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Chikirinの日記 RSSフィード

2014-06-28 アドバイスを消費する人たち

「アドバイスくれくれ病」ってのがあります。

仕事や就活など、人生が上手くいかない時、やたらといろんな人にアドバイスを「くれくれ」言ってつきまとう病気です。

アドバイスがもらえると一時的に満足はするけれど、だからといって行動を起こすわけではないので、せっかくもらったアドバイスの効果が出るはずもなく、またすぐ別の人に「くれくれ」言い出します。


アドバイスをもらったのに行動が起こせないのは、

「もらったアドバイスがイマイチだったから、自分は行動する気になれなかったのだ。

よしっ! 今度はもっとスゴイ人にアドバイスをもらおう。そうすれば自分の人生も変わるはず!」

と(そういう人は)思うからです。


なので彼らは、できるだけ有名な人、凄そうな人にアドバイスをもらおうとします。

自分のコトをよく知っている身近な人ではなく、なんの縁もない、自分のことなど全く知らない有名人に、長々としたメールを書き、「アドバイスしてください!」みたいな暴挙に出るんです。


もちろん、世の中にはやたらと他人にアドバイスをするのが好きな人もいるので、両者がマッチングされると永久にアドバイスの授受が行われます。

加えて最近は行政が税金でいろんな「無料相談会」を開いてるので、そういうのに参加すると、それなりの講師がアドバイスをしてくれます。いまや行政主催の「起業相談会」まであるくらいですから。

こういう場合、講師は行政からお金をもらってて、そのお金は税金から支払われてるんで、相談する本人には一円もかかりません。

だから「アドバイスくれくれ病」の人の中には、そういう「無料相談会」のリピーターになってる人も多く、あちこちの相談会をハシゴしてたりもします。


税金、無駄っぽくない?


他にも、あちこちのメルマガを購入して月々数百円 × 数本を払い、「質問する権利」を買ってまで「くれくれ」してる人もいます。

この病気の人は、「意味あるアドバイスは、自分の行動にたいして、そのフィードバックとして市場から得られるものなのだ」ってことを理解していません。

行動すればものすごく役立つフィードバックが得られ、それこそが重要なアドバイスとなるのに、なんの行動もしないから(それが)得られないんです。

だからやたらと「くれくれ」言ってしまう。

常に、行動の前にアドバイスを求めてしまう。

なぜ行動の前にアドバイスを求めるのかというと・・・「アドバイス通りに行動すれば、失敗しないはず」と思い込んでいるからです。


「そんな魔法みたいなアドバイスは、存在しないってば!」と言っても、

「普通の人からアドバイスをもらうだけなら、そうかもしれない。

だからこそ自分は、もっとスゴイ人からアドバイスをもらいたいのだ。

そうすればきっと、絶対に失敗しないアドバイスがもらえるはずだっ!」とか言い出す。


そもそも「アドバイスは行動の前に必要なものである」と考えてる時点で間違ってます。

アドバイスは、行動の後にこそ役に立つモノなのに。

「完璧なアドバイスさえもらえれば、オレ様だって上手くできるはずだ!」みたいな完全な誤解をしてる。


でも、そういう考えって都合のいい言い訳になるんです。

「オレ様が上手くいかないのは、まだ十分に役立つアドバイスが得られてないからだ!」とか言ってればいーわけですから。

一生。。。


★★★


無料の「起業相談会」に行ってみたり、有名人に質問ツイートを送ってみたり、あっちこっちに「○○さんに相談したいことがあるんで紹介してくださいっ!」って頼みまくって、


「やっぱり起業したほうがいいでしょうか?」

「どうやったら成功できるでしょう?」

「どうやったら上手くいくでしょう?」

「旅行した方がいいでしょうか?」

「留学した方がいいでしょうか?」

みたいな質問をしてる人は、


まちがいなく「アドバイスくれくれ病」にかかってます。


自分よりずっと経験豊富な人のアドバイスを聞いて、「いい話を聞いた!」みたいに感動してるのって、無意味だと気付いてない。

行動すること以上に、意味あるアドバイスを得る方法はないんだから。

てかさ。

今、成功してる人が成功した理由って、「きっと誰かから完璧なアドバイスをもらったからに違いない」って思ってる? 


んなわけないじゃん。

彼らが成功してる理由は、「やってみたから」です。

やってみたら、次にどーすればいーか、初めて分かる。で、それをやってみる。そしたらまた、次にどーすればいいかわかる。

「アドバイス」ってのは、そーやって得るもんだし、上手くいってる人はみんなそーやってきたんです。


あとね。「僕はこんなに困ってるんだから、アドバイスをくださいといえば、みんな助けてくれてあたりまえ。質問したのに答えてくれないなんてひどすぎる!」と思う人は、ママとそれ以外の人の区別がついてません。

ママはどんなに無意味だと思っても、あなたがアドバイスを求めればそれを与えてくれる。

でもママ以外の人は、そんなリクエストにやさしく応えてくれたりはしないんです。

だから返事がもらえなくても、逆恨みとかしないよーに。


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 そんじゃーね



・この記事は香港に住む「ちきりんブログのファン」のクリスさんによって、中国語に訳されています! → http://annc-chris.blogspot.sg/2014/07/blog-post_15.html

中国にも「アドバイスくれくれ病」の人、多いんでしょうか?


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