご了承いただきますよう、お願いいたします。


ご連絡をいただきました内容につきましては、社内にて検討させていただき、より一層のサービス向上に努めさせていただきます。

とのことでした。ぜひ“社内で検討”してほしいです。


5.表紙を作る

こんなんでよければパワポで作ればいいです。ツールというより絵心(デザイン力)が問題です。

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予算があるならクラウドソーシングに発注するとか、ネット上から素材を購入して使うのもありでしょう。なお、“フリー素材”と言われているものの多くは用途が“非営利”活動限定なので、商業出版(ですよ、コレは一応)には使えないと思われます。

KDP のヘルプページには表紙画像として望ましい縦横比やピクセル数が書いてあるんですけど、「ピクセルって何?」というレベルの私には、大きさを整えるのも大変でした。


6.推敲のための実機テスト

出版する前には、プレビューアーを使って「ほんとにちゃんと表示される?」というのをチェックします。アマゾンのサイトでも(PC上で)プレビューできますが、改行や空白の開け方なども含め、やっぱり実機でチェックしたいという人も多いでしょう。

私はキンドルFire とキンドル・ペーパーホワイトを持っているので、そちらにファイルを送って実機で確認。読みながら推敲し、修正個所は最初のファイルに戻って直し、それを再度ファイル変換してキンドル端末に送って・・・というプロセスを 5回くらい繰り返しました。

端末を持っていない iPhoneと iPad に関しては、発売後(みなさんへの告知前)に、知人に依頼してチェックしてもらいました。

このプロセスもめちゃ面倒ですねー。紙の本だと著者は赤ペン入れるだけで、あとは出版社のスタッフが全部やってくれます。一人で全部やるなんてホントばかげてます。


7.出版手続き=本のアップロードなど

販売サイトに載せる紹介文を書き、価格を決め・・その他、こまごました事項の記入を求められますが、難しいことは何もないです。表紙と文章ファイルをアップロードすれば完了です。


8.審査に合格!?

出版までに内容の適格性がチェックされます。48時間以内に審査が終わるということですが、私の場合は 20時間程度でした。

ブログの内容を書籍化する場合は、「そのブログが本当に自分のブログか?」などをチェックされるようです。パクリ文章の出版を避けるためですね。

ネットでダウンロードした韓流スターの写真を勝手に入れるなんてこともモチロンできません。エロっちい画像や犯罪誘発系などもチェックされると思います。規約をきちんと読みましょう。

無事に審査が終わるといよいよ販売が始まります。ちょっと感激!


9.売る

売ることに関しては苦労のない私が言うのはナンですけど、普通はここが一番大変なんじゃないかと思います。「とりあえず出せればいい」なら気にする必要もありませんけど。


10.直す

誤字率ゼロという方もあるのでしょうが・・・私の場合はブログ同様、最初に出した後、読者の方からの指摘を受け、何回かファイルを差し替えています。

・修正ファイルをアップロードしても、既に購入した方のファイルが修正されるわけではありません。

・修正ファイルをアップロードするたびに、審査期間が必要となります。私の場合、概ね24時間以内でした。

・誤字脱字を直す場合、ついつい中間ファイルであるePubファイルを直したくなりますが、そういうことをすると、「最終バージョンのファイル」がどれだかわからなくなり、混乱を起こします。

必ず自分で、「最初にアップロードしたバージョンはこれ、現在の最新ファイルはコレ」とバージョン管理できるようにしておきましょう。


以上がキンドルで本を出すときの手順(方法)です。


本を作るにはいろんな分野のスキルが必要で、ひとりでそれを全部持ってる人っていないと思います。出版社だって中で分業してるわけですから、著者がひとりで全部やるのは、画期的ともいえるけど、非効率ともいえます。

<自分の得意・不得意な分野に○をつけてみましょう!>

1)文章を書くのが、得意 or 不得意

2)構成を考えるのが、得意 or 不得意

3)校正して文書を整えるのが、得意 or 不得意

4)表紙のデザインをするのが、得意 or 不得意

5)ファイル変換などの IT的な分野が、得意 or 不得意

6)売るというマーケティング的な分野が、得意 or 不得意

7)英文での税務書類作成、提出などの事務部分が、得意 or 不得意


今日のエントリに書いたのは、あくまで「私にとって何がどの程度、面倒だったか」ですが、人によって得意な部分は異なるので、苦労する部分もまた、人によって相当の違いがあるはずです。

とはいえ、何度も「キー!」ってなりはしますが、なんとかなるレベルでもありました。今回は一種の実験だったのですべて自力でやりましたが、次回からは、

1)表紙は自分では作らない。公募します。

2)もしかしたら校正の人を雇うかも。誤字脱字のチェックをひとりでやるのは超大変


ePub や mobi へのファイル変換については、次回からも外注しないでしょう。最後の最後まで文章を自分で直したいので、ここは面倒でも自分でやります。

ただ、次回は写真やリンクをいれたり、目次を階層化したりしたいので、それまでに何かもっといい方法が現れていることを祈りたいです。(理想的にはライブドアブログさんに頑張ってほしいです!)


以上、ノウハウ集とまでは言えませんが、KDP に関心のある方に少しでも役立つといいなと思って書いておきました。

紙の本の自費出版だと、数百万円も払って専門出版社に依頼する人もいるようですが、電子書籍のセルフ・パブリッシングならコストは時間と手間ヒマだけです。みなさんもトライしてみてはいかがでしょう?


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そんじゃーね!


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2013-11-18 裏側本の裏側

先日お知らせしたように、今回の新刊本はキンドルのセルフ・パブリッシング(著者が自分で出版する自費・自己電子書籍)という形で出しました。

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昨夜は瞬間風速的にですがランキングトップとなっていました。さっそく多くの方に読んでいただいているようで大変うれしく思います。


下記のような感想も頂きましたが、私自身「夜に原稿を仕上げてアップロードし、朝起きたら、もう売られていた」というのは、ホントにすごい機動力だと思いました。


ちょうど一年くらい前、アマゾンがキンドル端末の日本での販売予約を始めました。その後、書き手が直接、出版を手掛ける KDP = Kindle Direct Publishing が、日本でも可能になると発表されました。

その時「2013年には、KDP本を出そう!」と決めました。将来、KDPを利用して本を出すことはほぼ確実だったので、初年に一冊だしておき、売上等のデータを取得しておくことが重要だと思ったからです。

また、ほんとーに、私のような(技術的な)知識の無い人でも自力で本が出せるのかも、確認しておきたいと思いました。結論としては、「可能だけど、それなりに大変でござるよ」って感じです。

★★★

タイミングとしては、最初から、今年の前半ではなく後半に出すつもりでした。売れ行きが「スマホやタブレットの普及数に規定される」ことは火を見るより明らかだったので、ちょっとでも遅いタイミングのほうが、多くの方に読んでもらえると思ったからです。

内容的には、「ネットでしか売らなくても問題がないもの」にしようと考えました。今回の本は「ブログ運営の裏側」について書いたものですが、そんな本を“私のブログを読んだことがない人”が買うとは思えません。つまり、紙の本として書店で売る意義が大きくないトピックなのです。

反対にいえば、“紙の本で出す意義があるトピック”=“ブログ読者以外にも手に取ってもらえそうなトピックの本”については、従来通り、紙の本でも出していく予定です。

★★★

アマゾン以外で売らないのは、アマゾンの独占販売にすればロイヤリティの選択肢が増えるのと、「どうせ大半がアマゾンで売れるのに、他のところにまで登録するのはめんどくさいから」です。

あと、「やっぱり紙で読みたい」という人もいるだろうと思って調べてみましたが、アマゾンのプリント・オン・デマンドは出版社でないと使えないらしいのであきらめました。

★★★

価格設定に関しては、いろいろ実験的に考えています。京セラ創業者の稲盛和夫氏は「プライシングは非常に重要な経営判断」とおっしゃっていますが、これには私も超同意。プライシングは資本主義の要です。


今、電子書籍の価格は、

1)紙の書籍が電子化された場合に、紙の書籍の定価の 8割程度に設定される

2)最初から電子書籍として出された本が、99円とか100円に設定される

3)著作権切れの作品や、書籍ではなく事実上の「営業パンフレット」が無料書籍として配布されている

と、3つの価格帯の本が混じっています。


1)商業出版

2)自費出版

3)公共財産 & 広告チラシ

と言ってもいいかな。


1)の例としては・・・

phaさんの『ニートの歩き方』は、紙の本が 1659円で、キンドルが 1200円

ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法

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堀江貴文さんの『ゼロ』は、紙の本が 1470円で、キンドルが 1045円

ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく

ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく

私が先日出した本は、紙の本が 1365円で、キンドルが 1100円です。

ただしアマゾンはこれらの電子書籍価格をセールで半額にすることも多く、実質的には 600円程度で買っている人も多いと思います。

それ以外では、メルマガの料金設定(一ヶ月に 600円から 800円程度)も参考にしました。今回の本の文章量は、紙の本の 6割から 7割程度であり、メルマガだと 2ヶ月(8本)分くらいの量に当たると思います。


いずれにせよ、100円の電子書籍を出す気は全くありませんでした。今、紙の本と変わらない価格でオリジナル電子書籍を売れる人は極めて限られています。

“ちきりん”は明らかにそのうちの一人なので、ちゃんと(?)それにチャレンジしないとあかんでしょ、って思ったからです。

だから( 900円台という)価格帯を最初に決めたうえで、その価格に見合う内容とするため、これまで開示したことのなかった内容まで踏み込んで言葉にしました。

おかげさまで売れ行きは順調ですが、果たして紙の本を出す場合と比較してどこまで到達できるのか、興味深いところです。

★★★

この 9年間、ブログ運営はいろんな判断の連続でした。文章を書くことには何の苦労もなかったけれど、こんなたくさんの人が読むサイトの運営は、全く未知の領域だったからです。

あちこちに頭をぶつけながら、手探りでやってきたその経験を、なんらかの形で残しておきたいと思い、今回の本が出来上がりました。


私は“書き手”として成功したいと思ったことはありません。憧れのように「有名になりたい」「作家になりたい」と感じたこともありません。手に入れたいと考えたものは別のものでした。

よく「ちきりんは恵まれてるから」「才能があったから成功した」と言われます。でも私が強いのは、「自分が欲しいモノと欲しくないモノ」が、きちんと理解できているという点にあるんです。

今回の本を読んでいただき、そのことが伝わったらいいなと思います。


そんじゃーね!


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2013-11-15 新刊のお知らせ) ちきりん初のキンドル・ダイレクト出版

「Chikirinの日記」の育て方


ものすごい“手作り感”に溢れた表紙ですが、これも“あたし作”! いわゆる「セルフパブリッシング」です。

販売はアマゾンのみ。他の電子書籍ショップでの取り扱い予定は(いまのところ)ありません。

キンドル端末を持っていなくても、PC (windows, Mac)の他 iPhone, iPad, Android 端末など、各種スマホ&タブレットでも無料アプリを DL すれば読むことができます。(キンドルアプリを手に入れたい方はこちらへ


電子書籍なので、クリックして購入していただければ、数分後には読み始められます。

すごいですねー!

追記) 発売時は電子書籍のみの出版でしたが、2014年 11月 文藝春秋より紙の本も発売されました。こちらには、代表的なブログも収録されています。

「自分メディア」はこう作る! 大人気ブログの超戦略的運営記
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本のテーマは何だって?

タイトル通り、「Chikirinの日記」の育て方です。


皆様にご愛読いただいている当ブログも、2005年3月にスタートしてから早 9年。その間、“ちきりん”はどんな方針をもって、何を考えながらブログを運営してきたのか。

炎上したり罵倒されたりしながらも、個人ブログとしては破格の月間 200万PVを達成するまでに至った苦難の(?)道のりを、ゆるく赤裸々に綴ったノンフィクション。


日記を書き始めたきっかけや“ちきりん”の名前の由来など、ファンの方にとっては常識(?)のイントロ部分から、これまで、ほとんど開示してこなかった様々なブログ運営の方針に、気になる広告収入額まで。

最後には、自身が考える“ちきりんブログ成功の要因分析”など、その舞台裏の詳細を初めて公開しています。

「Chikirinの日記」愛読者の方はもちろん、自分もブログを書いている、という方にもお楽しみいただけるでしょう。


全44セクションで構成される目次の一部(抜粋)をご紹介すると・・

05. 無名ブログ時代

08. 実名と匿名

10.“はてブ”で突然のブレーク!

17. 書籍出版の意義

18.「そんじゃーね」の衝撃

20. Own Mediaを育てる

22.「ネットの中の人」にはならない

26. はてなブックマークとの決別

29. ブログでの書籍紹介

30. いろんなマイルール

38. 鬱陶しい人たち

39.「Chikirinの日記」の収入

43. 時代とのマッチング

44. そしてこれから

などなど


おもしろそうでしょ!?

今回は全部ひとりで作ってみたので、細かいミスはいろいろありそうですが、内容的には満足のいく仕上がりとなりました。全6万6千字の書下ろしノンフィクション。下記をクリックして今すぐ、もしくは、この週末にぜひお楽しみくださいませ。


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2013-11-13 大企業のほうが成長できるとか完全にウソ

「大企業は人を育てる余裕があって研修制度も整ってるから、最初は大企業に入ったほうが成長できる」とか、未だに寝ぼけたことを言ってる人がいて驚く。

20年前の話ならわかるけど、「大企業のほうが成長できる」なんて、今や完全にウソだよね。

「大企業のほうが、周りの人が優秀だ(から成長できる)」って? それも 20年前の話、親が若かった頃の話じゃない? 


「いきなり起業」や「海外就職」はもちろん、日本で就職する場合でも、ベンチャーとか外資系企業とか NPOあたりで働いたほうが、最初の 3年間の成長は明らかに早いはず。

てか、倍とか以上のレベルで差が付くってことくらい、両方を知ってる人には火を見るより明らかですよ。


少なくとも「大企業に入ることができる人」が持ってる選択肢の中では、「大企業」はおそらく、最も成長スピードが遅い選択肢だと思う。

大企業ってのは「成長スピードは遅いけど、他にいいところもあるから(後述)、そこが大事だと思う人が選ぶべき選択肢」なんです。


そもそも「研修制度で成長できる」とか思ってる社会人なんている? 

いないよね?

だとしたら、「大企業は研修制度が整ってる。だから成長できる」は、まったく成り立たない。


人を成長させるのは「研修制度」なんかじゃなくて、

「いかにストレッチさせるか」(いかに高い目標と裁量権が与えられるか)であり、

「いかにぐちゃぐちゃな環境で成果を求められるか」なんだよ。


それなのに、超整った環境でしか仕事の経験ができず、「新入社員の仕事はコレです」ってのが 10年単位で変わってないような大組織でどうやって高スピードで成長すんの?


誤解のないように。

あたしは「大企業では成長できない」とは言ってません。

もちろん成長できます。おそらく学生時代の成長スピードの何倍もの速さで成長できる。

仕事って勉強より、圧倒的に学べるから。


でも、「他の場所での成長」に比べたら、その成長スピードはびっくりするほど遅い。


たとえばベンチャーや外資系企業なら、

1)海外市場に出ていく必要がある。

2)「んじゃ、君、行って来て!」

3)「えっ!?俺が? まじすか。 ひえー!」

ってところ、


大企業だと、

1)年に二回、全社員に海外転勤の希望を書かせる

2)希望者に関しては、語学研修を始める

3)希望者が少ない場合には、海外支社の仕事に興味を持ってもらうために、社内説明会を開く

4)外部研修会社を雇い、何十万円も払って「異文化理解を理解するための研修」を受けさせる

・・・

みたいなプロセスになるわけです。


たしかに「研修制度は大企業のほうが整ってる」よね。

でも・・・上記をみて「大企業のほうが成長スピードが早い!」って思う人は、


大企業に行ったほうがいいです。。。


★★★


まっ、確かに大企業にもいいところはたくさんある。


成長のスピードは遅いけど、

・どんなに仕事ができなくても解雇されにくいし、

・ゆっくりしか成長しなくても(周りもそうだから)焦らなくても済む。

・安定や名前が重要と思ってる人には評価されるし(お見合いの時とか)、

・福利厚生がしっかりしてるから、病気がちだったり介護や育児で休暇をとりたい人には向いてる。それに、

・留学支援制度なんかもあるので、もはや何の役にもたたない MBAとかもタダで取りに行ける(可能性がある)。


その代り、

・意思決定のスピードが遅くなったり(しかも、それが遅いのだと気がつけない)

・リーダーシップを鍛える機会が、最初の数年間ほとんど無かったり、

・「環境が整ってない場所ではビジネスなんてできません!」みたいな人や

・成果が問われる経験もリスクをとる経験もまったくないまま、「社会人 3年目が終わりました」みたいな人を量産してしまう。


「教えてもらう」では成長なんてできない。

だから「教えてもらう制度」が整ってるかどうかなんて、何の意味もない。

そんなのが大事に思えるのは、「教えてもらって成長してきた学生という立場」の間だけです。


そうじゃなく、ぐちゃぐちゃの現実の中で、成果を出すということに拘る経験が最も人を育てる。

だから、できるだけ「整ってない場所」からスタートしないと!


大企業は「お膳立てがないと学べない人」にはとても向いてます。

「丁寧に教えてもらえないと学べない人」

「手とり足とり指導してくれないと成長できない人」にもぴったり!


別の言い方をすれば、「市場から学ぶ能力の無い人」にはとても向いてる。

「ぐちゃぐちゃの中では自分の力は発揮できませんが、環境と制度が完璧に整っていたら全力で頑張ります」って人にね。

そしてあんなとこにいると、どんどん“そういう人”になる。

周りもみんなそうだから。


f:id:Chikirin:20150810175729j:image:medium

そんじゃーね


<よくある質問>

「でも、ちきりんさんは、最初に大企業に入ったんですよね?」

→ 答えはこちら


http://d.hatena.ne.jp/Chikirin+personal/  http://d.hatena.ne.jp/Chikirin+shop/

2013-11-10 ふたつの未来

未来って両極端だよね。

<未来 A>

・高齢化と貧困化が進んで街には失業者とホームレスが溢れ、

・国も財政破たんして地方は荒廃、都市部は治安が悪化して、

・そこに大災害と原発事故が再発

・円安で物価高が続く中、有望な企業と人は海外流出

・世界中で資源争奪戦の戦争が勃発し、

・貧しい国の子供たちは、爆弾を体に巻き付けてあちこちで特攻する・・

みたいに考えることもできる一方で、


こんな未来を予想することもできる↓

<未来 B>

新技術の開発によって、

・宇宙や海底から新たな資源を獲得できて第二のエネルギー革命が起こり、

・自動車は電気で動いて排ガスを出さず(北京の空気もキレイになって、黄砂も飛んでこなくなり!)、自動運転が実現して事故も減る

・遺伝子解析により病気の予防・予見が可能になり、抗がん剤もピンポイントで効かせることができ、

・再生医療が現実化して、重い腎臓病でも、自分の細胞と3Dプリンタで新しい腎臓が作れちゃう

・スマホは世界どこでもシームレスで使え(ネットも音声通話も月に2000円も払えば世界中で使える!)、

・もちろん両替なんて全く不要。世界中でスマホ+クレジットカードで支払いができる

・どこもかしこも生体認証だから、パスポートも入国審査も不要で、気軽に海外に出かけられ、

・スマホをかざせばすべての外国語が母語に翻訳される

・家庭の経済力に関わらず誰でも、小さなころからネットで英語も学べるし、高度な教育も受けられる。

・今まで教育が受けられなかった貧しい国の子供たちのなかから高度な教育を受ける子たちが現れ、

・彼らの頭脳によって、あらゆる分野でイノベーションが加速する

・その恩恵は世界中に広がり、

・自爆テロなんて馬鹿げたことはやってられないという人ばかりになる

・養殖技術のイノベーションで、世界中の人が海老もマグロも格安で食べ放題となり、

・食料価格が下がって飢えに苦しむ子供たちが減っていく

・生産性の向上で、働く時間はどんどん短くなり、

・余った時間で人生を楽しみ、社会の問題を解決しようと考える人たちが増えてくる。

と、私の想像力は限られているので、この後は、みなさんの考える<未来 B>の姿をお送りください。採用されたツイートは当エントリに掲載します。


私たちは二つの未来のどちらを予想し、どちらに備えるか、自由に選ぶことができます。

ひとつは、「未来はきっとAになる」と予想して、それに備える道。

お金を貯め、子どもにはお受験をさせて就活の練習もみっちりやらせる、自分の家庭だけは治安もよくて安心な場所に不動産を購入しようと、脇目も振らず頑張る道。


もうひとつは、「未来はきっとBになる」と信じて、その中に自分の生きる場所を見つけようとする道。

世の中がダイナミックに変わりつつある今、未来について考えてると心からワクワクできる。


そんじゃーね!


↑ インクジェットという技術を説明しながら、3Dプリンター時代の製造業の在り方について推察する本。技術的な部分は難しすぎて飛ばしながら読みましたが、

「3Dのインクジェットプリンターで骨を印刷して骨移植手術する」など医療関係に3Dプリンターがどう使われるかという部分については、技術が未来を変えていくイメージがビビッドに持てておもしろかったです。

キンドル版だと今すぐ読めて600円です。


3Dプリンター知らない方はこちらを↓

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2013-11-07 他者と違うくありたい

メディアの多く露出がある人を取材する場合は、「とにかく他のメディアと同じ内容の記事を書きたくない」という気持ちが強くなります。


たとえ、他のメディアが書いてる内容が、私が書こうとしてることよりおもしろいことであったとしても、同じこと書くのはヤです。

「ちきりんのインタビューは、他メディアとは全く視点が違う」と言ってもらえることこそが、私にとっての最高の褒め言葉であり、違いさえ際立っていれば、どっちがおもしろいとかいうのは(読者の好みにもよるので)どうでもいいんです。

みんなと同じこと書くなんてプライドが許さない。てか、あたしが書く意味ないじゃん。とも思います。私にとって大事なことは、「良いか悪いか」ではなく「同じか違うか」です。他者と同じでは(内容に関わらず)価値がない。なんとしても「違うくありたい!」と思います。


これ、いつからこー思い始めたんだろう? 日本の学校も親も多くの場合、子供に「周りと同じであること」を求めます。親の場合は、「周りと同じなんだけど、周りより巧くできる我が子」が期待の姿でしょ。

周囲の子供がみんな大学に行くのに、我が子が「そんなの意味ない。行かない」と言い出したら、普通の親は必死でそれを止めるはず。「とりあえず大学に行く」と言ってくれたら心底ほっとしますよね。たとえそれが“と・り・あ・え・ず”であったとしても。


ところが社会にでると、「周りと同じ人」は、常にレッドオーシャン(競争相手が多く熾烈な競争が起こってる市場)で生きることになります。特に「とりあえず皆と一緒に」みたいな判断をする人は、ほんとーに最悪な環境に置かれてしまう。

そうではなく、「他者とは全く違う!」人だけがブルーオーシャン(競争相手がおらず、高い付加価値=報酬を獲得できる)という場所に立てるのです。

だから小さい頃に学校で「みんなと同じ」であることを求められて育ってきた私たちは、どこかの段階でその方向性を 180度転換し、「他者とまったく違う自分」を目指すと決める必要があります。

そういったゲームのルールの変更に気が付かないと、コモディティ仲間との価格競争(労働者の場合は、給与が下がっていく一方の環境)から、いつまでたっても(どれだけ頑張っても)逃れられない。


さて、では今の段階で「他者と違う自分」を確立しており、ブルーオーシャンで悠々と生きられる立場を獲得している人たちは、いったい、どのタイミングでその方向転換を成し遂げたのでしょう?

なかには、ごく小さい頃から「周りの友達とは全く違っていた」という“ずっと変わり者呼ばわりされてきた”少年(&少女)もいるでしょう。

別のパターンとしては、大学時代くらいから「人と一緒はイヤ!」と思い始めた人もいるだろうし、中には社会人になってからようやく、という人もいるでしょう。

今でもその転換点に気づいておらず、労働市場においても「人と同じことを、自分だけいかに巧くやるか」に必死となり、レッドオーシャンの荒波に溺れそうになっている人もいるはず。


いろいろ考えてみると、私の場合はたぶん中学生の時の環境が大きいかなと思います。

まっ、いずれにせよ、「他者と同じであること」「他者と同じだけど、他者より巧くやる競争で勝ちたい」という道を選ぶことのヤバさには早めに気がついたほうがいい。

その道を選ぶと、どこででも手に入るモノやサービスが価格競争に陥るのと同様に、労働力としての人間も給与がどんどん下がるだけになってしまうから。


いかに他者と違うくなるか、それを競う時代なんです。


そんじゃーね

2013-11-01 高速道路と大渋滞

今日のタイトルは、2004年(すでに10年近く前)に梅田望夫さんが羽生善治三冠から聞いた話として紹介された概念で、簡単にいえば、

・インターネット学習が登場したため、初心者でもすぐに巧くなれる(ある地点までは、高速道路を走ってすぐに着ける)

+

・多くの人がすぐ巧くなれるため、上級者間での競争は激化しており、「ある程度、できます」というレベルから一歩抜け出すのはめちゃ大変になりつつある(高速道路の先は大渋滞してる)

という話ですね。元記事→ 「インターネットの普及がもたらした学習の高速道路と大渋滞


上記は将棋の話でしたが、ポーカープロの方も全く同じことを力説されていました。いわく

若い人は、これまでの人より圧倒的に強くなっている。理由はオンラインでポーカーの練習、対戦ができるようになったから。オンライン対戦のほうが、カジノでのライブなゲームより圧倒的に効率良く学べる。なぜなら、


・カードを配ったりチップを動かす時間が不要なため、同じ練習時間で 3倍近いゲーム経験(=学び)が得られる

・カジノまで行くためのコスト(時間&費用)が不要


・カジノの無い国の人も豊富な対戦経験が得られる

・カジノに出入りできない年齢から練習が始められる


・ポーカーは 10回に 7回は降りるゲームなので、ライブゲームだと待ち時間が多い(だから食事しながらゲームしたりする)。でも、オンラインなら複数ゲームを並行してプレイできる。時には 9面並行でプレイすることもあり、最初に書いたのと合わせると、3倍×9倍=27倍 も学びの生産性が高くなる。


・メジャートーナメント以外で、世界の主要プレイヤーが一か所のカジノに集まることはないけど、オンラインなら常に世界トップと腕を競える


・プレイデータをダウンロードして分析できるので、勝率分析や癖の補正、分析→仮説立案→実証といった研究が可能になり、学びのスピードが上がった


「なるほどねー」と思っていたら、プロ格闘ゲーマーの梅原大吾さんまでも、「ゲーセンは自分を育ててくれた場所だし、大好きな場所だけど、最近は格闘ゲームでさえ家からオンライン対戦することによって学べることも増えてきた」とか言い出してる。


これってつまり、「オフラインの学習環境」と「オンラインの学習環境」の競争力、というか、位置づけが、これからは大きく変わるってことよね。


今後は、

・オフラインだけの学習では、もはやトップレベルにはなれない

のだろうし、

・極端な例として、“オフラインだけで勉強する人”と“オンラインだけで勉強する人”がいたなら、

後者(オンラインだけで勉強する人)のほうが、早く高い位置まで行ける時代になりつつある、

ってことなんでしょう。


そして、「そういうことは、将棋とポーカーと格闘ゲームの世界だけでしか起こらないので、オレ&あたしには関係ない」って思える人もいるのかもしれませんが、

あたしにはどう考えても、これからは同じことが、一般的な勉強(学校学習)においても、技術修得においても、それ以外のいかなる職業訓練においても、起こり始めるだろうと思えてしまう。


日本みたいに学校という“オフラインの学習場所”が整っている国に生まれ、お金とお受験の時間をかけて“いい学校”(=オフラインの学習環境の中で、できるだけ質が高い場所)で勉強しても、“オフラインだけで勉強”しているような子供は、

学校に通うこともできない環境に生まれ育ったけれども、“オンラインでがんがん勉強し始めた人”に勝てなくなる。

そういう時代になるってことじゃない?


そしてさらに大事なことは、「渋滞から抜け出す方法」が必要になること。

オンライン学習によって高レベルのライバルが世界中から集まるわけで、大事なのはその大渋滞から抜けだすための方法なんだけど、それは学校であれオンラインであれ「教えてもらう」ことでは学べず、自分オリジナルで考える人にしか見つけられないんだよね。


これからの子供たちは、親の世代に比べ、

・オンライン学習により、今までより短時間かつ低コストで、はるかにレベルの高いことを学び、

・その上で、よりオリジナリティやユニークさが問われる世界で生き残っていかなくちゃならない。


つまり彼らには、

1)高速道路を使う能力

2)渋滞を抜け出す能力

のふたつの力が必要になるってことなんだけど、


それは、具体的に言えば、

1)オンラインの学習機会を使いこなすための英語とITリテラシーをもって、「日本の物理的な学習場所」ではなく「世界中の人が学んでいるオンラインサイト」で学ぶという姿勢と積極性であり、かつ、

2)“覚える”とか“学ぶ”ではなく、他者との違いを自分で創造できる力

なんだよね。


さらに別の言葉でいえば、

1)オフラインの中で質のいい場所(例:いい学校)にこだわるなんて超ナンセンスな時代になりつつあり、(孟母三遷とかいうけど、ラスベガスに引っ越さなくても世界トップのポーカープロになれますよってこと)

2)勉強でトップクラスになるなんて意味が無く、「いかに他者と大きく違うか」「自分のアタマでオリジナルに考えられるか」が大事になると。


そういうこと?


完全に逆行したスタイルで子育てしてる人とか、たくさんいそう。


そんじゃーね


自分のアタマで考えよう
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