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Chikirinの日記 RSSフィード

2014-06-04 バランスなんて、とる必要ないです

世の中には、やたらとバランスをとりたがる人がいる。

食べるものや時間の使い方について、偏ることを嫌い、常にすべてをちょっとずつ盛り込もうとする。得意科目と不得意科目があると、不得意科目の克服に時間をかけ、全科目、バランス良くできるようになろうとする。

でもあたしは、「バランスとるなんてロクなことないよね。そんなもん気にせず、どんどん偏った方がいいよ」って思ってます。

不得意科目なんて切り捨てて、得意なコト、大好きなコトに集中的に人生の時間を振り向けたほうが、よほど豊かだろうと思ってる。


他にもたとえば、

毎日、朝 9時から 6時まで働き、夕方以降と土日は、個人の時間としてきちんと確保する。夏休みと年末はそれぞれ一週間の休暇を取る

より、

毎日、夜中まで働き、土日も仕事で潰れることもある。でも、1年に 1ヶ月は休みを取り、海外を回って長期休暇を楽しむ!

の方が圧倒的に好きだし、実際にそういう働き方を選んできた。


人生全体で見ても、

新卒で就職してから定年まで、ずっと仕事と個人生活のワークライフバランスを維持しながら働く

より、

10年は“仕事=人生”的にめちゃくちゃ働く。10年はふつーに働く。5年は新しいことを学ぶ。5年は遊んで暮らす。5年は家族のために使う。

みたいな方が好ましい。


ゲームは一日一時間。その後は読書もするし、友達とも出かけるし、バランス良く遊ぶ

より、

ある時期はゲームにはまって引きこもり状態。寝ても覚めてもシムシティやってる。ある時期は友達と遊び歩いて、夜遅くまで家にも戻ってこない。もちろん本も読まない。でもある時期は本の虫となり、めちゃくちゃハマる。

みたいな感じの方が、圧倒的に楽しい。


食べ物だって、やたらとバランスばっかり考えてると調理も面倒だし、たいして美味しくもないものを「体にいいから」とかいう意味不明な理由で食べることになる。

それよりは好きなモノを思う存分食べて幸福感に浸るほうがいいって。それに、後から振り返れば「あの頃オレは、○○ばっかり食べてた。それくらい○○が大好きだった!」みたいな記憶が残る。そういう思いが残ることって、大事なんだよ。

世の中にはいろいろ美味しいモノがあるんだから、「上手いモン食いたい!」という気持ちさえあれば、自然にいろんなものを食べることになる。

小さな頃から「バランスバランス」言われて、好きでもないモノを毎日ムリに食べさせられるのは本当に不幸。


★★★


ちきりんが、「バランスをとらないアプローチ」の方がいいと思う理由は、

1)“ハマる”という経験がとても大事だと思ってるから、と

2)短時間で異なることを複数こなすために、いちいちモードを切り替えるのは時間が無駄だから(生産性が低くなるから)、そして

3)ハマると、自分が本当にやりたいことが見つけやすくなるから

です。


そもそも何にせよ、「常にすべてをバランスよく手がけてます!」って人で、おもしろい人に会ったことがない。

「この人すげえ! めっちゃおもしろい!!」って思う人は、たいてい大きくバランスが崩れてる。何かにのめり込み、偏ってて、「よくまあ、そんなことに、そんな時間を投入してますね」って感じの人ばっかりだ。

だから他の人も、もっとバランスを崩した方がいいと思ってる。バランスなんてとってると、すんごいツマンナイ人になる可能性が高い。


それにね。時間を細切れに分けて、一日にいろんなコトをやろうとすると、その間にイチイチ切り替え時間が必要になるでしょ。

介護や育児モードと、仕事集中モードの間には大きな断絶があるから、一日に何度もアタマとココロを切り替えようとすると、けっこうな時間と精神的な負担がかかる。

だからほんとは、数年は育児や介護に集中( 100%でなくてもいいけど、そっちを優先)、その後は仕事に集中。みたいなスタイルの方が、圧倒的に(どっちも)生産性が高くなる。しかも疲れない。


ゲームやスポーツも同じで、一日一時間とか細切れにやってても、まったく上手くならない。本当のおもしろみもわからない。

上達にも理解にも一定レベル以上の集中が必要で、そのためにはバランスなんて、とっていられない。

てか、ゲームを一時間やって、その後に本を一時間読んで、その後、友達と一時間あそぶって・・・ソレ、ほんとに楽しい??


しかも、何でも一日中、もしくは、何日も何ヶ月も続けてひとつのことをやってると、自分がそれを本当に好きなのか、人生の中心にそれを据えたいと思えるほど好きなのか、が、わかってくる。

たとえば私は、今年になって今日までの 5ヶ月間に、マレーシアとモロッコとスリランカに遊びに行き、沖縄と長崎にも旅行しました。

旅行ばっかりしてる半年を過ごすと、自分がどれくらい旅行が好きか、もしくは、どれくらいそういう生活が続けられるものか、自分自身に問い直すことが出来る。

一年に一回くらい旅行して、「暇になったらずっと旅行して暮らしたい」とか言うのって、実際にやってみたら全然楽しめない人もたくさんいるはず。「本当に自分が望んでる生活」って、ある程度の集中度をもってやってみないとわからない。


旅行に限らず、どんな趣味でも、そして、どんな仕事でも、細切れにやってると、「結局、俺って何が好きなんだっけ??」ってのがよくわからないままになっちゃうんだよね。

でも、一時期集中してそれをやれば、「あっ、こんなの疲れるだけだ」とか「ずっと憧れてたけど、やってみたら別にそんなに好きじゃなかった」、みたいなことはすぐわかる。


人生はけっこう長い。数年くらい一つのことにハマっても、人生全体ではいくつもおもしろいことが出来る。だからあんまりチマチマした単位で、律儀にバランスを取る必要は全然ない。

てか、そんなことしてると、つまんないし、生産性も悪いし(=すべてが中途半端になるし)、何も成し遂げられない上に、自分が本当に手に入れたいモノさえわからないままになる。


というわけで、

間違ってもバランスとろうなんて考えなくていーです。


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そんじゃーねー!


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