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Chikirinの日記 RSSフィード

2014-05-25 すべての税金コストを開示したらどーかな?

この前テレビで、「必要な医療費の額を開示したら、健康に気をつける人が増え、医療費の抑制に成功した自治体がある」と報道されてました。


生活習慣病の代表格である糖尿病。

・健康だと医療費 ゼロ

・インシュリンを打ち始めると年に 20万円

・合併症が出始めると年に 60万円

・人工透析が必要になると、年に 500万から 600万円


の治療費がかかり、健康保険や市の財政を圧迫する、という情報を患者本人に開示し、

(人工透析が必要にならないよう)「生活習慣を変えてくださいねー、そのために私たちもいろいろサポートしますからねー」と言ってみたら、成果が上がってるらしい。


驚いたのは糖尿病の治療を受けてる本人が、

「人工透析にそんなにお金がかかるとは知らなかった。それなら、なんとか頑張って今の状況を維持したい。そうすればその税金は、他の重要なことに使ってもらえるし」とコメントしてたこと。


この発想には驚きましたよ。だって

・人工透析って、本人にとってめちゃくちゃ大変なコト(=体や生活への負担が大きな治療)であって、お金がどーのという問題ではない

・たしかにお金はかかるけど、医療費の本人負担はほとんどない(高額医療費の補助制度もあるし、人工透析なら障害者手帳ももらえるので)

わけです。


「治療があまりに大変だから、人工透析にならないように気をつけよう」とは考えなかった人が、

「税金が年に 500万円もかかるなら、人工透析にならないよう気をつけよう」と考えるなんて、私には想像もできないことでした。


で、思ったんです。

「病気になっても自分だけの問題だろ。誰にも迷惑かけるわけじゃないし」と考え、糖尿病だと言われても(食事も)自制してなかった人が、

こんなに税金がかかるんだと知ったら、いきなり食事や運動など、生活習慣を変え始めるというのなら・・・

もっといろんなことのコストを開示したらいーんじゃないの?」と。


たとえば、この前、生活に困って知り合いの骨董商に 100万円の借金を申し込み、断られて殺してしまった男性(66歳)が逮捕されてたけど、

殺人事件ということで多数の警官が捜査にあたってたし、この後に必要となる、拘留、取り調べ、裁判、懲役だって、ものすごいお金(税金・費用)がかかる。

だったらこの人に、向こう 10年、生活保護を払ってあげてたほうが安いんじゃない?


殺人を犯してしまった場合のコストを、

・捜査員 5人 × 10日間の捜査 費用は 200万円

・10日間くらい拘留して取り調べられると 費用は 50万

・裁判の費用が 3回の公判で 90万円

・懲役は 10年で 2000万円

とか、開示したら、


「殺すのやめて、生活保護を申請しようか?」って話になったのかもしれない。


それって、

・骨董商は殺されなくて済む

・税金は少なくて済む

・本人は殺人犯にならなくて済む

ウィンウィンウィンじゃん!


★★★


津波で被害を受けた町の高台移転でも、山を切り開いて住宅地を造成、水道や電気などの生活インフラを整えると、一区画の整備費(=家の建築費を含まない額!)だけで 1億円近くになるケースがあるって新聞に載ってたけど・・・

そんなかかるってわかってたら、5000万円もらって(すでに住宅地として開発されている)近隣の町に住みたいって人もいるのでは?

除染の費用だって同じ。その費用がいくらか聞いたら、「その半分をもらって、孫と暮らせる家を近くの町に買うっていう選択肢はどうだろう?」と考える人もいるはず。


交通事故だって、救急車や本人や被害者にかかる医療費、事故の処理費など、全部のコストを開示したら、さらに運転に気をつける人が増えるかもだし、

火事なんかも同じだよね。消防車ってコスト高そう。

あと、最近はたいしたことない用事で救急車を呼ぶ人が多いと問題になってるけど、そういうのももっと積極的に「救急車を一回呼ぶといくら」って開示したほうがいいよね。

家の近くに公園が整備されたらうれしい!と思う母親は多くても、その費用を聞いたら、「別に要らないかも?」って話になったり。


糖尿病の患者にしろ、犯罪をおかして捕まった人にしろ、被災者にしろ、本人に費用を負担させる必要はないけど、


「実はこれくらいかかるんですよ」って開示するだけで、


なんらか別の選択肢が思い浮かび、行動が変わる人はたくさんいるんじゃないかと思いました。


そもそも家庭内で何かを買おうという話になった時、コスト情報(いくらするの?という情報)無しに、買うべきかどうかの判断なんて出来ないよね。

税金だって同じで、結局は将来の子供たちが(より高い消費税や年金保険料という形で)払わざるを得ない。

そう考えたら、「そんな値段するなら、無くてもいいかも?」って思うモノもたくさんあるはず。


それにね、イチイチそうやってコストを開示したら、「なんでこんなモンに、そんなかかるんだ?」って話になり、「具体的な方法も開示しろよ。もっと安くていい方法があるはずだ」という話にもなって、コスト側の検証も進む気がする。

街の再開発プロジェクトのコスト詳細を出したら、再開発案を検討する、市議会議員の検討費用(給与!)がめちゃ高で、「なんじゃこれ!? こんなにたくさんの議員がいるの? 給与、高すぎない?」ってことにもなりそう。


いー案じゃん!?


そんじゃーね