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Chikirinの日記 RSSフィード

2016-04-19 もっともっと改善できるはず

大きな地震が起こって思うのは、日本の防災や被災者支援はどんどん進化してるってことです。

神戸の地震の時は道路規制もなく、火事が起こっても渋滞で消防車が到着できなかった。

ボランティアもバラバラに活動してたし、仮設住居への入居の際、“ご近所さん”は遠く離れた場所の仮設に分散させられた。

お湯が無い避難所にカップ麺が大量に届けられ、食べられずに野ざらしにされた。


そういった経験を活かし、防災や災害支援の方法はどんどん改善されています

建築基準が大幅に強化され、大災害が起これば幹線道路は緊急車両優先に切り替える制度ができた。

ボランティアセンターが作られるようになり、仮設住宅には“ご近所の絆”を保ったまま入れるよう配慮が始まった。お湯が無くても食べられる非常食の開発も進みました。


すんばらしい!!!


が、まだまだ避難してる人への支援体制が完璧とは言い難い。

今も熊本の避難所では満足な食事も手に入らない人が多数いる一方で、大量の支援物資が途中経路で滞留してる。

授業を再開するという理由で、多くの人が避難してた学校から避難民が移動させられたり。避難所で亡くなる災害関連死も出始めた。

今はみんな大混乱してるけど、この教訓は必ず次に活かすべき。


あたしからの提案は3つ

1.避難所は、被害地域の外の近隣自治体でも開設しよう!

被害が起こった自治体はすぐに避難所を開設するけど、これに加え、「被害が起こった自治体の隣の県や町の自治体も、必ず避難所を開設する」ことにしたらいい。

被害が起こった自治体では、水や電気などのライフラインが止まってることが多い。コンビニやスーパーも閉まっていたり、品薄だったり。もちろん病院も大混乱で、薬も足りてない。

でも、隣の県や隣の都市では水も電気も止まってないし、普通に店も開いてて、病院もそこまで混乱してない。

神戸の地震でも、大阪や姫路では電気も水も止まってない。今回だって、佐賀や長崎や福岡では、揺れはあっても普通に生活できてるでしょ?


せめて、車椅子を使ってる人、透析が必要な人、精神的に不安定な人、妊婦、乳幼児を連れた人、なんかは、「被災地で開設された水もない、トイレも仮設」の避難所で、毎日お弁当の配給に並び続けるより、

電気も水も自由に使え、コンビニもレストランも病院も普通に開いてる隣町に開設された避難所に運んだほうがよくない?


多くの場合、災害によって観光客のキャンセルが相次ぐはずなので、大型バスも余ってるはず。 

乳幼児のオムツやほ乳瓶を被災地に運び入れるトラックの交通量を減らし、代わりに乳児連れの母親を被災地の外に運び出すバスが増えるわけだから、差し引き全体の交通量だってそこまで増えるわけじゃない。

しかも近県の町なら「自分は被災してない、かつ家から通える」ボランディアがたくさんいるから、支援の必要な人が集まる避難所でも支えていける。全国からのボランティアも、被害現地が混乱してる間はここで受け入れればいい。


車椅子に乗ってる人とか、仮設トイレ使うの、めっちゃ大変なんですよ。でも、隣町の公民館が避難所として使えれば、普通にバリアフリーのトイレが使える。

乳児や妊婦にとっても、「蛇口をひねればいつでもキレイな水が出る」コトの価値はものすごく大きい。

日本の場合、根こそぎ町が流される津波とかじゃない限り、ライフラインは 2週間から 1ヶ月で回復します。その間だけ、隣の県の県庁所在地にいるだけでいい。

で、ライフラインが復旧してから、自分の家の近くの避難所なり仮設住宅に戻してあげればいい。


今回、airbnbアパマンが、空いてる部屋を被災者に無料で提供すると発表してました。

すんばらしい。

てか、大災害が起こった時、ライフラインが止まってない近隣県や町のホテルは(どうせ観光客はキャンセルがでるんだから)、上記のような社会的弱者の避難者を無償で受け入れればいーじゃん。

その分の費用こそ、政府が緊急支出すればいいのだし、クラウドで目的限定の募金を集めたら、必要な額は集められるのでは?


2.身寄りもお金もない高齢者を仮設住宅に入れるのは止めよう!

家を失った人に、行政はすぐに「仮設住宅」を作るけど、あれもどーかと思う。

仮設住宅が有効なのは、文字通り「仮の家」が必要な人だけです。被害を受けた自宅にはもう住めないので、次の家を用意するまでの間の「仮の家」が必要な人に、仮設住宅は役立つ。

でも、お金も身寄りもない高齢者に必要なのは「仮の住まい」ではなく「死ぬまで住める家」です。


だって仮設住宅に入っても、2年とか 4年たったら出て行けと言われるのだから。

でも出て行くお金なんてない。この時点でようやく行政は、生活保護を出して、アパートが借りられるように支援します。


でもね。だったら最初からこういう人には、アパートに無償で入れてあげたほうがよくない?

仮設住宅って狭い上に音もダダ漏れ、夏あつくて冬さむく、あまりに住み心地が悪い。

多くの場合、広い敷地が空いてた場所に建てられるので、周りに商店も病院もない不便な場所が多い。

そんなところに車も運転できない高齢者をギリギリまで住まわせた挙げ句、ようやく友達や知り合いができた数年後に他の場所に移らせるとか、どんだけ不親切なの?


しかも東日本大震災で使われた仮設住宅のコストは一戸あたり 500万円から 600万円。。。こんなんじゃ最初から空き部屋のあるアパートに住まわせてあげたほうが安いでしょ。

家賃+光熱費で月 10万円の部屋に 3年住む費用を行政がまるごと支払っても 432万円と仮設住宅より安い。

しかもこの場合、アパートの大家さん側にも収入が発生し、そちらからは税金も払ってもらえます。余計な引っ越し費用もかかりません。

もちろん少々古くても普通のアパートのほうが仮設住宅よりは圧倒的に居住性が高いし、そこで知り合った人とも、ずっと離れなくて済む。


最初から自宅再建能力がないとわかっている人を期限付きの劣悪な質の住宅に誘導し、数年後に「行く場所がない高齢者が困っています」って初めて気付いたみたいに報道する。

・・・NHKの皆様、災害から数年たつたびに全く同じ内容の番組をつくるのって、空しくならないですか?


身寄りも貯金もない高齢者を「仮」の家に入れるのは、明らかにベストな支援法ではないんです。

最初から長く住める家を用意して、安心して暮らしてもらうべき。


今回、もっとも被害が大きかった町、熊本県の益城町では、家屋は全壊だけで 1000棟を超えています。もちろん町は、仮設住宅の建設を検討し始めています。

でもね。この 1000人( 2人世帯なら 2000人)のうち、仮設住宅から追い出される数年後までに、自宅を再建できる経済力をもってる人は、いったい何人くらいいるんでしょう?


住宅ローンを組めばいいって? その 1000人の平均年齢って何歳くらいだと思ってます?

ほんとに仮設住宅を 1000戸も(半壊家屋 4000戸を含めればさらにたくさん)建てるべき?

どうせ建てるなら、最初からずっと住める公営住宅を建てるべきじゃない? 高齢者施設を兼ねた造りにして。


ぶっちゃけ仮設住宅が減って困るのなんて、仮設住宅メーカーくらいのもんです。

まさかと思うけど、そういう会社にたくさんの天下り官僚がいたりはしないよね?


3.遠い自治体から物資を送るのは止めたら?

よく聞くのは、自分達のエリアが災害に遭った時、支援してくれた自治体が被害に遭ったら、「あのとき助けてもらったから今回は恩返し!」と、いろいろ物資を送るって話。


これもねー。

どうかと思うのよ。


たとえば、神戸から東北の被災地に毛布や水を送るとか、関東の自治体から九州に食料を送るとか。

時間がかかる上に輸送費が無駄じゃない???


災害があって少なからず日本中の物流が混乱する時期に、なんで日本列島を縦断する形で、水や食料など「もっと被災地に近い自治体でも手に入るもの」をトラックに積んで、CO2を撒き散らしながら、ドライバーを深夜残業させて、送る必要があるのか、

ぜんぜんわかりません。


いっそ法律でも作って、

・物資の支援は 150キロ以内の自治体だけが行う

・それ以上遠いところにある自治体は、資金援助だけを行う

って決めたらどう?


神戸が東北に支援をしたいなら、神戸がお金を出し、栃木県で水や毛布を買って送ればいいし、

栃木県が熊本に支援をしたいなら、栃木県がお金を出し、福岡で買った食料を熊本に送ればいい。

そんな遠いとこから、えっちらおっちら水とか運ばなくていいって!

被災地に近いエリアで物資を調達すれば、ドライバーの給料や高速道路の代金だって削減でき、その分、支援額を増やせるじゃん!?


多くの場合、備蓄品には使用期限があるので、自治体は「期限切れで廃棄になるくらいなら、他の地域の支援に使ってもらおう」と考えます。だからお金より、自分で保管してる物資を送りたがる。

それはわかります。

でもね、だったら、全国でそういう協定を結べばいい。

そして、神戸が東北に支援したいなら、栃木県の自治体の備蓄品を東北に送ってもらい、新たな備蓄品を買うお金を神戸が出せばいいし、

反対に栃木県が九州や中国地方の被災地に支援したい時は、神戸の備蓄品を買い取って送ってあげれば良い。

アタマを使って考えれば、いくらでも「もっといい方法」はあるんです。


まっ、ここに書いた案には最低でもそれぞれ 740個くらいの「実現できない理由」があります。だからデキない理由を考えるのが好きな人は、何時間でも何日でもかけて、それを考えてればいい。

それに、「今の支援方法がベストだ!」と思う人にとっては、改善方法を考える必要もないのでしょう。


でもね。私はまだまだ改善できる点は多いと思ってる。まだまだ「考える」必要があると思ってるんです。


不幸にもこんなに災害の多い国に住んでいるのだから、支援の方法も少しずつでいいから進歩していくべき。

そうじゃないと、被災された方の苦労が報われない。


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そんじゃーね


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2016-04-09 地方自治体の消滅こそ社会の進歩

総務省のデータにあるように、日本の自治体の数は、明治以来ずっと減り続けています。

具体的にはこんな感じ↓

年月西暦メモ
明治21年18880内訳略内訳略71,314-
明治22年188939内訳略内訳略15,859※1 市制町村制施行
大正11年1922 91 1,242 10,982 12,315-
昭和20年10月1945 205 1,797 8,518 10,520(終戦)
昭和22年 8月1947 210 1,784 8,511 10,505 地方自治法施行
昭和28年10月1953 286 1,966 7,6169,868※2 町村合併促進法施行
昭和31年 4月1956495 1,870 2,303 4,668 新市町村建設促進法施行
昭和31年 9月1956498 1,903 1,574 3,975 町村合併促進法失効
昭和36年 6月1961556 1,935 981 3,472-
昭和37年10月1962558 1,982 913 3,453-
昭和40年 4月1965560 2,005 827 3,392-
昭和50年 4月1975643 1,974 6403,257-
昭和60年 4月1985651 2,001 601 3,253 -
平成 7年 4月1995663 1,994 577 3,234 -
平成11年 4月1999671 1,990 568 3,229-
平成14年 4月2002675 1,981 562 3,218 -
平成16年 5月2004 695 1,872 533 3,100 ※3
平成17年 4月2005 739 1,317 339 2,395 市町村の合併の特例等に関する法律施行
平成18年 3月2006 777 846 198 1,821-
平成22年 4月2010 786 757 184 1,727 -
平成26年 4月2014 790 745 183 1,718 -

江戸時代から続いていた村制度が近代的な市町村制度に整えられたのが明治 22年で、この時を境にそれまで 7万以上もあった村が、1万 5千ほどの市町村へと 5分の 1にまで激減します。

まさに「地方自治体・大消滅」ですが、これが上表の ※1 「明治の大合併」と呼ばれている「日本における近代的な地方自治制度の始まり」なのです。


ではその前、江戸時代や明治初期にはなぜ 7万もの村(自治体)があったのか?


理由はふたつ。

1)当時の自治体(村)の存在理由が「農業共同体」であったこと


2)当時の移動手段が基本、徒歩であったこと

です。


すなわち、

1)なんのための自治体なのか? 自治体の存在意義は何か?


2)技術的な制約は何か? どんな技術が利用可能か?

の 2点によって「最適な自治体数」は決定されるのです。


江戸時代も明治初期も、日本人の大半は農業に従事していたし、江戸時代なんて税金自体が米で納められていました。米=お金だったわけです。

この基幹産業=農業は、個人や一家族で行える産業ではありませんでした。

田んぼに引き込む水も近隣で分け合う必要があるし、田植え、そして収穫と、村全体で協力して農作業をするのが慣習でした。

そのための協業単位が自治体=村だったのです。


しかも当時は自動車もないので、農民は毎日歩いて家から田畑に向かいます。

とはいえ数十キロも離れた農家と共同作業をするのでは、行き帰りの移動だけでも無駄が大きい。

だから徒歩圏で集まれる範囲、すなわち「一緒に農作業が出来る範囲に、ひとつの村」が作られた。

これが 7万個もの村が存在した理由であり意義だったのです。


★★★


しかし明治になると、自治体の存立目的は「農業を共同で行うこと」から、「教育、徴税、土木、救済、戸籍の事務処理など、近代国家として必要な行政上の管理をスムーズに行うこと」に変わりました。

農作業を一緒にやるためなら、近隣の 10戸が集まってやればいいのでしょうが、基礎教育のために小学校を設置しようという話になれば、10戸でひとつの小学校を設置するなんてあり得ません。

土木工事をするにしても、小さな村ごとに計画を立てるのは無駄すぎます。

このため 7万あった自治体は、1万 5千まで削減されたのです。


その後も近代的な行政制度の普及に伴い、自治体数は減り続けました。昭和 28年(上表の※2)には「昭和の合併」が行われ、 1万弱あった自治体の数が、一気に 4000近くまで減らされます。

なぜかって?

戦後復興の中で日本は順調に経済発展を遂げ、自治体が担う機能が明治・大正時代に比べても、更に大きく拡大したからです。


教育だって、尋常小学校だけでなく女学校や中学、高校も必要となれば、当然、より広い行政単位でひとつの学校を設置、という話になってきます。

他にも、総合病院を作ろう、消防署や警察署を作ろう、社会福祉や保健衛生関係の施設も作り鉄道や道路も整備しよう、と、住民の生活を支えるための多彩な行政施設が次々と必要になります。

こうなると投資額も大きくなるため、小さな自治体のままではすべての設備を揃えることができなくなるのです。


またこの頃になれば、少なくとも行政機能を担う人は自動車が使えるようになってきました。電話も登場しています。

このため自治体の範囲が少々拡がっても、問題無く行政管理ができるようになってきました。

だから「町村はおおむね、8000人以上の住民を有するのを標準とす」と定める町村合併促進法が施行され、「昭和の大合併」が起こって、市町村数は 3分の 1にまで減らされたのです。

「適正な自治体数を決めるふたつの理由」である、「自治体の目的の変化」+「技術の進歩」によって、自治体数がどんどん減少していく様子がよくわかりますよね。


★★★


次に自治体数の大幅削減が起こったのは 2000年に入り ※3(上表)の「平成の大合併」が起こった時で、平成16年に 3000を超えていた自治体数は今 1700程度にまで減少しています。

この時の特徴は、町の数が約 1800から 700に、村の数も約 500以上から 180へと半減した一方、それらが統合して新しい市が作られ、市の数が増えたことです。

これは高齢化や少子化が進み、人口の少ない町や村単独では、住民に充実したサービスが提供できなくなってきたことを示しています。

具体的には病院や学校が維持できなくなって閉鎖され、バスも本数が減り、予算が足りずに水道管の刷新ができないため、あちこちで水道管が破裂し始めてたりします。


さらに二番目の理由も大きかった。

今は行政側の人だけでなく住民側も自家用車を持ち、もしくは公共交通機関で移動でき、個々人が電話を持つ時代です。

市役所側もシステムをネットワーク管理し、出張所や支所を作って複数拠点で行政サービスを提供できるようになりました。

これにより自治体が合併して面積が広くなっても、全員が一箇所にある市役所まで行く必要がなくなりました。大半の手続きは、家の近くの市役所の支所や出張所で済むようになったからです。

ここでも新技術の普及によって管理可能範囲が拡がり、行政単位のさらなる拡大が可能になったのです。


今後、変化のスピードはさらに早まります。

人口減少を補うため、海外からのアクセスをよくして観光客を呼び込もうと思えば、更に広域に、飛行機ネットワークやバスネットワーク、観光資源を整備する必要がでてくるし、大型の災害に対応するにも、広域での行政協力が不可欠です。


技術側の進歩も大きくなってきました。

行政担当者や住民が自動車で移動しなくても、ネットワークカメラを設置すればインターネット経由で個々の家の状況まで把握できるし、一人暮らしの高齢者にタブレットを配布すれば、毎日の安否確認も格安に実現できます。

教育だってリアルな学校をあちこちに設置しなくても、スクーリングの日以外は、自宅でネット経由で勉強させることさえ可能になりました。

医療についても遠隔医療の手法がどんどん開発されています。


しかし予算も人材も限られた小さな自治体では、こういった新しい技術を導入するには限界があります。

反対に、それらの技術を取り入れれば、今 1700あまり在る自治体の最適数は半減するはず。つまり、今ある自治体の半分はそのうち消滅するのです。


それが!

社会の進歩なのです。


繰り返しておきましょう。

明治の初期に日本に 7万あった自治体の数は、今 1700となっています。

理由は「地方が衰退してきたから」ではありません。

この期間=明治から現在に至るまで、地方も含め日本のすべての地域は、著しい発展を遂げています。


つまり、経済成長と共に、自治体の数は減ってきたのです。

その理由は、

「自治体の存在意義」が、農業共同体の維持から、近代国家の土台作り、先進国レベルの行政実現へと変遷し、

「利用可能な技術のレベル」が、人力だけの時代から、動力(電車、自動車など)や通信(電話)が利用できる社会へと変わってきたからです。

経済が成長してきたからこそ、自治体の数を減らすことができたのです。


今後も新たに登場したモバイルインターネットや人工知能などの先端技術を積極的に活用すれば、最適な自治体数はさらに減っていきます。

世の中には「自治体が消滅する!」と大騒ぎするトンチンカンなメディアも多数ありますが、良い子の皆さんはよく理解しておきましょう。

自治体の消滅とは、社会の進歩の結果なのだということを。


市長や市会議員が「自治体の消滅に反対」するのはよくわかります。自分の仕事が無くなることを手放しで喜ぶ人はいません。

たとえ社会の進歩が遅れても、オレの会社が無くなるのは困る! 失業したくない! と思うのは人間の自然な気持ちでしょう。

でも自治体が減って失業するのは市長と地方議員だけです。

市役所の人は(新技術の導入に伴い)新しい仕事を覚える必要はありますが、数が減る必然性はありません。

もちろん、住民にはなんの損もありません。自治体の数が減るのは、住民にとって「より充実した行政サービスが受けられるようになる」ことを意味します。


よく「伝統ある地域の名前が消えるのがイヤ」とか言う人いますけど、既に 7万個もの自治体の名前が消えてきたんです。いまさら後、500くらい無くすことに何の問題が?

てか、どうしてもというなら名前は地域名(市名ではなくエリアの名前)として残すこともできるんだし、そんなノスタルジーみたいな理由で進歩を拒むのは止めましょうよ。マジで。


それと、「地方を再生させる」とか「地方を元気にする」みたいなのは、どんどん進めればいいんです。

自治体の数が減っても地方が衰退するわけではありません。むしろ大きな自治体の翼下に入ったほうが、活性化は容易になるはず。

てか、これから日本はこんだけ人口が減るんですよ!? → 「次の50年で 4500万人 人口が減るということ

このまま放っておくと小さな村や町なんて、介護施設も病院も存在し得ない、ものすごい低いレベルの行政サービスしか利用できない地域になってしまいます。


サムライの時代に存在していた 7万もの自治体を 明治の開国から 100年かけて 1700にまで減らしてきた。

この「自治体消滅」の過程こそが、近代国家たる日本の発展の軌跡なのです。

これからもどんどん自治体を消滅させ、社会を進歩させていきましょう!


ビバ 自治体消滅!!


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そんじゃーね


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2016-04-02 日本の人口 1億 2730万人の内訳

日本の人口は今、1億 2730万人なので、今日はその内訳を調べてみました。ざっくりした数字です。


まずは働いてる人。就業者数は 2016年の 2月で 6351万人。

就業者とは、会社員はもちろん、個人事業主、有給役員、パートタイマーやアルバイト、雇用期間が 1カ月以内や日雇いなど臨時雇用者、派遣や下請従業者から、一時的に休業してる人に家業を手伝う人も含む かなり広い概念 で、事実上「ちょっとでも働いた人」です。


ちなみに、雇用されてるのは上記の内数で 5684万人。よくニュースでやってる「非正規雇用が 4割」ってのは、この雇用者数を 100とした時の比率です。

完全失業者数は 213万人なので、就業者+失業者= 6564万人、これが労働力人口と呼ばれます。


次に「まだ」働いてない人。

文部省のサイトによると、小学生は 654万人、中学生が 346万人、高校生が 330万人で、合計 1330万人

大学&大学院生が 286万人、専修学校生が 66万人(うち一部が専門学校生)、各種学校生が 12万人で、合計 364万人

0歳から 6歳までの人口は 733万人。これは未就学児。

(内数で幼稚園児が 140万人、保育園児が 230万人)

ここまで、子供と学生の合計が 2427万人


なんだけど、学生でもアルバイトやパートをしてる人は、就学者数にもカウントされてるので、重複があります。

どれくらいの人が働いてるのかデータが見つからなかったので、仮定をおいて、「高校生の 10%、大学&大学院生などの 70%がバイトしてる」と考えると、重複人数は 288万人。


この重複人数を除いて合計すると、ここまでで、8703万人。人口合計の 12730万人との差は、4027万人


次に「もう」働いてない人。

全人口で計算すると、75歳以上が 1952万人、65歳から 74歳が 1708万人で、65歳以上の合計は 3660万人。

ちなみに介護認定を受けてる人は 600万人くらい、年金を受給してる人は 3000万人くらいです。


ただし高齢で働いてる人もいるので、ここにも就業者との重なりがあります。

こちらはデータがあって、65歳以上の非労働力人数は 2676万人らしい。

65歳以上でも働いてる人が 1000万人近いってことですね。


ここまで、重複人数を除く合計が 11379万人。

人口合計 12730万人との差である 1351万人が、

「働いてる+働こうとしてる」

「まだ働いてない」

「もう働いてない」

のどれにも該当しない、シンプルな意味での「働いてない人」です。


別の言い方をすると、65歳未満で、未就学児でも生徒や学生でもなく、就業者や失業者でもない人なんで、

考えられるのは、

65歳未満で、

・パートもしていない専業主婦

・ニートやひきこもり

・家事手伝い(事実上のひきこもり含む)+ホントの家事の担い手(単身で介護を担当してるなど)

・病院などに入院中

・刑務所で服役中

みたいな人でしょうか


専業主婦に近い概念と思われる「三号保険者」数は約 960万人ですが、この中には「三号保険者でありながらパートをしてる主婦」もいるので、一部は就業者数と重複してます。

こちらのデータによると、 43%は3号保険適用かつ働いてるらしいので、重複人数は 412万人。

つまり、純粋な専業主婦が 548万人で、主婦パートなどが 412万人ってことですね。


ニートは、 76万人くらい? ここは定義的に他との重複は無いでしょう。


長期入院者は、もっとも多そうな精神病院の長期(1年以上)入院者が 20万人くらいと NHK で言ってました。

なので(事故などにより寝たきりになって長期入院してる人、重い障害があり、働かずに暮らしてる人、などを含めても)せいぜい 30万人未満でしょう。

(※一時的に休業してる病欠や出産休暇の人は就業者数に含まれてるはずなので、ここではカウントせず)


刑務所に収容されてるのは 5万人くらいらしい。ホームレスは 1万人未満。ですが、これも多くが 65歳以上なので、既にカウント済み。まあ、併せて 3万人くらいが 65歳未満と仮定しましょう。


すると重複を除き合計 657万人。これをさっきまでの累計数に足すと、12036万人。


ここまで来てまだわからないのが 694万人。他に考えられるのは、

・未婚で親の介護や家事に専念し、全く働いてない人 (あんまり多くなさそう)

・セックス産業や反社会的勢力など「事実上、働いているけど、非合法分野にいるため就業者としてカウントされてない人」←これは多そう。オレオレ詐欺系の就業者もみんなここです。

ほかにもあるかな? この辺、分かり次第、追記していきたいと思います。


というわけで、日本の人口 1億 2730万人の内訳はこんな感じ。

No.カテゴリー人数割合メモ
1未就学児733万人5.8%内数で幼稚園児が 140万人、保育園児が 230万人
2小中高校の生徒1330万人10.4%-
3大学生・院生・専門学校生364万人2.9%多くはバイトをしてると仮定
4就業者数(学生除く)6101万人47.6%全体では 6351万人ですが学生など重複を除く
5失業者数213万人1.7%人口構成比なんで失業率とは異なります
6完全専業主婦548万人4.3%パートしてる主婦を含むと 960万人
7引退した高齢者(働いてない65歳以上)2676万人21.0%働いてる 65歳以上の 984万人を除く
8ニート&ひきこもり76万人0.6%-
9その他 補足数30万人0.3%65 歳未満で長期入院者、ホームレス、服役中の人など
10不明694万人5.5%統計漏れの皆さん
人口 1億 2730万人100%-

ざっくりまとめると、

・バイト学生やパート主婦など含め、ちょっとでも働いてる人が半分

・まだ働いてない人が 2割弱 (子供&学生)

・既に働き終えた人が 2割強 (引退した高齢者)

・働いてない大人(専業主婦など)が 5%

・その他と不明をあわせて 5%

となりました。


これ、10年後くらいに同じ計算をしてみたら、働いてる人がさらに減り、「もう」働き終えた人がぐーんと増えて、あっと驚くタメ五郎(←どんだけ古いんや?)になってるんじゃないかな。


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そんじゃーね!


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追記)不明の 5%( 694万人)について、


1)就労不可能な重度障害者もかなりの数では? というコメントもいただいたので、あとで計算してみます。

http://www8.cao.go.jp/shougai/data/h25.html

http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/service/shurou.html


※ 障害者自体は多いんですが、大腿骨骨折した高齢者 とかは「65歳以上の働いてない人」部分で補足されてるし、若くて軽度の人は働いてる人や専業主婦、学生も多いので、「65歳未満で重度で完全に働けてない人の数」がわかれば追記します。


2)海外在住の日本人が 100万人くらいいる、というコメントもいただきました。が、どうやら母数の 1億 2730万人は「日本(在住)の人口」なので、海外滞在者はここには含まれてないようです。(一方、日本在住の海外国籍の人は含まれています)


3)3号保険加入ではない専業主婦がいるのでは? とのコメントも。

夫が自営業で、パートもしてないし夫の仕事も手伝っていない専業主婦(大金持ちの奥さんで専業主婦)とか、夫が無職( 60歳から 64歳など)で働いていない人の専業主婦ですね。

いるんでしょうけど、60歳から 64歳だと就業率も 7割と高いので、意味のある数(数万人以上)いるのか、ちょっと調べてみないとわからないです。